正しいSEX、避妊、予防、治療。増えている性感染症、対策マニュアル。
いまさら「小さいころからの倫理教育や道徳教育が大事」なんていったって、なんの“たし”にもなりません。誰だって好きな人ができたらHしたい、「この人!」とはっきりわかるまで、いろいろな相手とつき合ってみたい、と思うのは当然でしょ?中絶した子や、おなかを切られた子は「自業自得」なんて意地悪なことを、医者や教師にも思ってほしくない。性交渉をすることが悪いことだなんて教えてほしくないーそれが、この本を出そうと著者が思った理由です。でも、予定外の妊娠や、エイズなどの性感染症からは身を守りたい。それが当然の権利だし、それを提供するのが、厚生省や文部省、政府の責任です。ほんとうは、学校でもっと必要な知識や正しい情報を教えるべきだし、保健室などでピルやコンドームをただで提供し、求められたらSTDの検査をするべきです。それで性がますます乱れるなんてことはありません。北欧やオランダなどでは、かえって10代の性行動の開始年齢が上がりました。正しい情報をもてば、自分のからだを大切にし、慎重に行動できるということを示しています。
「男は女を永遠に理解できない」といいます。ウソです。よくわからないのは正しい知識をもっていないからです。また、女性を「わかったつもり」になっている男性もいるかもしれません。そんな男性のあきらめや誤解は、百害あって一利なしです。本書は女性(女医)の視点から、Q&A形式で女性のカラダの正しい知識をマンガで解説します。
・近年、2型糖尿病の治療法はめざましい進化を遂げており、個人の病状や併発症、生活習慣や好みに応じた治療薬の選択が可能になりつつある。
・特に、インクレチンの作用に基づく治療薬は、血糖値の改善や体重減少だけでなく、心血管疾患、糖尿病関連腎臓病、代謝性機能障害に伴う脂肪肝疾患などへの追加的な利益が期待されている。
・本特集では、インクレチン研究をリードする研究グループに加え、心血管疾患、DKD、MASLD、フレイル・サルコペニア、肥満などの併発症・合併症の専門家に執筆いただく。
■GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬ーー非臨床・臨床のエビデンスと実臨床における注意点
・はじめに
・インクレチン研究のあゆみと新たな展開
〔key word〕糖尿病、腸管ホルモン、インクレチン、インスリン
・受容体作動薬の分類と血糖改善・体重減少効果のメカニズム
〔key word〕インスリン、グルカゴン、2型糖尿病、肥満症、摂食中枢
・心血管疾患に対するGLP-1受容体作動薬の効果
〔key word〕2型糖尿病、GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬、主要心血管イベント(MACE)、心不全
・糖尿病関連腎臓病におけるGLP-1受容体作動薬とGIP/GLP-1受容体作動薬の腎保護作用に関する非臨床・臨床からのエビデンス
〔key word〕GLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬、2型糖尿病、糖尿病関連腎臓病、腎保護作用
・NAFLD/NASH合併糖尿病に対する非臨床・臨床のエビデンス
〔key word〕非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、糖尿病治療薬、肝線維化
・高齢者糖尿病におけるGLP-1受容体作動薬の使用の意義と注意点
〔key word〕高齢者糖尿病、GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬、心血管疾患、認知症、サルコペニア
・糖尿病治療におけるリアルワールドエビデンスーーJ-DREAMSからの知見を含め
〔key word〕リアルワールドエビデンス(RWE)、診療録直結型全国糖尿病データベース事業(J-DREAMS)、DEFINE-G(DatabasE study For patIeNts trEated with GLP-1RA in Japan)
・肥満症に対するエビデンスと注意点
〔key word〕肥満症、体重減少効果、適正使用
●TOPICS 血液内科学
・抗凝固療法とその中和のポイントを知る
●TOPICS 細菌学・ウイルス学
・麻疹ウイルスによる中枢神経感染メカニズム
●連載 臨床医のための微生物学講座(7)
・黄色ブドウ球菌
