2023年の5月、「GWはどこへ行きましたか?」と聞かれた。挨拶のことばが「コロナ」から「旅」になった。自分の人生に現れた、一瞬の晴れ間のようなこの機会を忘れないようにしようと思う。また困難のなかにあるとき、支えてくれるかもしれないから。(今日マチ子『きみのまち』より)
今日マチ子、初めてのエッセイ集。
2024年、社会を見渡すと、コロナ禍で「旅」がタブーのようになっていた時期が遠い昔のように思えます。今日マチ子さんはコロナ禍を描き続け、人気シリーズとなった「#stayhome日記」3部作が2023年に完結。そんな今日マチ子さんが次に描くのは「旅ができる日々」。ようやく自由に旅ができるようになった喜びを噛み締めるように、台北ー台中ー台南ー高雄という台湾旅、伊勢、京都、仙台、つくば、金沢……という街を巡りました。異国の地で感じる想い、普段の生活とは違う高揚感。旅を通して感じた記録を、初めてのエッセイ集として発売します。街や人を描いたイラストも66点収録。
驚きに満ちていて悲しい。それが旅だった。オーストラリアとスリランカ。遠く隔たった二人の主人公の半生と束の間交錯するその道のりが紡ぎ出す、現代世界をめぐる「旅」の諸相。
「この美しく組み立てられた小説の独創性と奥深さを、 限られた紙幅で描写することはとてもできない」(A・S・バイアット) 各国の批評家から絶賛され、著者を一躍世界的作家に仲間入りさせたオーストラリア現代文学屈指の傑作、待望の邦訳。
僕が旅立ちたいわけは、だがあんまり災難が多いからだーー上海、マレー半島、インドネシア、パリ。『マレー蘭印紀行』『どくろ杯』等にも綴られた詩人と妻の計画も希望もない四年に及ぶ放浪の旅を、本人たちへのインタビュー、その旅に魅せられた21人のエッセイで辿る。全集月報ほか単行本未収録作品多数。
文庫オリジナル
(目次より)
1 金子光晴、旅を語る
不穏な漂泊者(聞き手:開高健)
人生五十年、あとは急降下(対談:寺山修司)
2 金子光晴の周辺 (森三千代/聞き手:松本亮)
戦友だなんて、そんな……/ジャワでの話/パリへ/パリでの話/『こがね蟲』のあと/“放浪”のあとさき/徴兵断わりのこと/両親のことなど
3 金子光晴と私
『マレー蘭印紀行』『詩人』『新雑事秘辛』(松本亮)
『どくろ杯』『ねむれ巴里』『西ひがし』(秋山清)
光晴夫妻と巴里での出会い(永瀬義郎)
金子光晴の「時間」(阿部良雄)
あくび(茨木のり子)
金子光晴について(吉本隆明)
悪友金子光晴と私(中西悟堂)
詩の蘇生に向かう放浪のヴェクトル(清岡卓行)
「生きている」流浪者の眼(窪田般彌)
怪物が死んだ(草野心平)
地獄の見世物としてのパリ(田村隆一)
4 金子光晴を旅する
螢の樹(奥本大三郎)
空白の海を越えて(小林紀晴)
金子光晴と森三千代を知らない(島尾伸三)
金子光晴(福田和也)
暇と求婚(角田光代)
「自由な関係」を探しに(山崎ナオコーラ)
私がいちばん読み返した本(高野秀行)
旅の混沌(沢木耕太郎)
芙美子が人生の節目に旅し、愛した場所を、彼女自身の時にわくわく、時にしみじみとした紀行文を読みながらたどる。
19世紀を代表するフランスの詩人・ランボー。そのゆかりの地で、彼の幻影を追い求める。イラストとともに綴る、放浪物語。
人気ニット作家林ことみの編み物エッセイ。2000年から毎年、北欧を中心に開催されるニットイベントに参加し、その経験から得た北欧とエストニアでの編み物にまつわる話を作家ならではの視点で語ります。現地のニットデザイナーとの出会いや伝統技法、ミュージアムの所蔵品、手芸店情報などを撮りためた多くの写真とともに紹介。「毛糸だま」に掲載した連載の中からニット仲間の作品や自身が紹介したテクニックも再掲載し、読み物本としてだけでなく、実際に編みたいという要望にも対応しています。
”大人旅”ブームを起こした既刊「首都圏発 日帰り大人の小さな旅」シリーズの最旬桜美景版が初登場。グラビア感溢れる桜スポットの紹介に加えて、日帰り旅も充実させる立ち寄りどころやわかりやすい地図も掲載された一冊です。
