「本書の最大の魅力は、700万年にわたる人類進化史の上に立って、現在進行中のジェンダー諸問題に迫るという臨場感とスケールの大きさにあります。男女格差の淵源は、技術的・社会的・文化的な諸要因が絡みあい、歴史的にも極めて深いものがあります。これに、人類進化の視点、さらに女性の目線から、体系的かつダイナミックに切り込み、独自な処方箋まで提示されています。荒削りながらも、熱く壮大なドラマが奏でられ、オリジナル性に満ちた魅力的な学術書そして物語書となっています。」
十名直喜(名古屋学院大学名誉教授・SBI大学院大学客員教授)
「女性差別を克服できる道を拓いた画期的著作。対等な関係を生み出す場を創造しつつ、経済的・社会的圧力を、男女協働しつつ制御してゆく。この新しい道が、今、拓かれた。」
池上惇(京都大学名誉教授)
序 章 人類進化の傷跡とジェンダーバイアス
第1章 家族と女性の在り方を読み解く
第2章 女性の視点で捉える人類進化の三段階
補 論 人類進化のバックグラウンド
第3章 石器と手作業の進化から狩猟仮説を考える
第4章 人類家族の進化
第5章 現生人類の日本列島渡来とサケ・マス漁
第6章 日本の性別役割分担意識の形成過程
第7章 男性と女性の人間的成長を目指して
第8章 ジェンダーバイアスへの人類史的視座
終 章 両性の平等な協働が育む家族の未来
刑事司法は性暴力加害者をどのように扱ってきたのか。強姦加害者の責任を問う法のあり方をジェンダーの視点から検証し、性暴力加害者の責任を問う法のあり方を提言し衝撃を与えた元版に、2017年の性犯罪についての刑法改正以降の状況を増補。
韓国の民俗病「産後風(サヌプン)」をめぐる人びとの語りから、その病いが1980年以前、女性たちが置かれた劣等な地位、経済的貧困と過度な労動による心理的、肉体的苦痛という社会・文化的背景から構築され、いまなお〈風〉は、弱者として生きてきた韓国女性全体に「苦しみのイディオム」として共有され続けていることを、人類学的に論究する。
はじめにーー「声なき声」をすくい上げる
序 章 病いからみる社会
1. 民俗病の研究と歴史
2. 産後の病い
3. 本書の構成
第1章 韓国の医療環境と出産
1. 韓国の医療体系
2. 韓方医学の社会的位置づけ
3. 出産の慣習と文化ーー産室から病院の分娩室へ
4. 出産の医療化と背景
第2章 「産後風」という病い
1. 産後をめぐる観念
2. 産後風の歴史的由来と定義
3. 産後風の症状
4. 治療と健康管理行為
第3章 患う女性ーー病いの語りとジェンダー
1. 「女性のオーラル・ヒストリー」と「病いの語り」の間*
2. 産後風の語りにみられる韓国女性の生活
3. 「ないはずがない身体」の意味づけ
第4章 治療する側ーー韓方医学における疾病の社会的構築
1. 韓方医学における産後風の持続、変化、拡大
2. 韓方医による病理化
3. メディアによる知識の流通
第5章 ケアする人ーー産後調理院と産後調理士の登場と発達
1. ケアされなかったお母さんたち
2. 産後ヘルパーから健康管理士へ
3. 「産後調理院」のケアと儀礼の変容
4. 強化されていく産後ケア
終 章 消えゆく病名ーー「産後風」とはなにか
1. 文化的表象としての「苦しみのイディオム」
2. 産後風からみる女性の望み
3. 西洋医学のパラダイムにおける民俗的な病い
4. 産後風の治療に関わる課題
おわりに
初出一覧
参考文献
同性婚の「現在地」、そして「その先」を展望する
いまだ法律で認められていない同性婚。そもそもなぜ日本では「異性婚」しかできないのか? 憲法・民法・国際人権法の視点から「法の論理」を、そして独・仏・台湾事情から同性婚法整備の過程とその後の経過を学び、日本における婚姻の自由と平等を考える。
執筆者
辻村みよ子(東北大学名誉教授)
三成美保(追手門学院大学法学部教授・奈良女子大学名誉教授)
田代亜紀(専修大学法科大学院教授)
西山千絵(琉球大学大学院法務研究科准教授)
中川重徳(弁護士)
二宮周平(立命館大学名誉教授)
谷口洋幸(青山学院大学法学部教授)
