「多様な性のあり方」について、小中学生が自分たちのこととして、みんなで一緒に学ぶことができます。調査データ・最新事例・マンガ・ワークシートなど、学びを深めるたくさんのヒントが提供されており、誰にとってもLGBTQ+について知り、考え、行動するために役立ちます。第4巻では、「世界と日本の歴史とLGBTQ+」を学び、多様性のある社会のためにできることを紹介します。
大聖堂、装飾写本、シェイクスピア、庭園、エレガンス、博物学、ディケンズ、ゴシック・リバイバル、ラファエル前派、探偵小説、ビートルズー。美術、建築、文学、科学などあらゆるジャンルを横断!中世から20世紀までの流れがわかる決定版!
精神疾患などの当事者が文学・芸術・娯楽作品を通して自身の体験世界を記述することで、健康な人にはない視点が立ち上がる。
編者は当事者批評概念の提出を念頭に、自他の研究を区分けして現在地点を明らかにしつつ、「当事者としての」さまざまな当事者性をテーマとした対話、「当事者としての」ハイデガー、カント批評といった試みへと探求を進める。
一風変わった発想のなかに、ケアに活かされる気づきや文芸解釈としての新たな可能性が光る。
はじめに
第1部 当事者批評の来し方・行く末
当事者批評の背景ーー病者の光学とケアの倫理(横道 誠)
当事者批評の現状報告ーー総合型、個人研究型、対話型(横道 誠)
脳の多様性を映しだす自己世界ーー改めてなぜ「みんな水の中」なのか(横道 誠)
第2部 当事者として対話に臨む
当事者研究からオートエスノグラフィーへ/オートエスノグラフィーから当事者研究へ(石原真衣×横道 誠)
「脳の多様性が切り開くワンダーランド」とは?(斎藤真理子×横道 誠)
発達障害を持つ私たちは、いかにして混沌とした世界を再構築していくか(高野秀行×横道 誠)
心と体の困りごと(頭木弘樹×横道 誠)
私は「この私」を通じてしか世界を経験できない(柴崎友香×横道 誠)
自助グループはハームリダクションされた宗教⁉(松本俊彦×横道 誠)
第3部 自閉スペクトラム症者としてハイデガー、カントを読むーー当事者哲学に向かって
「脳の多様性」とマルティン・ハイデガーの思想(横道 誠)
イマヌエル・カントの人間観に対する当事者批評(横道 誠)
おわりに
初版刊行以降、在留外国人の増加、新型コロナウイルスの影響、戦争や災害による避難民の受け入れ、ジェンダーや性的マイノリティへの関心の高まりなど、日本社会を取り巻く状況は大きく変化してきた。これらの変化を受け、本書は「多文化共生」の最新の課題に対し各章の更新・追加をおこなった第2版となる。
学校・地域・職場・医療・法律・家族・言語・ジェンダーなどの領域から、現場で実践を重ねる専門家が事例をもとに分析し、社会的な不平等や偏見にどう向き合うか、支援のあり方を模索する。マイノリティを一括りにしない複合的な視座や、グローバル社会における多文化主義の現状にも目を向けた、多文化共生を理解し実践するための必読のテキストである。
バイオインフォマティクスの広がりとともに注目を集める「ゲノム多様性解析」を、集団遺伝学・ゲノム情報などの予備知識を含めて丁寧に解説。
解析の「対象」「目的」「手法」を順序立てて説明することで、独習に役立つよう工夫されています。
基礎理論だけでなく実際に解析できるゲノム配列データも用意され、多型の検出・表現型解析・集団構造の可視化・正の自然選択の検出などのさまざまな解析手法を、ソフトウェアと書籍内のコードを用いて1ステップずつ実践できます。
また巻末の付録では、解析に用いるUNIXコマンドや環境構築についてもフォローされています。
これからゲノム多様性解析の世界に入門する研究者におすすめの1冊です。
第1章 はじめに
第2章 シークエンスデータとクオリティチェック
第3章 多型の検出
第4章 ハプロタイプ解析
第5章 表現型の解析
第6章 集団の多様性解析
第7章 集団構造の可視化
第8章 集団サイズの推定
第9章 集団の分岐・混合
第10章 正の自然選択の検出
第11章 ターゲットシークエンシング
第12章 分岐年代の推定
付録A 解析環境の構築
付録B 各種ソフトウェアのインストール
付録C UN*Xコマンド
◆生態学・河川工学の研究者と河川行政などの実務家の共同研究の結果から,今後の河川との付き合い方のヒントを示す.
