本書は、大学や高専の化学系学生を対象として、自分で学習し理解できるよう工夫された入門的教科書である。まず、化学工学の全体像、位置づけおよび化学工学が活用される分野等について述べたうえで、新たに導入されたモデルコアカリキュラムに準拠し、最低限修得すべき基礎知識を含めて、各学習内容の到達目標を満足できるよう、例題を取り入れながら丁寧に解説している。なお、章末問題も豊富に取り入れ、その解答はできるだけ省略せずに与えられている。各執筆者の豊富な講義経験および現場での経験や知識をもとにまとめられた本書は、大学・高専の学生の教科書としてばかりでなく、若手エンジニアの参考書としても役立つものである。
21世紀の科学技術を表すキーワードであるエネルギー・環境・生命科学を含めた化学工学の集大成。〔内容〕熱力学状態量/熱力学的プロセスへの応用/流れの状態の表現/収支/伝導伝熱/蒸発装置/蒸留/吸収・放散/集塵/濾過/混合/晶析/微粒子生成/反応装置/律速過程/プロセス管理/プロセス設計/微生物培養工学/遺伝子工学/エネルギー需要/エネルギー変換/他
1 熱力学
1.1 熱力学状態量
1.2 状態量の計算
1.3 プロセス解析のための熱力学基礎
1.4 非平衡熱力学
2 流体工学
2.1 流体の流動特性(レオロジー)
2.2 流れの状態の表現
2.3 収支式
2.4 流れの数値シミュレーション
2.5 管路内の流れ
2.6 物体まわりの流れ
2.7 境界層内の流れ
2.8 混相流動
3 伝熱工学
3.1 序論
3.2 伝導伝熱
3.3 強制対流伝熱
3.4 自然対流伝熱
3.5 放射(輻射)伝熱
3.6 相変化を伴う伝熱
3.7 熱交換器
3.8 蒸発装置
3.9 燃焼装置
4 拡散分離工学
4.1 拡散現象の基礎と分離の原理
4.2 蒸留
4.3 ガス吸収
4.4 抽出
4.5 吸着
4.6 膜分離
5 機械的操作工学
5.1 集塵
5.2 ろ過
5.3 混合
5.4 微粒子工学
6 熱と物質の同時移動
6.1 晶析ー液相からの結晶粒子生成
6.2 微粒子生成(気中)
6.3 乾燥
7 反応工学
7.1 反応工学の対象
7.2 反応速度式
7.3 反応速度の温度依存性
7.4 反応装置
7.5 不均一反応と律速過程
7.6 反応と拡散の同時進行現象
7.7 形態形成の反応工学の事例
8 プロセスシステムエ学
8.1 ライフサイクルチンジニアリング
8.2 プロセス管理
8.3 プロセス設計
9 生物工学
9.1 序論
9.2 酵素工学
9.3 微生物培養工学
9.4 細胞培養工学
9.5 遺伝子工学
10 エネルギーエ学
10.1 エネルギー資源
10.2 エネルギー需要
10.3 エネルギー変換
10.4 省エネルギー
索 引
資料編
本書は「わかる物理化学」を目指して書かれており、分量こそ少ないものの、基礎的な事柄から系統的に説明している。第2版では各章末に演習問題を付けた。
文化をめぐる闘争の舞台へ!!人種・階級・ジェンダーなどの連動性に注目し、都市における労働運動や反人種主義・反性差別主義的な抵抗運動からヒップホップやグラフィティ、ブレイクダンス、さらにはハリケーン・カトリーナまでを“文化戦争”という観点から読み解く問題提起の書。
物質を細かく分解していくと、原子、原子核、核子(陽子と中性子)と階層を進み、核子はさらにクォークとグルーオンと呼ばれる素粒子に分解できる。宇宙初期や中性子星中心部などの超高温・高密度の世界ではクォークとグルーオンを基本自由度とした物質が実現し、そこでは真空の相転移である「カイラル対称性の自発的破れ」の回復や「カラー超伝導」と呼ばれる物質状態の実現などの多様な物性現象が発現すると考えられている。
本書は、このような「素粒子の世界の相転移現象」に対する研究の基礎と新たな進展に関する最新の数値シミュレーションの結果や有効模型による解析を使った概説である。有効模型の解析に使われたPythonによる計算コードも公開しているので、数値計算の入門書としても活用できるであろう。
