中世の男性は人前で烏帽子を外せず、女性は長い黒髪が必須。史料や物語から中世の人々のジェンダーをめぐる意識をやさしく紹介する。
プロローグ 男とは何か、女とは何か
第一章 男たちの烏帽子狂騒曲
1 元服して冠・烏帽子をかぶる
2 烏帽子が落ちたら一大事
3 寝るときも烏帽子をかぶったか?
4 烏帽子と身分制
5 烏帽子のダンディズム
第二章 女たちの重い黒髪
1 女の人生と黒髪
2 髪の長さは身分を表す
3 見えない女たち
4 美女か不美女か
5 かづら大作戦
第三章 中世に、女であるということ
1 女はつまらない
2 穢の問題と女の仕事
3 女も男も同じ「人」
エピローグ 烏帽子と王権
浮かび上がる様々な問い。そして、問われる「私」。陽気・大家族・恋愛に奔放…多くのイメージに囲まれたイタリア。その実態とは?
仏教は女性を救済するか?「肉食妻帯勝手」の布告より140年、僧侶の妻、尼僧、女性信徒、仏教界で女性の立場はどう変わってきたのか。女性による仏教改革運動のフェミニスト・エスノグラフィー。
本論文集は、四部をもって構成されている。第1部では、憲法と条約、雇用形態と均等待遇、性差別禁止などのテーマが、第2部では、雇用社会の基本原則・展望あるいはワーク・ライフ・バランス、第3部では、性暴力と人権、性の自己決定と尊厳、家族と婚姻、そして第4部では「ハラスメントと法」が論じられている。各テーマの第一人者、気鋭の論者による力作揃いの本論文集が、社会法とジェンダー法の協働を体現する学術書として、尊厳ある社会の実現に少しでも寄与できることを編者一同願ってやまない。(「刊行にあたって」より)。
建築家・磯崎新は、公営住宅に「ジェンダーの視点」を実現できたのか?「女性専用車両」で想定される性別とは?地理学からの、男性研究・ジェンダー論。
近代になって女性の労働力はいかにして市場に投入されたのか。本書は電話交換が技術発展により、男性から女性の仕事へ変わっていく過程を日独比較から捉える。男と女の仕事の棲み分けを作り上げた社会の一側面を解き明かす。
凡 例
序 章 「男の仕事/女の仕事」の現在
1 グローバル化を支える人々
2 「電信・電話のジェンダー化」
3 「電信・電話のジェンダー化」の比較社会史
4 史資料の概要と特徴
5 本書の構成
第1部 「男の仕事/女の仕事」の誕生
第1章 逓信事業を支えた人々
1 黎明期の逓信事業
2 女性の採用をめぐる議論
第2章 技術革新のインパクト
1 電信・電話がジェンダー化する時
2 「性別職務分離」の展開
第2部 「男の仕事/女の仕事」の定着
第3章 社会集団の形成
1 浮上する職場の問題
2 活動内容の実際
補節 第一次世界大戦と職場のジェンダー秩序
第4章 身体をめぐるポリティクス
1 職場の性規範
2 女性職員たちの世界
第3部 職業病とジェンダー
第5章 近代ドイツの電話交換手と「年金神経症」
1 近代ドイツにおける「年金神経症」の誕生
2 「神経症」をめぐる攻防
3 労働衛生の光と影
第6章 近代日本の電信技手と「モールス文化」
1 近代日本における「モールス文化」
2 「モールス文化」の日常的実践
3 「モールス文化」の変容
終 章 技術とジェンダーーー歴史に学び、未来を拓く
1 近代日独における「電信・電話のジェンダー化」
2 「電信・電話のジェンダー化」のダイナミズム
3 近代日本の「電信・電話のジェンダー化」
4 技術の「正史」の彼方へ
参考文献一覧
あとがき
事項・地名索引
人名索引
日本の女たちが長く秘めてきた飢えや渇望を、『女坂』、「妖」など一連の、古典を媒介とするポリフォニックな小説群として浮上させ、戦後女性文学の金字塔を打ち立てた作家円地文子をジェンダーの視点から問い直す。
「フラジリティ(感性)」・「表象」・「言説」・「自然」
“個”が差異を超越できる“世界“を見据え、実在する人間社会のジェンダーや美学を繊維な表現で紡ぐ。
秦 辰也(近畿大学国際学部教授・シャンティ国際ボランティア会副会長)
