忌み嫌われがちな施設・火葬場を、終の空間として見つめなおす実例集。チベットの天葬からアスプルンド、スカルパまで、世界の葬送の風景を解説し、日本の風土と現代の良質な施設、その計画・設計・運営を紹介。死と向きあう聖なる場を考える。
20世紀ソ連を代表する天才作曲家が記した激動の生涯と芸術論。待望の新訳。
会社はなぜ存在するのか。そして、どのようになっていくのか。オックスフォード大学クラレンドン講義に基づいた著者最新の研究成果が、企業理論の新たな地平を切り開く。
本書は、独立学派の精神分析家クリストファー・ボラスによる、無意識を聴く技法書である。著者は、自らに質問を発し、それに対する答えを求めるという形で無意識が活動することを、実際の臨床素材を用いて示している。フロイトが見出した自由連想法は、まさにこうした質問を発する衝動に基づいたものであると、著者は主張する。本書は、精神分析に関心がある人はもとより、無意識に興味を持っているすべての臨床家に有用である。
現代のグローバリゼーションに向き合う文学、歴史、批評理論、翻訳論の多彩な視点から、ポストコロニアル研究の再構築を試みる。人文学の未来を切り拓く十一の思索。
プログラミング言語TypeScriptの解説書。TypeScriptの型に関する基礎的な内容からその応用、エラー処理の手法、非同期プログラミング、各種フレームワークの利用法、既存のJavaScriptプロジェクトのTypeScript移行の方法まで、言語全般を総合的に解説します。本書全体を通じて、TypeScriptの洗練された型システムを最大限活用するために、コードをどのように記述すべきか、なぜそうすべきかを学べます。
排外主義や権威主義、ウルトラナショナリズムにフェイクニュース…それらの根源はどこにあるのか。ハイエクなど初期新自由主義者たちの論考を辿りながら世界に吹き荒れる政治言説の布置を問い直す、政治哲学者による批判の書。
『終遠のヴィルシューErroR:salvation-』で紡がれた“絶望”と“救済”の物語、イラストレーター・読氏による繊細なビジュアルを収録した公式ビジュアルファンブックがついに登場!-これは永遠の終焉へ向かう物語。秘蔵設定&イラストを本書で初公開!メインキャラクターの書き下ろしショートストーリー6編を収録。
語り手は、19世紀半ばの大飢饉に陥ったアイルランドで家族を失い、命からがらアメリカ大陸に渡ってきたトマス・マクナルティ。頼るもののない広大な国でトマスを孤独から救ったのは、同じ年頃の宿無しの少年ジョン・コールだった。美しい顔立ちに幼さの残る二人は、ミズーリ州の鉱山町にある酒場で、女装をして鉱夫たちのダンスの相手をする仕事を見つける。初めてドレスに身を包んだとき、トマスは生まれ変わったような不思議な解放感を覚える。やがて体つきが男っぽくなると、二人は食いっぱぐれのない軍隊に入り、先住民との戦いや南北戦争をともに戦っていくー。西部劇を彷彿とさせる銃撃戦、先住民の少女と育む絆、はらはらする脱走劇、胸に迫る埋葬場面などが、勇敢な兵士でありながら女としてのアイデンティティーに目覚めたトマスによって生き生きと語られる。