1939年という年は、在日朝鮮人にとって、中央協和会のもとに各道府県レベルで一斉に協和会が設立され、「内地同化」という形で自らの文化や生活習慣まで否定されていく年であった。それに関連して、日本人の在日朝鮮人観にも大きな影響を及ぼすことになった年ということもできる。 本書は、1939年末に確立する協和会体制に関連して、主として山口県や福岡県において、どのような在日朝鮮人観があったのかを、当局の政策・座談会・融和団体やジャーナリズム及びそこでの位置づけを中心に検討し明らかにすることを課題とする。それを通して、敗戦以降今日に至る日本人の在日朝鮮人観にどのような影響を与えたかを展望する一助としたい。 1939年の山口県や福岡県を中心に、在日朝鮮人が如何に生きたか、そして日本人の在日朝鮮人観がどうであったかを検討し、現代につながる大きな歴史の流れを展望する。
●特におすすめしたい方 在日朝鮮人史の研究者、関心のある一般読者の方。日本近現代史、朝鮮近現代史、移民史、メディア史、山口県史、福岡県史研究者。大学・公共図書館など。
◆序 章 課題と研究史
◆第1章 朝鮮人の来住と政策・呼称の推移
◆第2章 在日朝鮮人古物商の成立と展開
◆第3章 1939年の関門日日新聞にみる在日朝鮮人
◆第4章 「座談会:福岡県下在住朝鮮人の動向に就て」にみる朝鮮人観
◆第5章 山口県における内鮮融和事業とその変遷 -下関昭和館を中心に
◆第6章 協和会体制下における朝鮮人対策
◆終 章 まとめと展望
◆あとがき
◆ 索 引
「ワタシってぇ、日本語軽くヤバイって感じぃ、みたいな」と話す若者に超ムカつくおやじになる前に読む本。日本語のエキスパート・久世光彦ほか27人の提言。
事業再編に伴うバイアウトの実態を豊富な事例と経営者インタビューにより明らかにする。事業ポートフォリオの変革を推進する企業経営者とM&A担当者、FASや士業必読の書。
2005年に入り、ライブドアによるニッポン放送に対する敵対的買収が世間の注目を集めたことで、M&A、企業価値、株主価値、取締役の責任といった専門用語が日常会話の中で頻繁に取り上げられるようになった。本書はまさにこうした用語の背景にある基本精神、実際の企業価値の評価方法、いかに株主価値を守るかの詳細な解説を試みている、主として、買い手企業と買収対象企業の取締役会の合意が前提となる「友好的」な買収を前提として取り上げているが、それらのすべてのポイントが敵対的買収にもそのままあてはまる問題であることはいうまでもない。本書のテーマは、株主価値を増大させるM&Aを実践するにはどのような視点をもち、プロセスコントロールとモニタリングをどのように行うかである。上場企業のM&Aに正味現在価値をプラスにすること以外の正当な理由はあり得ない。
[序章]交通事故過失割合の研究 序論(藤村和夫)
1 はじめに
2 交通事故を惹起する原因・要素(発生メカニズム)
3 過失相殺と過失割合
4 現行基準に対する要望
5 今後に向けて
[第1章]交通事故過失割合研究の目的と意義
第1節 本研究の基本視座(清水克彦)
第2節 非法律家の観点から見た本研究の必要性を示唆する事項(清水克彦)
第3節 法工学の観点から見た本研究の目的と意義(清水克彦)
第4節 交通事故過失割合研究会における議論の経緯(渡邉康一郎)
[第2章]過失相殺の歴史的意義(藤村和夫)
[第3章]過失相殺と過失割合をめぐる理論と課題(大嶋芳樹)
[第4章]日本における過失相殺実務処理の現状
第1節 過失相殺率の認定基準(大嶋芳樹)
第2節 実務処理の具体例ーー「信号機による交通整理の行われていない交差点における四輪車同士の出合い頭事故」の場合(松居英二)
第3節 『判タ基準』を適用する際の留意点(高生精也)
[第5章]工学的発想の必要性ーー過失との関わりをどのように意識しうるか
第1節 機械工学的発想の必要性ーー技術者の心理と車の性能(渡邉康一郎)
第2節 人間工学的発想の必要性(堀野定雄)
[第6章]過失割合基準と交通事故の予防(遠山信一郎・宮岡孝之)
[第7章]過失割合と保険の実務における機能(三坂則夫・三井秀実)
[第8章]過失割合の判断要素ーー新たな構想の可能性(藤村和夫)
座談会/交通事故過失割合研究の今後の展望ーー交通事故抑止との関わり
大人のための、個性ある上質な暮らし。安心と快適をわが家に。
最近、耳にしなくなった「暦」ですが、日本に伝来したのは欽明天皇一四年(五五三年)、天皇が朝鮮半島の百済に暦博士・暦法などを要請したことによります。暦は「観象授時【かんしょうじゅじ】」といって、皇帝(天皇)が天体を観測して民に与えてきたものだったんです。
