あらゆる感覚の乱用によって真実を見る者となり、彗星のように飛び来て、翔け去った若き天才詩人。「ランボオの詩は、その組み合わされた言葉だけで例え地球が滅亡しても成立する」(村上龍・鑑賞より)その魅力を余すところなく伝える粟津則雄訳の決定版ランボオ詩集。
旬の野菜は身体への“クスリ”。野菜のうまみだけで調理できる簡単料理を全編イラストで紹介。
一人前を目指すなら、生活的自立宣言。ターニングポイントで考えた仕事・生き方・結婚・家族・「私」。
一人の日本人青年が青春の彷徨の末にボランティアとしてたどりついたバンコク。難民、環境破壊、貧困など東南アジアの矛盾が凝縮する都市スラムには目ざましい活動を続けるプラティープ女史の姿があった。二人はやがて恋におち結婚。そして暗転、92年5月、民主化を求めるデモと流血の弾圧の中へ…。真の国際協力とは何かを考えさせる貴重な記録。
山咲真琴、通称マコは、マンガ家志望のハリキリ中学1年生。チビで丸いのが悩みのタネ。平凡で、コンプレックスいっぱい。だけどあこがれもいっぱいのマコが、教育実習の恭介先生に恋をして…。だけどこの恋、ホントなの?ちょっぴり背のびの不安な季節。“ときめき時代”のはじまりです。
アメリカと日本。2つの光源から日本社会・永田町政治の闇を照らす、著者渾身の32編。21世紀日本の輪郭が見えてくる。
政治は変わるか?私はなぜ政治家を決意したのだろう。しっとりと綴る、心の軌跡。
夫の死後、鎌倉で独り暮しを続ける七十八歳の苑子。五十代ともみえる若々しさは、魅力にあふれていた。五人の子供たちは、それぞれに独立。或る日、彼女のもとに、二人の男性から結婚の申し込みがあって、子供たちは大騒ぎ。老齢化社会の恋、性、結婚をユーモラスに描く長編小説。
スターの座を夢みて、それぞれの道を歩むゆかりと邦子を陰ながら支える浩志は、二人を平等に愛し続けようとしていた。ところが『仮の恋人』として正月休みをハワイで過す浩志とゆかりをまたしても不穏な影が包み始める。そして一方ではベテラン女優の激しい嫉妬にもめげず、ひたむきに生きる邦子の姿があったー。不倫の恋に揺れる妹克子、父親との断絶ー肉親との愛憎の中で浩志はある決断をするのだった…。ひたむきに生きる若者たちを通して本当の“やさしさ”を描く傑作青春小説。
輝くアイドルへの道を着々と進む奔放な性格の安土ゆかりと、地味ながら真の役者を目指しコツコツと努力を積み重ねる原口邦子。高校時代から良きライバルだった二人を見守り続けてきた二年先輩の石巻浩志は、どういうわけかすっかり彼女たちの「お守り役」になっていたー。そんなある時、暴力団絡みのパーティーに出る羽目になったゆかりの頼みで、浩志はマスコミの目をそらすため、『仮の恋人』として会場へ乗り込む。しかし、それがすべての出来事の始まりだった…。スターを夢みる二人の女性と、限りないやさしさで彼女たちを支える一人の男。ミステリアスな“三角関係”を通して「やさしさの時代」を描く傑作青春小説。
このごろ、ぼくはよく考える。人間は、いったいなんのために生まれてくるのだろう。健児は、生まれてよかったことがあるのだろうか?そして、ぼくはなんのために生まれてきたのだろう…。
だからって、割り切れない。人を好きになる気持ち、これはどこからやってくるのだろう。征子、絵里子、早穂-。22歳を迎えた3人の輝ける季節を鮮やかに描く、ちょっぴり心に痛い青春小説。
1969年、パリ。〈わたし〉は精神分析家ラカンのもとを訪ねたー。ひとりの作家が、自分の10年にわたる分析経験をものがたる。「小説のように」読める、最良のラカン入門書。