女性史研究、女性評伝作家・江刺昭子の集大成。第1巻は「弾圧されても信じる道を行く」「原爆被害を告発し、記録する」「60年安保と樺美智子」「重信房子と遠山美枝子」の各章にたたかい続ける女たちの肖像を描く。
「私は憤慨しとるんですよ」
ジェンダー平等後進国といわれる日本で、100年前から女性の地位向上を訴えていた人がいた。
戦前は男性にしかなかった「女性の参政権」を求め、戦後は無所属の参議院議員として人びとに慕われた。
国際社会の外圧を使い、データを揃え、仲間を募り、社会に波を作る──市川房枝の方法論はいまも褪せない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
戦前は平塚らいてうと組んで、女性の参政権を獲得する運動をはじめ、戦後は、参議院員として、女性差別撤廃条約批准を推進させ、男女雇用機会均等法の成立を後押しした。
戦前の米国行き、ILO(国際労働機関)事務所勤務、独立して婦選活動、終戦後の公職追放、60歳で参議院初当選、87歳で全国区トップ当選──。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いまよりさらに男尊女卑、性別役割分業意識が強い時代にあって、どのように社会を動かそうとしたのか?
そして今、彼女の願った男女平等は、本当に達成されているのか……。
〈働く女性のトップランナーとして、市川房枝87年の生涯をたどる〉
■はじめに
序章…………国際連合と日本女性をつなぐ
第1章………「農家の娘」が一四歳で米国留学を目指す
第2章………平塚らいてうと女性の参政権をめざす協会設立
第3章………アメリカへ渡る
第4章………ILO職員として女性の労働現場を歩く
第5章………戦前の「婦選」活動
第6章………戦争を生きぬく
第7章………公職追放と参政権獲得と
第8章………無所属の参議院議員として
第9章………「政治と金」に抗して
第10章………市川房枝のジェンダー政策
終章…………ジェンダー平等に向けての「長い列」
■おわりに
緊急出版!笙野頼子最新作!
「平等」「差別禁止」を謳うLGBT法に忍び込んだ毒、その危険すぎる一語、
ジェンダーアイデンティティーとは? 今から一体何が始まるのか?
「体の性に合わせて区分する方がベターかな」とSNSで発信した女優が謝罪を余儀なくされ、渋谷区に新設されたトイレでは女子トイレがなくなり、区議がツイートした写真が2800万回以上表示されるなど、ネットを中心に大きな議論となっている。
本書はTERF(ターフ、本書で詳細に解説)とレッテルを貼られた笙野頼子によるLGBT法案の何が問題なのか、「性自認」とは何か、法案を推進する者の正体と理由、同様の法律を導入した各国の状況とその後の変化を伝える、報道、解説、提言の書である。
前文 LGBT理解増進法に隠された秘密、毒饅頭、その危険性とは?
1 ジェンダー? それは新世紀に突然変異して謎人権と化したウィルスである
2 てことで? これ、昔は誰も知らないフェミニズムヲタク用語でした
3 ジェンダー=「自己表明性別=言うだけ口だけ性別」と訳して新訳に出来る?
4 殴れば勝てる相手でも殴らず対等に話し合おう、肉体格差の是正も男女平等です
5 インチキポストモダンのクイアフェミニストで、世界的なジェンダー学権威のジュディス・バトラーが言い出しっぺなんですね
6 あほもかしこも反ジェンダーになあれ、女に生まれた、汝自身を知れ!
7 GENDER MEANS SEX, AND INCLUDES A PERSON’S GENDER IDENTITY AND GENDER EXPRESSION(翻訳? 不可能です笑)
8 トランス女性は女性ではなく男なんです
9 まあそういうわけで罪深いジェンダーウィルスですよ?
10 ほらこれが先述の「極右のでっち上げ」です二〇二一年夏、……
11 子供の性別を「自分で」決めさせた、タビストックジェンダークリニックの悲劇
12「トランス差別をやめる」と他の人権は? LGBT法案とは名ばかりジェンダー独裁
13 千載一遇で政権交代が出来たはずなのに、なぜか今ジェンダー平等でコケる百年政党
14 ターフとは? TRANS-EXCLUSIONARY RADICAL FEMINIST
15 趣味と実益を兼ねた富豪達のゲーム、ジェンダーイデオロギー
16 で、LGBTとLGBTQはどう違うのかね? そもそもQって何?
