かつて『札幌とキリスト教』(共著)は、札幌におけるキリスト教活動のさまざまな面に光をあて、キリスト教が札幌の文化的形成に抜きがたい影響力を発揮していた歴史を明らかにし、キリスト者の市民が社会、文化、学術にたずさわってきた業績の大きさと先駆性を描き出した。本書は、長年、北海道史の編纂・執筆に携わってきた著者が、丹念な史料収集、研究・分析のもと、『札幌とキリスト教』が描きだして見せたキリスト教の姿を、札幌における宣教の始めである1875年から戦後2004年までの時間の流れに沿って“通史”として明らかにするものである。