芸術は人と地域を救えるか。臨床美術の現場から、医者・研究者・行政担当者・臨床美術士・介護者が、その先進的取り組みを紹介。
子どもの心身のすこやかな発育を可能にする、一歩先を見通した表現活動の行動計画表づくりの理論と実際を12の実践例とともにやさしく解説します。絵本の読み聞かせ、歌・リズム遊び、造形、自然観察、ごっこ遊びなどの遊びにつながりをもたせ、子どもの発達に合わせた遊びを展開していくことができます。
2025年3月に東京藝術大学を退任する塚原康子教授と、東京藝術大学大学院音楽研究科の日本音楽史研究室において学び、藝大やその他の大学院で博士号を取得した卒業生を中心とする23名による研究論文集。
塚原教授のおもな研究テーマは、 現在の日本の音楽界の直接の出発点となった明治期の伝統音楽の変容と西洋音楽の受容についてである。過渡期の日本の音楽を多角的に見つめた研究手法はまさにフロンティアであり、その薫陶を受けたゼミ生も、近世(江戸時代)古代・中世・近世から近現代、日本からアジア、都市から周縁へと、異なる時代や地域にまたがる幅広い研究テーマと取り組んでいる。
本書では、その成果の一端が「つながる/つながり」をキーワードに5つの章にわけて示されている。
第一章 近現代日本の音楽文化とつながる
昭憲皇太后と音楽 塚原康子
音楽取調掛・東京音楽学校における外国人教師たちの活動ーー近代日本における音楽教育史の再考に向けてーー 仲辻𠄀真帆
高峰琵琶三楽奏と新絃楽ーー高峰筑風による新たな琵琶楽の試みーー 曽村みずき
近衞秀麿の演奏論 --未刊行の「演奏法稿」に基づく 三枝まり
守田正義と盲学校ーー大正・昭和初期の作曲と視覚障害教育の交差ーー 熊沢彩子
第二章 江戸時代の音楽文化とつながる
蟹養斎の俗楽論ーー『日本楽説』『猿瞽問答』をもとにーー 中川優子
近世中後期の歌舞伎にみる在郷唄点描 前島美保
新樂定著『琴家畧傳』の二つの自筆本 鳥谷部輝彦
安倍季良作「新之律板」「律呂図板」の構造と理論 高瀬澄子
第三章 音楽構造・楽器文化とのつながり
琵琶譜に見る《三十二相》の音曲構造──『声明譜妙音院御作』をめぐって── 近藤静乃
室町後期から江戸初期の能管の「音取」--旋律の特徴を中心にーー 森田都紀
鳴物の拍、三味線の拍ーーリズムパターンの音価選択をめぐってーー 鎌田紗弓
三味線における「スリ」「コキ」のスライド奏法ーー現行演奏における時代・地域・ジャンルをめぐってーー コリーン・シュムコー
近代日本におけるアマチュア向け楽器としてのマンドリンの流通 葛𠄀西 周
第四章 音楽文化にみる都市と周縁のつながり
江戸期吉原遊廓における音楽文化の研究ーー江戸文学の記述をめぐってーー 青木 慧
明治期の京都における演奏会ーー京都音楽会に着目してーー 丸山 彩
『那須与市西海硯』の諸相ーー関西と東京、大歌舞伎と小芝居ーー 土田牧子
持続可能な無形民俗文化財の在り方に向けた一考察 --福岡市での取り組みを通じてーー 柴田真希
第五章 東アジアの音楽文化とつながる
算賀と朝覲行幸における奏楽ーー平安前期の記録類からーー 平間充子
戦時下北京における日本人音楽家の軌跡ーー北京における西洋音楽受容の一側面ーー 鄭𠄀 暁麗
日韓近代音楽史からみる植民地朝鮮の音楽文化と日本人の音楽活動 金 志善
植民地期朝鮮に日本から贈られた「雛人形」が担ったものーー昭和六(一九三一)年の事例からの考察ーー 山本華子
一九八〇年代に日本に伝えられた中国の合奏曲 孫 瀟夢
環境問題、経済危機…バブル前夜の東京に降り立ったボイスが語ったことが、四半世紀を過ぎて、現代の日本にアクチュアルなメッセージとして突き刺さる。
身近にある木切れを利用して、子どもの喜ぶおもちゃをつくりましょう。指先を使ってあそぶもの、ひっぱってあそぶもの、組み立てるものなど楽しい木のおもちゃのほか、木に関する知識や、道具の使い方も説明します。
本書は、保育園・保育所での3歳未満児の表現活動をいかにのばすかというねらいでまとめられている。カリキュラムは、3年間を基準にして組み立てられているので、はじめて指導される場合は、0歳児、1歳児の項を十二分に読まれ、そのあたりから指導されることをすすめる。