三嶋暦は、京から離れた伊豆国(流刑地であった)に本拠地をもったこともあり、権力(京・天皇)とは距離を置いた暦だったようです。織田信長、北条氏政、徳川家康らは関東圏で三嶋暦を採用しました。江戸幕府が三嶋暦を使用することになった基盤を彼らがつくったわけですが、それは三嶋暦の歴史の古さと優れた点が認められたからです。
この三嶋暦をつくったのが、伊豆国一宮である三嶋大社の下社家として仕えた、三嶋暦師の「河合家」(現在、第五三代)です。河合家は平安時代から明治一六年までの千余年の間、暦をつくり続けてきました。本書ではその歴史を、三嶋暦の会のメンバーが楽しく解説しています。
暦の楽しみ方は、歴史ロマンにのみあるわけではありません。天保一五年の暦を読み、江戸時代の人びとの生活を想像すると、「え!?」と思うことにたびたび出くわします。たとえば爪を切るのでも、「丑の日には手の爪を、寅の日には足の爪を切る」と書かれています。江戸の人びとは、朝起きて?をまず読み、その日にやることを決めたり、やりたかったことができなくて嘆いたりしていたのかもしれません。
さて、タイトルにある「せせらぎのまち」についてですが、三島といえばまず「湧水」です。もちろん、これ以外にも様々な顔をもつ三島市ですが、特筆したいのが「市民の力」です。三島で活躍している二〇歳代、三〇歳代の五人の若者に「座談会」というかたちで登場していただきました。三嶋暦を取り入れての様々な活動の記録を読んでいると、三島というまちの可能性の大きさを感じます。(すずき・たつこ 三嶋暦の会会員)
日本経済史の研究とはどのような研究分野か、実証の基礎となる資料とはどんなものか、論文を書くときにはどんなことに注意すべきかなど、経済史研究を志す若い世代に贈るガイドブック。
2040年の食生活、食産業はどうなっているのだろうか。
AIがサポートしてくれるため、経験の浅い人でも失敗しない都市農園が普及し、食料自給率対策の一つになっている(すでに現状、ロンドンには3000箇所以上の都市農園があるという)。さらに家庭内にも、野菜や穀物を育てる栽培庫ができ、採れた食材は3Dフードプリント機能付き家庭用調理ロボットが調理してくれる(現在、植物工場スタートアップのプランテックスは生育状況をかなり精緻に制御する技術を持ち、スーパーマーケット用などの巨大な植物工場コンテナも手がけている)。
日本の食産業における変化としては、各地方ごとに循環型経済を実装する「マイクロフードシステム」が構築されている。また「シン輸出拠点」も設置され、冷凍装置や粉体化装置など、世界中に輸出できる設備が配備されている(冷凍技術の進歩は目覚ましいものがあり、将来は生ケーキやお弁当を輸出できるかもしれない)。
著者は本書の第3章で、このような未来シナリオを7つ提示している。本書の「未来シナリオ」は、現在すでにある技術の延長線上にある未来をシミュレートする「未来予測」とは異なるものである。未来のある時点において、社会や生活者がどのようなニーズを持ちうるのかの洞察、技術や社会環境の変化の予測と根拠、社会として人類として大事にしたい価値や哲学という観点から考察を進めた上で、解像度高く絵や言葉に落とし込み、ストーリーとして編集したものだ。
本書では、食に関するプレーヤーの間での「共創」を生み出すための事業を展開している企業「UnlocX」の二人が、第1章で過去5年間に変貌を遂げたフードテックの最前線、第2章で「サステナブルからリジェネラティブへ」という未来を考えるための大前提について解説したあと、上述の「7つの未来シナリオ」を提示する。その後第4章で、この未来シナリオを社会実装するための「新経済モデル」について語り、第5章では、食品メーカー、銀行、大学、メディアのキーパーソンを招いて、7つの未来シナリオについて徹底議論する。
最後の第6章では、本書の総括として、日本発で日本の強みを活かした食の未来をどのように共創していくのか、今、どのような取組みが動いているのかについて考察する。
巻末には、本書で登場する注目すべきスタートアップやプロダクトなどを解説した。
食の未来を構想する視野が圧倒的に広くなってワクワクするとともに、明日から始められる具体的なビジネスのヒントが満載の一冊である。
生体超分子の機能を解明するための究極の測定法である1分子計測では,たくさんの分子の平均値では隠れていた1分子ごとの動的挙動や少数派の状態を計測し,その動きを調べられるようになってきた.生体内の1分子の機能を解明するための画期的技術や計測法について,最新の知見と手法を紹介.