〔key word〕メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、Panton-Valentine leukocidin(PVL)、Toxic shock syndrome toxin-1(TSST-1)
●連載 緩和医療のアップデート(2)
・わが国の緩和ケアがユニバーサル・ヘルス・カバレッジに組み込まれるための今後の課題
〔key word〕ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、持続可能な開発目標(SDGs)、緩和ケア・アプローチ
●FORUM 世界の食生活(16)
・極北の実りーー西シベリアの先住民族・ハンティの野生ベリー採集
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(8)
・脳死3
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・行動変容を含む習慣変容には、1何をどうするのが必要か、またその理由は何かという知識、2自分の習慣を変えようとする意欲、3必要な行動変化を起こし、それを続けるための技術、という3つの要素が不可欠である。
・本特集では、生活習慣病における高リスク者や低リテラシー層、若年層の健康維持・向上、SNS活用による包括的なフレイル予防戦略、メタボ予防からフレイル予防へのギアチェンジ等について。各先生方にご執筆いただく。
・高齢者での生活習慣病の重症化予防とフレイル予防の両立、フレイル予防をまちづくりとして実現するためのマルチステークホルダーへのアプローチ、ゼロ次予防も含めた社会システムのパラダイム転換等も取り上げる。
■行動変容による疾病の予防
・はじめに
・生活習慣病における高リスク者や低ヘルスリテラシー層へのアプローチ
〔key word〕健康行動、健康信念、行動意図、ヘルスリテラシー、受診勧奨
・若年女性の痩せに向けたアプローチ
〔key word〕痩せ、耐糖能異常(IGT)、サルコペニア、身体活動
・オンラインツールを活用したフレイル対策ーーweb版集いのひろば
〔key word〕オンラインツール、フレイル対策、介護予防、web版集いのひろば
・SNSを活用した包括的なフレイル予防ーーオンラインでのフレイルチェック
〔key word〕ハイブリッド型フレイルチェック、オンライン
・メタボリックシンドローム予防からフレイル予防へのギアチェンジ
〔key word〕フレイル、サルコペニア、メタボリックシンドローム
・後期高齢者における生活習慣病の重症化予防とフレイル予防を統合した対策
〔key word〕重症化予防、フレイル、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業、国保データベース(KDB)
・マルチステークホルダーとの協働によるフレイル予防のまちづくり
〔key word〕フレイル予防、まちづくり、マルチステークホルダー
・社会システムの観点からのアプローチーー健康長寿社会の実現に向けたゼロ次予防の狙いと戦略
〔key word〕ゼロ次予防、行動変容、建造環境、コミュニティ
●TOPICS 免疫学
・腹膜脂肪リンパ組織に存在する細網線維芽細胞の機能
●TOPICS 神経精神医学
・統合失調症患者におけるドパミン過感受性精神病
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(15)(最終回)
・遺伝カウンセリングの将来像
〔key word〕遺伝カウンセリング、認定遺伝カウンセラー、専門職連携実践
●連載 臨床医のための微生物学講座(5)
・基礎研究からみた化膿レンサ球菌による病態形成機構と宿主の防御機構
〔key word〕化膿レンサ球菌、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、システインプロテアーゼSpeB、溶血毒素ストレプトリジンS
●FORUM 世界の食生活(14)
・国民文化としてのジョージア(グルジア)のクヴェヴリ・ワイン
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(6)
・脳死1
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
この本のなかでは、性感染症とはいったいどんなものなのか、かかってしまったらどうしたらいいのかなどを解説している。性感染症のこわさを知るとともに、自分にとってごく身近な問題であるということを感じていただきたい。
