国家統治に必要な学問や知識を司った技能官人が、陰陽道や医道などを家業とする氏族として成立する過程を追い、その存在形態を描く。
第一章 九世紀以前における技能官人の家業形成
第二章 九・十世紀における技能官人の門流形成とその特質
第三章 暦家賀茂氏の家業形成
第四章 天文家安倍氏における家業の継承
補論1 安倍晴明の官歴
第五章 陰陽道における官職家業化の進展と下級技能官人
第六章 平安貴族社会と陰陽道官人
第七章 医道における博士家と門生家の成立
補論2 医師和気貞説の改姓
第八章 藤原兼実と医家
終 章 平安期技能官人私論
基礎問題70問/応用問題70問/予想問題70問、合計210問。
特集 社会的投資戦略とニューノーマル2.0
政治のなかで社会政策と投資を関連させる議論をよく見るようになった。たとえば、貧困を含むさまざまな困難を抱える子どもや若者への支援をしばしば「未来への投資」「社会への投資」という言い方で表現することがある。こうした表現の裏には、国ないし社会が得られる将来の利益を期待し、その利益を生み出すことが見込まれる人や資本に対して、前もって公的資金などの財物を提供するという考えがあると思われる。このような視点に立った議論は、社会的投資(social investment)論と呼ばれている。
ところで、リーマンショック後の世界経済について、景気が回復したとしても以前の状態に戻らないとする「ニューノーマル」という概念を提唱したエコノミストのモハメド・エラリアン氏は、コロナ・ショック後の世界を新たに「ニューノーマル2.0」と名付けた。「ニューノーマル2.0」は、経済のみならずパラダイムそのものが後戻りできない崖っぷちの状態にあることを示している。まさに「ニューノーマル2.0」のなかで資本主義、福祉国家、民主政治の三者の関係が瓦解しようとしているのだ。
グローバルな市場形成を伴った資本主義の非物質主義的転回は、雇用や家族の変容を通して、これまでの福祉国家が対応できない社会的リスクを広げた。既存福祉国家が対応しきれない「新しい生活困難層」を拡大させたのである。「新しい生活困難層」への対応を軸に資本主義、福祉国家、民主政治のつなぎ直しが求められているのだ。それは、「第三の道」とも「北欧モデル」とも違う、さらにはベーシックインカムともベーシックサービスとも異なるベーシックアセットを構想することだ。
『失敗の本質』共著者・戸部良一氏激賞!
「戦場のリアリティから浮かび上がる真のリーダーシップ。海兵隊がなぜ組織論の研究対象になるかが分かった」
任務遂行か死かーーイラク戦争最前線、男は部下の生死を分ける極限の決断を下し続けた
2001年9月11日、世界は反転した。「人生が変わる何か」を求め、ダートマス大学卒業後にアメリカ海兵隊に入隊したナサニエル・フィックは、テロ直後の混迷の中でアフガニスタンへと送られる。帰国後、米軍最高峰の偵察部隊小隊長となり、イラク戦争の只中へと入っていく主人公を待ち受けていたのは、崩壊する社会と組織の理不尽だった……。命をやり取りする最前線で、課せられた任務とリスクの間で決断しながら最高の〈リーダー〉へと成長する姿を克明に描く。
【目次】
登場人物紹介
第一部 平 和
第二部 戦 争
第三部 その後
著者あとがき・謝辞
訳者あとがき
ナショナリズムと一見無縁なモーツァルトのイメージや作品を、ナチスはいかに政治的に利用していったか。文化の歪曲の実態とユダヤ系音楽家・学者たちの苦闘を、オーストリア併合以前から戦後の軋轢まで、膨大な資料から検証する。
「未決拘禁制度改革の理論」を中心に、「刑事訴訟法・警察法」「刑法・刑事政策」にも目配せし、刑事司法改革を総合的に考察。新時代の刑事法理論の来し方行く末を批判的に論じる。
3つの報告書にはない調査手法の技術的な観点の解説も盛り込み、さらに、各調査の実施にあたって設けられた研究会に参加した第一線の有識者の方々に、それぞれの専門の見地から評価等を加えていただいたことで、一連の報告書を体系的により深く理解でき、今後のビジネスや研究にも役立つ一冊。
1980年代に喧伝された「日本型雇用システム」(「終身雇用」「年功序列型賃金制」「企業福祉」「企業別労働組合」……)の形成と変容を、労働者・経営者・官僚の相互関係に注目し分析。近現代日本労使関係を描いた決定版。
●診断のつけ難い統合失調症周辺の症例を検討する
●重症の対人恐怖症、離人症と統合失調症の間には多様な症例があり、診断も難しく医師によって意見が分かれ、様々に論じられてきた領域である。本書ではこうした診断のつけ難い領域にある種々の症例を取り上げ検討する。
●目次
第 I 部 面接による患者理解
序章 会話による理解とその研究
第一章 精神と身体
第二章 精神医学における精神病理学と生物学的精神医学ー統合失調症を中心として
