知の冒険へようこそ!野生の眼を持つ霊長類学者、物語の森に住む小説家。京都で、屋久島で、深く楽しく語り尽くした知のフィールドワーク。
身に覚えのない罪を着せられてニューヨーク市警を追われたジョー・オリヴァー。十数年後、私立探偵となった彼は、警察官を射殺した罪で死刑を宣告された黒人ジャーナリストの無実を証明してほしいと依頼される。時を同じくして、彼自身の冤罪について、真相を告白する手紙が届いた。ふたつの事件を調べはじめたオリヴァーは、奇矯な元凶悪犯メルカルトを相棒としてニューヨークの暗部へとわけいっていくが。心身ともに傷を負った彼は、正義をもって闘いつづけるー。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
「OK、グーグル。明日の天気を教えて!」「わたしはグーグルではありません。0レイです」-この日を境に、人工知能と僕とのおしゃべりが始まった。究極の安定とは、何も持たないこと。スマホを手放すことができない人間たちへ。GAFA(Google Apple Facebook Amazon)とはレベルが違う新たなAIが禁断の提案を始めた。あなたはこの要求を呑むことができるか?
「ベストセラー」以上「古典」未満。人気文芸評論家が、ひと昔前のベストセラー48点の賞味期限を判定する。
もう一人の自分を目撃したという人妻。“消失狂”の画家。「あんたは一週間前に事故で死んだ」と妻に言われる葬儀屋。妻が別人にすり替わっていると訴える外科医。四人を襲う四つの狂気の先には、ある病院の存在があった…。緻密な構成と儚く美しい風景描写。これぞ連城小説の美学、これぞ本格ミステリの最高峰!
人はかくも汚くて、美しい。もう一度だけ、味わいたいのーあの恍惚を。そうして人魚は人になる決意をした。陶酔と衝撃の短編10篇。
理解不能な神々が引き起こす超常現象。善悪では測れず、だが確かに人々の安寧を脅かすそれは「領怪神犯」と呼ばれている。役所内に密かに存在する特別調査課の片岸は、部下の宮木と日本各地で起きる現象の対処に当たっていた。「巨大な身体の一部を降らせる神」などの奇怪な現象や、神を崇める危険な人間とも対峙しながら、片岸はある事情から現象を深追いしていく。だがそれは領怪神犯の戦慄の真実を知ることに繋がって…。
別荘の管理人ビルが大声を上げて指さしたものは、深い緑色の水の底でゆらめく人間の腕だった。目もなく、口もなく、ただ灰色のかたまりと化した女の死体がやがて水面に浮かび上がってきたーフィリップ・マーロウは化粧品会社社長の依頼で、1カ月前に姿を消したその妻の行方を追っていた。メキシコで結婚するという電報が来ていたが、情夫はその事実を否定した。そこで、湖のほとりにある夫人の別荘へ足を運んだのだが……ハードボイルド派の巨匠チャンドラーが名作『長いお別れ』に先駆けて発表した、独自の抒情と乾いた文体で描く異色大作
タブッキの「インド夜想曲」、ヴェンダースの映画「リスボン物語」で紹介されたのをはじめ、ドゥルーズ、パスなど多くの知識人の高い評価を集めるポルトガルを代表する詩人の詩選集。
ペンギンといえば雪原をよちよち歩く姿に誰もが思わず「かわいい!」と声をあげる。だが南極の厳冬に三ヵ月も絶食して卵と雛を守ったり、六〇〇m以上も潜水して高速で魚を捕える姿は意外に知られていない。森で暮らす仲間もいる。いま環境破壊にさらされながら苛酷な世界にけなげに生きている彼らの生態、暮らしから歴史までを紹介。
世界最強のゾンビ映画大全集。クラシック・ゾンビからイタリア血しぶきゾンビ傑作集まで、この一冊でゾンビ映画のすべてがわかる。
影の大王を追いはらうことに成功したデルトラ王国。だが、安息の日はまだ遠い。影の王国に連れ去られたデルトラ国民を助け出すため、リーフの新たな冒険が始まる!影の王国に捕らわれたデルトラの人びとを救う伝説の「ピラの笛」はいずこに!?国王リーフの苦闘はつづく…。
昭和二十年四月、沖縄が決戦場となり、陸海全軍特攻の嵐が吹き荒れる只中で、強固な信念のもとに正攻法を採り続けた日本海軍芙蓉部隊。夜襲戦法を発案した指導官美濃部少佐と隊員たちは、不利な戦況をいかに戦い抜いたのかー戦場を熟知する搭乗員と整備員たちが結集し、熾烈な沖縄戦に挑んだ最後の戦いを描く。
複雑な海賊の歴史を、ヨーロッパ、アメリカ、アジアにわたり、しかも古代から現代まで(現在でも海賊はいる!)くまなく叙述した本書は、まさに「海賊入門」として推奨に値すると言えよう。
環境にとって大切なものは何か?ダイオキシン、環境ホルモンなどの環境問題に真摯な態度で取り組んできた著者の航跡をたどる「最終講義」(1章)、「環境リスク学」の分野を切り開き、リスク評価の先をも見渡す2章ほか、中西リスク論のすべてがここに結実。
金融システムの崩壊と経済恐慌と財政破綻があった。打ちのめされた貧しい階層、社会的弱者、出稼ぎ外国人、市場競争の敗北者の群が路上に放り出された。海の向こうでも悪夢が現実のものとなる。中国の中央政権が倒されて、各軍管区が覇を競い、二自治区が独立を宣言。またほぼ同時期に、ロシアではサハリン油田の富を背景に極東シベリア共和国が誕生し、一気に大動乱の時代が到来した。戦禍に苦しむ大陸の民が、日本を平和で裕福な社会と見なして海を越え始めた。国軍は領海に入った難民の船をつぎつぎと撃沈した。それでも大量の難民が砲火をかいくぐって沿岸に漂着した。食糧暴動が頻発して治安の悪化は極限に達した。応化二年二月十一日未明、「救国」をかかげる佐官グループが第一空挺団と第三十二普通科連隊を率いて首都を制圧。それに呼応して、全国の基地で佐官が率いる部隊が将官の拘束を試みた。小戦闘、処刑、新しい司令官の擁立があった。同日正午、首都の反乱軍はTV放送とインターネットを通じて「救国臨時政府樹立」を宣言。国軍は政府軍と反乱軍に二分した。ゆるやかに破滅へと向かう、世界と日本を予言する、大問題作。
デザインや色が似たものや、動物の絵を見つけたり…世界の国旗を一つずつよ〜く見ると、発見がいっぱい!さあ、おさるのウッキー・コッキと一緒に国旗を見る旅に出かけましょう。国旗を知ることから、世界への興味が広がります。