・日本では手術支援ロボットが、2012年に前立腺全摘が保険収載されると泌尿器科を中心に普及し、2018年以降、食道、胃、直腸の消化器外科領域でも広がり、現在では肝臓や膵臓、結腸でも保険適用となっている。
・ロボット手術の急速な普及を受け、2023年度から日本内視鏡外科学会技術認定制度において、食道、胃、大腸のロボット手術が審査対象となったことから、安全性を担保した術者教育は極めて重要な課題である。
・今回は、消化器外科領域のロボット手術の支援技術に焦点を絞って特集を企画させていただいた。各領域のエキスパートの先生方に解説をお願いしており、本特集号がロボット手術に携わる皆様の一助になれば幸いである。
■消化器外科領域におけるロボット手術の最前線
・はじめに
・国内で使用可能な各ロボットの特徴
〔key word〕da VinciTM Surgical System、hinotoriTM Surgical Robot System、HugoTM RAS System、SenhanceTM Digital Laparoscopy System、SaroaTM、手術支援ロボット
・ロボット支援食道癌手術
〔key word〕ロボット支援食道癌手術(RAMIE)、食道癌、半腹臥位
・ロボット支援胃切除術の最前線ーー高難度症例への発展
〔key word〕ロボット手術、胃癌、conversion手術、大動脈周囲リンパ節郭清、残胃癌
・脾彎曲部癌に対するロボット支援手術
〔key word〕ロボット支援手術、脾彎曲部癌、左側結腸癌、体腔内吻合、オーバーラップ吻合
・ロボット支援肝切除の現状と今後の展望
〔key word〕ロボット支援肝切除、腹腔鏡肝切除、double bipolar technique
・ロボット支援膵臓手術
〔key word〕ロボット支援膵頭十二指腸切除術(RPD)、低侵襲膵切除術、膵臓
・ロボット支援手術の術者教育
〔key word〕ロボット支援手術、術者教育、日本内視鏡外科学会
・ロボット手術の今後の展開
〔key word〕ロボット手術、digital surgery、大腸癌手術
●TOPICS 疫学
・なぜ性感染症はなくならないのかーー性接触ネットワークの探求
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(22)
・費用対効果の政策適用:日本と海外
〔key word〕費用対効果、増分費用効果比、薬価、QALY
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(12)
・地域医療連携と遺伝カウンセリング
〔key word〕地域医療構想、医療圏、地域医療支援病院、遺伝カウンセリング
●連載 臨床医のための微生物学講座(2)
・赤痢菌・サルモネラ・ビブリオ/コレラ
〔key word〕細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス、サルモネラ症、コレラ、腸炎ビブリオ
●FORUM 世界の食生活(11)
・生を支えるハル イッケウ(食の背骨)--日本の先住民族アイヌの食生活
●FORUM 戦後の国際保健を彩った人々(6)
・ポール・ファーマー
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(3)
・生と死の境界線3
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
21世紀は爆発的に性感染症が蔓延するのではないかと、専門家の間では大変危惧されています。特に、10代の女性の性感染症が増加の傾向にあることが指摘されており、また、性行動の低年齢化が進み、性感染症の正しい知識がないまま性行動に走る若者が多くなったことに憂慮の念を抱きます。性感染症は特別の病気ではなく予防できる病気ですので、正しい知識と予防法をよく知ることが大切です。本書は子どもたちの早期予防教育に役立つことを願うだけではなく、成人の方々にも性感染症に対する正しい知識を学んでいただくことを切に望むものです。誰にでも理解していただけるように、なるべくやさしい表現に心がけるとともに、漢字にはすべて“ルビ”をふるなどの工夫をしています。
「感染したら症状が出るはず」「症状が消えたからもう薬はいらない」「抗生物質を使ったから治った」「コンドームさえ着用すれば無事」などなど、従来の「常識」には盲点が多い。基本的な知識を身につけ、確実な予防と治療に取り組むことを啓蒙する書。