17 さて海外は少し夜が明けてきました、と言ってるうちに日本に第二波来襲
ベタ設定の「愛の不時着」はなぜ世界でヒットしたのか?「半沢直樹」のパワハラがいまだにウケる日本はヤバイ!?欧米ドラマで夫がすぐに捨てられる理由は?韓国ドラマの姑はなぜしつこいのか?-エンタメ性の高い連続ドラマには、必ずその国の世相が反映される。いまやビジネスにも家庭円満にも欠かせなくなった「ジェンダー視点」でドラマを見れば、世界のいまも見えてくる。韓国「椿の花咲く頃」「SKYキャッスル」、アメリカ「ハンドメイズ・テイル」「ザ・グッド・ファイト」、カナダ「アウトブレイク」、欧州「コペンハーゲン」、そして日本「きのう何食べた?」等々、世界各国から選んだ22本のドラマを、業界随一のジャナーリストがジェンダー視点で読みとく。楽しく読んで、そして見て、ジェンダー観をアップデート!
障害とジェンダーの視点を結び付けた障害者ジェンダー統計は、障害者の実態をより正確に把握し、障害者の生活を変えることができるものとして国際的に重要性が指摘されている。障害者ジェンダー統計の先進国における研究動向と日本の現状を把握のうえ、障害の医学モデルから社会モデルへの転換に際し、障害者ジェンダー統計における新しい統計データの分析の方向性を示す。
手仕事をめぐる言説に隠されたジェンダー構造を明らかにする画期的研究
人々の関心を集めながらも、社会の傍流へ追いやられる手仕事がある。そんな「やりがいのあるものづくり」が奨励されるとき、その言説にはジェンダーの問題が潜んでいるのではないか。学校での家庭科、戦時下における針仕事の動員、戦後の手芸ブーム、伝統工芸における女性職人、刑務所での工芸品作りなど、趣味以上・労働未満の創作活動を支えている、フェミナイズ(女性化)する言説を探る。
「多くの女性化された創造活動は、それが「仕事」であっても、「家庭」と結びつけられやすく、またその語りは「楽しさ」や「やりがい」など、自己啓発的な言葉に満ちている。そして女性化された仕事は、今日、グローバルに組織されたものづくりの現場に広がっている。そこには、「女性」だけでなく、移民、女性化された男性、そしてその子どもたちも含まれ、家父長的な家族観がまだ強く、労働のための法やその準備のための教育が十分に確立していない社会では、こうした家父長的な構造を容易に利用できてしまうのだ。近代家族の中で女性たちが行ってきた仕事は、より女性化された人々に移譲され、消費者となった女性たちには移譲の現実が不可視化されている。この問題は、今を生きる私たちにとって、決して他人事ではないはずだ。」(本書より)
◎目次
序 言説の旅の始まり
言説が生み出すものづくりの世界
梅棹忠夫かく語りき
ジェンダー化のポリティクス
本書の構成
第一章 万一のために手芸をせよーー近代手芸論
学校で手芸を学ぶべし
皇后だって養蚕をしているのだから……
先ず心の美より養ふべし
母たる方々に手芸は実に必要
手工は家庭をして平和幸福の天地とならしむ
申さば一の慰み稽古の如くなり
第二章 国益に供せよーー内職論
産なきの輩への内職のススメ
国益に供せよ
誰にでもできて上品
決戦下の主婦の務でありませう
お金もうけだけが目的でできるものではありません
第三章 貴女は慰めになるーー戦時下の手芸論
戦争中なのに手芸なんて
軍艦だつてもとは手芸から出発してゐる
花をつくっている奴は非国民だ
真心の弾丸
メディアの中の慰問人形
背囊に小さな人形をぶら下げて
戦時だからこそ手芸が必要なのです
第四章 祈りを届けよーー千人針の表象
女性の“呪力”によって敵から身を守る
「千人針」という戦時パフォーマンス
表象の「千人針」
縫う女を見ていたい…
保育士養成課程の「子ども家庭支援論」の教科書。子どもと家族に対する,日本国憲法と福祉教育的権利保障,家族の多様性、ジェンダーの3つの視点を柱として,具体的,実践的内容を盛り込み記述。
〈書きかえ〉の日本近代文学史
何かを書きつけたい切望、そしてその周囲に生じるさまざな権力関係(=書きかえ)。
近代になって書くことを与えられた女性たち。そのテクストに現れる「複雑性=書きかえ」は何を物語っているのか。文学作品のみならず、書簡、同人誌、雑誌投稿欄など、有名/無名を超えた女性たちの実践の足跡をたどる試み。
手本通りに書くためのなぞり書きが、手本をゆがめ、やがてそれを切り裂くに至るように、SNS時代の今日に通ずる、制度と個々人の関係のその「裂け目」に肉薄した、かつてない日本近代文学史。
文学という“虚構がつくるジェンダー“と、“ジェンダーそのものの虚構性”は、いかなる関係を「現実」において切り結ぶのか?