第1部 フラジリティ(感性)と身体
第 1 章 フラジリティ(感性)の身体的次元
1 - フェミニズム認識論に向けて
2 - コンシャスネス・レイジング(CR)の流れ
3 - ウーマン・リブと身体への問い
4 - 自助と互助のあわい
5 - ヒューマニズムと実存
第 2 章 演劇セラピーとエンパワーメントータイー日移住女性たちの経験からー
は じ め に
1 - 日本へ働きにいかなければならなかった
2 - わたしたちは女性だから
3 - 自分たちの「ホーム(居場所)」
4 - 経験は詩になりうる
お わ り に -エンパワーメントの意味ー
第 3 章 フラジリティ(感性)の主体形成
1 - エンパワーメントに向けて
2 - 主体形成の被傷性
3 - ラディカル・デモクラシーの行方
4 - 経験のアポリア
第2部 フラジリティ(感性)と表象
第 4 章 別の身体になることーエヴァ・ヘッセの空間性と自己意識ー
は じ め に
1 - 人が見るフレームを覗く
2 - リアルを感じる
3 - 非物質性の空間
4 - 自己とイメージの物質性 -愚かさに宿る夢ー
お わ り に
第 5 章 フラジリティ(感性)の表象的次元
1 - 性的差異と普遍的なもの
2 - 感性の分有
3 - 翻訳可能性
4 - 詩学と悲劇的なもの
第3部 イメージと象徴
第 6 章 従軍慰安婦を表現する平和の少女像の象徴様式 -エルンスト・カッシーラーの神話的思考に照らし合わせてー
は じ め に
1 -『表現の不自由展・その後』をめぐる攻防
2 - モニカ・メイヤーのインスタレーションに通底するもの
3 -「従軍慰安婦」を象徴するということ
4 - 個人的な体験と視覚表現
5 -「慰安婦」をめぐる公的言説の環境
お わ り に
第 7 章 象徴様式の哲学
1 - 道徳的イメージをめぐって
2 - シンボルを操る動物
3 - 神話とフラジリティ(感性)
4 - 生と精神
第4部 「自然」とジェンダーの交錯
第 8 章 呼吸するコミュニティ・アートー植物的生物としての私たちー
は じ め に
1 - コミュニティセンターとしての会館
2 - 空間の広がり
3 - 社会とのつながり
お わ り に
第 9 章 ファブリック製品とジェンダーに配慮した生産ーフェアトレードの試みを通じてー
は じ め に
1 - フェアトレードと国際協力
2 - ソーシャル・ビジネス
3 - 布の象徴作用
4 - オルタナティブな構造のあり様
お わ り に
なぜ女は逃げ、叫び、そして生き残るのか? なぜ男は女を追い、殺し、そして見つめるのか? 『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『13日の金曜日』など、ホラー映画史を代表する作品群を通して、現代社会における性と権力の神話と構造を照らし出す。ホラー研究、フェミニズム批評、さらにはファン文化にも大きな影響を与えた記念碑的著作。
「本書の目的は、ホラー映画の観客そのものについての研究ではないし、ホラー映画というジャンルそのものについての考察でもない。本書が探求するのは、「観客の多数派」(若い男性)と、特定のホラー映画において際立つ女性のヴィクティム゠ヒーローとの関係である。この組み合わせは、映画観賞という行為そのものについて、そして表象のポリティクス、転移のポリティクス、さらには批評と理論のポリティクスに関しても、多くの示唆を与えてくれるものだと私は考えている」(本書より)
カバー・本文イラスト:學
ブックデザイン:小川純(オガワデザイン)
プリンストン・クラシックス版への序文
謝辞
序論──キャリーと男の子たち
第一章──彼女の身体、彼自身
第二章──開く
第三章──仕返し
第四章──ホラーの目
原著あとがき
訳者あとがき
付録 ホラー映画年輪型図解
作品一覧
参考文献
索引