知的障害児の生活範囲の拡大につながる「かたち」「ことば」「かず」のあそび90種を第1期〜第3期にわけ、指導のねらいとともにイラストを交えて紹介。「ひらがなさがし」、「さわってあてよう」、「お店のかんばん」、「組み立てあそび」、「ぬけ字さがし」、「数字絵あわせ」など、著者の豊富な実践体験と教材研究に基づいたあそびを通して、形や文字、数字に対する認識力を段階的に高め、理解の基礎を育てる指導法を展開。指導目標一覧表も収録。
ヴィジュアル・シンキング・ストラテジーズ(VTS)はアメリカの教育現場で徐々に浸透し成果をあげつつある教育法である。元ニューヨーク近代美術館教育部部長フィリップ・ヤノウィンが書きおろした、美術界・教育界待望の一冊。「何が起こっているだろう?」「どこからそう思う?」「もっと発見はある?」3つの問いかけからはじまる美術鑑賞が、教科の枠を超えた学力を深めていく!授業が変わる!子どもがのびる!全教科に使える学習法。
神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科選抜作品集。
日本のすみずみに、多くの旅をかさね、『街道をゆく』はじめ数々の名エッセイをのこした司馬遼太郎。その網膜に刻まれた地を訪ねゆけば、誰もがなつかしむ日本の「原風景」があり、愛した美術品に向かえば、それを生んだ真摯な魂が透けてみえる。作家をなぐさめた自宅庭や住居のたたずまい、司馬遼太郎記念館(安藤忠雄設計)の全貌も収録。
QOL(生活の質)を高め、ADL(日常生活動作)を維持し、高齢者が、文化的で豊かな生活を送れるよう支援するアクティビティ・ケアの理論と実践を詳しく述べる。高齢者福祉の第一線で活躍する専門家の実践した楽しいアクティビティ・ケアとその進め方をイラスト、写真を交えわかりやすく紹介。
イラストレーター・イシカワアキコ氏によるイラストメイキングを収録、着せ替えピンナップの付録付!神戸芸術工科大学まんが表現学科オフィシャルイラストブック第3弾!
アフガニスタンの知恵と日本を掘ってきた釜ヶ崎の労働者の経験とともに水脈をたどる。
Digging with wisdom and experience from Afghanistan and Kama.
大阪の真ん中で井戸を掘ったプロジェクト、2019年春から秋の記録。
西成区の通称・釜ヶ崎にて、ペシャワール会の水源確保事業に参加していた蓮岡修氏をナビゲーターに、ココルームへ通う元・現役の日雇い労働者から教わり、子ども・若者・外国人・難民など700人が井戸を掘りました。
・はじめに
・課題解決と井戸掘りと、 上田 假奈代
・対談井戸を掘ることを通して「人が生きていることの可能性」を感じつづけていた。 蓮岡修×上田假奈代
・新しい社会運動のかたちを想像してみる 中山博晶
・井戸掘り記録2019
ーココルームの周辺地盤と井戸 三田村宗樹
ー井戸掘りコラム01 夏目はるな
ー井戸掘りコラム02 小川歩人
・「え、掘ったこと、ありますよ」井戸掘った人たちのこと黒アゲハ 上田假奈代
・ココルームスタッフと井戸 堀澤元/しょうゆ/ 岡本風愉
・井戸掘りはアートやったな[“Digging the Well Was Art”] Justin Jesty ジャスティン・ジェスティ
・Special Thanks
全国10万の神社から目利きが厳選。神の国へのガイドブック。荘厳な社殿に、神話の舞台に、優美な宝物に、雄大な山々に、神々が見えるーー日本全国津々浦々、八百万の神々の住まいを訪ねてみたら、そこは未知なるワンダーランド! 10万ともいわれる日本全国の神社から、芸術新潮編集部が選りすぐった名社を紹介。長い歴史と土地の力に育まれた聖なる空間へ、神様に会いに、いざ出発!!
観光ルートからはずれた街角に、辺境の田舎町に、ひっそりと息づく、知られざる「美の楽園」を訪ねた、美術でめぐる、とっておきの旅ガイド。