本書の認識論は、物理学的および化学的な諸科学の現代の進歩にたいするほぼ四分の一世紀にわたるはりつめた注意と、哲学的認識理論にたいする断固たる論戦的警戒と、これらの組み合わさった関心の成果であるが、不断の「自己論争」においてこの認識論固有のカテゴリーを改める漸次的訂正とから構成されている。
記憶しておきたい平成・最後の十年。天皇皇后両陛下の珠玉のお言葉集。
寄る辺なき洋上にただ1機、頼るべきは自らの腕と経験、そして一蓮托生のペア2人ー。「敵機動部隊発見」を打電する間もなく僚機が次々に消息を絶つ魔の空で、敵機と悪天候と戦いながら苛酷な任務に従った若き搭乗員の物語。零式三座水偵、彩雲を駆って飛行時間3300時間、機動部隊索敵90回、カタパルト射出100回を数える空の男の予科練魂!
“国家と社会”を追究し続けた歴史学者が綴る「研究自叙伝」。
「ドゥンは必ずしも悪いものではない…?」魔法医師・クリミアは揺れる。彼女は幼なじみ・ヴィクターの病を治す旅を続けるなか、とある館に呼ばれた。魔法医学の権威・ガレノスの館。そこに集うは5人の魔法医師。ガレノスの治療を巡り、技を競い合う魔法医師たち。その一方で、ガレノスの身辺に奇妙な事柄が浮かび上がる。サキュバスの存在と、石化の邪眼を持つ少年。呼ばれた医師たちとガレノスとの内縁関係。そして、ひとつの疑念が語られる。ガレノスは何者かにドゥンを植えつけられた…?魔法医学の特異な一面が記された第3集。
中央省庁・被災自治体職員、自衛隊、警察・消防職員、各士業、保険会社等が震災にどう立ち向かったかの渾身の記録。今後の危機対応、災害予防に必須の貴重な資料と情報が満載。
『九州の岳人たちーその登山史』『“山と人”百話ー九州の登山史』の執筆にあたり集めたデータに、新たに“発掘”した多くのデータを加筆。とくに九州の登山熱の広がりが世界の中で、国内の山岳界の中で、どのように展開されてきたかにも注目。登山中のどんな遭難事故で、どれだけの尊い命が失われたかにも目を向けた。
広範囲の法令に及ぶ労働紛争上の論点を、現在の問題を中心に体系的に整理。判例の見解を簡潔に解説した実務家必携書。
周囲の期待に応えられず、逃げ出すようにフレイム王国からの召集に応じた浩太は、シオンに連れられて「ホテル・ラルキア」を訪れる。そこで待っていたのは、シオンの旧友ークラウス、ベロア、エリーゼとの出会い。彼らから相談を受けた浩太は経営危機に瀕するホテルの実情を知り、協力を約束する。着々と迫る経営会議。立ちはだかるは、老舗ホテルグループの金看板を背負う会長と幹部たち。いよいよ仲間が追い詰められたとき、浩太は反撃の狼煙を上げる!普通の『銀行員』浩太が奮戦する異世界エコノミックファンタジー、第六幕。そして浩太の過去を知る“ラルキアの聖女”が、ついに動き出すー!書き下ろし番外編「彼女が聖女になったワケ」収録!
人類史においてきわめて重要な時期である「3歳」。母親の膝の上から離れ(追放され)、仲間関係の世界へと足を踏み入れる葛藤に満ちたこの時期を、子どもたちはいかに生きているのか?本書では、発達心理学者である父とその妻による観察日誌ーじつに千頁を超える詳細で膨大な記録ーから、兄と弟のそれぞれの3歳を鮮やかに描き出し、発達的な意味を浮き彫りにします。誰もがかつて経験した波乱の一年間を追う本書の試みは、子どもたちの内面世界を描き出した発達研究であり、同時に二人の子どもと周囲の生きたドラマともいえるものです。また、巻末には人類学者・高田明氏による他領域からみた解説を収録。3歳の世界から「ヒト」の発達の面白さに出会える書。
昭和十八年十一月、ソロモンの制空権は連合軍に掌握され、ブーゲンビル島北部ブカ地区の七千名の海軍部隊は、補給を断たれ、飢餓と瘴癘の地に孤立したー学徒出身の若き海軍主計大尉は猛烈なる敵の砲爆撃下、言語に絶する悪戦苦闘を生きぬき、その任務を全うするー南溟孤島戦の凄惨な姿を描いた感動の戦記。