◆今後の河川環境目標の根拠と指針を,木曾三川流域における生物群集を対象とした河川生態系の管理手法に関する研究成果を通して呈示する.
【主な目次】
第1章 河川の人為下における自然史
第2章 氾濫原環境と生物:変動の水環境
第3章 湧水環境と生物:動的安定の水環境
第4章 ざわめく自然の再生
第1章 河川の人為下における自然史
第2章 氾濫原環境と生物:変動の水環境
第3章 湧水環境と生物:動的安定の水環境
第4章 ざわめく自然の再生
参加型人権学習プログラムである多様性教育を具体的授業ガイド付きで紹介する入門テキスト。一人ひとりの違いを認め合うことから出発し,反差別や人権問題へと展開するプログラムは参加型学習への疑問に答え,人権教育へと導く。
多様性の受容という課題に対して憲法学はどのように貢献できるのか
世界でも有数の多文化社会であるカナダの憲法判例・学説を比較検討素材とすることで、日本においても多様な人々が公平に共存し得る社会の枠組みを構築するモデルを提示する。
「多様性の時代ともいわれる現代社会において、異なる価値観を抱く人々との共生は切実な課題となっている。本書は、異なる価値観のなかでも、最も対立を招きやすく、多様性の受容にとって試金石となる、宗教的多様性の受容という問題ーー異なる宗教的価値観を抱く人々との共生の問題ーーに対して、憲法学がどのような貢献を為しうるかを、カナダの憲法判例・学説を主な比較検討素材として考察することを目的とする。」(「序章 異なる価値観を持つ人が共生する社会と憲法」より)
●著者紹介
山本健人(やまもと・けんと)
1990年生まれ。愛媛県出身。
慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。
現在、北九州市立大学法学部准教授。
主著に山本龍彦=山本健人ほか編『個人データ保護のグローバル・マップ』(弘文堂、2024年)、論文に「デジタル立憲主義と憲法学」情報法政研究13号(2023年)、「日本国憲法が信教の自由を規定することの意味」法学教室515号(2023年)など。
つながろう、たたかう世界の先住民!
国際シンポジウム2023「先住権としての川でサケを獲る権利」報告集
世界の先住民が集い、語り合った─自らの海と森と川とのつながりを、紡がれてきた物語を…
アメリカのサーモンピープルとの交流で先住権について学んだラポロアイヌネイションは、その後、地元の浦幌十勝川でのサケの捕獲権を認めるよう国に訴えてきました。
そして2023年5月、そのラポロの地、北海道は十勝平野の南側の小さな町浦幌町で国際シンポジウム・先住民の集いを開催。台湾・オーストラリア・アメリカ・カナダ・フィンランドからの参加者たちは、自らの知識や経験を語り、共有し、共に闘う仲間を世界中に見つけたのです。
「このシンポジウムはラポロの人々やアイヌ民族が先住権としての漁業権について国際的な状況を把握するために企画し、それに各地の先住民族が答える形で成立させた真に先住民族が主催したシンポジウムであった。」(「あとがき」より 北大GSI代表 加藤博文)
[主な内容]
・ゲスト講演8本(日本語・英語・一部中国語)/車座トーク
・日本外国特派員協会による記者会見(日本語・英語)
・2023ラポロ宣言(日本語・英語・中国語) ほか
あなたの元にやってきた木彫り熊は、どこから来たのか?
木彫り熊概論、開講します!
