自分流で生きる(仮)
歴史は何のために学ばなければならないのか? そもそも、社会や個人の役に立つのだろうか?▼年号ばかり羅列する歴史教科書への疑念。一方で相対主義や構造主義は、“歴史学の使命は終わった”とばかりに批判を浴びせる。しかし歴史学には、コミュニケーション改善のツールや、常識を覆す魅力的な「知の技法」が隠されていたのだ!▼歴史小説と歴史書のちがいや従軍慰安婦論争などを例に、日常に根ざした存在意義を模索する。歴史家たちの仕事場を覗き「使える教養」の可能性を探る、素人のための歴史学入門講座。▼[序]悩める歴史学 [1]史実を明らかにできるかー歴史書と歴史小説/「大きな物語」は消滅したか/「正しい」認識は可能なのか [2]歴史学は社会の役に立つかー従軍慰安婦論争と歴史学/歴史学の社会的な有用性 [3]歴史家は何をしているかー高校世界史の教科書を読みなおす/日本の歴史学の戦後史/歴史家の営み [終]歴史学の枠組みを考える
●序章 悩める歴史学 ●第1章 史実を明らかにできるか ●第2章 歴史学は社会の役に立つか ●第3章 歴史家は何をしているか ●終章 歴史学の枠組みを考える
伊達政宗、長宗我部元親、今川義元、そして信長を裏切った多くの有力大名…。日本各地で覇を唱えた“戦国の英雄”たちは、なぜ野望を打ち砕かれ、天下に手が届かなかったのか?本書は、気鋭の政治学者が「フランコ将軍」「大日本帝国」「第三次中東戦争」など近現代史の類例と比較し、一地方権力に終わった彼らの失敗の本質に迫る。時代を動かす“偉大な指導者”の条件とは?文庫書き下ろし。
シンプルに生きるにはどうすればいいのか。シンプルに暮らすとはどういうことなのかーー。
本書は、建功寺の住職兼庭園デザイナーの著者が、「余計なものをそぎ落し、無駄な物を捨て、自分自身を縛りつけている余計な欲望を排除していく」という禅の考えに則り、清々しく心豊かな生き方、暮らし方を説く。
◎空間を埋めない ◎何もしない時間を持つ ◎無心になる ◎物事に白黒つけようとしない ◎苦手なことは人に任せる など、著者が日々の修行のなかで培ったシンプルな生活のすすめが詰まっている。
不安や心配事、執着心といった「心のメタボ」をそぎ落し、人生に「たったひとつの自分自身の芯」を見つけていく私たちの旅路。その先にこそ真の豊かさと安寧があることに気づかされる。
自分がいちばん大切にしなくてはならないもの、自分の人生になくてはならないものーーそのことに思いを馳せるきっかけになる一冊。
昭和6年(1931)、満洲事変が起き、翌年には「満洲国」が建国された。日本と東アジアの可能性を求めて、理想社会の建設が進められるはずだったが、次第に中国との軋轢は強まり、昭和12年(1937)には日中戦争が勃発。長期化、泥沼化の様相を呈することになった。その過程において、歴史はどのように動いていったのか。本書で取り上げる石原莞爾、岸信介、後藤新平、山本条太郎、多田駿、今井武夫といった日本人は何を思い、どう行動し、どのような影響を及ぼしたのかーー。月刊誌『歴史街道』掲載の著名な研究者や作家による論考を選りすぐり、様々な視点から、日中両国の衝突を生んだ真因に迫る。
●【本書の構成】
●第1部 満洲国とはなにか
●第2部 満洲国と日本人
●第3部 日本と中国、そして日中戦争の真実
●【執筆者(五十音順)】
●秋月達郎、井上寿一、岩井秀一郎、江宮隆之、大木毅、太田尚樹、岡本隆司、川島真、小山俊樹、西澤泰彦、平塚柾緒、広中一成、保阪正康