・日本ではコロナ禍で一挙に施設間のICT利用が盛んになったが、電子カルテから電子健康記録移行時に情報の統合をせず、他院のEMRを“見える”だけにしたが、統合された海外のEHRはパーソナルヘルスレコード(PHR)の時系列表示(PHR表示)が可能である。
・コンピュータが処理するためにはデータ統合が必要で、日本でよく使われる見える化ではできない。セキュリティに注意が必要なデータの統合が日本では遅れており、最近話題のサイバー攻撃の対策の遅れもその意味で同源といえる。
・本特集では、遠隔医療分野で注目を浴びるオンライン診療の現状と課題について、制度や政策上の現状や課題、診療面としてAI利用、遠隔ICUなどの最新の取組みについてについて各分野の専門家に著述いただく。
■遠隔医療、オンライン診療の現在と未来
・はじめに
・総論:遠隔医療、オンライン診療の現況ーー医療DX、技術基盤、セキュリティ
〔key word〕医療デジタルトランスフォーメーション(DX)、モバイルヘルス(m-Health)、EHR(electronic health record)、パーソナルヘルスレコード(PHR)、デジタル治療
・遠隔医療の制度や政策からの視点
〔key word〕遠隔医療、医師法、規制改革、診療報酬
・オンライン診療の現状と将来
〔key word〕オンライン診療、かかりつけ医、医師ー患者関係、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、医療連携
・精神科領域のオンライン診療とAI利用
〔key word〕精神医学、遠隔医療、オンライン診療、人工知能(AI)、機械学習
・わが国における遠隔ICUの今後の歩み
〔key word〕遠隔ICU、診療支援、AIトリアージ、value based medicine
・デジタル療法とSoftware as a Medical Device(SaMD)
〔key word〕デジタル療法(DTx)、SaMD(Software as a Medical Device)、治療用アプリ
・電子処方箋が変える薬局・薬剤師のあり方
〔key word〕受動的から能動的、対物業務から対人業務
・テレナーシング
〔key word〕テレナーシング、慢性疾患看護支援、在宅療養者、システマティックレビュー、メタアナリシス
・遠隔心臓リハビリテーション
〔key word〕心臓リハビリテーション、遠隔心臓リハビリテーション、遠隔医療、情報通信技術(ICT)、運動療法
●TOPICS 神経精神医学
・ダイヤモンド・プリンセス号隔離期間における乗船者のメンタルヘルス
●TOPICS 病理学
・新しい成人型浸潤性膠腫統合診断の実践
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(12)
・財政学からみた医療費の将来
〔key word〕医療費、債務残高、技術進歩、健康、患者自己負担
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(2)
・遺伝カウンセリングモデル
〔key word〕相互関与モデル(REM)、クライエント中心のカウンセリング、傾聴、教育モデル、カウンセリングモデル
●FORUM 戦後の国際保健を彩った人々(2)
・ロン・オコナーと岩村昇
●FORUM 世界の食生活(2)
・食は万病のもとか?--カナダ・イヌイット社会における食生活の変化
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・補体には感染防御に働く液性因子としての役割のほか、凝固系の活性化、免疫細胞の増殖や活性化、上皮細胞、神経細胞や骨などの臓器形成、組織の再生など“多面的”な機能を有することが明らかになってきた。
・補体の過剰な活性化は、自己免疫疾患、腎炎、心筋梗塞や脳梗塞などでの虚血再灌流障害、神経変性疾患、移植片対宿主病(GVHD)からCOVID-19重症化に至るまで、さまざまな炎症性疾患の病態形成に関わっていることが推測されている。
・2000年代には遺伝子工学的に作製された抗体による分子標的療法が可能になり、2007年にエクリズマブがfirst-in-classの抗補体薬として登場した。今特集では、“補体の魅力と抗補体薬のすべて”読者に届けられるよう、第一人者の先生方に執筆をお願いした。
■補体revisited--抗補体療法はどこまで進んだか?
