言語権は、多言語社会における共通の課題であるが、日本社会もまた例外ではない。本書は、従来の言語権論の精緻な分析を通して、裁判・移住者・子ども・ろう者などの視点から、研究者と法曹実務家が新たな言語権論を展開する。
唐代と宋代の中国語語彙・語法に関する文献目録。日本・中国・欧米など諸外国の歴代の研究や一次資料の詳細な目録。
哲学から情報化社会に参画し続けた著者が、一貫して関心を抱き続ける言語という謎。第1巻では、言語学が人文科学の中心的学問として発展する20世紀後半の状況の中で、生成文法・言語哲学の2大ドグマを批判しつつ、論理的(思弁的)文法記述の可能性を日本語をもとに論ずる。さらに、「文」概念の根源的批判から、著者の言語観は独自の領域に踏み入る。
字で曖昧がカタチになる。理想の形とは、脳のイメージ。字は消えて、意味だけが残る。字は眼だけではなく、耳で読む。字は手で憶えると忘れない、直せない。デザインで字からイメージがふくらむ。ホントはすごい、字の話。
わたしたちが発話するとはどういうことか? メルロ゠ポンティの深い思索をたどりながら、生命論の視座から人間の言語の営みにアプローチする、〈ことば学〉の新たなる展開。
唐代と宋代の中国語音韻に関する文献目録。日本・中国・欧米など諸外国の歴代の研究や一次資料の詳細な目録。
本書はフィルモアの提唱したフレーム意味論の立場から、動詞と関わる意味論的諸問題に多面的に取り組む日本で初めての書物である。言語表現が喚起する背景知識の総体である「フレーム」の概念を用いて、11名の気鋭の研究者が、語、構文・イディオム、語形成などに関する意味論の課題に新しい答えを見出す。言語学、特に認知言語学・構文文法理論に関心のある学生・研究者、さらにはAI・自然言語処理研究者にとっても必読の書。執筆者:秋田喜美、有薗智美、岩田彩志、氏家啓吾、小原京子、陳奕廷、中嶌浩貴、野中大輔、長谷川葉子、松本曜、籾山洋介。
序章 フレーム、フレーム意味論、フレームネット
松本 曜・小原京子
第I部 動詞の意味論
第1章 解釈述語と内容述語の主要部交替
ーRun_riskフレームにかかわる英語と日本語の文構造の比較対照考察ー
小原京子・長谷川葉子
第2章 複数のフレームに基づく多義語の分析ー「黙る」を中心にー
籾山洋介
第3章 動詞における反義性ーフレーム意味論による分析ー
松本 曜
第II部 構文とイディオム
第4章 Eat one's way-構文とフレーム意味論の接点ー
岩田彩志
第5章 動詞の関連事象に基づく言語分析
ー「飲む」とdrinkから見る日本語と英語の結果構文ー
陳 奕廷
第6章 日本語の心理動詞と心理慣用句
ーフレーム意味論とフレームネットの観点からー
野中大輔
第7章 述語的な慣用的連結句から見た日本語身体部位詞とフレーム
有薗智美
第III部 動詞と名詞・オノマトペ
第8章 日本語の転成名詞に見られる小さな規則性
ー「支え」「妨げ」「覆い」などに注目してー
氏家啓吾
第9章 英語における語形成へのフレーム意味論的アプローチ
ー植物名詞に由来する名詞転換動詞の研究ー
中嶌浩貴
第10章 オノマトペの意味のファセット性
秋田喜美
本当は力をもっていながら、悔しい思いばかりをしてきたあなたのための7日間の短期集中講義!自力でアガリ症を克服し、企業研修の講師を務めるまでになった著者だからこそ書ける、ノウハウ満載。
1 メディア談話、2 道案内と空間描写、3 ロッククライマーの身体とナラティブ分析を扱うシリーズ全3巻の第1巻。マルチモーダル分析の手法を駆使し、メディア談話研究の可能性を拓く論文集。本書は社会言語学・言語人類学的アプローチを用いながら、書記言語、音声言語、パラ音声、身体表象などを統合的に分析対象とすることを目指し、認知的かつミクロな相互行為分析に着目する「マルチモーダル」の視座と、本書で「クロスモーダル」と呼ぶ個々の集団や文化的規範を重視するアプローチにより、メディア談話の新たな側面に光を当てる。
会話の途中で「え、なんだって?」と聞き返される。お店で店員を呼んでも声が届かずスルーされる。同じことを話しているのに、なぜか話し方のうまいあの人の意見ばかり採用される…など、自分の声や話し方で“ソン”していると感じたら、ぜひこの本を手に取って下さい。気を遣いすぎて、思ったようにしゃべれない人でも大丈夫。大事なのは、「大きな声」ではありません。「相手目線の声」が仕事と人間関係をガラリを好転させてくれます。1日5分の「共鳴発声法」トレーニングで、今日から声と話し方を変えましょう!