伝統的な社会規範や家族観などがいまだ根強く残る現代日本において、家族をめぐる実態やその変容を分析し、展望や課題を明らかにする研究書。研究者と実務家らが協働して、ジェンダー・セクシュアリティ・子どもの視点から現行法制度の課題を考察し、その再構築の必要性を提起する。
序章 家族と法制度の変容 (二宮 周平)
==1部 家族のリアルを問い直す==
◆1 現代日本と家族のリアル
1章 新自由主義以降の家族規範の変容とグローバル資本主義の展開 (海妻 径子)
-フェミニズムの新潮流
2章 子育て支援と家族主義 (松木 洋人)
-子どものケアをめぐる論理を書き換える
3章 男の介護を通して見る「ケアとは何か」 (平山 亮)
4章 若者の結婚言説にみる結婚観の〈変質〉と親密性の変容 (永田 夏来)
5章 ステップファミリー (野沢 慎司)
-複数世帯を横断するネットワーク家族の可能性と法制度の再構築
コラム1 子ども視点の面会交流支援 (光本 歩)
◆2 セクシュアリティの多様性と家族の変容
6章 異性愛を前提とする家族概念をはみ出す同性パートナーシップ制度 (風間 孝)
-ケアの視点からみた渋谷区と世田谷区における制度化
7章 セクシュアルマイノリティの家族形成 (杉山 麻里子)
8章 トランスジェンダーが子どもをもつこと (小門 穂)
-性別変更と生殖医療
コラム2 「GID法律上も父になりたい裁判」 (山下 敏雅)
==2部 法制度の再構築を考える==
◆1 ジェンダーと原理論・法構造
1章 「近代家族」を超える (三成 美保)
-21世紀ジェンダー平等社会へ
2章 家族と民主主義(田村 哲樹)
3章 憲法・人権からみたジェンダーおよび親密圏 (齊藤 笑美子)
4章 暴力とジェンダー (矢野 恵美)
-性犯罪、DV、セクハラを中心に
◆2 セクシュアリティ・子どもからの法制度の再構築
5章 セクシュアルマイノリティに関する国際社会の議論の到達点と課題 (谷口 洋幸)
6章 子どもの権利保障 (大江 洋)
-親子法制の見直し
7章 子ども虐待対応に関する現行法の問題点と改正私案 (山田 不二子)
8章 子どもの権利向上の視点からの「家族」支援法制の考察 (鈴木 秀洋)
-地域ネットワーク再構築と里親制度推進を中心に
終章 血縁・婚姻から意思へ (二宮 周平)
-家族の法制度の再構築
大地母神の使い、魔女裁判の被告、グリム童話に登場する老婆。史実/伝承/グリムによる近代的家庭像の創出から魔女像の変容と真相に迫る。
古代から、少子高齢化に直面する現代まで、男女の出会いと結婚、家と家族の営み、育児や老いの問題など、家族と結婚の日本史を一冊でわかりやすく解説する。さまざまな変化をたどってきた家族のあり方の歴史と現在。
▼変わりゆく女性の生き方から、夫婦と親子の未来を読み解く
『結婚と家族に関する国際比較調査(JGGS)』の大規模パネルデータを基に、進学、就業から結婚、出産、育児、そして介護まで広範なライフステージに焦点を当て、日本社会の変容と少子化の深因を描き出す。
【日本の経済政策を変える最新実証分析】
日本政府の借金はこの30年間で莫大な額に膨れ上がっており、財政の持続可能性が危惧されている。限られた予算のなかで、効率的にお金をつかう「賢い支出」が必要とされているのだ。本書は、景気刺激策としての財政出動の効果について論じる最先端の経済政策分析。財政乗数の決定要因、高齢化が財政政策の効果(財政乗数)に与える影響、公共投資の効果がインフラストラクチャーガバナンスと労働市場の柔軟性に大きく左右されること、財政政策が雇用・失業に与える影響、そして、ジェンダー平等に与える影響について明らかにする。経済政策の新たな可能性に迫る先端研究。
筆者は過去約十年にわたり、高齢化、ジェンダー平等、労働市場の観点から、財政政策がマクロ経済に与える影響を分析してきた。本書はこれらの研究成果をとりまとめ、財政政策がマクロ経済に与える影響について幅広く検討している。
第1章 問題意識と要約
第I部 財政政策効果の決定要因
第2章 財政乗数
第3章 高齢化と財政政策の効果