本書は、単語やフレーズを指さしながら会話ができる本です。実際の会話の場面で話し相手に興味を持ってもらうための工夫がいたるところでなされています。言葉の一つ一つは、使うためはもちろん、現地の人たちに“ウケる”ことも考えて選ばれており、イラストも興味をひくために盛り込みました。第1部「指さしシート」は、見たいページがすぐに開けるよう、状況・項目別に分類されています。各単語には、できるだけ実際のヒンディー語の発音に近い読みがなを付記。第2部は、ヒンディー語の基本知識、文法や会話のコツなどコミュニケーションをさらに深めるためのページを収録。第3部は、便利な辞書形式の単語集で約2500語(日本語→ヒンディー語)を収録しています。
アドリア海の真珠、世界遺産ドブロヴニク、ディオクレティアヌス宮殿が残るスプリット、ビザンチンモザイクのエウフラシウス聖堂、滝と湖を巡るプリトヴィツェ湖群国立公園ー11の世界遺産と21の町をご紹介します。
実がおいしいのも、ベタベタするのも、トゲトゲなのも、ドンブラコと波に乗り、ペラペラして風に飛ばされるのも、タネに旅をさせるための草木の実の知恵です。自分では動けないから、タネに旅をさせて移動しようと、あの手この手と知恵を働かせているのです。
人を笑わせるのは、泣かせるよりもむずかしいーー。
日本橋から京を目指して百二十五里、
江戸庶民の大ベストセラー東海道中膝栗毛の旅路を、
滑稽(チャリ)文学を愛する作家・田辺聖子が踏破する。
流暢な怒罵嘲弄、調子のよい無責任、憎めない低俗と阿呆らしさ。
弥次・北、そして十返舎一九と歩く爆笑の道行きは、さながら浪花のしゃべくり漫才。
気さくで気取りのない笑いの陰に、日本人が失った「生々たる猥雑」の輝きを見つけ出す旅。
・東都逸民、熊手一九の心意気
・お江戸日本橋七つ立ち
・箱根のお関所
・富士を右手に
・ふりわけみればちょうど中町
・宮の渡し
・お伊勢さん参り
・都名所・浪花の賑わい
・終 章
さあ、ゾウさんといっしょに世界じゅうのいろんなまちを探検だ!さがして、知って、ためになる、三世代で楽しめる知育絵本。
関東・中部に展開する魅力的なローカル線。昔乗ったあの車両にまた出会えるかも。地図には鉄道撮影ポイントも。乗ってみたい車両解説付き。
地中海沿岸の欧州、アフリカ、中東の各都市をめぐり、その街の成り立ちや文化の魅力を紹介。古来より様々な人とモノが行き交う文明の十字路であり、まばゆい色彩を放つとともに陰の部分をあわせ持つ多様な空間を描き出し、新たな地中海世界へと読者を誘う。
イエス誕生から青春期にいたるアジアでの修行。死海写本のエッセネ派が仕組んだ、十字架による死刑の真相と、聖骸布に残された医薬の痕跡を暴く。復活後に東方へ旅をした足跡と、老後から死までの滞在地を長期徹底調査。世界37ヶ国語で400万部のベストセラーついに邦訳刊行。
日本人として初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士が、自らの前半生をふり返る。「イワン(言わん)ちゃん」とあだ名された無口な少年は、読書を通じて空想の翼を羽ばたかせた。数学に熱中するも「小川君はアインシュタインのようになるだろう」という友人の一言がきっかけとなり、理論物理学への道が開けていくーー。京都ならではの風景とともに家族の姿や学生生活がいきいきと描かれ、偉大な先人を身近に感じる名著。
はじめに
知恵の故郷
この父
言わん
染殿町
ある航海
波と風と
エピソード
青春
狭い門
結晶
転機
苦楽園
おわりに
あとがき
季節の食材を使った、アメリカ北東部の家庭料理を召し上がれ!メイプルグレイズドキャロット、クラムチャウダー、ベイクドビーンズ、舞茸とマッシュルームのパイ、ヤンキーポットロースト、アップルクリスプ…。ニューイングランド地方で愛され続けてきたレシピの数々を、季節の行事とともにご紹介します。
運動も苦手、アウトドアはむしろ大嫌い。けれどなぜか毎年夫に連れられ、トレッキングした国立・自然公園は全11カ所。旅の悲喜こもごもをコミカルに綴った痛快エッセイ。大自然の厳しさに泣き、圧倒され、そして感動する旅。