言語権は、多言語社会における共通の課題であるが、日本社会もまた例外ではない。本書は、従来の言語権論の精緻な分析を通して、裁判・移住者・子ども・ろう者などの視点から、研究者と法曹実務家が新たな言語権論を展開する。
1990年代以降、英語圏で急速な発展を遂げている翻訳研究(Translation Studies)。そうした学問的な活況を反映して出版されたRoutledge Encyclopedia of Translation Studies,2nd edition(2009)の第1部(一般概念項目)から、とくに日本人読者にとって重要と思われる27項目を厳選して訳出した。日本版オリジナルの情報も追加し、「意訳か直訳か」といった狭い議論から解放された翻訳研究の可能性に満ちた世界への入門書として編纂した。
よくよく考えてみると、日本語は複雑で不思議な言語である。
日本語の「なぜ」はつきない。なぜ「五十音図」が生まれたのか、なぜこれほど多彩な方言があるのか、なぜ当用漢字や常用漢字があるのか、なぜ俳句は五・七・五なのか……。
そこで本書では、日本語の「なぜ」を追究し、「日本語の秘密」として150項目にわたって徹底解明する。古来の大和言葉からはじまる日本語の成り立ちや「国語」として広められた戦前・戦後の日本語の変遷、身近な日本語の由来や疑問、さらには、ふだん役立つ日本語の正しい使い方もご紹介する。本書を通して、日本語の魅力や面白さを感じていただき、なにげなく使っている日本語を改めて見直すきっかけとしていただければ幸いである。
百塔の都といわれる美しい古都プラハ。ここに学んだ言語学者千野栄一氏が、ことば、古本、旅をめぐって展開する話題の数々。さまざまな出会いの奥に、言語学者ならではのユニークな洞察と暖いユーモアが息づく、芳醇なエッセイ集。
結婚披露宴の締めを飾る、両家代表の謝辞。
形式に則りつつ、親としての心情も交えて印象に残るあいさつをしたい方のための文例集です。
当日の親の心得や振る舞い方、もてなし方についてもイラストを用いてわかりやすく紹介。
[本書の内容]
■ 両親必読! 当日のもてなし方・振る舞い方
■ 両家代表の謝辞の構成とポイント
■ 両家代表の謝辞の実例集
■ 場に応じて、心情に合わせて…、ぴったりの表現が見つかるパート別文例集
■ おじ・おば・いとこ・兄弟姉妹のスピーチ
PART 1 挙式当日の親の役割とマナー
PART 2 両家代表の謝辞
PART 3 言いかえ可能なパート別文例集
PART 4 親族のスピーチ
累計34万部突破!面接で、交渉で、会議で、今日から「できる人」になるコミュニケーション上達の秘訣は質問力にあり! これさえ磨けば、初対面の人からも深い話が引き出せる。話し上手な人というのは、ネタのおもしろさや話し方のうまさもあるが、質問がうまくて相手からおもしろい話が引き出せる、という面を必ずもっている。逆に質問がうまければ、自分に実力がなくても優れた人から情報が引き出せる。話す内容をおもしろくするのは難しいが、質問は鍛えれば誰でもうまくなる、すなわち技化できるものなのだ。谷川俊太郎、河合隼雄、村上龍、黒柳徹子、ダニエル・キイスなどの対話名人から学ぶ技。
【目次】第1章 「質問力」を技化する1「質問力」を鍛えるトレーニングメニュー2「質問力」の達人になる第2章 いい質問とは何か?-座標軸を使って1「具体的かつ本質的」な質問を意識する2 頭を整理させてくれる質問3 現在と過去が絡まり合う質問4 会社の命運を決めたたったひとつの質問第2章 コミュニケーションの秘訣(1)沿う技1「うなずき」から「言い換え」へ2 相手に共感して深めていく「沿う技」3 ハイレベルな「沿う技」4 相手を勉強したからこそできる「沿う技」第4章 コミュニケーションの秘訣(2)ずらす技1 相手に沿いつつずらす技2 ずらすコツは具体と抽象の往復運動3 自分の経験に引きつけて絡ませる第5章 クリエイティブな「質問力」1 ダニエル・キイスと宇多田ヒカルの共感2 相手の経験世界に沿うクリエイティブな「質問力」ジェームズ・リプトン×スティーブン・スピルバーグ3 テーマ性を持って聞くクリエイティブな「質問力」エピローグ解説 「質問力」は、人間的魅力の一つ 斎藤兆史
ことばは今この瞬間に動き、獲得され、歴史的に変化し、ミクロ、マクロに渡って変異する。そのとき、何がどう働いているのであろうか。そこにある「未知なるもの」の解明こそがことばの動的な性質の鍵となる。本書『動的語用論の構築へ向けて』(第4巻)は、「言語哲学」と「相互行為言語学」の合同、「会話分析」「実験語用論」「言語人類学」「イン/ポライトネス」など、分野を横断する新しい語用論の領域に挑戦する。
執筆者一覧(掲載順):チー=ヘー・エルダー、カーシャ・M.・ヤシュチョウト、田中廣明、ツォイ エカテリーナ、多々良直弘、横森大輔、小澤雅、三浦優生、中村太戯留、高田明、梶丸岳、大塚生子、抽冬紘和、窪田悠介、井戸美里
第I部 言語哲学・デフォルト意味論・社会的語用論
第1章 動的なディスコースの意味のための動的な機能的命題に向けて
チー=ヘー・エルダー カーシャ・M.・ヤシュチョウト
翻訳・訳注・解説:田中廣明
第II部 談話分析・相互行為言語学・会話分析
第2章 発話権の獲得および維持における競争的言語行動
ー日本語およびロシア語の三者間課題達成会話データよりー
ツォイ エカテリーナ
第3章 激動するメディアとメディアスポーツ報道における言語行動の分析
