川中島、上野、小田原、三方原合戦……。三尺三寸の「青江の太刀」を馬上から操り、信玄の快進撃を支えて智将の父・幸隆とともに武田家中で確固たる地位を築いた剛将・真田信綱ーー。▼初陣となった天文二十年の砥石城攻めから、五回にわたる川中島の戦いをはじめとする上杉景虎(謙信)との因縁の戦い。その後は息つく間もなく、岩櫃城・嶽山城を落とし上野の吾妻郡を制圧するなど各地を転戦していく。さらに幸隆から家督を引き継ぐと、北条氏政との小田原城攻め、武田の西上に伴う徳川家康との戦にも参陣し、目覚ましい功績を挙げた。そして信玄亡き後は、設楽原の血戦で勝頼をかばい壮烈な討死を遂げる……。▼本書は、謀将で名高い弟の昌幸が「兄上が生きておれば、真田家も変わっていた」と心より尊敬し、甥の勇将・幸村が終生「己の目標」と憧れ続けた男の激闘の生涯を描いた歴史人物小説。この男を抜きにして“真田の武威”は語れない!▼文庫書き下ろし。
奈良の都を震撼させた橘奈良麻呂の乱の鎮圧から、3年半が過ぎた天平宝字四年(七六〇)秋ーー。ライバルを葬った藤原仲麻呂は、恵美押勝と名を変え、新帝を操って強大な権勢をふるっていた。朝廷で授刀衛の役職を得ていた蝦夷の若者・牡鹿嶋足と、同志の物部天鈴は、押勝の野望が陸奥に向けられることに危機感を募らせる。陸奥の平和を守るため、蝦夷たちの戦いが始まった!▼押勝に対抗する勢力をいかに育てるか。大宰府の吉備真備を都に戻すことで政局を転回させようと目論む嶋足たちは、続いて怪僧・道鏡に接近。しかし、急速に孝謙太上天皇の寵愛を得ていく道鏡の存在が、物語を意外な方向に展開させていく。▼『炎立つ』『火怨』に続く著者渾身の大河長編である『風の陣』は、すでに第一弾[立志篇]が文庫化され、今回は第二弾の文庫化。04年12月中旬には第三弾[天命篇]が単行本として刊行される。壮大な歴史ロマンの相貌が、いよいよ明らかになる!
●隙風 ●野風 ●烈風 ●向かい風 ●淫風 ●風聞 ●裂き風 ●涼風 ●風巻き ●風来衆 ●蛮風 ●乱れ風 ●爆風 ●風に靡く ●風雷 ●鎮風
仕事に就かず、外出もせず、時に何年も自分の部屋に閉じこもったまま過ごす「ひきこもり」の数は、年齢を問わず全国で増加している。精神科医として現場で「ひきこもり」の治療に携わってきた著者は、いわゆる正論やお説教では決してこの問題を解決することはできない、という。「ひきこもり」を単なる「個人の病理」でなく、個人・家族・社会という3つのシステムの関わりの障害による「システムの病理」とする捉え方から、正しい知識と対処の仕方を解説。
ベストセラー『社会的ひきこもり』に加筆修正した待望の復刊。
ぞうのパオちゃんが元気に遊びにでかけると、うさぎちゃんはかぜをひいてお母さんに優しくされていました。それを見たパオちゃんはかぜをひいてみたくなりました。
約200個あるヒトの骨について、それぞれの役割とはたらきを紹介。腕や足が動くしくみ、骨の健康の保ち方がよくわかります。
年齢を重ねるごとに「人生がおもしろくなる人」と「不安や不満がたまっていく人」。年を取るほどに「成熟する人」と「ただ老ける人」。その違いは何か?▼本書は、著者のエッセイ集の中から、50代以降の人生を豊かに自分らしく生きるヒントを集めた箴言集である。▼「年齢を重ねるほどに私たちは複雑な見方ができるようになる」▼「自分の精神がどれだけ老化しているかを量るには、どれくらいの頻度で『くれない』という言葉を発するかを調べてみるといい」▼「中年になるほど、好きな人が増えた」▼「いきいきとした晩年を過ごしている人たちは、どこかで与えることを知っている人たちである」▼「中年になってやっと人は『人間』になるのだろう」▼“晩年を美しく生きる知恵”“深く愛し愛される知恵”“人生をほどほどに成功させる知恵”“人と出会うほどに賢くなる知恵”“他人の評判に動揺しない知恵”“魂を輝かせる知恵”など、心の迷いがスッと晴れて、自信と希望が湧いてくる一冊!
