思考の極みへ。表現の限界へ。言語の彼方へ。東大駒場の俊英教官たちが、教養学部学生を前に考え抜き、語り尽くした臨界点。
オーディオ総合月刊誌『MJ無線と実験』に長期連載中の「HiFi追求リスニングルームの夢」から、和室、洋間、そして専用に設計された個性的な部屋を、1989〜2002年に掲載されたなかから選んだリスニングルームの数々。
本書はドイツ系美術史学の若き俊秀が前代未聞のスタイルで構成してみせた「20世紀芸術学講義」の第1弾である。
北海道美唄市。閉山となった炭鉱の学校跡地に、まったく新しい芸術空間が生まれつつある。同市出身の世界的彫刻家・安田侃が目指すのは、時空を超えた自然と人と彫刻の融合。アートによる地域再生の現場を、写真家・村井修の写真を中心に初めてまとめた。村野藤吾賞受賞。
生命の誕生と進化、知覚と行為、情報と社会、精神と身体、芸術と科学…多彩な知のフィールドと最新のシステム理論が接続し、オルタナティヴな思想の地平が現前する。西垣通・池田清彦・佐々木正人・松野孝一郎・信原幸弘・新宮一成・前田富士男・勅使川原三郎とのスリリングな対話の軌跡。
女性が必ずオルガスムに導かれる最高の愛撫とセックス。すべてのテクニックに100枚以上の美しいイラスト付き。
美術に触れる旅がしたい。慌ただしい日常を離れ、たっぷりとった時間の中、思う存分、「絵」や「版画」などの創りだす空間に身を置いて…。本書は、そんな旅の行き先にある最適の「個人美術館」へご案内。もちろん旅の大切な要素である「食事」「温泉」も充分楽しめる。
ビールであってビールではない、その多彩、多様な魅力を五感で味わう。
ミステリに庶民的な明るさとユーモアを初めて導入した仁木悦子の、少年・少女を探偵としたユニークな本格推理小説集。母の連れ子、教育ママに悩む少女と親友、野球コンビの同級生など、性格や境遇は違っても、子供たちの澄んだ眼は真犯人を逃がさない!意外なヒントから謎を解いていく彼らの名推理は、大人たちが忘れ去った星空のようにキラメいている。
セックスで満足できないのは、男性のせいだと決めつけていませんか?本書は、サティスファクションを与えられた女性から男性に贈る、“最高の愛”のプレゼントです。
状況証拠から殺人の嫌疑をかけられ逮捕された妻の謎を追う夫と母の無実を信じて真相を探る小学生兄妹、二つの視点が交錯するユニークな冒険長編「灯らない窓」ほか、仁木悦子最後の作品「聖い夜の中で」を含む短編2編。どんな逆境でも明朗さを失わない子供達の純真な眼は、欲望が渦巻く大人社会の中で、ひときわキラメく輝きを放っている。
本書は、序章を含め全七章の構成によって、“血縁より芸縁”といわれるほどに芸に妥協を許さない世界において、“襲名”という後継者指名は、どのように為されてきたか、また、“家元制度”はどう機能し、その維持にどんな工夫・腐心をしてきたかーなどについて、古今の事例を採り上げながら検証している。
使用頻度の高い単語1600語を厳選。関連性のある単語をカテゴリー別に構成。生きた用例がわかる例文を併記、CDにも収録。
江戸川乱歩が生んだ世紀の怪盗「怪人二十面相」。日本で最も名の知れた怪盗の謎に包まれた素顔が今、明かされる!彼の魔法のような奇術は元サーカスの天才・丈吉が世間を観客に見立てた「芸術」であった。次々と披露される鮮やかな変装の舞台裏、明智小五郎や小林少年との華やかな対決、二代目二十面相の誕生など、乱歩のオリジナルでは決して味わうことができなかったおとなの冒険奇談。
文化概念の再考を迫る名著、待望の邦訳。著者インタヴューと解説「批判人類学の系譜」(太田好信)を収録。
本書には、アリバイ崩しの第一人者による表題の秀作ほか、真犯人の巧妙なトリックをあばく「白い手黒い手」、高慢チキな若い警部との腕くらべ「中国屏風」、奇妙な尾行で楽しませる「菊香る」等全九篇を収録。
観光ルートからはずれた街角に、辺境の田舎町に、ひっそりと息づく、知られざる「美の楽園」を訪ねた、美術でめぐる、とっておきの旅ガイド。
プラトンから近代の自然美の発見を経て、カント、シラーらの美学を紹介。芸術概念の変遷を中心に、自己表出、解釈、批評などを論じ、機械技術と造形芸術の切り結びからアートの終着点に至る。
鮎川哲也が最後に描いた名探偵、氏名年齢不詳のバーテンの名推理。三番館シリーズ最終巻。本巻には、全員が左利きの記念写真の謎「停電にご注意」、東京にいたはずの人間が軽井沢で殺人「秋色軽井沢」、鮎川哲也みずからが登場する「クイーンの色紙」、暗闇に消えた絵画「クライン氏の肖像」等、全十四篇を収録。