第 II 部 重症の対人恐怖症および離人症
第三章 視線恐怖と自己視線妄想ー思春期妄想、重症対人恐怖症
第四章 離人症状ーその統合失調症、うつ病および神経症における意味
第五章 重症の離人症ー内因性若年無力性不全症候群例と「自然な自明性の喪失」症候例との比較を通して
第六章 ドゥ・クレランボー症候群
第 III 部 統合失調症
第七章 統合失調症像の時代による変遷
第八章 「自分が異常である」と訴える統合失調症について
第九章 統合失調症と「重症」離人症との連続性についてー離人症状及び思考の聴覚化を手懸かりとして
第十章 思春期妄想症の重症例と統合失調症との関連について
あとがき/索引
『解説』
統合失調症は「病識がない」ため、自ら治療を求めることは少ないと言われてきた。離人症、および対人恐怖症と統合失調症との関連を考えさせられる例の中には、自分の状態を何とか改善したいと自ら治療を望む症例もある。そうした例を以前論文に著したことがあり、今回、その一部を集めた。(中略)
現在のわが国における精神医学界には、ICD(国際疾病分類)やDSM(米国精神医学会による診断と統計マニュアル)が普及し、学会とか役所に提出する文書はこうした基準による診断を付さなければならないことが多くなった。たしかに同じ症例をある人はA、ある人はBといったように、診断が分かれることがあるため、あらかじめ項目を決めておいて、この五つのうちの三つ以上の項目にあてはまればA、といったように約束事を作っておけば意見の分かれることは少ない。そうした操作的診断は、生物学的研究とか統計的研究には便利であるし、そうした方法により、たとえば薬物の開発が進むならばそれはそれでよいことである。
一方ではそうした操作的診断法によると、病気の本質とまでは言わないまでも、病気の輪郭がイメージしにくい欠点はある。改訂を重ねれば、そうした欠点も次第に克服されることを期待するのであるが、なかなか期待通りには進まない。そこで精神科の場合多くの臨床医は公式(?)用のICD、あるいはDSMの他に、日常診療では伝統的診断名も使っている。いわば精神科医の二重帳簿、あるいは多重帳簿である。(中略)
重症の対人恐怖症と統合失調症、重症の離人症と統合失調症の間には種々の症例があり、具体的症例では診断一つとっても医師によって意見が分かれ、さまざまに論じられてきた領域である。ICDやDSMに則ればすぐに決着はつくかもしれないが、それだけでは誰も満足しないというような症例が位置する領域である。われわれは日頃、「自分は他人とは違う固有の存在である」と当たり前のように思っている。しかし、その感覚が危うくなることもあるということを、それらの症例は教えてくれるのである。(「序章」より)
英語の詩をこれから読もうという、主として若い読者のために、ひろく親しまれている英米の名詩60篇を選び、これに味読に必要な懇切な注をつけた。詩を読むよろこびがどのようなものか、読者は深く体感するにちがいない。
『わたしもファラデー』たのしい科学の発見物語板倉聖宣 著
科学者・ファラデーはロンドンで鍛冶屋の子として生まれました。小学校しか出ていない彼は,7年の徒弟奉公をへて,一人前の製本職人に。ところが徒弟時代に知った科学の楽しさが忘れられませんでした。ファラデーはどのようにして大好きな科学への道を歩んだのでしょう。世界最初のモーター・電波の存在・半導体……ファラデーは,今日の私たちの生活に欠かせない数々の重要な発見をしています。それは今なら一人でノーベル賞をいくつも受賞するほどのもの。でも,それは彼が天才だったからではありません。数学ができなくても,豊かなイメージを武器に次々と世界的な大発見をなしとげたのです。これまでどの本にも取り上げられていない発見についても紹介。ファラデーの魅力と仕事をもっともよく伝える1冊! また,好きなことを仕事にした人のお話は子どもたちに知らせてあげたくなる魅力でいっぱい。
★★ もくじ ★★
第1章 ファラデーの生い立ち第2章 新元素〈ヨウ素〉の発見に立ち会う科学者としての第一歩第3章 安全ランプの説明第4章 磁力線のすばらしさの発見世界最初のモーターの発明第5章 電磁気の感応現象の追求電磁気の感応現象の追求第6章 半導体物質の発見白金の不思議な現象のなぞ第7章 磁石を近づけると逃げる物質の発見〈光も磁石に影響を受ける〉ことの発見から〈電波の存在〉の予言まで
★★ 詳 細 ★★
ページ数:188ペ
サイズ:128×188ミリ
初版年月日:2003年11月5日
ISBN:978-4-7735-0175-9
第1章 ファラデーの生い立ち
第2章 新元素〈ヨウ素〉の発見に立ち会う
第3章 安全ランプの発明
第4章 磁力線のすばらしさの発見
第5章 電磁気の感応現象の追求
第6章 半導体物質の発見
第7章 磁石を近づけると逃げる物質の発見