噴石、火山灰、火砕流、土石流など、火山噴火がもたらす災害を解説するとともに、日頃の備えと、いざという時の対処の仕方を紹介。
「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)の今泉忠明先生、絶賛!
累計25万部突破の「54字の物語」シリーズ最新刊は、イヌ、ネコ、パンダから、恐竜、ツチノコまでズーーーっと楽しめる90話を収録。
あなたはこの物語の意味、わかりますかーー?
◆世界のあらゆる動物が集まるという動物園に招待された。どんな秘密があるのかと思っていたが、まさか舟だったとは。
◆突然の雨。飼育員はパンダの檻へと走った。「遅かったか」檻の中には、黒い水溜まりとその上で眠るシロクマが……。
◆白蛇の抜け殻を買って財布に入れた。大きな招き猫も家に置いた。フクロウも飼った。なぜ私はお金が貯まらないんだ!
◆恐竜図鑑を熱心に読む娘にどれが好き?と聞くと、草食恐竜を指差した。「美味しいんだよ」と笑う口元に牙が覗いた。
……など、子どもも大人も虜にする、極上の90話を収録。
物語の解説&他の物語は、ぜひ本書でお楽しみください!
DNA鑑定が間違える確率を0.0001%だとした場合、DNAが一致した容疑者は、99.9999%犯人と言えるか?
例えば「公平な分配」が問題になったときに、「ただ数値上正確に半分に分ける」のではなく、「他人をうらやましいと思わずに済む分け方」を追究するのが、法的思考の考え方。
さまざまな事例に柔軟に対応し、当事者を説得し、納得してもらえる良い結論を導くための構造化された知識(スキーマ)が「法的思考」。国内外の事件や裁判から各種思考実験、シェイクスピア『ヴェニスの商人』、ドストエフスキー『罪と罰』まで、豊富な例を通じて具体的に考えながら学んでいきましょう。
夫が「ファイナルステージ」のがんと告知され、呆然とし、何を頼りにしていいかわからない状態から、約8カ月で腫瘍マーカーの数値を、医師も驚くような低い値に安定させ、がんを克服した体験談。
幸いにも信頼できる医師や遺伝子治療と出会い、食事を「砂糖・塩・醤油」を使わない内容にすることで、夫のがんを「やっつけた」著者の「夫を助けるために一体何をしたのか?」をまとめた1冊。
「がんが棲みにくい体」をつくるため、「制限はありつつも、食べるのが楽しみになる美味しい食事」を心がけてサポート。専門家監修の「がんの最新情報」や著者が実践してきた「がんをやっつけるレシピ」を多数紹介している。
「後悔のないよう、できることから始めること」を促す、「自分や家族が、がんになってしまった人、がんに関心がある人」が知りたい情報を集結させた内容。
「世間の声なんて聞くな」--日本一のお金持ちである斎藤一人さんが、人生に成功したい人に向けて、楽しく生きる極意を教えます!
