下手なセロ弾き、ゴーシュにおきた不思議なできごと。宮沢賢治の名作童話をもとに、高畑勲が5年の歳月をかけて作りあげたアニメ映画を絵本化。
詩人として、批評家として、思想家として、近年ますます重要度をましているボードレールのテクストを世界的学究の個人訳で集成。近代詩史上、つねに新しい輝きを放つ『悪の華』を中心とする韻文詩を一巻に収める。文学的香り高く、原文に忠実で読みやすい翻訳に、深い学殖が光る註解を付しておくる決定版訳詩集。
半ズボンに坊主頭、リュックを背負って九州、山陰、東北とぶらりぶらりの珍道中。「わしも山下清に毛のはえたような男です」という言葉を耳にした清は、「ぼくのどこに毛がはえるとあなたになるのですか」-。笑いを誘い、かつ考えさせられる文章とスケッチで綴る放浪記。
漢の高祖(前206)から、新の王莽(23)まで、『史記』に次ぐ第二番目の中国正史『漢書』全100巻(現行120巻)。帝王の業績「帝紀」、系譜の「表」、文化・地理などの「志」、人々の事蹟「列伝」、その記述は、歴史における個人の役割を重視した。人々の生きざまを、その弱さ愚かさをも含めて克明に描き、人間の運命を洞察する歴史文学として底知れぬ魅力をたたえ、後世史家の範となる。水のみなぎって天にはびこるごとく、漢帝国を奪った王莽は英雄か賊臣か。第8巻は、王莽の出自と家系を語り、漢帝国の崩壊を描く圧巻。
本書では、質問紙調査の経験がなく、統計的予備知識も乏しい学生が、質問紙調査を行なっていくうえで、これだけは知っている必要がある、という事柄を中心に、質問紙の作成における基本的問題だけではなく、集計や基礎的な統計的解析、尺度構成・信頼性の検討など、質問紙実施後の問題までを含めてやさしく解説した。
文学の極限の扉をおし開く苛烈なポエジーの試みー未完の逆説としての散文詩集「パリの憂鬱」をはじめ、ハシッシュ・阿片・葡萄酒の効果を考究し、対する態度を省察する『人工天国』、さらに唯一の小説『ラ・ファンファルロ』など、「詩」の純乎たる光にひたされたテクストを収める。
漢の高祖(前206)から、新の王莽(23)まで、『史記』に次ぐ第二番目の中国正史『漢書』全100巻(現行120巻)。第2巻は、諸侯王や功臣などを分類し、古経典や史伝のなかの人物を採点した「表」全巻と、法律・経済・天文などの文化史「志」前半を収録。
あの時代、青空だけは美しかった。20歳の青年は、軍需工場で働いていた。医学校を志しながら、本を読んでいた。どんな将来のためかまるでわからないまま。
おいしいパンをやくにおいにさそわれて、森の中から、小さなくまの子が、町はずれのパンやにやってきました。パンやのおじさん、おばさんと、なかよくなりましたが…。
本書には、アメリカ・インディアンの力強い知恵の言葉が、1800年代のものから現代のものまで110篇収録されており、ブラック・エルクやシアトル首長の言葉、各部族の生き方の教え、聖なる歌、合衆国憲法に影響を与えたイロコイ部族連盟の法の抜粋、現代の長老たちからのメッセージなどを読むことができる。
72歳、ひとりぐらしのおばあちゃんがこっそり始めたないしょのこと、それは…コルデコット賞受賞作家バーバラ・クーニーが豊かな色彩で描いた心あたたまる絵本。5歳から。
強い人口圧力と膨大な木材需要にもかかわらず、日本列島に森林が残ったのはなぜか。古代から徳川末期までの森林利用をめぐる村びと、商人、支配層の役割と、略奪林業から育成林業への転換過程をていねいに描く。日本人・日本社会と森との1200年におよぶ関係を明らかにした名著。
猫のペロが知恵と勇気で活躍するわくわくドキドキの大冒険!1969年に作られた人気アニメ映画が絵本になって登場。
算数や数学なんて大嫌い!そんな少年ロバートの夢のなかに、夜な夜な、奇妙な老人「数の悪魔」があらわれ、真夜中のレッスンがはじまる。1や0のマジック。素数の謎。ウサギのつがいの秘密。累乗と平方根。パスカルの三角形。順列・組合わせ。無限と収束。旅するセールスマンの問題…。だいじょうぶ。ここは夢の教室で、先生は数の悪魔。数学なんてこわくない。先生が魔法のステッキをひとふりすれば、数の法則が目からウロコが落ちるようにわかるのだ。12夜にわたる二人のゆかいな対話にみちびかれて数の世界を旅すれば、算数や数学が苦手な人も得意な人も、きっと誰もがわくわくするだろう。小学校高学年以上対象。