ヒトの誕生から古代地中海世界まで、長大な文明史の「見取り図」を示す。最初の都市文明・シュメール、従来の文明観に変更を迫る「古代アンデス文明」、著者自身が近年手掛けたローマ帝国の新たな遺跡など、文明・文化の「多様性」に着目。いくつもの危機を乗り越え、環境に適応し、地球上のあらゆる陸地に拡散して文明を築いた人類の未来は。廃墟と化した遺跡には、私たちの現在を知り、これからを考えるヒントが隠されている。
講談社創業100周年記企画「興亡の世界史」の学術文庫版。大好評につき、第4期刊行スタート。その1冊目は、東大名誉教授で、国立西洋美術館長、文化庁長官などを歴任した著者が、ヒトの誕生から古代地中海世界にいたる長大な文明史の「見取り図」を示す。
著者の青柳正規氏は、この40年あまり、おもにイタリアの遺跡の発掘に携わり、文明を「手触り」で理解してきた。本書では、メソポタミアの最初の都市文明・シュメールや、従来の文明観に大きな変更を迫っている「古代アンデス文明」、著者自身が近年手掛けているローマ帝国の遺跡・ソンマ=ヴェスヴィアーナの最新成果など、文明・文化の「多様性」に着目し、人類の歴史の大部分を占める「古代」を通観する。
約600万年前、直立二足歩行へと移行した人類には、多くのリスクが待ち構えていた。ホモ・エレクトゥスとホモ・サピエンスによる2度の「アウト・オブ・アフリカ」、現生人類に近い思考能力を持ちながら絶滅したネアンデルタール。我々は、いくつもの危機を乗り越え、環境に適応し、地球上のあらゆる陸地に拡散し、農耕というイノベーションを経て、文明を築くようになったのである。
では、「文明の進歩」を測る物差しは何か。現代人はなぜ、過去への時間認識が縮小し、「歴史」への感覚が鈍ってしまったのかーー。廃墟と化した遺跡には、私たちの現在を知り、未来を考えるヒントが隠されている。[原本:『興亡の世界史00 人類文明の黎明と暮れ方』講談社 2009年刊]
序 章 文明史を学ぶということ
第一章 ヒトから人類へ
第二章 農耕というイノベーション
第三章 文明の誕生
第四章 多様な文明の隆昌
第五章 古代地中海文明
おわりにーー文明が滅びるとき
空港に勤務する旅行会社の「あぽやん」、誰もが働きやすい職場環境を守る労働基準監督官、文書や原稿などの誤りを指摘する校閲者、求職者の相談に乗るハローワーク職員、地域住民に愛される町のクリーニング店。様々な職場で働く人を、人気作家が描いた短編5作品を収録。身近な仕事から意外と知らない職業まで、誰もが壁にぶつかり、悩んでいる。奮闘する主人公たちに明日の一歩を踏み出す勇気をもらえる、傑作アンソロジー。
笑って、笑って(新野剛志『あぽやん』(文春文庫)所収)
部下の迷い(沢村凜『ディーセント・ワーク・ガーディアン』(双葉文庫)所収)
校閲ガール!?(宮木あや子『校閲ガール』(角川文庫)所収)
仕事の仕事(久保寺健彦『ハロワ!』(集英社文庫)所収)
グッドバイからはじめよう(坂木司『切れない糸』(創元推理文庫)所収)
解説 堺憲一
第11回ネット小説大賞受賞作品。とある地域交流センターに、水曜日の夜にだけピアノを弾きにくる女性がいた。
彼女はいつしか『水曜日の君』と呼ばれるようになっていて、
毎回受付をする“彼”も彼女ーー鎧塚ケイのことを気にかけるようになっていた。
しかし二人は、利用者と職員という立場。想いが募る前に、“彼”は異動を受け入れてしまい……。
『水曜日の君』と週に一度だけ会う関係が、すこしずつ変わっていく。
ピアノの奏でる旋律のように、歩くような速さで。不器用な二人の、すれ違う恋の練習曲(エチュード)。
好きになった人の名前を呼んで、気持ちを伝える……簡単に思えるけれど難しい、大人の恋の物語。
かつてモータリゼーションによって衰退したアメリカのメインストリート(商店街)やダウンタウン(中心市街地)が、2010年以降、各地で活気を取り戻し始めている。