齊藤笑美子(GELEPOCフランス支部長)
渡邉泰彦(京都産業大学法学部教授)
福永玄弥(東京大学教養学部准教授)
糠塚康江(東北大学名誉教授)
はしがき(辻村みよ子)
企画趣旨ーー二一世紀の人権保障としての婚姻の自由・平等(三成美保)
第1部 日本における婚姻の自由・平等
婚姻の自由・平等をめぐる憲法論ーー同性婚について(田代亜紀)
〈コメント〉同性カップルの婚姻の憲法的基礎づけに向けて(西山千絵)
核⼼部にさしかかる「結婚の⾃由をすべての⼈に」訴訟(中川重徳)
実務上の課題と具体的な提案:二宮周平
第2部 婚姻の自由・平等の法理ーー国際比較から
国際人権法と婚姻の自由・平等ーー性別制限の撤廃は国際人権法上の義務か(谷口洋幸)
フランス同性婚の10年と見えてきた課題(齊藤笑美子)
ドイツでの同性婚まで二五年? 一六年? 四日?(渡邉泰彦)
「ジェンダー平等」と性的マイノリティの権利ーー台湾における婚姻平等を中心的事例として(福永玄弥)
おわりにーー同性婚のこれから(三成美保)
あとがき(糠塚康江)
読書案内・関連サイト紹介
なぜ少女たちはピアノを習うのか
日本に西洋音楽がもたらされ普及していくなかで、ほかの楽器に比べて一般の家庭に積極的に受け入れられていったピアノ。その習い手は、多くの場合には妻、そして娘であった。なぜほかの楽器ではなく、ピアノなのか。なぜその習い手は女性なのか。ピアノが普及していく黎明期の日本社会を丹念に追い、その背景に迫る渾身の書。
生まれた時から子どもを男女の枠にはめることは、早くからジェンダー二元論の感覚を押し付けてしまうということ。著者と夫は、「ズーマー」と名付けた子どもが自分で自分のジェンダーを見つけられるように、性別にとらわれない子育てを実践することにした。
著者からのメッセージ
序文
プロローグ
第1章 はじめまして! ズーマー
第2章 子どもは育て方次第
第3章 開眼
第4章 愛のはじまり
第5章 赤ちゃん誕生
第6章 周囲へ告げる
第7章 二つの人生の中間
第8章 お誕生日おめでとう! ズーマー
第9章 はじめの日々
第10章 新たな出会い
第11章 キッドランド
第12章 ジェンダー・クリエイティブ・スタイル
第13章 スポットライトの中へ
第14章 空間づくり
第15章 メディア騒動
第16章 最高!
第17章 人魚と陸上競技の夢
第18章 ハーヴェイ・ミルク大通り
第19章 モアブの週末
第20章 ほら、ここにいるよ
第21章 美しきプリンセス・シャークマン
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
原注
保育士養成課程の「子ども家庭支援論」の教科書。子どもと家族に対する,日本国憲法と福祉教育的権利保障,家族の多様性、ジェンダーの3つの視点を柱として,具体的,実践的内容を盛り込み記述。
権力はいかに言説のかたちをとって
身体・精神・欲望を形成するのか。
女と男の弁別が身体の自然に根ざすとする本質論的前提をくつがえし、
セクシュアリティ研究の方向を決定づけたフェミニズム/クィア理論の最重要書。
哲学、人類学、文学理論、精神分析の
テクストに折り重なる言説を縦横に扱いつつ、
ジュディス・バトラーは、ジェンダー化と本質論/ジェンダー化における
本質論の問題を鋭く見すえる。
ーーガヤトリ・C・スピヴァク
バトラーの才気喚発な議論は、
まさに可能性に満ちたトラブルを巻き起こし、
それによって、ジェンダーの階層秩序や強制的異性愛をささえる規範的虚構が、
文字通り信用するに値しないものであることをあばいていく。
ーーダナ・ハラウェイ
障害とジェンダーの視点を結び付けた障害者ジェンダー統計は、障害者の実態をより正確に把握し、障害者の生活を変えることができるものとして国際的に重要性が指摘されている。障害者ジェンダー統計の先進国における研究動向と日本の現状を把握のうえ、障害の医学モデルから社会モデルへの転換に際し、障害者ジェンダー統計における新しい統計データの分析の方向性を示す。
