ここにあるのはまだ、何者でもない無名の絵師たちのただの原石でしかない作品である。神戸芸術工科大学まんが表現学科オフィシャルイラストブック第2弾。
大正から戦前期に国内で刊行された蓄音機及びレコード専門誌に発表された記事18,033件を収録した記事索引。ただし、戦前期に創刊され、戦時中の雑誌統廃合を経て戦後に復刊した雑誌については、戦後の記事も収録した。
一八五一年の一二月、第二共和制の初代大統領ナポレオン三世がクーデターにより全権を掌握し、第二帝政という時代が幕を開けた。この時代は、オッフェンバックの享楽的なオペレッタに見られるように、「旧」の文化が「新」の文化にまさに変質変容していくその途上にあって、政治的、経済的、芸術的なカオスともいえる時代であった。その時代に華を咲かせたこのオッフェンバックの「幻想オペラ」と銘打たれた全五幕のオペラ《ホフマン物語》は、一九世紀ヨーロッパ文化の中心地パリで「オペレッタの王」と呼ばれた作曲家ジャック・オッフェンバックが、生涯の最後に手がけた唯一の本格的なオペラ作品である。かつてオペラ座で繁栄を誇ったグランド・オペラや、より親しみやすいオペラ・コミックの形式を踏襲しつつ、その「幻想」的な内容は、怪奇かつシニカルな笑いを含む奇抜なものであった。音楽的にも、伝統的なオペラへの諷刺やパロディに満ちた、むしろ「反」オペラあるいは「メタ」オペラともいえるものである。
プレリュード 幻想小説から幻想オペラへ
1 《ホフマン物語》誕生
第1章 幻想作家E・T・A・ホフマンのフランス的受容
第2章 オッフェンバックのオペラ《ホフマン物語》
2 《ホフマン物語》──「幻想小説」から「幻想オペラ」へ
第1章 「プロローグ」──ドイツの酒場 クラインザックの歌
第2章 「オランピア」の幕──自動人形の歌と踊り
第3章 「アントニア」の幕──悲劇の歌姫とミラクル博士
第4章 「ジュリエッタ」の幕──鏡像喪失の物語
第5章 「エピローグ」──ふたたびルターの酒場
3 《ホフマン物語》の運命
ポストリュード セイレーンの声
註
あとがき
昭和30年代にもっとも息づいていた「懐かしい街の風景」を追想とノスタルジー漂う写真の数々で綴った「街」の回顧譚。
「呪術」は、天候を変えたり、病を克服したり、人を殺めたりすることもできると言われてきた。「呪術」は、多くの人々の心を惹きつけ、歴史を裏から動かしてきた。非科学的なものと思われがちだが、科学が進歩した現代でも、私たちの世界から、「闇」の部分が消えたわけではない。「闇」は、私たちの心の中にも広がっている。「呪術」は、科学では解明できない、異界や霊界をも掌握しようとする。それゆえ、「呪術」は消え去ることがない。本書は、神話から近世に至るまでの日本の呪術の歴史を100項目に分けて、わかりやすく説明したものである。すべての項目を読み終えれば、「闇」の世界が近しく思えるようになるだろう。
一揆、講、町内会…さまざまな社会集団とそれらを支えた文化的交流の歴史。
長く夫婦として生活をともにしてきたカップルの多くが、パートナーへの不満を抱え、離婚か継続かを、迷っていると言われます。そこで注目されてきたのが「卒婚」という夫婦の在り方です。「卒婚」とは、婚姻関係はそのままで、これまでの夫婦関係をいったん解消し、ゆるやかなパートナーシップを結びながら、それぞれが自由に人生を楽しむライススタイルです。2004年発行の『卒婚のススメ』で、著者は自由に生きる6組の夫婦への取材をもとに、これからの結婚のカタチを考えました。そして命名した「卒婚」という言葉は、その後、有名人のコメントや、TV番組などでも、話題になりました。本書は、『卒婚のススメ』を改題し、取材内容は当時のままに収録しています。
天才、武満徹逝って一年、ここに彼の言葉を訊く。