トリカブトはアコニチンという神経毒を含む美しい花で、過去には殺人事件のトリックで用いられたこともある。しかしこの毒草は漢方の処方で用いられる「附子(ぶし)」や「烏頭(うず)」も生み出す。毒と薬は表裏一体の関係にあるのだ。本書は不思議な毒の魔力と魅力に迫るべく、毒の基本知識、毒の分類、毒が変えた歴史、毒と食べ物、犯罪や事件との関係、さらに麻薬と覚醒剤まで、第一人者が平易に解説。
(内容例)〇中国の皇帝たちが、不老不死を願って飲んでいた毒とは? ○美容外科で使われる「ボトックス」は世界最強の毒から開発された ○中毒のときの記憶がなくなる、チョウセンアサガオの謎の毒 〇一酸化炭素中毒はなぜ起こる ○覚せい剤は生薬「麻黄(マオウ)」の研究過程から生まれた
仇討ちに挑む四人の女。それぞれの愛憎の行方は……。▼藍染めを手がける紺屋の女将・紫屋環は、三ヶ月前に亭主が殺された事件の真相を知るべく、大店の東雲屋を探っていた。東雲屋の亭主・三左衛門が事件に関わっていると環は確信するが、確証が得られない。そこで環は、同じく東雲屋ゆかりの者に恨みを持つ女たちと出会い、四人で協力して東雲屋に挑むことに。しかし、四人それぞれの愛憎や思惑、環に惚れる同心、藍の産地である阿波藩のお家事情なども絡み、事件は意外な展開を見せていく……。▼「一切の始末は、やはり私の手でつけるのが筋でございましょう」と最後に覚悟を固める環。果たして環の仇討ちは成就するのか。そして明かされる驚きの真相とは。▼『金春屋ゴメス』『善人長屋』などで話題の、気鋭の著者が描く、楽しくも切ない時代エンタテインメント小説。
古代の農耕は、雨の多い熱帯ではなく、乾燥地域のオアシスで盛んだった。実は雨の多い地域では、雑草や樹木の成長が活発なため、大木を切って農地を開発し、作物だけを育成することは難しいのだ。反対に乾燥地域は、水さえ確保できれば、容易に作物を育てることができる。本書は、このような世界史における地政学的な謎を解くもの。学校では教えてくれない生の世界史がわかる!
「縦横無尽な想像力に操られたマハさんの筆致にすっかり魂を持っていかれた。カラヴァッジョと宗達を繋げてしまう発想には脱帽です」〈br〉ヤマザキマリさん(漫画家・文筆家・画家)推薦!
芸術(アート)という名のタイムカプセルが、いま開かれるーー。
京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だったーー。
天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屛風〉を軸に描く冒険譚。
かつて一世を風靡しながら、不慮の事故で行方を晦(くら)ました歌舞伎役者が、十五年ぶりに京都に姿を現した理由とは。
茶会の準備で老舗和菓子屋の女性が見せた「おもてなし」の神髄。
ようやくお店出しが決まった舞妓に思わぬ事態が……。
祇園にひっそりと佇む一見さんお断りの甘味処「もも吉庵」を営む元芸妓・もも吉と、そこに集い、慎ましくも誇り高く生きる人々の哀歓を描いた連作短編集。
シリーズ第三弾。
文庫オリジナル。
小が大に勝つ戦いのバイブル「ランチェスター戦略」の第一人者が、御社の営業戦略を変える!!▼◆1時間で基本の理論を習得できる ◆経営から営業部課レベルまでの“実務”に有効 ◆多くの企業で成果を実証済み▼営業パーソンの商談スキルやモチベーションなど「戦術」レベルの対策で、過当競争時代を生き抜くことはできない。▼目標達成のためのシナリオをつくり、資源を最適配分する「戦略」を立ててこそ、真の営業改革は達成されるのである。▼既存客セールスと新規開拓の両方について実務的に解説した本書で、ライバル会社に圧倒的な差をつける!
地図には載らない。探そうとしても見つからない。
幸運で不運な者、不運で幸運な者だけが、黄昏時にたどり着く。
店の名は【黄昏堂】。
累計20万部突破の『ラストで君は「まさか!」と言う』でおなじみ
「3分間ノンストップショートシリーズ」から「1話5分」で読める新シリーズが登場!
欲しいものに貼り付けると自分のものになる「お名前シール」。幽霊だけが見えるようになる「霊視メガネ」。相手の心の声が聞こえる「聴心器」。不思議なアイテムを「記憶」を対価に売り渡す【黄昏堂】に今日も客人が訪れる。
【目次】
プロローグ/お名前シール/嘘つき発見レーダー/霊視メガネ/まるごとUSB/聴心器/お宝発見カラー/どこでも切手/ミニチュア家族キット/減少祈願札/宝石の缶詰/自動観察日記/シンデレラスニーカー/怪談スタンプラリー/ドリームマッチ/彼氏風船/記憶玉/エピローグ