不意に愛は目覚める。自失するほどの恋慕と陶酔、逡巡と傷心、悔恨と失意……しかし、それらすべては恩寵として輝き続ける!初恋からエロスまで、多彩な内容を象徴的手法で謳いあげた熱い詩集である。
本書は、もっとも非西欧的社会へと向けられる。しかしその視線は同時に人間のもっとも普遍的なテーマ-拘束と自由の関連に、われわれを導く。また、著者の50年にわたる教職生活を去るに当たって編まれた最後のエッセイ集であり、レヴィ=ストロース世界のポリフォニーである。さらに、知的営為が現代の病患あるいは幻想を治癒または払拭する企図でもありうるという、もっとも力強い情熱の所産である。
千年の歴史をもつ日本の伝統技法「型染め」を自在に駆使して、大画面に描き出す新たなアート「染色絵画」。その斬新な表現の創始者である染色作家・鳥羽美花が、消えゆくベトナムの風景にインスピレーションを得て描き続けた13年間の集大成的作品集。
ひたむきに自分でいたいと願う言葉たちがあるいていくー18才までの鋭い感性を詰めたピュアな詩集。
本書は、西洋近代美術の歴史が記述・記録されるなかで強力に働いている規範に含まれる偏りを明らかにする論争の書であり、フェミニストによる文化研究の理論的提起として、すでに一種の古典の位置を獲得している。…本書の価値は、議論の緻密さと、変革を展望する著者のはっきりと闘う姿勢にある。
双子の兄と偽の夫婦を演じることに、とうとうジュリーは同意した。夫の親友とかけ落ちした兄嫁が、同じ名前なのは好都合だった。意気消沈した兄が活路を見出したのはガラパゴス行きの話。憧れのダーウィンと同じ道を歩む兄には夢のようなチャンスだ。しかも生物学の権威キャメロン・ストームの指導を受けられるなんて。だが、それには妻を同伴することという妙な条件がついていた。恋人と別れたばかりで失業中でもあったジュリーは、嘘をつくことに抵抗を感じながらも、兄の頼みを引き受けることにした。まさか、キャメロンに会ったとたん深いブルーの目にどきどきし、新しい恋の予感に苦しむことになるなんて思いもしなかったのだ。わたしは兄の妻として来たのよ。どうしたらいいの?キャメロンは、人妻と知りながら視線で愛を伝えてくるけれど…。
きびきびと立ち働くミラネーゼの姿に憧れ、可愛らしく歳を重ねたマダムの女らしさに触発され、どんな人にも必ず美しさがあることを教えてくれたイタリアの日々。そこで学んだ本当のおしゃれとは、まず自分を知り、どう生きていきたいかを考えることだった-。自分のスタイルを確立した魅力的な女たちを見つめてきた著者が、もっと素敵になりたいあなたへ贈る“おしゃれへの近道”。
故郷に住む友人から連絡があった。受験のために上京する娘を下宿させてほしいという。わたしは結婚しているが、子供はいない。夫との気ままな二人暮らしだ。構わない、と答えたが、それがあの性の地獄への始まりだった…。他人が入ってくることによって、自分の隠された性の本質を知る主婦の危険なドラマ。あなたにも、気づいていない欲望がある…。