I部.1分子ナノバイオ計測のあゆみ
座談会 1分子ナノバイオ 熱い夢を語る
概論 1分子ナノバイオ計測技術の歴史
2部.ナノバイオ研究の現場
1章 ATP合成酵素
2章 光学顕微鏡を用いた大腸菌べん毛モーターの機能計測および蛍光イメージング
3章 リニアモーター:ミオシン
4章 リニアモーター:キネシン
5章 イオン透過装置:イオンチャネル
topics
3部.実験と理論をつなぐ新たな展開
6章 ハイブリッド分子シミュレーションと実験研究の接点で見える生体分子機能のメカニズム
7章 全原子分子動力学計算が解き明かす回転分子モーターの作用機構
8章 粗視化シミュレーションと実験科学
9章 タンパク質立体構造のデザイン原理
10章 分子モーターの1分子実験熱力学
topics
4部.1分子からシステムへの応用
11章 生体分子システム学概論
12章 膜タンパク質の動的相互作用による情報戦略
13章 転写翻訳1細胞定量測定
14章 細胞内情報処理反応の1分子計測:タンパク質ダイナミクスと分子認識
15章 蛍光タンパク質が拓く超解像技術
16章 ラマン散乱による分子イメージング
topics
豪華クリエイター陣が登場!佐藤可士和、色部義昭、千原徹也、えぐちりか、小杉幸一、田川欣哉、矢後直規、上西祐理、かっぴーetc.クリエイターの就活に役立つ情報が満載の『クリ活』待望の第二弾!情報を新たに大きくアップデートさせ、三部シリーズになって新登場!ロバート秋山のマル秘企画術も掲載!
脱・nLDKから。脱・集合住宅へ21世紀の住環境を考える。
昭和20年代から40年代の駅や沿線風景を懐かしい写真で構成。消滅した設備や生き残っている施設などを多岐にわたり紹介。
近代建築を使いながら保存していくために、文化遺産としての価値を守りつつ、現代に適した性能をいかに付加するか。
何を変え、何を守るのかーー。
近年、既存建物のリノベーションが注目を集めており、近現代建築の保存再生というテーマがより身近なものになってきているが、歴史と現代が調和した真に豊かな都市環境づくりには、まだほど遠い状況にある。既存建物の価値を十分に理解していないと思われる、奇妙な保存再生例が都市には溢れている。より多様な既存建物のリノベーションにおいても、優れた「保存再生デザイン」が求められているのである。(序論より)
序論:建築と都市の現在 田原幸夫
1 章:基本編ー材料から考える
煉瓦造近代建築 田原幸夫
鉄筋コンクリート造近代建築 笠原一人
木造近代建築 中山利恵
近代建築の保存再生デザインにおける共通の課題 田原幸夫+笠原一人+中山利恵
2章 :実践編ー現代における課題
建築史研究と保存再生デザイン 石田潤一郎
文化財行政と保存再生デザイン 北河大次郎
文化財構造物への構造補強の考え方とデザインー文化財の耐震補強を知らずして、文化財の活用を語るなかれー 冨永善啓
3章:座談会ーMonument からLiving Heritage へ
清水重敦+中川 理+中山利恵+笠原一人+田原幸夫
オーセンティシティとインテグリティを考える
近代文化遺産における活用について考える
資料:文化遺産に関する憲章・宣言集
あとがき 笠原一人+中山利恵
「建築都市保存再生学コース」シンポジウム・特別研究会・特別講義の記録
富士山の有効活用を説く。
病気と障害は並行して進む。障害が固定してからリハビリテーションを始めるのではなくて、固定する前から治療とリハビリの両方を並行して取り組んでいかなくてはならない。医療と福祉の融合である。「あるべき精神科医療」を長年模索してきた著者が、これまでの変遷を振り返る。病院医療と地域活動の架け橋となる1冊である。最後には、JHC板橋会の寺谷隆子先生、桃山学院大学の栄セツコ先生との対談も収録。
第一部 戦後精神科医療の黎明期を生きて
一 戦後精神科医療の黎明期を生きて
二 沖縄・先島での精神科診療の体験から
三 宮古病院精神科─昔、今、そして明日
第一部のまとめに代えて
第二部 精神障害構造論をめぐって
一 精神障害論試論─精神科リハビリテーションの現場からの一提言
二 障害論からみた精神分裂病の機能障害に対する治療的アプローチ
三 精神障害における障害概念の検討─リハビリテーションをすすめる立場から
四 これからの精神科医療と福祉
第二部のまとめに代えて
第三部 病院精神科医療から地域活動まで
一 社会療法の展開─病院を地域に開く
二 病院精神医療から地域サポートまで
三 精神医学とコメディカル─現状と展望
四 精神障害者のQOLとリハビリテーション
五 精神科臨床医の五〇年
第三部のまとめに代えて
座談会「病院医療と地域活動の架け橋」
あとがき─生涯二番手
「木打ち放し」の空間を、ローテクにつくる。ローテクから、持続可能な社会システムをつくる。