グローバル時代の今日、社会運動はますます様々な境界を越え、時に世界をも変革する大きな力を持つようになっている。ジェンダーの問題には保守的とされるイスラーム世界ではどのような広がりを見せるのか、各国の具体的な事例から多様な社会の現在を報告する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたってーー2『越境する社会運動』
はじめに
ジェンダー開発指数と自由度の評価数値
第1部 近代化とイスラーム諸国におけるフェミニズム運動
第1章 イスラームの興りと女性をめぐるイスラーム法の展開[小野仁美]
第2章 エジプト女性運動の「長い20世紀」--連帯までの道のり[後藤絵美]
第3章 チュニジアの女性運動ーー国家フェミニズムから市民フェミニズムへ[鷹木恵子]
コラム1 ジーン・シャープが指南する非暴力行動という戦略[谷口真紀]
第4章 トルコにおける女性運動とイスラーム[若松大樹]
第5章 革命後イランの女性運動ーー女性活動家の言説[中西久枝]
第6章 湾岸諸国の女性運動ーー社会運動の不在あるいは団結できない事情[大川真由子]
コラム2 サウジアラビア女性の権利と政府のイニシアティブ[ドアー・ザーヘル]
コラム3 萌芽期のインドネシア女性運動ーー近代への試練[小林寧子]
第2部 越境する社会運動とジェンダー
第7章 女性をめぐる問題へのトルコの市民社会における取り組み[幸加木文]
コラム4 アメリカでヒズメット運動を実践するトルコ人移民の女性たちーー断食明けのニューヨーク[志賀恭子]
第8章 戦略としてのトランスナショナリズムとジェンダーーーヨーロッパとトルコにおけるアレヴィーの事例から[石川真作]
コラム5 アラーウィー教団のエキュメニカル運動とSDGs[鷹木恵子]
第9章 アメリカにおける若者世代のコミュニティ形成と社会運動[高橋圭]
コラム6 行動するトルコの女性たちーー女性の命は女性が守る[新井春美]
コラム7 「ひとりの女性も欠けさせない」--ラテンアメリカ発、“女性殺し”への抗議[伊香祝子]
第10章 国際移動を生きる女性たちーー越境するアフマディーヤの宗教運動[嶺崎寛子]
第11章 インドネシアのムスリマ活動家たちの結集ーー世界的に稀な女性ウラマー会議開催[野中葉]
コラム8 ヒジャブの陰でーータイ南部パタニ女性たちの挑戦[西直美]
コラム9 「ムサワ」の活動とムスリム・フェミニズム[小野仁美]
コラム10 男女の区別は存在しないーーセネガルのニャセンにおける女性指導者たち[盛恵子]
第12章 イスラエル人女性による平和運動「Women Wage Peace」--パレスチナと世界との連携を求めて[小林和香子]
コラム11 「水+塩=尊厳」--パレスチナの囚人をめぐる運動[南部真喜子]
コラム12 中東におけるラップとジェンダー[山本薫]
第13章 ゲイ・フレンドリーなイスラエルーートランスナショナルな運動と政治[保井啓志]
参考文献
女性・ジェンダー関連の団体組織と研究所のリスト
ベタ設定の「愛の不時着」はなぜ世界でヒットしたのか?「半沢直樹」のパワハラがいまだにウケる日本はヤバイ!?欧米ドラマで夫がすぐに捨てられる理由は?韓国ドラマの姑はなぜしつこいのか?-エンタメ性の高い連続ドラマには、必ずその国の世相が反映される。いまやビジネスにも家庭円満にも欠かせなくなった「ジェンダー視点」でドラマを見れば、世界のいまも見えてくる。韓国「椿の花咲く頃」「SKYキャッスル」、アメリカ「ハンドメイズ・テイル」「ザ・グッド・ファイト」、カナダ「アウトブレイク」、欧州「コペンハーゲン」、そして日本「きのう何食べた?」等々、世界各国から選んだ22本のドラマを、業界随一のジャナーリストがジェンダー視点で読みとく。楽しく読んで、そして見て、ジェンダー観をアップデート!
いまだに「普通ではない」という目を向けられがちな同性愛だが、実は、地球上の生物の間では、同性愛はまったく珍しくない。
実に1,500種を超える動物で、同性間の性行動が観察されているからだ。
しかし、なぜ、子どもを残さないはずの同性間性行動がこれほど盛んなのだろうか?
どうして、ヒトの社会では同性愛が抑圧されてきたのだろうか?