本書の特徴としてその他に以下の事項を上げることができる。
(1) 意欲的な大学学部学生や修士課程の学生諸君を想定し、前提知識を極力廃して本書だけで学習事項が完結する構成になっている。公開されたPythonの計算コードを使い、更に理解を深めることもできる。
(2) ノーベル賞の対象となった南部陽一郎博士の研究の思想に従い、超伝導のBCS理論を基礎としてカイラル対称性の自発的破れとそれに伴う励起モード(南部ーゴールドストーンボソンとしてのπ中間子を含む)の理論が学べる構成となっている。
(3) 和書では初めてとなるカラー超伝導の解説が与えられている。またそこでは、その通常相での前駆現象にも焦点が当てられ、クォーク物質中の対場のゆらぎが引き起こす「擬ギャップ現象」や「伝導率の異常増大」およびその有限エネルギー版としての「電子対生成」の異常増大の可能性が議論されている。
(4) 高温・高密度のクォーク物質を網羅的に探索する高エネルギー重イオン衝突実験の現状と将来計画も紹介されている。
近年、製品開発競争のグローバル化により、その技術は高度化、低コスト化、開発期間短縮化になる傾向にあります。そのため大手企業のみならず中小企業でも、ものづくりにシミュレーション技術を用いる企業が年々増加しています。それに伴い、シミュレーション技術を活用できる人材育成も急務になっています。
本書は大学のCAE(computer aided engineering)の講義で行なう資料を教科書としてまとめたものになります。CAEをはじめて操作する学生向けに本書を作成しました。本書は大学の15回(1コマ90分)の講義を想定し、全15章から構成されています。90分の講義および自習で学習できる内容になっています。
これまでのCAEの教育は、CAEの本質を理解するため、主にソフトウェアのアルゴリズムや高度な数学的な手法の解説が主でした。本書は、そのような掲載を極力避け、CAEの基本的な操作や、CAEによる解析結果がなにを意味しているかに注力しました。一般にCAEソフトは製品の改善や改良などに用いますが、本書は座学で勉強する基礎理論(材料力学,機械力学,伝熱工学)を理解するため、CAEによる解析を実施しています。
試験全範囲にわたりよく出るパターンの問題を掲載。充実解説+過去問題。
平成20年度の1年間に発行した「理科教育ニュース」「ためしてみよう」「指導者用解説紙面」を縮刷し、活用版として1冊にまとめたもの。
バイオマスエネルギーは、設備の設置・維持管理・燃料製造・運搬・販売など多くの雇用を生む。疲弊する地域経済にとって、持続的な恩恵をもたらす効果がある。
「化学を学ぶ学生に必要な数学」の知識を、平易な本文と、わかりやすい図表を用いてまとめる教科書・参考書!
本書は、化学系学部の学生に「化学で必要な数学」の知識を、平易な本文と、わかりやすい図表を用いてまとめる教科書・参考書です。多くの学生が興味を示すように、単純な数学の問題ではなく、化学に直結した例を多数挙げ、丁寧にわかりやすく解説します。大学1、2年生を意識した化学数学の基礎から3年生以上を意識した応用までを体系的に学習できるものとし、さらにテキストとして使用しやすいように、例題および練習問題を充実させています。1章につき5〜10問程度を掲載し、解答・解説を丁寧に記述しています。
第1章 基礎化学
第2章 物理化学
第3章 無機・分析・電気化学
ケプラー、ニュートン、ハッブル、アインシュタイン、ホーキング。人びとは天空にいかなる宇宙を描き出したか。
「研究開発の俯瞰報告書」は、研究開発戦略センター(CRDS)が、政策立案コミュニティーおよび研究開発コミュニティーとの継続的な対話を通じて把握している当該分野の研究開発状況に関して、研究開発戦略立案の基礎資料とすることを目的として、CRDS独自の視点でまとめたものです。
物理学を熱愛してやまないガモフ博士がその歩みを克明に跡づけ、将来を展望しつつ案内する知の歓びがいっぱいの科学の世界。