訳詞家/翻訳業に携わる人、目指している人に役立つ情報が隅から隅までギッシリ詰まった超ヘヴィー級の語学書が誕生。今もっとも多忙な訳詞家がはじめて明かす、訳詞の世界のすべて。
本書は、日本英語学会会長、稲田俊明九州大学教授が2012年3月に定年退職を迎えることを祝し、氏と親交のある国内外の著名な研究者、教え子、同僚28名が寄稿した記念論集である。論文の内容は統語論・意味論・言語習得・心理言語学・認知文法・通時的研究の多岐にわたり、各領域の最新の動向を知るのに恰好の理論的、実証的な論考となっている。永年にわたる氏の「ことばとこころの探求」の成果となることを願って編まれた1冊である。
サルからヒトへの進化の過程で、ことばはどのようにして誕生したのか?発達過程で子どもたちはどのようにしてことばを身につけるのか?これら言語研究のコアとなる難題について、サル学、子ども学のエキスパートである生物学者と脳とこころとの関係からことばを研究してきた認知科学者が検討を加える。
機能主義的翻訳理論に基づいた体系的な翻訳分析。テクストの印象を決定的に左右する話法表現に焦点を当て、英語ー日本語間の多様な翻訳事例を分析する。
1対1では話せるのに、なぜ3人以上では話せなくなるのか?たくみな話術より心を通わす話し方。
従来の音声学の概説書では、強勢、声調、音調、リズムの面における扱いの不備が目立つので、その整理に意を注いだ。さらに、音声の分類に首尾一貫性をもたせ、図版を大量に掲示して理解を深めるように努めた。また、最近の言語学習の実情から、日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語の語例を数多くあげて、これら言語の音声実態を明らかにした。
会話の途中で「え、なんだって?」と聞き返される。お店で店員を呼んでも声が届かずスルーされる。同じことを話しているのに、なぜか話し方のうまいあの人の意見ばかり採用される…など、自分の声や話し方で“ソン”していると感じたら、ぜひこの本を手に取って下さい。気を遣いすぎて、思ったようにしゃべれない人でも大丈夫。大事なのは、「大きな声」ではありません。「相手目線の声」が仕事と人間関係をガラリを好転させてくれます。1日5分の「共鳴発声法」トレーニングで、今日から声と話し方を変えましょう!
音楽家・佐藤慶子は『しあわせを呼ぶ声の魔法』などの著書とともに、「声ぢから道場」で声と呼吸法を教えてきた。その「声ぢから」エクササイズは、呼吸法と発声法を生かし、心身を総合的に元気にする。この本を読み実践することは、心やからだに不安なシニア、生きづらさを感じる若者や現代人に元気を取り戻すだろう。
はじめに
「声ぢから」とは
第1章 呼吸
第2章 丹田を鍛えるエクササイズ
第3章 基礎声力をつける
第4章 声の出るからだをつくろう
第5章 自分の新しい声、いろいろ見つけよう
第6章 声はメンタルに効く
第7章 シニア、ビジネスパーソン、若者など
第8章 声のパフォーマンス
第9章 ほんとうの声を手に入れて、しあわせになろう
おわりに
換喩(メトニミー)の力のありかは、どこなのか?動物寓話におけるイメージ(挿絵)とテキストの関係を分析し、視覚へと傾斜する近代以降の表現構造の変化とその修辞的意義を明らかにする。
「教える/教えられる」の関係を超えた言語活動主体のあり方を問い、人間形成としてのことばの教育を考える。
本書はフィルモアの提唱したフレーム意味論の立場から、動詞と関わる意味論的諸問題に多面的に取り組む日本で初めての書物である。言語表現が喚起する背景知識の総体である「フレーム」の概念を用いて、11名の気鋭の研究者が、語、構文・イディオム、語形成などに関する意味論の課題に新しい答えを見出す。言語学、特に認知言語学・構文文法理論に関心のある学生・研究者、さらにはAI・自然言語処理研究者にとっても必読の書。執筆者:秋田喜美、有薗智美、岩田彩志、氏家啓吾、小原京子、陳奕廷、中嶌浩貴、野中大輔、長谷川葉子、松本曜、籾山洋介。
序章 フレーム、フレーム意味論、フレームネット
松本 曜・小原京子
第I部 動詞の意味論
第1章 解釈述語と内容述語の主要部交替
ーRun_riskフレームにかかわる英語と日本語の文構造の比較対照考察ー
小原京子・長谷川葉子
第2章 複数のフレームに基づく多義語の分析ー「黙る」を中心にー
籾山洋介
第3章 動詞における反義性ーフレーム意味論による分析ー
松本 曜
第II部 構文とイディオム
第4章 Eat one's way-構文とフレーム意味論の接点ー
岩田彩志
第5章 動詞の関連事象に基づく言語分析
ー「飲む」とdrinkから見る日本語と英語の結果構文ー
陳 奕廷
第6章 日本語の心理動詞と心理慣用句
ーフレーム意味論とフレームネットの観点からー
野中大輔
第7章 述語的な慣用的連結句から見た日本語身体部位詞とフレーム
有薗智美
第III部 動詞と名詞・オノマトペ
第8章 日本語の転成名詞に見られる小さな規則性
ー「支え」「妨げ」「覆い」などに注目してー
氏家啓吾
第9章 英語における語形成へのフレーム意味論的アプローチ
ー植物名詞に由来する名詞転換動詞の研究ー
中嶌浩貴
第10章 オノマトペの意味のファセット性
秋田喜美
週刊誌の見出し、現代思想のテキスト、TVの字幕、数式やプログラミング・コード、そして現代にあふれる括弧的な現象…。括弧によって切り取られた言葉は、ある種のアブナイ性質を帯びる。言語の持つ生成性の源に触れる、現代コミュニケーション論。
改めて「ことばとは?」と考えてみませんか?
