吉田兄弟(2)をはじめ、日本の伝統音楽(J-トラッドと言うそうな)の新世代の演奏が全11曲。どのアーティストも自然体で、自分の思いのままに演奏しているのに、そこにおかしな気負いというものが感じられず、好きだから演ってるという雰囲気で、気持ちの良い一枚になった。
30歳代前半の小澤のRCAへの録音を集めたCD2枚組。シカゴ響を振った「運命」とチャイコフスキーの交響曲第5番は、若い情熱をぶつけた爽快な演奏。ボストン響との最初の録音に当たる「カルミナ・ブラーナ」(抜粋)や「火の鳥」組曲も収める。
日本企画の録音。来日回数も多く、日本びいきでもあるヨーヨー・マが、日本音楽集団や日本人演奏家らと、日本の美を徹底的に追求したアルバム。単なる叙情歌集にしないところが彼らしいところ。
元禄時代に京都で生まれた生田流の地歌集。人間国宝の富崎春昇・菊原初子らに加え、今や伝説となった平井澄子の名演や、現代音楽で活躍の野坂恵子や沢井忠夫らの古典曲の演奏なども収めた貴重な盤だ。
2001年に100歳で亡くなった島原帆山をはじめとして、青木鈴慕、山口五郎、山本邦山と、4人の人間国宝の至芸を集めた、まことに贅沢な1枚。曲目は古典の名曲で、文字通りのベスト盤。
平家琵琶の第一人者、仙台の館山甲午。薩摩琵琶の錦心流からは、名手榎本芝水と宗家の永田錦心。さらに薩摩琵琶と筑前琵琶を融合した錦流の水藤錦穂。代表的各派の名人たちの演奏を収録。
邦楽器によるご祝儀曲を集めた実用企画盤。雅楽から謡曲、小唄、民謡まで、日本の伝統行事に欠かせない代表曲を網羅。春がメインの『特選』『琴』とそれ以外の『民謡』の3タイトルを同時発売。
民謡ファンはもちろん、研究者にとっても価値ある全集だ。同じ曲でも唄い手によって違っていて、それぞれの工夫を聴き比べることができる。津軽民謡の名手たちによる極めつきの演奏集。
北から南まで、日本全国の新民謡を集めたコンピレーション・アルバム。西山岩男、鈴木克枝、成川陽子、北条なおき、坂口弘の歌唱による、新民謡の世界が楽しめる。