新築ではなく歴史ある建物の再生によって経済が循環し、地域がよみがえった例も少なくない。
本書では、どのようにしてこの「復活」が実現したのか、その背景と成功の鍵を豊富な事例とともに解き明かす。
享保七年(一七二二)に将軍吉宗の命により江戸庶民の病を癒す理想を掲げて開設された小石川養生所は、わずか九年で、悪徳医師らの巣窟と化し荒みきっていた。将軍家剣術指南役の柳生家一万石の第六代藩主となった俊平は、将軍吉宗から直々に影目付を命じられ、“一万石大名の契り”を結んだ伊予小松藩主一柳頼邦、筑後三池藩主立花貫長と、養生所の悪党どもに立ち向かう。
エーコ、クンデラ、プルースト、カフカから、村上春樹、金井美恵子、川上弘美、リービ英雄、水村美苗などの現代日本の作家、そしてクレオール文学まで、「いまここ」を生きる文学の魅力を「理論的感性」を駆使して描き出す。
本書『山羊の肺』(初版2007年)で写真界に衝撃を与え、2008年ニコンサロンで開催された写真展「平敷兼七展 山羊の肺 沖縄 1968-2005年」で伊奈信男賞を受賞、翌年突然に世を去った写真家・平敷兼七氏。
その後も平敷氏への評価は高まり続け、2016年にはNHK日曜美術館の放送によって再び大きく脚光を浴び、反響を呼んだ。その作家性と作品とは、いまも若い写真家らに影響を与えている。
本写真集は、日本「復帰」前からの沖縄の島々の祭祀や風俗、米軍基地の周辺で体を売る女性たち、破壊された平和の像など、失われた風景、変わらない現実、日々を懸命に生きる人々の姿を、四十年にわたり記録した“幻”の写真集の待望の「復刻版」。写真を通して、変わらない沖縄、変わらない人間がみえてくる。
(無題)
渚の人々
「職業婦人」たち
俑
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撮影メモ
編集のことば
謝辞
平敷兼七略歴
〈復刊によせて〉
放送作家業を引退した鈴木おさむ(原作・脚本)の念願の企画!
2019年の初演以降、何度も再演されている同名朗読劇の実写映画化。
主演、八木勇征、共演、井上祐貴、櫻井海音、椿 泰我(IMP.)ら最旬のキャスト陣!
緑豊かな自然に囲まれた小さな村を舞台に、切なく優しい、青春映画の傑作が誕生した。
人生の岐路に立つ18歳の4人の若者たち。彼らが選択する“魔法”の使い道が明らかになった時、観客はあたたかい涙に包まれる。
本書は平成13年4月に「放射線基礎計測学」として最初に刊行され,その発行以来僅かの修正が何度か行われ今日まで続けてきました。しかし,最近は医療面での放射線診断・治療の分野で急速な進歩・発展が見られ,飛躍的向上をもたらしている。一方,それらと関連のある放射線計測の分野でも本書が発刊されて以来,既に18年を経過してその内容も時代にそぐわなくなった部分も生じており,今回新たな知見を取り入れ,特に「第6章 放射線量(率)の測定」,「第7章 放射線治療時の線量(分布)測定」の2章については大幅に修正すべく表題を「第6章 線量計測」,「第7章 放射線治療での線量計測」と改め,大々的に書き換えを行った。そして今後新たに進展するであろう陽子線,炭素線による水吸収線量計測についても若干触れてある。(「改訂2版の発行にあたって」より)
第1章 放射線計測の基礎
第2章 放射線計測の理論
第3章 放射線検出器の種類・構造および特性
第4章 測定値の取扱い
第5章 放射線の測定技術
第6章 線量計測
第7章 放射線治療での線量計測
第8章 放射線防護関連機器による測定
地上の生を終えた亡者たちが一切の実体を欠いた頼りない体で天国に行き、そこで堅固な体を持った霊の人たちと交わす奇妙な対話…。第二次大戦末期にルイスが、生死と善悪の問題をめぐりウィリアム・ブレイクの『天国と地獄の結婚』へのアンチテーゼとして書き下ろした作品。