ジェンダーかセックスかという既存の枠組みを超え、性の多様性の本当の意味を明らかにする。
目次
はじめにーー「ジェンダー」を生物学に取り込む
Part1 同性愛でいっぱいの地球
自然界の同性愛者たち/鳥の同性カップルは子育てもする/揺らぐダーウィニズム?/同性間性行動と「性的指向」としての同性愛/ボノボはけっこうアマゾネス/イルカ─若衆宿と、義兄弟の契り/ゾウ─念者と若衆/一夫一妻の進化史/ペア・ボンドは雌雄の間で進化したのか/コウモリの豊かな性生活/稚児を持つテンジクネズミ/ローレンツのガンの同性カップル/繁殖に結びつかない性行動は珍しくない/シカと交尾するニホンザル/ほか
Part2 ヒトの同性愛を生物学から探る
「同性愛者」の誕生/生物やヒトの両性性を示す/性を決めるのは染色体か、ホルモンか/進化理論による宗教的自然観の破壊/ゴールトンと優生学/優生学の惨禍と没落/ゲイやトランスジェンダーになるのは親の育て方のせい?/生得的な方向付けの追及へ/利己的な遺伝子/ほか
Part3 生物学的説明の限界
同性愛の進化的な説明/遺伝子による行動の説明は難しい/ゲイ遺伝子を追え!/行動遺伝学いまむかし/ホルモンによる性の両義性説と行き詰まり/ジェンダー=社会的な性、という定義は妥当か?/雌雄二元論ではない生物学への試み/性的指向と性自認それぞれに対応する神経核/ほか
Part4 ジェンダーの生物学
一つの性に複数の性役割が存在する/一生の間で性役割が変わる/脊椎動物も性転換する/性役割の揺らぎ/性決定の方式も進化の途上/オスの精子で遺伝子組み換えをするサラマンダー/両性具有的なブチハイエナ/性の曖昧さと神聖さ/ほか
Part5 ヒューマン・ユニバーサルな同性愛
男女間の恋愛は、文化現象か生物学的な普遍性があるのか/異性愛の恋愛歌よりも古い、性別越境文化の遺物/男性同性愛が当たり前の古代ギリシアとローマ/キリスト教に攻撃されたキュベレー/キリスト教と同性愛の共存/同性愛の冬の時代/不寛容はイスラム社会への対抗?/日本の古層より/ほか
Part6 宗教戦争としてのホモフォビア・トランスフォビア
生物学的なベースは、セックスではなくジェンダー/性淘汰ではなく社会淘汰/なぜヒトの社会で同性愛が忌避されるようになったのか/ほか
Part7 多様性は繁栄への途
シリコン・ヴァレーは多様性でいっぱい?/日本の歴史的ギフテッド─三島由紀夫と南方熊楠/天才はいいことばかりじゃない/ほか
まとめーー「おわりに」にかえて
引用文献
「ジュニアそれいゆ」と「子供の科学」という2つの雑誌を読み込み、手芸・人形・インテリアなどの女性と結び付けられる〈手づくり〉と、工作・模型・ミリタリーなどの男性に割り当てられる〈自作〉をキーワードに、手づくり趣味の近・現代史を描き出す。
「女らしくしろ」「女になるな」
日本の女子選手たちは、男子選手ならば経験することのない、こうした矛盾した要求を突きつけられる。なでしこジャパン、女子レスリング……2000年代以降、かつて「男の領域」とされたスポーツで活躍する女子選手の姿をメディアで多く目にするようになった。
強靭な身体と高度な技能、苦しい練習を耐えるタフな精神力や自律が要求されるエリートスポーツの世界。その中でも「男らしいスポーツ」とされるサッカーとレスリングの世界で活躍するたくましい「女性アスリート」たちはどう語られたのか。メディアの語りから見えてくる「想像の」日本人の姿とは。そこに潜むコロニアリティとは。また、トランスジェンダーへの差別が絶えない社会で、トランスジェンダーやシスジェンダーでない選手たちは、女子スポーツの空間や「体育会系女子」をめぐる言説とどのように折り合いをつけ、スポーツ界に居場所を見出してきたのだろうか。
本書は、日本の女子スポーツ界を取り囲む家父長制的、国民主義的、異性愛主義的、そしてシスジェンダー主義的言説を明らかにし、抑圧の構造に迫る。同時に、その抑圧的環境を創造的に克服してきた選手たちにスポットライトを当てることで、「生きることのできるアイデンティティ(livable identity)」、そしてより多くの可能性に開かれた主体性(subjectivity)のあり方を探る。
2015年に国連加盟国が合意して決めたSDGs。その意味は「持続可能な開発目標」ですが、