1970年代には「現在道内で生産される木彫り熊は、年間約250万個、ザット15億円」とも伝えられ、北海道の一大土産品産業になった、木彫り熊。
本書は、北海道木彫り熊が歩んできた歴史を振り返り、土産店、職人・作家、有志の研究会、展覧会を企画した博物館や大学など、木彫り熊に携わる人々の多彩な活動と現場の声から、木彫り熊をあらたに捉え直し、その魅力と私たちとの関係とを明らかにします。
さらに研究としての木彫り熊の裾野を広げるため、絵画的な方法で表現されたクマ・ヒグマの事例より、美術・文化の方面からクマについて考えていきます。また、ミュージアム・コレクションとしての木彫り熊の可能性にも注目します。博物館はどのように私たちの生活にありふれた資料を収集・保存し、展示しているのか。資料としての位置づけや在り方、コレクション形成のプロセスの事例をもとに、木彫り熊のこれからを探ります。
カラーで「木彫り熊基礎知識」を掲載するほか、図版・資料も多数掲載。付録として「木彫り熊関連年表」も完備。
執筆・インタビューは、田村実咲、武永真、山崎幸治、青沼千鶴、増子博子、是恒さくら、今村信隆、寺農織苑、尾崎織女、阿部麟太郎、(有)トミヤ澤田商店、遊木民。
【当時の暮らしや出来事を知る当事者が少なくなるなか、聞き取りと情報共有、技術伝承は喫緊の課題といえます。木彫り熊の歴史が再評価され、新たな価値への注目が高まる今こそ、少しでも多くの現場や当事者の記憶と証言を集め、後世へつないでいくことが、本書の役割であると考えています。】…田村実咲「はじめに」より
やさしくわかる41のヒントで一人ひとりが輝く教室へ。
本年(2024年)開催される、NIE全国大会京都大会に先立ち、メディア研究者や教員たちで作る、日本NIE学会がとりまとめた。全11章で構成。各章で教員や研究者が、新聞や新聞の編集手法を生かした実践とその効果や課題、研究成果の執筆や、それに続いての別の研究者や現役の新聞社員らがそれぞれ論評し、新たな実践や工夫を提案している。探究学習のヒントを見つけるにふさわしい一冊です。
多様性から新結合を生み出すための具体的かつ実践的な考え方や手法を通じ、イノベーションを起こし続ける「創造する組織」を作る。(発行=BOW&PARTNERS)
循環型農林業と生物多様性を両立させる日本各所の里山について,それぞれの生産活動,生物多様性,管理主体を軸にビジュアルに解説するオールカラー図説。〔内容〕総説(概念の成立/歴史/特徴/現代的な位置づけと未来)/各論(北海道/東北/関東/中部/近畿/中国/四国/九州)
【主な目次】
別紙参照
別紙参照
本書は、経営学の基本エッセンスを理解するための入門書である。初学者向けに各理論をその原理から丁寧に説明することを心掛けた。また、今日的課題である多様性および持続可能性と企業活動との対立点から克服方法まで論じた。
経営学の歴史は大量生産による大量消費社会の形成の歴史でもある。その歴史に沿って生産の仕組みを解説していく。それに伴って大量生産方式が人間的労働を失わせていく側面も考察していく。
一方、生産性を追求する中で人間労働が機械に置き換わっていくのをみながら、生産活動が人間による創造的労働と、機械による生産へと分化していくのを考察する。その歴史からこの先、労働が人間にとって魅力的で幸福をもたらすものになるには、どのようなあり方が可能なのか推論していく。人間は自然の一部であるので、ハーマンの定常経済論を応用しながら労働の質の多様性と物質循環型経済で持続可能な「経済発展」を実現する可能性を示す。
はじめに
第1章 科学としての経営学
第2章 富の生産力と分業
第3章 生産活動の本質
第4章 利益と費用、収穫逓減の法則
第5章 比較優位論と生産性
第6章 生産性と作業の合理化、集団の管理
第7章 標準化
第8章 人間の発見(ホーソン実験と統合理論)
第9章 トヨタ生産方式
第10章 トヨタ生産方式の発展型
第11章 モチベーション理論
第12章 経営戦略論
第13章 イノベーションによる企業成長と経営理論
第14章 人的資源管理論
第15章 組織に関する諸理論
第16章 多様性と持続可能性の視点で経営学を考える
資料編
参考文献
あとがき
・「多様性」「包括性」を重視した,新しい時代の看護のための教科書.2色刷.