ロジカルシンキングに対して「小難しい」という苦手意識を持ち、敬遠している人は多い。しかし、これからのビジネス競争を生き抜くためには、「逃げ」は許されない。▼グローバル化による、文化や社会的背景の異なる人と仕事をする機会の増加。ビジネススピードの加速により、求められる素早い意識決定。競合他社にマネをされないような、ユニークなアイデア創出の必要性。▼今や、ロジカルシンキングはすべてのビジネスパーソンにとって必須のスキルである。▼本書は人気ビジネススクールの履修率No.1講座を書籍化!▼「結論はYES/NOを明確にする」「『なぜなら』『だから』で考える」「事実か意見かを見極める」「局所でなく、全体を見て『モレ』をなくす」など、「理詰めで考える」ことでクリエイティブな発想や問題解決力、説得力が身につく1冊。
世代を超えて愛され続ける「10ぴきのかえる」シリーズ、秋の読み聞かせにぴったりの1冊!▼秋が近づいた夜のこと。ひょうたん沼では、10ぴきのかえるがお月見を心待ちにしています。みんなでお月見をするために、うしがえるさんやけろこちゃんに、招待状を出しました。▼そして、いよいよお月見の日。今年は、10ぴきのかえるがすすきのはらに、すすきを取りに行くことになりました。ばったに道案内をしてもらい、すすきのはらに到着! 10ぴきのかえるは、みんなで協力して、一生懸命すすきをとりました。▼ところが、帰り道のこと……。みんなですすきをかついでいると、なんとっ、まちがえるがお昼寝中のへびのしっぽを踏んでしまったのです。にげろ、にげろ、けろ、けろ、けろ! 10ぴきのかえるは、へびから逃げようとみんなで力を合わせます!▼すすきを飾り、お月様にお団子をおそなえするーー元気なお話のなかから秋の風習が伝わる絵本。
コロナショック前の2019年、京都市の観光客数は5352万人。うち外国人宿泊客は380万人で、
38万人だった2001年の実に10倍。なぜこの街は人を魅了するのか。京都を知り尽くす作家が、独特の魅力を創る力の正体に迫る。
平安時代の遺構がほとんど残っていないのにもかかわらず古都のイメージを生み出す「イメージ力」、旅人の心に響く「言葉力」、客が店を育てる「美食力」、既存の価値あるものにちゃっかり乗っかる「便乗力」、さらに疫病や災厄に負けない「厄除力」「リセット力」……。
京都人気にまつわる都人の本音も随所に飛び出す、「京都力」徹底分析エッセイ。
【本書から聞こえてくる、京都人のつぶやき】
・錦市場て、もともと観光客が来るようなとことちゃいまっせ
・〈一見さんおことわり〉てな店、めったにありまへんで
・最近、〈出汁巻きタマゴサンド〉を出すお店が増えましたなぁ
・「鯖寿司」って知らん間に京都の名物になったなぁ
・あの老舗料亭はんがラーメン売り出さはったんやて!
あなたは今、幸せですか?-----真正面からこう問われた場合、あなたは何と答えますか?
人生、さまざまな形で、思うようにならないことが次々と押し寄せます。「どうして自分だけ、大変な目に遭わないといけないの?」「こんなはずじゃなかったのに」……。人は、大変な状況に直面し、解決策を見出せなくなると、ともすれば、自暴自棄になったり、自分の不幸を嘆いたりしがちです。
しかし、幸せかどうかは、自由人であるあなたが決めること、あなたの考え方や気持ち次第なのだと、著者は言います。つらいことやつまらないことを、価値あることに変えることもできるのです。
「人を許した時、許した人は自由になる」「依頼心や甘えを捨てた時、力が生まれ、道がひらける」「第一志望ばかりが自分にとって最良とは限らない」……。こだわりや悲しみから心を自由にする生きる指針、人生のヒントを、身近な具体例と深い人生経験から導かれたメッセージで伝える一冊!
