男女をめぐるさまざまな意識が変わりはじめた七〇年代。歌謡曲もまた日本の音楽史のなかで、劇的に変化した時期だった。時代の空気に敏感に反応する流行歌には、男女の姿が徹底的に描きだされている。理想の恋愛像や親子像、既成の「男らしさ、女らしさ」とそれに代わる新しい価値観…。歌謡曲という大衆芸術は、今日にいかなる遺産を残したのか。阿久悠、松本隆、阿木燿子らの詩、ピンク・レディー、桑田佳祐、太田裕美らの歌を丹念に読みとき、男女間の変遷を掘りおこしていく。文学や社会学の領域をも超え、七〇年代を俯瞰する文化論としても読むことができるダイナミックな試み。
総力戦は同時に女性の社会進出もおしひろげた。戦えない性である女性は、愛国心をどう示したのか。カーキ・フィーバー、社会進出の象徴でもある制服への熱狂。大戦は女性をどう変えたのか、戦いのなかの女性を描き出す。愛国熱と制服フィーバーの時代。
なぜ女は逃げ、叫び、そして生き残るのか? なぜ男は女を追い、殺し、そして見つめるのか? 『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『13日の金曜日』など、ホラー映画史を代表する作品群を通して、現代社会における性と権力の神話と構造を照らし出す。ホラー研究、フェミニズム批評、さらにはファン文化にも大きな影響を与えた記念碑的著作。
「本書の目的は、ホラー映画の観客そのものについての研究ではないし、ホラー映画というジャンルそのものについての考察でもない。本書が探求するのは、「観客の多数派」(若い男性)と、特定のホラー映画において際立つ女性のヴィクティム゠ヒーローとの関係である。この組み合わせは、映画観賞という行為そのものについて、そして表象のポリティクス、転移のポリティクス、さらには批評と理論のポリティクスに関しても、多くの示唆を与えてくれるものだと私は考えている」(本書より)
カバー・本文イラスト:學
ブックデザイン:小川純(オガワデザイン)
プリンストン・クラシックス版への序文
謝辞
序論──キャリーと男の子たち
第一章──彼女の身体、彼自身
第二章──開く
第三章──仕返し
第四章──ホラーの目
原著あとがき
訳者あとがき
付録 ホラー映画年輪型図解
作品一覧
参考文献
索引
なぜ、のびのびと学べるのか?
ジェンダー不平等の象徴とみなされがちな男女別学。だが、それは教育現場が何をいかに伝えるかによる。イスラーム諸国の多様な事例をもとに、別学・共学の文化的富の継承のあり方を再考し、学校教育の課題に挑む画期的研究。
まえがき 服部美奈
序章ーイスラームと男女別学の倫理を問う視点 服部美奈
第1章 エジプトにおける男女別学制度ー特にアズハルの制度とその宗教的根拠 松永 修
コラム1 イスラーム法学における男女混合(ikhtilāṭ)の是非ー四大法学派と近現代学者の見解 松永 修
第2章 トルコの共学による排除と別学による包摂 望月遥加
コラム2 イスタンブルの女性マドラサ 山本直輝
第3章 イランにおける男女別学 森田豊子
第4章 シーア派の女子教育観と女性の地位 平野貴大
第5章 男女別学の倫理の源流ー一三世紀のイスラーム倫理学者トゥースィーの思想 西山尚希
コラム3 中世イスラーム社会の教育とジェンダー 小野仁美
第6章 インドネシアとマレーシアの別学・共学 服部美奈
第7章 タリバンの思想における女子教育 中田 考
第8章 アフガニスタン首都カーブルの女子マドラサ 小野仁美
コラム4 在日ムスリムの男女別学 松山洋平
コラム5 ムスリム当事者による学校との「交渉」の経験 松山洋平
終章ー日本の公立高等学校の共学化問題に照らして 小野仁美
あとがき 小野仁美
公的年金の成熟は、私的な家族内の世代関係をどう変えたのか?
公的年金と公的介護の制度的発達における時間・充実度のギャップは、
家族内のジェンダー関係にどんな影響をもたらしたのか?
1980年代以降の日本社会における、世代関係の再構築&ジェンダー関係の強化のはざまにただよう
「生涯ケアラー」としての女性たち。
真にオルタナティブな社会のあり方とは?