・はじめにーー補体の多面性と関連疾患の多様性
・臨床に応用する補体の基礎知識
〔key word〕古典経路(CP)、第二経路(AP)、レクチン経路(LP)
・溶血性貧血
〔key word〕発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、寒冷凝集素症(CAD)
・非典型溶血性尿毒症症候群ーー腎疾患に対する抗補体薬の過去と現在、そして未来
〔key word〕補体、抗補体療法、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、腎疾患
・自己免疫性神経疾患
〔key word〕重症筋無力症(MG)、視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)、補体、分子標的薬、MM-5mg
・ANCA関連血管炎
〔key word〕抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)、補体代替経路、C5a、アバコパン
・自閉スペクトラム症と補体C1q
〔key word〕自閉スペクトラム症(ASD)、C1q、ミクログリア、抗C1q抗体
・新規抗補体薬の展開ーー研究の最前線
〔key word〕発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、補体異常症、補体関連疾患、終末補体阻害薬、近位補体阻害薬
●TOPICS 神経精神医学
・交代勤務・夜勤と認知症リスク
●TOPICS 医療
・チーム医療における医療ソーシャルワーカーの役割
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(18)
・保健医療の経済学と行動経済学
〔key word〕合理性、ヒューリスティクス、認知バイアス、モラルハザード、行動ハザード
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(8)
・成人領域における遺伝カウンセリング
〔key word〕ライフイベント、血縁者間の情報共有、多診療科・多職種連携、発症前検査、予備的ガイダンス
●FORUM 世界の食生活(7)
・トルコ人の社交のハレとケーーケシュケキとトルココーヒー
●FORUM 戦後の国際保健を彩った人々(4)
・菅波茂ーー多国籍医師団AMDAの人道支援活動
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・新型コロナウイルスとの闘いのなかで、われわれは急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の管理や治療に関する多くの知識を習得することができた。
・成人のARDS診療においてはECMO以上に用いられる頻度が少なかったかもしれない腹臥位や、同じ大きな換気量なら強制換気より自発呼吸のほうが肺水腫は悪化することなどを、呼吸器の専門家だけでなく一般の臨床医が当たり前の知識として吸収し、臨床に活かすようになった。
・本特集では、こうして得られたARDSに関する最先端の知識を提供できる日本のトップランナーたちに執筆していただく。読者の皆様にとって、ポストコロナ時代のARDSの治療戦略の一助になることを願ってやまない。
■第1土曜特集 ARDSの治療戦略ーー個別化診療への道筋
・はじめに
●総論・メカニズム
・ARDSの歴史と定義
〔key word〕ベルリン定義、AECC定義、肺水腫、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
・ARDSの疫学
〔key word〕侵襲的換気、肺保護換気戦略、multi-hit theory、lung injury prediction score
・ARDSの生物学的病態機序ーー個別化治療に向けて
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、生物学的病態機序、病態フェノタイプ
●診断と鑑別
・CT--病態の理解〜予後予測まで
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、びまん性肺胞傷害(DAD)、高分解能CT(HRCT)、人工呼吸器関連肺損傷
・ARDSの診断をどう進めるか
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、診断、ベルリン定義、びまん性肺疾患、気管支肺胞洗浄
●肺傷害のメカニズムと人工呼吸管理 【現在の診療ガイドラインおよびその根拠となる呼吸生理学とエビデンス】
・「ARDS診療ガイドライン2021」解説
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、ガイドライン、肺保護
・Stress、Strainと肺保護換気
〔key word〕stress、strain、経肺圧、driving pressure(DP)
・PEEPとRecruitability
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、呼気終末陽圧(PEEP)、recruitability
・ARDSの不均一な換気分布と重力の関係ーー腹臥位療法、肺リクルートメント、CNAP
