咆哮するブラス、炸裂するパーカッション、「春の祭典」は難所「いけにえの踊り」にさしかかった。指揮者は自信を持ってトランペットにフォルティシモのサインを出した。と、次の瞬間!-暗譜で指揮する難しさ、「未完成」への熱い思いなど、N響を始め世界のオーケストラを指揮している著者が、楽譜との付き合いを体験に即して語る。
戦国の天下とりレースのトップにたった信長。しかし天下統一を目前に、明智光秀の反乱でたおれました。マンガで学ぼう、英雄の生涯!
たんじょうびのつぎのひ、キッパーが、しぼんだふうせんをみつけてきた。でもおかしいな、あおなんて。きのうのパーティーでつかったのは、あかとしろだったのに…。1990年ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞。しかけ絵本。
萩城の事件から、2度目の冬が訪れた。19歳になった高耶は、直江の『死』を記憶から消し去り、小太郎を直江だと思いこんだまま、怨霊調伏に奔走していた。一方、度重なる心霊事件の真相を究明するため、国家公安委員会・特務調査部が動きだし、重要参考人として高耶の調査を進めていた。不審な事件が続発する江の島に向かった高耶は、妙に懐かしさを感じさせる開崎という男に出会うが…。
『いいちこポスター』のアートディレクター河北秀也が、縦横無尽に語る現代。
徳川の長き栄華を護った、江戸に仕掛けられた日本独自の風水呪術とは何か?そして都市に繁栄をもたらす呪術マニュアルは、今も存在するのか!?東京の下に眠る結界の全貌をヴィジュアル化した話題の歴史ノンフィクション。
北京でチェルノブイリでウガンダで…世界のいたる所を旅した著者が見たものは、風景そのものこそ真実を語っている現実だった。『もの食う人びと』が陽当たりのいい地表部分なら、本書は湿った地下茎だ。その地下茎が異議を申し立て、抑制と我慢から解放された新しいノンフィクションが生まれた、話題の好著。
今から三千年前の商の時代。文王亡きあとの周を受けついだ武王は仙界からおくられた姜子牙を丞相とし、また、あらたに仙界からすぐれた道士を迎える。商の大将軍とうたわれた黄飛虎も味方に加わり、つぎつぎに攻めくる商軍から、西岐城を守りとおす。商軍ではついに、聞仲太師が討伐隊を指揮することになった。天命は商にあるのか、それとも周に…。古代中国を舞台にした戦記ファンタジー。
しっかり者の新地の芸者蝶子は若旦那柳吉と駆落して所帯を持ち、甲斐性なしの夫を支えて奮闘するー大阪の庶民の人情を自在な語り口で描いて新進作家の地位を確立した「夫婦善哉」のほか、「放浪」「勧善懲悪」「六白金星」「アド・バルーン」、評論「可能性の文学」。作家生活僅か七年、裏町人生のニュアンスに富んだ諸相を書き続けて急逝した織田作之助の代表作六篇を収録。
混沌たる時代を切り開こうとし、斃れていった隊士たちの哀歓。
本書は、著者自身の個人的経験をもとに、オンライン古本屋の立ち上げ方、サイトの運営方法、お客さんとの付き合い方、仕入れなどの問題点、オンライン古本屋の現状などをまとめてみたものである。後半には「杉並北尾堂」の日記を収録してある。
春三月、黄河を桃花水とよぶ季節。宋の都開封で剣舞を見せる芸人の少女は、家出した貴公子と科挙に落ちた秀才に窮地を救われる。花都の喧噪のなか偶然出会った三人だったが、謎の仙人や凄腕の刺客につけ狙われ、やむなく運命を共にすることに。それは危険と夢幻にみちた長い旅路のはじまりだったー中国歴史伝奇小説、堂々の刊行開始。
島原の乱に敗れ、かろうじて生き延びた天草側の軍師、森宗意軒は、幕府への復讐を誓い、死者再生の秘法「魔界転生」を編み出した。それは、現世に不満を抱く希有の生命力の持ち主を魂だけ魔物にして蘇生させるという桁はずれの超忍法だった。これにより次々と魔界から蘇る錚々たる武芸者達。彼らを操り、紀州大納言頼宣をそそのかした森宗意軒は、さらに由比正雪を手先として本格的に幕府転覆に乗り出した…。驚愕と戦慄の連続。息もつかせぬ展開。天才山田風太郎の最高傑作。