「サステナビリティと成長を両立させないと企業は生き残れない」と説く柳井正氏、「いまの人びとは自らの感覚で情報を得ようとせず、与えられた情報の処理に偏重している」と洞察する養老孟司氏、「『夜の街』の人びとの『経済的自由』が蔑ろにされている」と鋭く批判する谷口功一氏…。
パンデミック、大国間競争の本格化、地球環境問題の深刻化など、人類は大きな曲がり角、いわば「転形期」の只中にいる。単なる過渡期というだけにとどまらず、矛盾や対立も併存する緊張状態にあるといえよう。この局面を乗り越えるための視座とビジョンを、各界の第一人者が提示する。
【本書に収録した論考】
柳井正「サステナビリティと成長を両立せよ」/小林喜光「『境界線なき時代』に生き残る企業」/マルクス・ガブリエル「日本は『世界一』の倫理国家だ」/養老孟司「『情報処理』に偏重する人類の愚」/宇野重規「現代版『直接民主主義』を構築せよ」/レベッカ・ヘンダーソン「環境問題を解決する資本主義」/御立尚資&ヤマザキマリ「『現代のルネサンス』へのヒント」/仲野徹&宮沢孝幸「新興ウイルスは何度も現れる」/安宅和人「百年後の世界とヒューマン・サバイバル」/森田真生「『弱さの自覚』が開く生態学的紐帯」/村上陽一郎「科学理解と「寛容」の精神を取り戻せ」/岩井克人「変質する資本主義、変貌する会社」/中西寛「文明の『二重転換』と日本の役割」/村山斉「『役に立たない学問」』国を救う」/谷口功一「『夜の街』の憲法論」/兼原信克「日本は世界経済の強靭化に貢献を」
おりんの両親が江戸深川に開いた料理屋「ふね屋」に、抜き身の刀が現れ、暴れ出す。成仏できずにいる亡者・おどろ髪の仕業だった。その姿を見ることができたのは、おりんただ一人。しかもこの屋敷には、おどろ髪以外にも亡者が住み着いていた。▼「あたしは見た。はっきり見たのにーー。だけど、みんなには見えなかった」。あまりの不思議な出来事に衝撃を受けたおりんが、屋敷にまつわる因縁の糸を解きほぐしていくと、三十年前の忌まわしい事件が浮かび上がり…。▼人間の心に巣食う闇を見つめながら成長していくおりんの健気さが胸に迫る。怖く、切なく、心に沁みる、宮部ワールド全開の物語。▼解説は、女優で作家の中江有里氏。巻末に、物語に登場する「ふね屋」の宴席料理のレシピがつく。
「ちょっと難しいことに、軽く挑戦してみる」など、30歳からチャンスをつかむためにかかせない習慣術から人間関係法までを一挙公開!
フォロワーシップとは、一言でいえば「(できる)部下力」。役職に関わらず、組織をより良くするために、上司の「不足している点」や「見えていない点」を積極的にフォローし、影響力を発揮する行動のことです。決して、忖度することやイエスマンになると言ったことではありません。
もともとはカーネギー・メロン大学教授のロバート・ケリー氏が提唱し、グローバルスキルとして広まった理論。本書の著者は、これを日本の職場の実情に合わせてアレンジし、研修の場で伝えていますが、「約5000人に確認したが、知っているのはわずかに3%程度。そのため、実践している人もやはり3%程度しかいない」といいます。
この3%の人材こそが、上司から見てとても頼りになる存在であり、いわゆる上司の参謀として影響力を発揮できる人材なのです。
本書では、フォロワーシップの発揮法をわかりやすく解説。
「将来はリーダーとしてキャリアアップを目指したい若手中堅社員」や「年下上司のもとで働いている専門職のベテラン中堅社員」は、特に必読です!
緑一色の世界で、いろんなものを噛(か)んでみるコビトカバ。さいごに見つけたのは……。
認知症は食事で予防・改善できる!
認知症治療の権威が、脳を一気に若返らせる食べ物&食べ方を大公開。
本書では、認知症患者の症状改善の実績をもつ白澤卓二医師が、脳を若々しく保つ「ボケない食べ方」、脳を活性化させる「ボケない食べ物」と脳にダメージを与える「ボケる食べ物」、それにコラムを合わせて100項目を紹介します。
興味の湧いたものから一つでも多く実践して、健康長寿を目指しましょう!
(本書の主な内容)
◆認知症は防げるようになった─-毎日の生活がボケない脳をつくる
◆ボケ予防の要は「毎日の食事」─-カギとなる「炎症」「栄養不足」「毒物」
◆加工食品よりも自然食品ーー不自然な食べ物が脳をボケさせる
◆ココナッツオイル─-中鎖脂肪酸が脳の老化を遅らせる
◆生の果物─-果物をそのまま食べると認知症予防に
◆小麦ーー毎日のパンが脳にダメージを与える
◆バーガー・ポテト・コーラーー脳をボケさせる凶悪セット!