・改正カリキュラムの「地域・在宅看護論」に対応
・第I・II部の講義編,第III部の演習編により,1冊で基礎から実践までをカバー
・講義編では,基礎知識とともに現状や事例なども概観したうえで,支援の基盤となる考え方を解説
・演習編では,地区視診・踏査(フィールドワーク)を行い,地域で暮らす人々の多様な価値観・生活に応じた支援を探求する方法やワークショップについて,実践的に解説
【主な目次】
■第I部 人々の暮らしと生活と健康支援
◆第1章 人々の暮らしと生活
暮らし・生活と多様性/食生活/コミュニティ,きずな,宗教
◆第2章 健康生活支援の基盤
憲法と生存権/ウェルビーイング/国際生活機能分類とノーマライゼーション/プライマリヘルスケア/ヘルスプロモーション/SDGs/健康日本21とスマートライフプロジェクト
◆第3章 社会環境と健康
健康の社会的決定要因と健康格差/環境/労働/学校/食/テクノロジー/コミュニティの健康/地域包括ケアシステム
◆第4章 健康生活支援に必要な健康行動を引き出す力
ヘルスリテラシー/レジリエンス/首尾一貫感覚 など
■第II部 人々の生涯に寄り添う看護
◆第1章 ライフコースアプローチ
理論的背景/ライフイベント/文化と社会 など
◆第2章 多様な健康上の課題への支援
メンタルヘルス/難病・障害/がん・慢性疾患/特定妊婦/子ども虐待/高齢者虐待/認知症/感染症・健康危機管理
■第III部 演習
◆第1章 コミュニティ・インサイト演習
地域診断の目的と意義/理論的基礎/データ収集と分析/地域資源/地区視診・地区踏査
◆第2章 クリエイティブなワークショップ手法
多様性を考える準備/多様性を自分ごとにする/多様性と共生
■第I部 人々の暮らしと生活と健康支援
◆第1章 人々の暮らしと生活
暮らし・生活と多様性/食生活/コミュニティ,きずな,宗教
◆第2章 健康生活支援の基盤
憲法と生存権/ウェルビーイング/国際生活機能分類とノーマライゼーション/プライマリヘルスケア/ヘルスプロモーション/SDGs/健康日本21とスマートライフプロジェクト
◆第3章 社会環境と健康
健康の社会的決定要因と健康格差/環境/労働/学校/食/テクノロジー/コミュニティの健康/地域包括ケアシステム
◆第4章 健康生活支援に必要な健康行動を引き出す力
ヘルスリテラシー/レジリエンス/首尾一貫感覚 など
■第II部 人々の生涯に寄り添う看護
◆第1章 ライフコースアプローチ
理論的背景/ライフイベント/文化と社会 など
◆第2章 多様な健康上の課題への支援
メンタルヘルス/難病・障害/がん・慢性疾患/特定妊婦/子ども虐待/高齢者虐待/認知症/感染症・健康危機管理
■第III部 演習
◆第1章 コミュニティ・インサイト演習
地域診断の目的と意義/理論的基礎/データ収集と分析/地域資源/地区視診・地区踏査
◆第2章 クリエイティブなワークショップ手法
多様性を考える準備/多様性を自分ごとにする/多様性と共生
「所さんの目がテン!」(日本テレビ系)の長期実験企画・かがくの里が10周年を迎えたことを記念した公式ブックが登場!
2014年、里山再生と人と自然とのつながりを取り戻すことを目指して始まった、かがくの里。今では、フクロウやムササビ、カエル、ミツバチなどをはじめ、多種多様な生き物がいて、さまざまな作物も収穫されています。
今回の本は、かがくの里ではぐくまれてきた動物と昆虫、作物、そして人と、さまざまな生き物のつながりを、昆虫写真家・Tokyo Bug Boysの魅力的な写真とともに、番組に登場する先生たちが解説。
「楽しみながら無欲で続けてきた。それが良かったんじゃないかな」という所ジョージさん、「小さな生き物にワクワクした、小さなころの自分の気持ちを大事にしてほしい」という養老孟司さん、現在進行中の「母屋プロジェクト」への想いを語った隈研吾さんなど、出演陣のインタビューとともに、“生物多様性”という、ちょっと難しい、でもとても大切なテーマについて、子どもたちも興味を持って考えられるような一冊となっています。
●ラインナップ
・かがくの里へようこそ!
1章 裏山の生き物のつながり
・里山の林の働きを知ろう!
・ほったらかしの林は生き物がすみにくい!?
・裏山の植物と生き物のかかわり
・こんなところにも「つながり」発見! 裏山編
・木の穴(樹洞)は、どうしてできる!?
・巣箱にやってきた生き物たち
・フクロウの巣立ちを見守れ!
2章 ニホンミツバチとのつながり
・「かがくの里」のニホンミツバチはどんな花にやってくるのかな?
・ニホンミツバチのおかげで、たくさんの果物が実った!
・「かがくの里」のニホンミツバチを観察しよう!
・ニホンミツバチ事件簿!
3章 田んぼのつながり
・イネの1年と、そのまわりの生き物を観察しよう!
・田んぼでは水と陸の生き物が「つながる」よ!
・田んぼは、最初は湿地だった!
