今日も「消えたい」。傷つきやすい僕の、自分らしい働き方。隠そうとしていた「弱さ」は、本当は「強さ」だった。
一九四〇年、太平洋戦争勃発直前の南洋サイパン。日本と各国が水面下でぶつかり合う地に、横浜で英語教師をしていた麻田健吾が降り立つ。表向きは、南洋庁サイパン支庁庶務係として。だが彼は日本海軍のスパイという密命を帯びていた。日本による南洋群島の支配は一九一四年にさかのぼるが、海軍の唱える南進論が「国策の基準」として日本の外交方針となったのは一九三六年だった。その後、一般国民の間でも南進論が浸透していった。この地にはあらゆる種類のスパイが跋扈し、日本と他国との開戦に備え、海軍の前線基地となるサイパンで情報収集に励んでいた。麻田は、沖縄から移住してきた漁師が自殺した真相を探ることをきっかけに、南洋群島の闇に踏み込んでいく…。時代が大きなうねりを見せる中、個人はどこまで自分の考えを持つことができるのか?そして、どこまで自らの意思を通すことができるのか?南洋の地を舞台にした壮大な物語がここにー。
日々鬱陶しく息苦しく、そんな日常や現世から、人知れずそっと蒸発してみたいーやむにやまれぬ漂泊の思いを胸に、鄙びた温泉宿をめぐり、人影途絶えた街道で、夕闇よぎる風音を聞く。窓辺の洗濯物や場末のストリップ小屋に郷愁を感じ、俯きかげんの女や寂しげな男の背に共感を覚える…。主に昭和40年代から50年代を、眺め、佇み、感じながら旅した、つげ式紀行エッセイ決定版。
4才からおとなまで。
夜泣きがなくなる、心を強くする、体が丈夫になる!これが話題の“愛を伝える”スキンシップ育児法。
エコール・ド・パリの巨匠が描いた猫たちが初めて一冊に。フジタの猫たち130匹余!画集未収録作品を中心に約90点の猫の絵とエッセイ。
画家の秀島慈英は、初めての個展に失敗し傷心のまま訪れた先で、刑事の小山臣と出会う。綺麗な容姿に似合わず乱暴な口をきく臣と会うたびに心を奪われていく慈英だったが、この感情が何なのかはわからない。ある日、偶然目撃した事件のせいで狙われ怪我をした慈英に、臣は思わず迫るのだが…!?ノベルズ版と商業誌未発表作品を大幅加筆改稿で待望の文庫化。
長いあいだ片想いを続けていたこと、10年後のある深夜に涙の告白をしたこと、おばあちゃんがおじいちゃんのお葬式でつぶやいた切ない一言ほか、しみじみ切ないしみじみ楽しい珠玉のエッセイ集。
CD6枚に、101曲、美味しいところだけを詰め込んだコンピレーション・アルバム。どこかで聴いたことのある有名なクラシック曲がずらりと並んでいる。索引がわりに使うもよし、BGMとして使うもよしの作品。
破壊の女神の教団との戦いで多くの仲間を失い、自らも瀕死の重傷を負ったスパークは、リーフたちに助けられて、闇の森に潜んでいた。教団に最愛のニースを奪われるという最悪の状況の中、再起を誓うスパークは、かつてベルド皇帝のマーモ統一に力を貸したと伝えられる、最強の戦士たちを求めて森の奥へと向かう!教団との最後の戦いのために!!-悠久の時を紡ぎ、幾万の英雄たちが煌めく、呪われた島ロードスの物語、ここに完結。
17歳。高校二年生。かけがえのない一瞬を拾い集めた写真とこれまで明かされなかった貴重なエピソードを語ったロングインタビューも掲載。
今もっとも注目されている若手実力派俳優、三浦春馬、18歳。高校最後の夏休み、念願のオーストラリアの大地に旅立った。初めての場所で、見て、聞いて、感じたすべてを、大切な人への手紙として写真と直筆のメッセージで贈る春馬からのラブレター。