日フィル定期のライヴ。コバケンといえば、チェコ・フィルとの劇的な“幻想”の録音が記憶に新しいが、これまた熱気に溢れたベルリオーズ。作品の交響的な本質を見事に捉え、真に迫った表現を実現している。随所に聴かれる唸り声にも彼の気迫がうかがえる?!
グールドがご執心だった作曲家の1人にシェーンベルクがいる。解釈は調性の破壊者や20世紀音楽の創始者としてではなく、逆にロマン主義から連なる潮流の末裔としての捉え方。歌曲集だが、歌の存在感を超えてピアノが巨大な主張をするのは仕方あるまい。
ノスタルジックなポップスをハウスによって現代サウンドに変えてしまったセント・エチエンヌのデビュー作。ビーツ・インターナショナル同様レゲエのアイデアをうまく取り入れ、ワン・パターンになりがちなハウス・ミュージックをおもしろくしている。
昭和40年代にレコードで発売されたドキュメントのCDでの復刻版。芸人・小沢昭一の訪ね歩く芸人たちは記録しておかなければ忘れ去られるものばかり。真宗の節談説教のふし回しが狂言に似ていたり、ストリップに舞台人の魂を感じたり、芸のジャンルに垣根なし。すべての芸を志す者・舞台人は勉強になること、間違いなし。ただ、収納のことを考えると、上げ底のボックスはいかがなものか?★