破天荒な求道遍歴のすえに到達した〈農のくらし〉。霊峰比叡の山ふところに「麦の家」を構え、衣食住を能うかぎり自給するその生活は、現代文明の向かおうとしている方向と全く対極にある。90歳になる「百姓菩薩」の生涯は、現代文明への根源的な癒しと宗教の進むべき未来を予告する。
マネーサプライの考え方と見方!定義から応用知識まで、正確な理解への手引き。経済活動・物価との関係、指標の有用性を分析。
本書の特徴は、20世紀の全体を時代順に区切るのではなく、テーマ別、すなわちときには絡み合う複数の系(セリー)によって構成することにある。これは一直線に進化する目的論の建築史ではなく、斜めに読む建築史であり、世紀の終わりにおいて、主に30代による若手の建築家と研究者が描いた『20世紀建築研究』である。
20世紀科学の新しいパラダイム、プレートテクトニクスの確立に貢献したのは、深海掘削計画だ。この計画の中心を担ったのが、1968年に就航したグロマー・チャレンジャー号であった。チャレンジャー号の功績は地球科学に革命をもたらした。その堆積学的発見は、本書の著者ケネス・J・シュー教授が「干上がった地中海」説を提唱する根拠となった。これは着想がユニークであるだけでなく、堆積学者としての著者ならではの問題の本質へのアプローチがあった。シュー教授は、そのチャレンジャー号に乗り込んで指揮した主席科学者としての奮闘振りをThe Mediterranean Was a Desertに著した。本書はその日本語版。
医療のトップジャーナリストが、世界の最先端科学者たちを取材。生命ー意識ー宇宙をつなぐ新たなパラダイムを示す。キーワードは、「ゼロ・ポイント・フィールドZPF」。宇宙の力の源となる量子エネルギー場(量子真空)だ。このZPFを軸として、私たちの身体、脳、細胞、DNA、コミュニケーションにかかわる驚くべき最新科学の成果が明かされる。「3000年紀を予見する書」と称賛された、人類の未来への道標。
1950年代以降、「メタボリズム」「ラディカル・イタリア」「脱構築主義」など世界の建築界をリードしてきた重要なムーブメントを網羅し、さらに21世紀の建築動向を示唆する。紹介される建築家は90人、カラー図版440点。主要論文9本。
過渡期にある国家に起きた様々な騒動とそこに生じた解放的エネルギーを見事にとらえた本書は、サム・クック、レイ・チャールズ、ジェイムズ・ブラウン、ソロモン・バーク、アレサ・フランクリン、オーティス・レディング、アル・グリーンといった伝説的アーティスト、ゴスペルとリズム・アンド・ブルースを融合してサザン・ソウル・ミュージックを創り上げた人々の物語である。
PS2用ソフト『アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女』のサウンドトラック。ゲーム中で奏でられるBGMを約80曲、2枚組にて完全網羅。エスノ・ヴォーカリスト、志方あきこのオープニング・テーマ「謳う丘」も収録。
ホッブズは、かの『リヴァイアサン』の中で、自然状態における生のありようは「孤独で、貧しく、意地悪く、暴力的で、短い」と述べた。それは19世紀に至るまで、人類の大多数にとって生活実態を忠実に表現した言葉であった。しかし、それから2世紀あまりを経た現在、ホッブズが指摘したような人類のありようは、少なくとも物質的には西洋世界から消えて無くなった。なぜ、我々は豊かな生活を享受できるようになったのだろうか。そしてなぜ、豊かさの誕生は1800年代以降に限られているのだろうか。本書は、近現代の持続的な経済成長の陰に潜む条件を膨大な資料と法律、歴史、哲学、天体力学、神学、政策科学、社会学、経済学の観点から探っていく。また21世紀の新興国が発展するために、どのような要素が必要とされるのかを明かしていく。19世紀初頭に始まる西洋諸国の勃興から、戦前・戦後における日本の驚異的な成長、そしてイスラム諸国の停滞の原因に至るまで、壮大なスケールで描き出す文明史。
株価を軸に日本のM&Aを徹底検証。米国での検証結果と対比させながら、日本のM&Aと株式市場の課題に迫る。
病気はどこにでも存在する。どんな生き物でも病気になるし、それから逃れられる生き物はいない。一方人間は病気をもたらすウイルスや細菌を撲滅しようと努めてきた。しかしちょっと待ってほしい。病気は重力と同じように、うまく共存できるようになる「力」だとしたらどうだろうか。本書では、進化生物学の視点から、ダーウィン医学の紹介に始まり、感染症と薬剤耐性、メスがオスを選ぶ条件、衝撃的な宿主の操作まで、機知に富んだ語り口で新たな寄生体像を議論する。