・海と川を「つなぐ」ウナギを育てる
4章 畑のつながり
・畑にも、いろんな生き物がくるよ
・たくさんの野菜が実ったよ!
・昆虫が越冬したり、産卵したりインセクトホテルへようこそ!
・「かがくの里」で見られる野原の植物たち!
5章 人と自然のつながり
・自然の恵をいただきます!
・調味料や漬物づくりも「つながり」を利用している!?
・裏山には、くらしに役立つ木が生えている!
・地元の素材を使って「かがくの里」にぴったりの母屋を建てよう!
●コラム
・生物多様性ってなんだろう?
・力を合わせて守ろう!「生物多様性」
・生物多様性の保全
・湿地と似た環境、田んぼの大切さを知ろう
・挑戦!スマホで生き物撮影!
●インタビュー
所ジョージさん、養老孟司さん、隈研吾さん
(内容は変更になる場合がございます)
米寿を過ぎてから、2冊の英文書を刊行した。ひとつは修士論文以来深く関わってきたコケシノブ科の、マレーシア植物誌のためのモノグラフ(生物の種属誌で、特定の分類群の全種を網羅し、記載した総説論文)、もうひとつは1999年に刊行した『生命系』を叩き台にして、新しく英文版に発展させた”Spherophylon”である。
コケシノブの方は、生物多様性の基礎情報構築の一端を担うもので、この専門書を今すぐ理解して読んでくれる人は、地球に現在生きている80億を超える人のうち、ほんの一握りの人々に過ぎないのだろうが、他方、100年後にも参考にしてくれる研究者がいると期待される不動の基礎資料を盛ったものである。現に、このモノグラフの先行研究は、私が敬愛するEdwin B.Copeland博士が1930年代に発表したアジア、オセアニアのコケシノブの論文群である(Copeland,1933,1937,1938)。それに対して、”Spherophylon”は、生命とは何か、自然と人間の関係性とは何かを考えようという提言で、日本的概念を地球規模に展開したいという、世界中の一般の人に読んでもらいたい書である。広く、多くの人に読んでもらうためにどうしたらいいのか、これからなんらかの行動が必要かもしれない。同じ時期に、このように一見異なった課題についての2冊の英文書を並行して刊行するに至った経緯について、それこそが私の望ましいと考える研究者の生き方の実践であると説明しようというのが本書の目的である。
コケシノブ科のモノグラフに至る、私の研究者としての生き方の紹介はそれ自体ひとつのまとまった話題となる。一方、生物の種多様性の研究を通じて生命系の概念を構築し、それが伝統的な日本人の自然観につながるものであることを知った。さらに、その概念が自然と人間の共生を生み出している実態を、地球人すべてが共有すべきだと訴える必要性を、”Spherophylon” の刊行で実現しようと試みた。この2面を統合しようとしたこの著作は大きく2つの部分で構成される。並行して進められたこの2つの試みは、自然と人間の共生を演ずる生き方の表裏をなすものであり、両面があってはじめてひとつの意味を実現するが、筋書きとしては異なった側面もあるので、便宜上、ここでは上下に分冊して刊行してもらうことにした。書籍としては、2冊に整理するのがわかりやすい取り扱いであるが、内容は両者を統合することでひとつの意味をもつことに意味がある。ひとつの書籍を上下巻2冊として刊行する意味はそこにあり、可能な限り両者に目を通していただくことを期待する。
(本文「はじめに」より)
はじめに
コケシノブで究めることーシダの研究とは
シダ植物に関心をもつ
シダを意識するまで
シダの同定を始める
柏原高等学校生物班で
シダを愛でる人たちとの邂逅
研究対象としてのシダ植物
シダと生物の種多様性
屋久島と奄美群島
コケシノブの修士論文
ヒメシダ科の学位論文
ヒメシダ科追記
修士論文以後のコケシノブ
シダの研究で何をし、何を学んだか
シダを識ってよかった
シダ研究の成果とその意義
シダの研究から展開する考え
趣味と生業 -文化としての科学
索引
下巻目次
大手企業等での事例も収録!「基礎編」の続刊として、導入のステップや留意点など、ダイバーシティ推進のための実践的な手法や考え方を、女性活躍を中心に紹介。
欧州評議会が呼びかけた、移住者やマイノリティの多様性を活かすまちづくりを目指す自治体のネットワーク「インターカルチュラル・シティ」には、世界の百数十都市、日本からも浜松市が参加している。国内外の執筆陣がその理論と実践を紹介する入門書。