多々良直弘
第4章 生徒の聞き手行動「はい」「うん」と参加フレーム
ー楽器レッスンの相互行為分析からー
横森大輔
第5章 日本語の自然発生会話における一人称代名詞の動的な表出
ー「主張」を含む連鎖に着目してー
小澤 雅
第III部 実験語用論・言語獲得・社会神経科学
第6章 取り立て詞ダケ・モの理解の発達
三浦優生
第7章 保護フレームと関連感知によるユーモア理解の動的語用論
中村太戯留
第IV部 言語人類学ー言語社会化と記号論
第8章 物語りと感情
ーグイ/ガナの場所をめぐるトークの分析からー
高田 明
第9章 プイ語の掛け合い歌における静と動
ー定型性と記号論的行為主体性ー
梶丸 岳
第V部 動的語用論の展開ーイン/ポライトネス・共通基盤化・慣習的含意
第10章 動的イン/ポライトネス研究の試み
ー談話的アプローチとインポライトネス場面ー
大塚生子
第11章 ELFディスコース内での共通基盤化における談話標識soの使用と機能
抽冬紘和
第12章 形式動的語用論の構築へ向けて
ー慣習的含意概念の再検討ー
窪田悠介・井戸美里
ヒトの子どもは聞いた言葉を単に真似ることによって話せるようになるのではない。無意識のうちに文のパターンを知り、文法を心(すなわち脳)のなかに作らずにはいられないから、言語を身につけることが可能なのだ。さらに、音楽、視覚、思考、文化など人間知性の他の領域に目を向けても、言語習得に見られるのと同様の能動性を見出すことができる。ヒトは誰でも言語を話し、理解する。これは明白な事実である。しかし、だからといってそれを説明するのも簡単であるわけではない。著者は本書で、私たちが言語をもつための必要条件をじっくりと検討し、そこから得られるヒトの性質についての深い洞察を示している。
本書におさめたインタビューの大半はアルルとパリでおこなった。いちばん古いのは一九九〇年三月のもの、いちばん新しいのは一九九四年三月のものである。翻訳の問題をできるだけ多角的な視点からとらえるために、書評家、翻訳家組織の責任者、欧州連合(EU)の通訳機関、翻訳学校、各国の翻訳家施設の創設者たちにもインタビューした。オンデマンド出版による復刻版。
★★難しさもサイズもプレミアムな漢字ナンクロ★★
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★学研の漢字ナンクロ誌プレミアムなシリーズ第21弾★
【100問】すべて「本格」漢字ナンクロ
ミニサイズ無し・低難度問題無し・巻末にパノラマサイズ4問
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学研の漢字ナンクロ誌から、解き応えのある「大きいサイズ」だけを厳選したプレミアムなシリーズ第21弾!
スタンダード・しりとり・ホワイト・仕掛け問題などなど…。
多種多彩な問題をぎっしりと詰め込みました。
巨大なジャンボ問題4問つきの全100問!
A4ワイドで見やすい&解きやすい。
全ページミシン目入りで切り取れるので、取り外して難問にチャレンジ!
「コロナ禍」にあった激動の2020年度、広島大学外国語教育研究センターで行われたオンライン授業の実践報告。授業方針と成績評価、英語受容系技能、算出系技能、ドイツ語における各実践において得られた知見を1冊に。
はじめに
第1部:2020 年度の授業方針と成績評価の考え方
第1章 2020 年度広島大学語学教育オンライン授業の道のり【森田光宏・榎田一路・岩崎克己】
第2章 オンライン授業における単位修得条件と成績評価の工夫:基本的な考え方と2020 年度前期の実践例【森田光宏・天野修一】
第2部:英語受容系技能
第3章 広島大学教養教育英語科目の受容系クラスにおけるオンライン授業の概要【高橋有加・榎田一路】
第4章 コロナ禍の非同期型オンライン授業に求められる機能とその実装例【草薙邦広・阪上辰也】
第5章 非同期型オンライン授業のための音声・動画教材の作成【榎田一路】
第6章 非同期型オンライン授業における問い合わせフォームの活用【中川篤・鬼田崇作】
第7章 ログデータの利活用:基本と実践【阪上辰也・草薙邦広・榎田一路】
第3部:English Productive Skills(英語産出系技能)
Chapter 8 Using a Learning Management System for English Productive-skills Courses【Walter DAVIES, Simon FRASER, Julia TANABE】
Chapter 9 Using Zoom and M-Learning Methods for a Productive Skills Course【Jaime SELWOOD】
第4部:ドイツ語
第10章 ドイツ語の非同期型オンライン授業における教材ビデオ:その作成と受容【吉満たか子】
Kapitel 11 Erfahrungen mit dem Einsatz von Zoom im universitären Deutschunterricht in Japan【Axel HARTING】
第12章 ZoomとBb9を利用したオンライン同期型初修 ドイツ語授業の試み【岩崎克己】
本書では通訳者トレーニングの手法を応用し、リスニングとリピーティングを中心にウィスパリング(ささやき型同時通訳)スキル習得も狙いに定めてあります。