第1章 なぜ介護を専門家に頼るのか
1 介護における世代関係の再構築
2 女性は「利己的」か?
3 「介護問題は女性問題」の社会的構築
4 「介護を専門家に頼る」はオルタナティブな社会のあり方を示しているのか?
第2章 ケア、世代関係、公共/家内領域、自立/依存をどうとらえるか
1 ケアと介護
2 高齢者と成人子の世代関係
3 公共領域と家内領域
4 自立と依存
第3章 介護する意識とされる意識
1 女性は「家族を介護する」ことを避けているのか?
2 データ
3 介護する立場/される立場/「一般論」としての介護意識
4 「家族に介護される」ことを避けようとする女性
第4章 女性とケア・アイデンティティ
1 なぜ女性は「利他的」選好をするのか?
2 データ
3 「性による役割振り分け」と「愛によるケア役割」の2つの次元
4 「生涯ケアラー」としてのアイデンティティ
第5章 生涯家計支持者と生涯ケアラーの誕生
1 なぜ嫁をあてにできなくなったのか
2 日本における高齢者の扶養・介護に関する制度
3 データ
4 扶養と介護についての意識の変化
5 「生涯家計支持者」と「生涯ケアラー」の誕生
第6章 社会階層と介護意識ー「女性中流階級のための福祉国家」
1 「介護を専門家に頼る」と考える人はどの社会階層に多いのか?
2 データ
3 専門家の介護に積極的な女性中流階層と消極的な男性中流階層
4 「女性中流階級のための福祉国家」
第7章 公共領域/家内領域の再構築とその中断
1 老後の世代関係について人々はどう考えているか?
2 データ
3 生涯ケアラー・生涯家計支持者・公的支援忌避者・看取りあう夫婦
4 「専門家に介護を頼る」は支配的社会認識を支える意識
第8章 「ケアしあう人々」という社会
1 生涯家計支持者と生涯ケアラーの誕生
2 支配的社会認識を支える生涯ケアラー
3 生涯家計支持者と生涯ケアラーのゆくえ
4 「ケアしあう人々」という社会
5 今後の課題
フェミニズム、クィア理論、批判的人種理論ーー〈社会正義〉の御旗の下、急激な変異と暴走が続くポストモダニズム。「第二のソーカル事件」でその杜撰な実態を暴き、全米に論争を巻き起こした著者コンビが、現代社会を破壊し続ける〈理論〉の正体を解明する!
本書では日本の今の現状を「企業中心・ライフスタイル管理型家父長制」と定義するところから、この90年代末を生きる日本社会の女性の現実をとらえ、日本のフェミニズムが主婦フェミニズムといわれてきたその限界を超える女性学の方向を考える。
元始、女性は太陽であったのか。人類の歴史を書き変える性考古学の快著ついに登場!日本はもちろん世界の考古・古代史家が置き去りにしてきたジェンダーの視点から新しい先史・古代史像を構築しようとする画期的な試み!考古・歴史ファン、女性読者、必読。
本書は、1970年代以降のマレーシアの経済発展における労働力構造の変化を分析の対象とし、いくつかのケース・スタディをもって、マレーシアの労働市場のセグメンテーション(分断)の構造を示したものである。
女性学を学ぶ人々、教える人々のための実践的なハンドブック。キーワード解説、女性学関連年表、婦人会館・女性センターリスト、事項索引付き。
本書は、第2次世界大戦後50年余を経過した現時点で、女性研究者をとりまく環境に関して、ライフコース分析を加味して分析・評価しようという意図をもつ。さらに学問研究活動そのものと女性研究者の環境との関連性を重視しつつ、女性のみならず男女を対象にした調査結果を分析し、特に日本の学問全般におけるジェンダー要因の考察を試みるものである。さらに、セクシュアル・ハラスメント、非常勤講師問題にも注目した点が、従来の女性研究を対象とする研究と異なる特色であるといえよう。
近代初期英国の演劇と社会におけるジェンダー構築と主体形成の揺らぎを、当時の医学書、パンフレット、法廷記録、肖像画などの資料も駆使して、性のパフォーマンスの視点から縦横に論じた前衛的研究。