ブライアン・ウィルソンのバック・バンドに起用され、すっかり人生設計を狂わされた(?)バンドのひさびさの4枚目。もうまさにウィルソンや後期ビートルズのサイケ感タップリの音世界で、前向きとは言えないにしても、良質なポップであることは確かだ。
マイケル・ブレッカーやマーク・ジョンソンが参加、オーケストラ添えというバックにふさわしいゴージャスな印象のボサ・ノヴァを聴かせる2004年作。英語とポルトガル語で歌う(5)の涼感がいい。自作の(9)における哀愁の表現も魅力的。ピアノの確かな腕前は(11)で披露。
最高の音で楽しむために!
“シャーラップ”が正しい発音の、ビルのコンボでの最高作だ。ジャズ喫茶好みのこの作品からは、トリオでのソフトな感覚は感じられない。いいじゃないビル、と声を掛けたくなる。BNらしいマンハッタン・ジャズな世界が広がる。選曲も言うまでもなくいい。