個体群ダイナミクスの基礎的な数理モデル、その数理モデリングの考え方は、集団生物学や個体群生物学の発展的・応用的な数理モデリングの基礎になっているばかりではなく、より広い数理生物学(Mathematical Biology)のさまざまな数理モデリングの基礎となっている。生態学に関わる問題はもちろんのこと、社会生物学、動物行動学、動物生理学、集団遺伝学、分子遺伝学、細胞遺伝学、細胞生物学、分子生物学、発生学などの生物学における他分野、医学・生理学、数理社会学、数理心理学、数理言語学などにおける問題に関する数理モデリングの基礎としての位置づけをも持っている。本書は、個体群ダイナミクスの数理モデル解析が歴史的に最も発展した生態学関連のトピックを中心に、近年ますます応用の進む疫学や免疫学関連のトピックも盛り込み、数理生物学の数理モデル研究の魅力を著した13人の執筆者によるモノグラフを編集した。
第1章 個体群動態の数理モデリング序論(瀬野裕美)
第2章 群集構造の安定性(中島久男)
第3章 時間遅れのモデリング(竹内康博・宮崎倫子・中岡慎治)
第4章 免疫ダイナミクス(竹内康博・梶原 毅・佐々木徹・岩見真吾)
第5章 構造化個体群ダイナミクス(稲葉 寿)
第6章 理論疫学:数理モデルによる感染症流行の分析(梯 正之)
第7章 植物個体群のダイナミクスと進化(高田壮則)
第8章 個体数変動の非線形時系列解析(酒井憲司)
第9章 生物個体群の絶滅リスク(松田裕之)
人差し指と薬指には神秘が隠されている。この長さの比が、持ち主の男らしさ・女らしさやセクシャリティにかかわっているのだ。それだけではない。性格や行動、ガン・心臓病・アレルギーなどの病気のかかりやすさにも関係があるという。二本の指の謎を生物学と心理学から解き明かした画期的な書。
肺感染症は、罹患や死亡の主たる原因の1つである。ここ最近、様々な感染症の流行のみならず、新しい重大な病原体も認識されるようになってきている。本書は、肺感染症の鑑別診断を行うにあたっての胸部X線写真の価値と限界、CTの適応、最適のCT技法および造影剤の役割などを示している。豊富なX線写真とCT画像、さらに実用的な表によって、簡潔で実践的なアプローチが得られ、肺感染症患者の評価における画像の価値と限界を知ることができる。放射線科医、呼吸器内科医はもちろん、呼吸器感染症の患者を診ている一般内科医や開業医にも有用な一冊。
臨床神経学の立場に立って、基礎の神経科学(1)から疫学・社会医学まで、18項目の検査、治療、病態や障害される系統に基づく主要疾患分類について、トピックスを取りあげてその第一人者が執筆。
「呼吸器系の生物学」と「疾患の病因と病態」に関する最新の知見と、「診断の進歩」と「治療の進歩」という新しい応用分野について、37編の論文に編纂。
今から一万数千年前イヌとの共同生活を始めて以来、ヒトは世界各地で、民族や環境、時代に応じ、使役の関係、食糧など、さまざまな家畜文化を形成してきた。現在、家畜は世界経済や政治にも密接に関連しバイオテクノロジーを含めて新たな関係性を築こうとしている。ヒトと家畜の歴史と文化を読み解き、家畜のもつ意味と問題点を探究する。
本書は、歯科医師が治療を開始する前に、問診および問診票から得られた患者の治療中の医科疾患や障害・既往症等について、短時間で把握できるようにエッセンスのみ記述した。また、歯科医師が医科疾患をもつ患者の治療を行ううえで必要な注意点・観血的処置・投薬・対診科等に関する情報を載せた。そしてアペンディクスでは、医科と連携を行ううえで必要な情報提供の方法や紹介状の読み方、また心電図の読み方や採血法等についても記載。
▼中南米ボリビア、ブラジルを中心に広がる、まだ日本では知られていない感染症「シャーガス病」について、その感染経路・症状、輸血を通じて広がる可能性、日本での感染予防の必要性について書かれた医学報告書。
▼わかりやすく書かれた病気の紹介・現地調査の報告・スペイン語による紹介部分の三部から構成。
はじめに
<b>1 中南米の知られざる感染症・シャーガス病</b>
1 シャーガス病と日本移民
2 「われらの寿命は50歳」
3 マラリアとの比較ーー受益者負担
4 速攻型マラリアに対する遅延型シャーガス病
5 昔貧農の病気・いまや都市型の病気
6 日系移住者を待っていたシャーガス病
7 ラテンアメリカ人口に頼る日本経済社会
8 地球温暖化とサシガメ
9 先天性感染は人口対策か?
10 日本の輸血対策は大丈夫か?
<b>2 現地調査の結果から</b>
1 はじめに
2 本調査の結果から明らかになったこと
<b>3 INVESTIGACI