文庫書き下ろし。
老後に必要なのは、いさぎよく肩から荷物を下ろす勇気。こだわりや忙しさから卒業して、心が満たされる「シンプル生活術」を教えます。
五月に一挙に六冊文庫化された「心得帖シリーズ」の三作目である。本書はタイトルどおり、企業に身を置き、一社員として働くことの意義を、新入社員、中堅社員、幹部社員に向けて説いたものである。▼しかし、読者の中には違和感を持つ人があるだろう。なぜなら、松下幸之助自身は、丁稚奉公と電灯会社に勤めたわずかな期間以外は、常に経営者として社員を遣ってきた立場の人物だからだ。▼ところが本書で述べられている、それぞれに経験の異なる“社員としての心構え”の根底にあるのは、松下電器を大きくするための要求ではない。企業で働くことを通して、ビジネスマンとしての、いや人間としての幸せと成功を感得するには、こう考えたらいい、こういう生き方がよいということを説いているのである。▼今、若者は働き甲斐を見出せず、中堅・幹部はリストラを恐れている。社員として働くとはどういうことか、いま一度、原点に返って考えてみるのに絶好の一冊である。
[第1章]新入社員の心得 ●運命と観ずる覚悟を ●会社を信頼する ●成功する秘訣 ●無理解な上司、先輩 ●会社の歴史を知る ほか [第2章]中堅社員の心得 ●社長、部長はお得意先 ●夢見るほどに愛する ●知識にとらわれない ●信頼される第一歩は ●日ごろの訓練がものをいう ほか [第3章]幹部社員の心得 ●“部下が悪い”のか ●“私の責任です” ●プロの実力を養う ●人を育てる要諦 ●部下のじゃまをしない ほか
ごちゃごちゃした部屋を見てうんざり、必要なものがすぐに取り出せずにイライラ……そんな生活とさようならするための「捨てる」技術。
「老後の資金が足りるか心配」
「定年後もお金のためにイヤな仕事を続けなくてはならないの?」
「仕事を辞めた後、自分の居場所ってあるんだろうか……」
そんな悩みをまとめて一刀両断!
「お金の不安もなく、好きなことをしながら自由気ままな60代を過ごす方法」、教えます。
本書は、60歳になる前に「自主定年退職」した大学教授が、「お金の不安」と「仕事の不安」をまとめて解消し、理想的な60代を過ごすための方法を指南するもの。ポイントは、
●イヤじゃない仕事
●副業
●株式投資による運用
の「3本の矢」。この3つを手に入れれば、60代は「第二の青春」どころか、若い時よりもっと楽しい「第一の青春」にもなり得るのだ。
実際、著者はこの3つを手にすることにより、「40代で貯金ゼロ」の状況から、「一生お金に困らず、好きな仕事だけをする自由気ままな60代」を実現した。では、どうすればこの3つを手にすることができるのか。本書ではその具体的な方法を余すところなく紹介する。
中でも柱となる「運用」については、具体的な方法はもちろん、会計学教授だった著者の長年の研究により導き出された「安全・安心な投資先228銘柄+買っておきたい高配当銘柄TOP10」を収録。ここを読むだけでも1冊分の価値がある。
40代、50代はもちろんのこと、60代の人でもまだ間に合う! 単なる精神論ではない「具体的な対策」がわかる1冊。
「二十歳までは生きられない」--という呪いをかけられてしまった長野の女子高生・澪(みお)。彼女の生家・麻績(おみ)家は代々、蠱師(まじないし)の一族であった。
長野から出ることを禁じられていた澪だったが、家族に内緒で京都へ。そこで邪霊に襲われ、窮地に陥ったところを、なぜか澪のことを知っている様子の高校生・高良(たから)に助けられる。
澪を心配して京都に駆けつけた従兄の漣(れん)とともに、蠱師ゆかりの下宿屋「くれなゐ荘」にたどり着いた澪だったが……。
高良のことが気になる一方で、自らの呪いを解く鍵が京都にあると考えた澪は、長野から移り住む決意を固める。
邪霊はなぜ澪を襲ったのか? そして澪と高良の関係は?
京都を舞台に、運命にあらがう少年少女たちの姿と、次々起きる不思議な事件の謎解きを描く、「後宮の烏」シリーズで人気の著者による呪術幻想ミステリー。