本書は、エルサレムのヘブライ大学農学部で行なわれた「作物の進化について」の講義を元にして書いたものである。近年は、作物と野生種の交配を意識的に行なうようになり、各種の遺伝資源が作出されている。栽培のもとでの進化の大きな要因の一つに遺伝的浮動があり、経済的に重要視されない形質、つまりDNAマーカーなどの多様性は、野生種に比較して栽培種には少ない。栽培のもとでの進化は、人と自然の成せる業であり、作物ごとに進化の特徴がみられる。ある作物は、植物学上の「科」の一員にすぎず、多くの作物がそれぞれの「科」に属し、それらが人類に豊かな食料資源を提供している。ある作物は、発祥の地域を中心とした小さな領域で、またある作物は広い地域で順化(栽培化)され広く拡散している。人とかかわる利用の面でも、ある作物は一つの目的のために、またある作物は多様な目的により開発され利用されている。進化・改良の過程では、あるものは形態的・生理的に激しい変化を受けたものもあれば、いまだに祖先種とあまり変わらないものもある。本書では、このような栽培に伴う植物進化の主要な側面を、7章に分け記述している。
カナダ出版賞受賞(最優秀日本訳部門)。地球が、森が蝕まれている!カナダのレイチェル・カーソン、エリザベス・メイ(「カナダ緑の党」党首)が発する緊急メッセージ。この告発は日本にも通じる…。
本書は、幾何学のいろいろな話題をわかりやすく論じたものです。内容は、主に著者の勤めている大学の理学部数学科4年生に対して行った「幾何学について」というテーマの講義をもとにして、これをさらにわかりやすく書き直したり加筆したりしたものです。したがって、(数学科以外の)大学1年生も、さらには数学に興味を持つ一般の方々にも楽しんで読めるように書いてあります。
極限環境微生物に関する研究は急速に進展しているものの、まだまだわれわれが知らない極限環境微生物も無数に存在している。本書では、これまでに知られている極限環境微生物に関する知見について、基礎と応用の両面から解説した。
教育における選択の自由と機会の平等の調和点をリベラリズムの立場から具体的に提示する。
本書は、閉塞状況にあって、労働組合としての新たな道を切り拓こうとしている最近の労働組合の動きを検討し、その今日的課題を解析しようとするものである。
多様な人材を活かす「異文化経営」こそ、内向きな日本を、競争力あるグローバル・プレイヤーに変える、最善の道。多様な人材(ダイバーシティ)を束ねるグローバル・リーダーが求められる今、「異文化経営学会」の精鋭による本書は、日本再起を願う人々の必読の書である。
都市論のバイブル、待望の全訳なる。近代都市計画への強烈な批判、都市の多様性の魅力、都市とは、明らかに複雑に結びついている有機体であるー一九六一年、世界を変えた一冊の全貌。
21世紀に日本が「存在感ある国家」であるため、そのイノベーションエンジンになりうるのはベンチャー企業である。「環境」「多様性」「新潮流」の3つの視点から日本のベンチャー企業の過去・現在を俯瞰し、未来への熱き提言を行う。
国際環境法の各領域を網羅、地球規模の環境問題を概説する。
本書は、「監査」について初めて体系的に理解されようとする方を対象として、最新の理論にもとづく基礎知識をできるだけ平易に説明することを目的として編集されている。その内容は現在監査の代表的監査である財務諸表監査に関する基礎知識を中心に論述している。
本書の特徴は、価格理論ないしミクロ経済学の基礎理論を概説すると同時に、標題が示しているように、その応用にも力点をおき、価格理論を使ってどのような現実の経済問題が解けるのかを、多様な実例や論題のもとで解説していることである。