「政基公旅引付」は、文亀元年(1501)からの4年間、前関白九条政基が、和泉守護や根来寺からの押領にあって年貢の滞りがちであった和泉国の自領日根荘に下向し、直務を試みた時の日記である。公家の最高位にある摂関家の政基が和泉国の片田舎で見聞きした村人の生活や体験した数々の事件は、戦国乱世の縮図でもあり、当時の政治・経済をはじめ、民俗・芸能を窺うことの出来る詳細な史料となっている。影印篇は宮内庁所蔵自筆本の影印。本文篇と併せて活用されることが望まれる。
本書は、東京国立博物館が収蔵する板碑を写真図版、拓影、実測図で示したものである。配列は『東京国立博物館収蔵品目録(先史・原史・有史)』(一九七九)に従い、出土地別とし、出土地不詳のものは最後においた。
公式確認から半世紀にいたる水俣病が、二〇〇四年最高裁判決が裏付ける通り未だに終わり得ないのは何故か。被害地に生まれ闘いの下で生涯を閉じた著者の全軌跡の中にその解がある。
本書は大体1760年から1840年にかけてヨーロッパで刊行された絵入り旅行記が扱った風景に関わるさまざまな要素を調べてみようとする。それら絵の入った旅行記の黄金時代から写真の出現までの時期と言ってもよい。
6つのテーマー「祭りと文化」「究極の旅」「大自然の驚異」「ロマンス」「行動派」「家族連れ」-ごとに、5カ所の旅先を紹介。計360カ所のうち、特にお薦めの130カ所以上は、具体的な見どころやモデルプランを丁寧に解説。