本書は「富のあり方」をテーマに豊かさというものの再考を試みる。なぜなら『資本論』は何より「富」に対する透徹した眼差しに貫かれた書物だからである。まず、本書のキーになる“富”という概念を巡るさまざまな思想家の発想を参照しつつ資本主義の成り立ちについて深く考える。次に“貨幣”に主題を移し、貨幣がリアルな身体とイデア的な身体という二つの身体をもつことを解き明かす。そして「賃労働者は自由なのか」という問いを設定し資本主義における“労働”の有様を丹念に検証していく。最後に、現代における“資本”のグローバリゼーションについて考えながら、限界に突き当たった資本主義を乗り越えることの可能性を展望したい。
私たち自身の問いへ。日常の「自分を殺す」行ないから極限状況まで、広く見られる自己犠牲ー。なぜそれは可能で、どのようにして生み出されるのか。日本人戦犯裁判の事例を糸口に、西洋近代哲学では問えなかった問いを、人類学や心理学の知見をも参照しつつ根底から考察し、私たちの現実を哲学的に解明する。
地域・ひとと積極的につながり、「住民のひとり」として生き生きと活動するあなたが、地域公務員です。「地域公務員」20名の体験談を掲載。
映画評から始まるエッセイ集・後編。『カールじいさんの空飛ぶ家』『ブラック・スワン』『風立ちぬ』などの作品に何を思い、読み取ったのか、独自の深い解釈と思索を端正な文章で綴る。読めば映画が観たくなること必至。新たにたっぷりと文庫版あとがきを加える。
1950年、あるSF雑誌に無名の新人の短篇が掲載された。異様な設定、説明なしに使われる用語、なかば機械の体の登場人物が繰り広げる凄まじい物語…この「スキャナーに生きがいはない」以来、“人類補完機構”と名づけられた未来史に属する奇妙で美しく、グロテスクで可憐な物語群は、熱狂的な読者を獲得する。本書はシリーズ全中短篇を初訳・新訳を交え全3巻でお贈りする第1巻。20世紀から130世紀までの名品15篇を収録。
永久機関の開発者には莫大な褒賞を与えると司教がぶち上げたーしかし、1702年、ノイエンブルク公国の司教区で、高額褒賞目当てに永久機関をうたう詐欺が横行した。機工審査官テオが真贋を見極める任務を担う。テオの父親はかつて機構を考案したが、詐欺師の濡れ衣を着せられ、火刑に処せられた。父が追い込まれた真相を明らかにし、テオは真の永久機関に辿り着けるのか…第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作。
プランターからはじめる!!まるで、アンの絵本を読んでいるような感覚で、ガーデニングが楽しめます。アンが“ボニー”と名付けた「ゼラニウム」、ダイアナにふるまうはずだった「ラズベリー」、誘惑の「りんご」はギルバートからアンへの愛情表現…etc.各場面と共にご紹介!!オールカラーで美しい世界観を再現!!
1冊で1級と2級をカバー。第一次検定突破で「技士補」を目指せ!復習/仕上げに最適な構成。いつでもどこでも、繰り返し学べます!
吉本最高齢の若手芸人が綴る「なんでもやってみるもんだ」エッセイ。