なぜことばにタブーが存在するのか?fuck、shit、niggerといったタブー語を取り上げ、意味や用法の分析、情動に関わる脳の仕組みの考察から、なぜ人は特定の語に不快感を抱くのか、その複雑な心理を解明。また、依頼表現や口説き文句の分析をもとに、ことばによる駆け引きで人間関係が調整される様を示し、他者の心理を巧みに推察する憶測のメカニズムに迫る。ことばから人間の認知のクセを読み解くとともに、認知の限界をも超える、言語の無限の可能性を明らかにする。
文学、哲学、言語学、精神分析の交差点で誘惑=約束をめぐり展開される。〈語る身体〉のパフォーマンス。
現代社会を生き抜くための情報収集力や論理的思考力等のビジネススキルを、ディベートを学び、実践することで習得する入門テキスト。ディベートのテクニックや実践例からの解説に加えて、実際に環境、医療、政治をテーマとした論題を取り上げることで、社会問題を様々な角度から捉え、考える力を身につける。情報リテラシーを鍛える新聞の活用法や、身近なディベートを体験できる裁判所への訪問等、ディベートの基礎力を高める方法も紹介する。
子どもは言語をどう身につけるのか.生成文法の言語観をもとに,言語機能を人間の生得的な認知能力の一つとしてとらえ,言語獲得のプロセスをさまざまな角度から解明する.基礎理論から脳との関係,学習モデルまで紹介する.
だれにも、どんな時にも応用自在に役立つスピーチ実例集
私的なお付き合いやビジネス上の立場から、結婚披露宴、記念祝賀会、葬儀、地域の会合、PTA、会社行事、など改まった席であいさつやスピーチをする機会がましています。聞く人の心に残り、喜ばれるスピーチをするには、どうすればよいでしょうか。日ごろテレビやラジオのトーク番組に親しんでいたり、仲間内でおしゃべりを楽しんでいても、いざ、おおぜいの人の前で話すことになると尻込みをするという人が多いようですが、かといって、流暢な口調で弁舌さわやかに話せればよいと言うものでもありません。 基本は、その席に相応しい内容が備わり、聞き手にはっきりと、自分のいいたいことが伝わればよいのです。それも借りものではなく、自分の見たこと、確かめたことを自分の言葉で述べるのが一番です。 相手の人柄をたたえるには、自分だけが知るエピソードを披露すれば、感銘を与えるでしょう。たとえつっかえながらでも、心を込めて話せば、人の胸に響きます。 ただし、ふだん、人前で話しなれない人は、やはり前もって、話したい内容をまとめておくことが、上手にスピーチするための秘訣でしょう。それには、話の組み立てを考えて、原稿を作ってみることです。本書は、スピーチ文例の組み立て方や、上手に話すコツを解説しました。
アウグスティヌス、プラトンから、サロート、ベケット、ブランショ、デリダまで。レトリックの一つ、プロソポペイアに光を当てた、詩学も軸にすえた独自の方法論による、修辞学の脱構築!国際哲学コレージュで院長をつとめた著者が、不在のものの「声」という、“思考のフィギュール”に迫る!