12歳の時、父親が連続強姦殺人犯として逮捕されて以来、名前を変え、人目を避けるように各地を転々としながら暮らしてきたナオミ。事件から18年が経ち、カメラマンとして成功した彼女は、港町のはずれに建つ古い屋敷を購入し、孤独だが満たされた日々を送っていた。魅惑的な瞳をした整備士の青年・サンダーと出会うまでは…。仕事熱心で少し強引な彼に反発しながらも惹かれるナオミ。捨て犬タグとの新生活も始まり、彼女の凍てついた心は次第に溶かされてゆくかのように思えたがー。
奇妙でゾクゾクッとする4編を収録!「ひより」の姉は3ヶ月まえに亡くなった。ある日両親が、その姉のために死者同士のお見合いをするといいだした!異様なふんいきのなか、とりおこなわれるお見合い。しかしお見合い相手の死者の男に、ひよりが気に入られてしまい…?怖いだけじゃない、大人気テレビ番組「世にも奇妙な物語」のストーリーが登場!小学上級・中学から。
刑務所長のわたしに全囚人を見せて欲しいと、前触れなく刑務所をおとずれた女性。死刑囚を最後に「あんたはもう足を突っ込んでるのかもしれない」と言い残して死んだ。送られてきたメッセージにしたがって車に乗り込むと、それから悪夢のごとき長いドライブと予想もつかない冒険がはじまった。
住宅街にひっそりとたたずむレトロな雰囲気の「さくら花店」。一見ごく普通のフラワーショップだが、ここにやってくる客は、傷ついて病んだ魂を抱える人ばかり。苦しむ人の心を癒そうとする花の願いを聞き、その手助けをしているのは、植物の声を聞くことができる店主の雪乃だ。本日店にやってきたのは、美しい妹のために白い百合を買い求める女子高生。雪乃が感じた嫌な予感の正体とは?花に呼ばれると危険もかえりみず走り出してしまう雪乃を見守るのは、人嫌いで無愛想な樹木医の将吾郎。風変わりな夫婦が、植物にまつわる歪んだ事件を解き明かす!
一度入ったら、勝つまでここから出られない…。勝負に勝って鍵を貰わないと移動できないように、建物がまるごと改造された裏カジノ。オカマ・ママのマッキーら四人は、恐喝に悩む仲間のためにここを訪れた。各部屋で待ち受ける、薄気味悪いディーラーと、巧妙な罠。借金は増える一方だし、死体にまで遭遇。ここから無傷で脱出できるのか。
シェリーは、海の生きものが大好きな小学校6年生。転校した学校でやっとできた友だちと「親友」でいるために、水泳部の次の試合ではぜったいライバル校に勝たなきゃ!と、海の魔女アースラと契約します。アースラはシェリーの願いをなんでもかなえてくれると言うのです。おかげでだれよりも速く泳ぐことができるようになったシェリーでしたが、そのからだはだんだんと…。中学年から。
またたび台ニュータウンには、ふしぎなうわさがある。ニヤニヤ笑う猫の回転寿司屋があるそうだ。おまけにその猫、とんでもない怪談オタクで、毛だらけの大トロをにぎりながら、ヒャ〜ッとなるこわい話をたらふく語ってくれるって!さあ、「笑い猫」の、1話5分で読める、たのしい怪談集(全15話)のはじまりはじまり。
後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレベーターに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込められていた。浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに大ピンチ!?しかも、三人には犯罪歴があることまで発覚。精神的に追い詰められた密室で、ついに事件が起こる。意外な黒幕は誰だ?笑いと恐怖に満ちた傑作コメディサスペンス。
一般人のふりをして突如、面前に現れる恐怖の隣人たちー携帯へ送りつけられるストーカーメール、夜のドライブを恐怖に突き落とす同乗者、あなたのペットを遺骸にして送り付けてくる不審者…。すでに都会の日常生活に平穏はなく、安心に包まれた夜はもはや帰ってこない!「Popteen」連載分と本書のために書き下ろされた、とっておきの短編を含む四十一話からなる恐怖の一冊。
5年2組担任・武戸井彩未は、表は超美人の人気者、裏では超冷徹な、腹黒仮面教師!!これからも「いい人」を演じ続ける予定だったのだがー「先生、助けて!」悲惨な未来を予知夢(しかも悪夢!)で見る能力をもつ「悪夢ちゃん」こと結衣子と出会って彩未の人生がくるい始めた!?結衣子の見る悪夢をもとに、未来の悲劇を防ぐという救世主(!?)役にされてしまったのだ…!ドはまり保証!超新感覚・夢ステリー!
美しい金髪の下級生を誘拐する、有名私立中学校の女子三人組(「とうもろこしの乙女」)、屈強で悪魔的な性格の兄にいたぶられる、善良な芸術家肌の弟(「化石の兄弟」)、好色でハンサムな兄に悩まされる、奥手で繊細な弟(「タマゴテングタケ」)、退役傷病軍人の若者に思いを寄せる、裕福な未亡人(「ヘルピング・ハンズ」)、悪夢のような現実に落ちこんでいく、腕利きの美容整形外科医(「頭の穴」)。1995年から2010年にかけて発表された多くの短篇から、著者自らが選んだ悪夢的作品の傑作集。ブラム・ストーカー賞(短篇小説集部門)、世界幻想文学大賞(短篇部門「化石の兄弟」)受賞。
神なき現代をもたらしたダーウィンとフロイトを、“漂流する世界のサイコセラピスト”が読む。ジョン・ケージの逸話に始まり死と生をめぐる警句溢れる快著。
クリスマス・イヴ、女子高生・知子の目の前でサンタクロースが車に轢かれた!瀕死のサンタは、1億円の入った袋を知子に託す。「僕の代わりに身代金を運んでくれ。娘が殺される」。知子は見知らぬ家族のために疾走するが、有名サッカー選手に眼帯女など、怪しい人物に狙われ、金は次々と別の手に。裏切りが、新たな裏切りを呼び、驚愕の結末へ。
戦慄の抗ガン剤治療、その実態と医療関係者のホンネ。患者だけではない看護師も家族もあぶない!超猛毒は放射性物質なみ、衝撃の『取り扱いマニュアル』。
ベトナム戦争以降、米国が極秘に開発を進めていた恐るべき生物兵器ー『ナイトメア90』と名付けられたその薬は、大脳を刺激し人間が眠らせている遺伝子情報を活性化させるというものだ。だが、この薬はチンパンジーに服用させると、瞬時にチンパンジーが未知の物体に変態してしまうという未完成のものであった。この薬が過激派環境保護団体に奪取され、一部が新種ドラッグとして日本の若者の手に渡ってしまった。フリーランスの軍事顧問・牧原は、秘密裡に事態を収拾するべく当局より依頼され、ひとり調査を開始するが…。