深い森と清流に恵まれたG県天楽谷で、ダム工事車の不信な事故があいついだ。地元の利権をめぐる対立、政争を背景に人とカラスの報復合戦がくりひろげられ、天楽地区の長(おさ)が逮捕・起訴される。肺ガンにおかされ余命半年を宣告された草野浩平は、裁判の支援を頼まれ、いつしか天楽谷の人々や森の鳥たちと深くかかわってゆく…。
クマソ国王タケルの妹カジカと宿敵ヤマト国の王子オグナは、許されざる愛に燃え葛藤する。奇妙な古墳から想いを拡げるはるか悠久の古代ロマン、ヤマト編。乱世時代、左近介は残虐非情の父を憎み、その復讐のため八百比丘尼を殺す。やがて怖ろしい因果応報が巡ってくる。罪と償いを描く異形編。手塚自身が収録順を入れ替え再編集した第3巻。「COM名作コミックス版」のオリジナル絵による新装版。
不老不死の一族の末裔としてただひとり強大な力を受け継ぎ、現代の都会でひっそりと暮らす御先の前に同じ力を持つ青年・四が現れた。彼らは性別を持たず、治癒能力があり老いることもない。少女のような外見のまま150年以上の時を過ごす御先は、自分の体質を恐れ逃げるように生きてきた四と行動を共にするうちに、自らが過去に里で犯した罪と向き合いはじめる。「わたしは誰かを愛せるのか」。時代を超えた、愛と命の物語。
秋から冬にかけて町のまわりで見られる鳥を紹介。木の実や稲穂に集まる小鳥たちのようすや、池や川に群れる水鳥のしぐさ、北国へ帰っていく渡り鳥などを観察。ヒヨドリや、ジョウビタキ、カモのなかまなど。
コウノトリからペンギン、サボテンミソサザイまで全35種を紹介!巣から鳥の暮らしが見えてくる鳥の巣観察絵本。
戦いに敗れた百済王一族のハリマは、顔の皮膚を剥がされ狼の皮を被せられた。医者のオババと命からがら辿りついた倭国で狗族と出会う。彼らは産土神として長く人間を守護してきたが、渡来した仏教による迫害が始まっていた。時々見る悪夢が気にかかるハリマ。夢で自分は地下組織の殺し屋の少年で…。白村江の戦いから幕を開ける、手塚が最後に著した『火の鳥』の太陽編開幕。解題充実の新装版。
顔に狼の皮を被せられながら生きのびた、百済王一族のハリマは倭国で犬上宿禰という名と領地を与えられ、つかの間の安住の場所を得る。一方遙か未来、迫害され地下に追放された人類「影」のスグルは組織の命令を受け、地上の「光」の本部に女装して潜入し、そのシンボル「火の鳥」を奪おうと戦うが失敗、囚われの身になる。スグルを待ち受けていたのは、恐ろしい“洗脳”の教育システムだった。
平安時代末期。一族繁栄のため、火の鳥の生血を手に入れようとする平清盛はついに願いを果たさないまま高熱に苦しみ死んでいく。弁太の恋人だったおぶうは平氏とともに都から落ち延び、弁太は義経の軍勢に従う。壇ノ浦で、義経はついに平家を破ったが、兄・頼朝との間に軋轢が生じて…。源平氏の戦いを背景に運命に翻弄される恋人たちの悲劇の結末編。
鳳凰編(「COM」1969年8月号〜1970年9月号連載)。奈良時代。隻眼隻腕の盗賊・我王は、諸国を巡るうち彫刻家としての才能を開花。我王に利き腕を斬られた仏師・茜丸は、精進の末、都で名声を高める。二人は、東大寺大仏殿の鬼瓦作りで競うことになるが…!?“彫る”という行為に生命の極限を注ぐ我王の凄まじい生き方が神々しくさえある本作は、シリーズ中屈指の完成度を誇る、濃密な傑作。カラーページの美しさも必見。
男の子がわからないママとにかく読んで!なんでいうこときかないかわかります。