大変面白い事実に遭遇すること間違いなし。
学習や仕事、社会生活に役立つ、ことばのあれこれ。
五十音図
「いろは……」はイロイロ
標準語?
大阪弁を覗いてみた
京ことば
江戸べらぼうに京どすえ
コタンの口笛
うちなーぐち
五母音を考える
カタカナ・ひらがな・漢字
毛筆から平仮名、お経から片仮名
カタカナ語の多用
「ん」は変化している
/ハヒフヘホ/の流転
サシスセソ、タチツテト再考
音を伸ばすと……
濁る? 濁らない?
コノワタはお好き?
オノマトペ
ピーチクパーチク
音の変化
「愛」は/エー/なー
音を借りる
日本語の音
漢字の生い立ち
バラとレモン
漢字熟語の分析
日本製漢字
「生」の七変化
あて字・あて読み
同義語?
多義語について
外来語のはなし
近代の翻訳語
英語と移入語
和製英語(?)について
書き言葉の変遷
言文一致
「日本」とJapan
「なまえ」を考える
「ドタキャン」は勘弁して
禁句・差別語
ことば遊び
笑いとことば
ウコンとウンコ
「駄洒落」は万葉時代から
遠回しな言い方
トイレのはなし
チャランポランなはなし
花鳥風月 山川草木 雪月花
「花」は「桜」、「梅」、どっち?
花より 団子
「一貫、一丁、一足」
おれ、おまえ、あなた、きみ
「は」「が」ゆい思い
僕はうなぎだ
「私」は透明人間
のみに行こう
「人間」v.s「自然」
意味と事実の峻別というウィトゲンシュタインの考えを批判。認識が進展する時、私たちの言語理解はどのような形で成立しているのか。
チュアート・ダイベック『故郷』、バリー・ユアグロー「鯉」、レイモンド・カーヴァー「ある日常的力学」、ハルキ・ムラカミ=村上春樹(英訳はジェイ・ルービン)“かえるくん、東京を救う”、イタロ・カルヴィーノ『見えない都市』より「都市と死者2」、アーネスト・ヘミングウェイ『われらの時代に』より第5章と第7章の抜粋、ローレンス・ウェシュラー「胞子を吸って」、リチャード・ブローティガン「太平洋ラジオ火事」、レベッカ・ブラウン「天国」。村上春樹、ジェイ・ルービンもゲスト参加!東大文学部の翻訳演習を完全収録。
「明治百年と語学」に関連のある内容をテーマにして、故市河三喜博士の80歳誕生を記念し、当時、博士と親交のあった、英語の専門家だけでなく、各方面の一線で活躍していた38氏が異なった経験に基づいて寄稿した随筆集である。
寄稿者(掲載順):福原麟太郎、宮沢俊義、朝永振一郎、林髞、石橋幸太郎、中島文雄、竹内俊一、桝井迪夫、太田朗、大塚高信、池永勝雅、福田陸太郎、西脇順三郎、高津春繁、中平解、星山三郎、上野景福、魚返善雄、長沼直兄、一色マサ子、三戸雄一、岩崎民平、前田陽一、弥永昌吉、小川和夫、渡辺眷吉、直井豊、皆川三郎、佐々木達、竹中治郎、大和資雄、小川芳男、星野慎一、中尾清秋、石井正之助、朱牟田夏雄、木村彰一、西村稠。
語学教育研究所設立100周年記念企画として復刊。先達の高見にふれて、混迷する時代の英語教育を見つめなおす。刊行から50余年を経た現在も、語学関係者はもとより、一般の方にも新鮮さを失わない話題を提供し、興味あふれる好個の書である。
外国文化の吸収と外国語……福原麟太郎
語学の効用……宮沢俊義
自然科学と外国語……朝永振一郎
語学と生理学……林髞
外国に学ぶ……石橋幸太郎
英語教育の目標……中島文雄
語学教育のあり方……竹内俊一
語学への情熱……桝井迪夫
古いものと新しいもの……太田朗
神田文典……大塚高信
道遠し……池永勝雅
翻訳の歴史……福田陸太郎
詩と言語……西脇順三郎
古典語・外国語の学習と母国語……高津春繁
仏和辞書のことなど……中平解
ローマ字とヘボンについて……星山三郎
医者とデパート……上野景福
異国人物……魚返善雄
パーマさんのことども……長沼直兄
アナ・シー・ハーツホーン先生……一色マサ子
ロイ・スミス先生……三戸雄一
半世紀……岩崎民平
わが家の語学史……前田陽一
私と外国語……弥永昌吉
ヨーロッパに滞在して……小川和夫
日本人と英語……渡辺眷吉
場と表現……直井豊
明治の心とThomas Hardy……皆川三郎
Lucerneの人,Bernの人……佐々木達
英語教育の発祥地ー長崎……竹中治郎
文学と英語教育……大和資雄
私と英語……小川芳男
旧制高校のドイツ語……星野慎一
Spoken Englishについて……中尾清秋
テープ・レコーダーと私……石井正之助
同学点鬼簿……朱牟田夏雄
一ロシア語教師の憂欝……木村彰一
英語界の三不思議……西村稠
あとがき
メタファー(隠喩)と異なり、ものとことが直結して感覚をよびさますメトニミー(換喩)-この特質を武器に、寓話、挿絵、喜劇、漫画、映画、詩、「女」etc.の構造を鮮やかに分析。