ゴール(目標)が17個、さらにターゲット(具体的な目標)が169個と、その範囲は多岐にわたり、すべてを理解するのは簡単なことではありません。
シリーズ「SDGsのきほん」では、1巻につき1目標ずつ丁寧に解説していきます。本書では、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の内容や、世界における女性差別・男女格差の現状と背景について必要な基礎知識を得ることができます。
ページ数は32ページとコンパクトながら、巻頭に絵本がついていたり、さまざまなデータ資料がついていたりなど、子どもにもわかりやすく、なおかつ詳細な情報ものっているので、中身の濃い一冊です。
<もくじ>
絵本で考えよう!SDGs ステレオタイプって、何?/世界地図で見る「男女格差」/1.「ジェンダー平等を実現しよう」とは?/2.世界の女性差別の実態/3.女性差別が起こる背景/4.世界の主な国の女性差別/5.日本の男女格差/6.女性差別をなくすために/7.わたしたちにできること/8.だからSDGs目標5/くもの巣チャートで考えよう!/目標5のターゲットの子ども訳/SDGs関連資料1/SDGs関連資料2/SDGs関連用語解説/さくいん
手仕事をめぐる言説に隠されたジェンダー構造を明らかにする画期的研究
人々の関心を集めながらも、社会の傍流へ追いやられる手仕事がある。そんな「やりがいのあるものづくり」が奨励されるとき、その言説にはジェンダーの問題が潜んでいるのではないか。学校での家庭科、戦時下における針仕事の動員、戦後の手芸ブーム、伝統工芸における女性職人、刑務所での工芸品作りなど、趣味以上・労働未満の創作活動を支えている、フェミナイズ(女性化)する言説を探る。
「多くの女性化された創造活動は、それが「仕事」であっても、「家庭」と結びつけられやすく、またその語りは「楽しさ」や「やりがい」など、自己啓発的な言葉に満ちている。そして女性化された仕事は、今日、グローバルに組織されたものづくりの現場に広がっている。そこには、「女性」だけでなく、移民、女性化された男性、そしてその子どもたちも含まれ、家父長的な家族観がまだ強く、労働のための法やその準備のための教育が十分に確立していない社会では、こうした家父長的な構造を容易に利用できてしまうのだ。近代家族の中で女性たちが行ってきた仕事は、より女性化された人々に移譲され、消費者となった女性たちには移譲の現実が不可視化されている。この問題は、今を生きる私たちにとって、決して他人事ではないはずだ。」(本書より)
◎目次
序 言説の旅の始まり
言説が生み出すものづくりの世界
梅棹忠夫かく語りき
ジェンダー化のポリティクス
本書の構成
第一章 万一のために手芸をせよーー近代手芸論
学校で手芸を学ぶべし
皇后だって養蚕をしているのだから……
先ず心の美より養ふべし
母たる方々に手芸は実に必要
手工は家庭をして平和幸福の天地とならしむ
申さば一の慰み稽古の如くなり
第二章 国益に供せよーー内職論
産なきの輩への内職のススメ
国益に供せよ
誰にでもできて上品
決戦下の主婦の務でありませう
お金もうけだけが目的でできるものではありません
第三章 貴女は慰めになるーー戦時下の手芸論
戦争中なのに手芸なんて
軍艦だつてもとは手芸から出発してゐる
花をつくっている奴は非国民だ
真心の弾丸
メディアの中の慰問人形
背囊に小さな人形をぶら下げて
戦時だからこそ手芸が必要なのです
第四章 祈りを届けよーー千人針の表象
女性の“呪力”によって敵から身を守る
「千人針」という戦時パフォーマンス
表象の「千人針」
縫う女を見ていたい…
「男なのに胸がふくらみはじめたーー!?」ある日、自分の身体に異変を感じ始めた小学生の潮類(うしおるい)。同級生男子からはからかいの対象になり、母親をはじめ家族にも「普通ではない」ことを指摘され、男らしくなれない自分は存在自体を認めてもらえていないことにショックを受ける。成長するにつれ、違和感は次第に劣等感に変わっていき、みんなと同じになりたいと願う類はわざと男らしく振る舞うようになる。しかし、外見に現れる顕著な変化に類自身も戸惑うようになって……!? --曖昧な「性」に翻弄される、類の葛藤と成長、そしてそれに伴う家族・社会との向き合い方を描くヒューマン・ドラマ!!
