植物を通して仏教を知る。仏典の中に現れるさまざまな植物について、インドの風土や日常の生活にもふれながら仏教の教理と関連づけて平易に説いた、「散策」シリーズ最新作。
諸経典と『中論』他の論書が示す大乗仏教の到達点。
歴史的な観点から日本哲学史の諸問題を跡づける明快な日本哲学通史。中村元の思想世界。
牛や象、竜などの尊重される動物から、鳥や昆虫、空想上の動物まで、様々なエピソードから、仏教の動物観、動物に託された教えを探る。
生活のなかの信仰と季節感。達磨市、節分、お水取り、仏生会、聖霊会、遍路、四万六千日、大文字、お会式、報恩講、五重…。有名な全国の寺院や宗派の行事を語る仏教歳時記。
仏教用語のみならず、多くの包括的項目により、仏教思想を多面的に分りやすく解説。仏教が古典文学に与えた影響を明らかにするとともに、広範な古典の中から適切な用例を採録。膨大な中国古典を博捜して漢訳仏教語の語源を求め、仏教思想の中国における変遷を追究。仏教美術については、最新の研究成果をもとに、本文・付録双方で立体的に解説。付録に仏像・建築図解、伽藍配置、曼茶羅図、サンスクリット語解説、地図、年表など。また索引を付す。
わたしたち自身の人生との関わりで語られる、仏教のエッセンス。好評のNHK「こころの時代」での対談を再構成。
日本における仏教のほとんどは大乗仏教であり、「般若心経」はその根本思想である空の理法を説いたもの。また「金剛般若経」は古来より広く読誦されてきた大般若経典のなかの代表的な教典である。本書は玄奘の漢訳とその読み下し文およびサンスクリット原典からの現代語訳を対照させて収め、一般読者の便をはかった。
雑然とした思想の断片が精緻な体系へと発展していく。意外な発見に満ちたその経過を原典批判研究によって明らかにする。仏教思想体系化への歩み。
インド人自身によるインド哲学概説。インドの哲学体系のうち主要な16種類を叙述した概説書『サルヴァダルシャナ・サングラハ』(14世紀、マーダヴァ著)を世界で初めて全訳。
聖典と言語、その深みを探る。永遠の言葉・ヴェーダをめぐるミーマーンサー学派の斬新な議論。言語哲学の完成者バルトリハリが説く、世界の根源・存在の本質としての言葉。
神秘的傾向が強いインド哲学の中で異彩を放つ論理学・合理思想の系譜を西洋思想と対比しつつ解明。両学派のスートラの全訳注を収録。