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、胸膜圧勾配、腹臥位療法、肺リクルートメント、continuous negative abdominal pressure(CNAP)
・ECMO
〔key word〕reversibility、rest lung settings、mechanical power
●肺傷害のメカニズムと人工呼吸管理 【今後の診療ガイドラインに影響を及ぼす可能性のある呼吸生理学とエビデンス】
・メカニカルパワー
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、メカニカルパワー(MP)、肺保護換気
・横隔膜機能不全と横隔膜保護換気
〔key word〕横隔膜保護換気、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、人工呼吸
・ARDSで生じる気道閉塞(airway closure)とは?--肺胞だけではなく気道を意識した管理の必要性
〔key word〕気道開放閾値圧(AOP)、気道閉塞(airway closure)、呼気流量制限(EFL)
・EITで評価する不均一換気
〔key word〕肺傷害、不均一換気、電気インピーダンストモグラフィ(EIT)
●その他の治療
・ARDSに対する間葉系幹細胞治療
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、間葉系幹細胞(MSCs)、抗炎症性サイトカイン、細胞外小胞、ミトコンドリア機能
・Precision medicineと薬剤治療
〔key word〕精密医療(precision medicine)、薬剤治療、異質性(heterogeneity)、サブフェノタイプ
・ARDSと右心機能
〔key word〕肺血管抵抗、右心不全、肺保護換気、低酸素性肺血管収縮(HPV)、高炭酸ガス血症
●社会復帰・その他
・ARDSとアウトカム
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、集中治療後症候群(PICS)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
・ARDS患者のリハビリテーション
〔key word〕急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、リハビリテーション、身体機能、社会復帰、多職種連携
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・概日リズム(体内時計)は神経、内分泌、消化、代謝、循環など、さまざまな生命活動をコントロールしている。近年、これらの生体機能に加え、概日リズムによる免疫系の制御機構が明らかにされている。
・概日リズムが、リンパ球自身の生物時計や交換神経の活動、糖質コルチコイドなどを介してリンパ球のリンパ器官への集積を促し、免疫応答能を高めるというものである。
・今回の特集は概日リズムと免疫系の関係のみならず、概日リズムと免疫が関係する病態や疾患との関係性にも焦点を当てたものである。
■ 免疫系の概日リズム
・はじめに
・グルココルチコイドによる免疫応答能の概日制御
〔key word〕グルココルチコイド、IL-7R、Th2細胞
・交感神経を介する免疫細胞動態の日内変動
〔key word〕交感神経、免疫細胞動態、免疫応答、日内変動
・体内時計による免疫機能と癌の制御
〔key word〕生体リズム、時計遺伝子、癌、免疫
・アレルギー疾患と概日リズム
〔key word〕概日時計、アレルギー、IgE、マスト細胞
・体内時計による関節リウマチの制御
〔key word〕関節リウマチ(RA)、関節炎、炎症性サイトカイン、時計遺伝子
・関節リウマチの特徴を考慮した時間薬物療法
〔key word〕関節リウマチ(RA)、時間薬物療法、生体リズム、メトトレキサート(MTX)
●TOPICS
輸血学
・「血液製剤等に係る遡及調査ガイドライン」の一部改正について
脳神経外科学
・がん遺伝子パネル検査による脳腫瘍治療
再生医学
・日本の再生医療等安全性確保法に遵守した臨床用ヒトES細胞株の樹立とその現状
●連載
オンラインによる医療者教育
・23.コロナ有事における教員と学生のコミュニケーションーー名古屋大学の事例
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、医学部教育、カリキュラム、コミュニケーション
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・15.呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論
バイオインフォマティクスの世界
・4.マイクロバイオームと臨床メタプロテオミクス:共棲細菌がチームで働く仕組みの解明
〔key word〕メタプロテオミクス、腸内細菌、質量分析、バイオインフォマティクス、タンパク質アミノ酸配列データベース
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・8.キョウチクトウーーアレクサンダー大王は遠征中に多くの兵を失ったと伝えられているが……
オンライン診療の二元論
・3.新規と既存ーーオンライン診療参入企業は何思う
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。