はじめに
序論 アフリカの女性の生き方と学校教育
一 問題の所在と本書の目的
二 女子教育は何をもたらすのか
三 自律的主体を問い直す
四 ライフストーリーへの注目
五 本書の構成と調査概要
第一章 変わりゆく村
一 コイベ村の概観
二 地理的特徴と生業
三 マーレの社会制度
四 宗教と社会変容
《コラム1》 祈る
第二章 教育開発の展開
一 学校教育の導入
二 公教育の広がり
三 急増する就学者
四 成人教育の実施
五 教育の質の問題
六 学校教育の意義
第三章 進学か結婚か
一 就学した若者のライフプラン
二 マーレ女性のライフサイクル
三 就学と就業の結びつき
四 結婚している生徒の存在
五 就学と結婚の選択
六 就学と結婚をめぐるライフコースの交渉
《コラム2》 売る
第四章 女性性の再構築ー娘を学ばせた女のライフストーリー
一 マーレ女性の語りの態度と語りの場
二 オーコの略歴
三 「私は男を産んだ」
四 八人の娘の教育
五 望ましい暮らし方と現実
六 考察
《コラム3》 食べる
第五章 時代による差異のはざまでー女性教員のライフストーリー
一 教員としてのふるまい
二 就学をめぐる交渉
三 「完全な娘」であること
四 教職への不満
五 望ましいふるまい
《コラム4》 贈る
第六章 結婚後の就学ーー学校に通う母親たちのライフストーリー
一 既婚男性の就学
二 イテネシのライフストーリー
三 アッディスのライフストーリー
四 マルタのライフストーリー
五 既婚女性の就学
《コラム5》 産む
結論 教育を求める女性たちの関係的自律性
あとがき
参考文献
索引
緊急出版!笙野頼子最新作!
「平等」「差別禁止」を謳うLGBT法に忍び込んだ毒、その危険すぎる一語、
ジェンダーアイデンティティーとは? 今から一体何が始まるのか?
「体の性に合わせて区分する方がベターかな」とSNSで発信した女優が謝罪を余儀なくされ、渋谷区に新設されたトイレでは女子トイレがなくなり、区議がツイートした写真が2800万回以上表示されるなど、ネットを中心に大きな議論となっている。
本書はTERF(ターフ、本書で詳細に解説)とレッテルを貼られた笙野頼子によるLGBT法案の何が問題なのか、「性自認」とは何か、法案を推進する者の正体と理由、同様の法律を導入した各国の状況とその後の変化を伝える、報道、解説、提言の書である。
前文 LGBT理解増進法に隠された秘密、毒饅頭、その危険性とは?
1 ジェンダー? それは新世紀に突然変異して謎人権と化したウィルスである
2 てことで? これ、昔は誰も知らないフェミニズムヲタク用語でした
3 ジェンダー=「自己表明性別=言うだけ口だけ性別」と訳して新訳に出来る?
4 殴れば勝てる相手でも殴らず対等に話し合おう、肉体格差の是正も男女平等です
5 インチキポストモダンのクイアフェミニストで、世界的なジェンダー学権威のジュディス・バトラーが言い出しっぺなんですね
6 あほもかしこも反ジェンダーになあれ、女に生まれた、汝自身を知れ!
7 GENDER MEANS SEX, AND INCLUDES A PERSON’S GENDER IDENTITY AND GENDER EXPRESSION(翻訳? 不可能です笑)
8 トランス女性は女性ではなく男なんです
9 まあそういうわけで罪深いジェンダーウィルスですよ?
10 ほらこれが先述の「極右のでっち上げ」です二〇二一年夏、……
11 子供の性別を「自分で」決めさせた、タビストックジェンダークリニックの悲劇
12「トランス差別をやめる」と他の人権は? LGBT法案とは名ばかりジェンダー独裁
13 千載一遇で政権交代が出来たはずなのに、なぜか今ジェンダー平等でコケる百年政党
14 ターフとは? TRANS-EXCLUSIONARY RADICAL FEMINIST
15 趣味と実益を兼ねた富豪達のゲーム、ジェンダーイデオロギー
16 で、LGBTとLGBTQはどう違うのかね? そもそもQって何?
17 さて海外は少し夜が明けてきました、と言ってるうちに日本に第二波来襲