第4章 公共投資の効果ーインフラガバナンスと労働市場の役割
第5章 財政政策とジェンダー平等
第II部 財政政策と労働市場
第6章 財政政策が労働市場に与える影響
第7章 財政政策と失業変動
第8章 雇用対策としての財政政策
男女をめぐるさまざまな意識が変わりはじめた七〇年代。歌謡曲もまた日本の音楽史のなかで、劇的に変化した時期だった。時代の空気に敏感に反応する流行歌には、男女の姿が徹底的に描きだされている。理想の恋愛像や親子像、既成の「男らしさ、女らしさ」とそれに代わる新しい価値観…。歌謡曲という大衆芸術は、今日にいかなる遺産を残したのか。阿久悠、松本隆、阿木燿子らの詩、ピンク・レディー、桑田佳祐、太田裕美らの歌を丹念に読みとき、男女間の変遷を掘りおこしていく。文学や社会学の領域をも超え、七〇年代を俯瞰する文化論としても読むことができるダイナミックな試み。
交錯する反戦の願いと、戦いへの憧れー戦後の大衆文化において、戦争はどのように表象され、消費されてきたのか。
総力戦は同時に女性の社会進出もおしひろげた。戦えない性である女性は、愛国心をどう示したのか。カーキ・フィーバー、社会進出の象徴でもある制服への熱狂。大戦は女性をどう変えたのか、戦いのなかの女性を描き出す。愛国熱と制服フィーバーの時代。
公的年金の成熟は、私的な家族内の世代関係をどう変えたのか?
公的年金と公的介護の制度的発達における時間・充実度のギャップは、
家族内のジェンダー関係にどんな影響をもたらしたのか?
1980年代以降の日本社会における、世代関係の再構築&ジェンダー関係の強化のはざまにただよう
「生涯ケアラー」としての女性たち。
真にオルタナティブな社会のあり方とは?
第1章 なぜ介護を専門家に頼るのか
1 介護における世代関係の再構築
2 女性は「利己的」か?
3 「介護問題は女性問題」の社会的構築
4 「介護を専門家に頼る」はオルタナティブな社会のあり方を示しているのか?
第2章 ケア、世代関係、公共/家内領域、自立/依存をどうとらえるか
1 ケアと介護
2 高齢者と成人子の世代関係
3 公共領域と家内領域
4 自立と依存
第3章 介護する意識とされる意識
1 女性は「家族を介護する」ことを避けているのか?
2 データ
3 介護する立場/される立場/「一般論」としての介護意識
4 「家族に介護される」ことを避けようとする女性
第4章 女性とケア・アイデンティティ
1 なぜ女性は「利他的」選好をするのか?
2 データ
3 「性による役割振り分け」と「愛によるケア役割」の2つの次元
4 「生涯ケアラー」としてのアイデンティティ
第5章 生涯家計支持者と生涯ケアラーの誕生
1 なぜ嫁をあてにできなくなったのか
2 日本における高齢者の扶養・介護に関する制度
3 データ
4 扶養と介護についての意識の変化
5 「生涯家計支持者」と「生涯ケアラー」の誕生
第6章 社会階層と介護意識ー「女性中流階級のための福祉国家」
1 「介護を専門家に頼る」と考える人はどの社会階層に多いのか?
2 データ
3 専門家の介護に積極的な女性中流階層と消極的な男性中流階層
4 「女性中流階級のための福祉国家」
第7章 公共領域/家内領域の再構築とその中断
1 老後の世代関係について人々はどう考えているか?
2 データ
3 生涯ケアラー・生涯家計支持者・公的支援忌避者・看取りあう夫婦
4 「専門家に介護を頼る」は支配的社会認識を支える意識
第8章 「ケアしあう人々」という社会
1 生涯家計支持者と生涯ケアラーの誕生
2 支配的社会認識を支える生涯ケアラー
3 生涯家計支持者と生涯ケアラーのゆくえ
4 「ケアしあう人々」という社会
5 今後の課題
フェミニズム、クィア理論、批判的人種理論ーー〈社会正義〉の御旗の下、急激な変異と暴走が続くポストモダニズム。「第二のソーカル事件」でその杜撰な実態を暴き、全米に論争を巻き起こした著者コンビが、現代社会を破壊し続ける〈理論〉の正体を解明する!