序 章 書くことを拒否しながら書く──田村俊子「女作者」の複雑さ
第1章 〈女性〉を立ち上げる困難──『青鞜』における小説ジャンルの揺らぎ
第2章 自然主義が消去した欲望──森田草平「煤烟」のマゾヒズム
第3章 大正教養派的〈個性〉とフェミニズム──田村俊子・鈴木悦の愛の陥穽
第4章 労働とロマンティシズムとモダン・ガール
第5章 〈女性作家〉として生き延びる──林芙美子『放浪記』の変節
第6章 盗用がオリジナルを超えるということ──太宰治『女生徒』と川端康成の〈少女〉幻想
第7章 紫式部は作家ではない──国文学研究の乱世と文芸創作
第8章 戦後世界の見取り図を描く──野上彌生子『迷路』と田辺元の哲学
第9章 女性作家という虚構──倉橋由美子『暗い旅』盗作疑惑の周辺
あとがき
注
初出一覧
索引
ジェンダー概念が切り開く、これからのメディア論!
デジタル化と多様化が進むメディア。
SNSを介したフェイクニュースやヘイトスピーチの広がり。
それでもスマホを手放せない私たち。
メディアと社会の今をとらえるとき、「ジェンダー」は最適なレンズとなる。
メディア論の基礎をジェンダーの視点から学ぶ、新しい入門書。
【「序章」より】
日本の高等教育では、「女性」「ジェンダー」「多様性」といった概念は現在においてもまだ主流のテーマにはなっておらず、取り残された課題となっている。メディア論の領域でも例にたがわず、ジェンダー概念からメディアについて考える体系的な教科書はいくつかの例外を除いては刊行されていない。つまり、メディアに関する世界では、そもそも調査対象としての「メディア業界」がジェンダー不平等な構造になっているだけでなく、「メディア論」や「メディア研究」においても、男性の側から見た世界観、つまり社会の半分側からしか見ていない世界観を、あたかもそれがすべてであり全体像であるかのように考え、拡大、発展してきたと言えるのだ。
しかし、そうであるからこそ、ジェンダーの視点は情報化社会の構造、ひずみ、課題を考察する際に用いるべき優れた拡大鏡となり、現代の情報化社会が抱える諸課題の所在を案内するナビゲーターになりうるのではないだろうか。たとえば、差別的な視点を含むCMに対するネットでの「炎上」や、Twitterによるヘイトスピーチやミソジニックな投稿、蔓延するフェイクニュース、あるいはアイドルやファン文化などは学生たちにも身近な話題だが、こうしたことは「ジェンダー」というレンズを通して見てみることで、あらためてその商業主義や権威主義、男性中心の嗜好とそれらへの対抗的な行為などがはっきりと浮かび上がるようになり、メディア特有の問題の諸相が明らかになっていくだろう。
アメリカ・フランス・中国の大学におけるジェンダー教育の歴史や実践例を紹介し、国内の教育の実情、社会人教育・男性学の視点、LGBTIの学生への対応も提示する。ジェンダー教育がダイバーシティー環境の整備=社会の多様性に直結することを提示する。
はじめに 弓削尚子
第1章 北米の大学における女性学およびジェンダー研究の歴史的系譜と現在 シャラリン・オルバー[ゲイ・ローリー監訳、宮下摩維子訳]
1 北米の大学における女性学の現状
2 北米の女性学の歴史的系譜
3 女性学およびジェンダー研究をゲットー化しないために
解題 シャラリン・オルバー氏の知の冒険 ゲイ・ローリー
コラム ドナルド・トランプの時代の女性学およびジェンダー研究の展望 シャラリン・オルバー[ゲイ・ローリー監訳、宮下摩維子訳]
第2章 フランスにおけるジェンダー教育の軌道ーー高等教育機関を中心に クリスティーヌ・レヴィ
1 ジェンダー研究をめぐる環境とジェンダー教育の歴史的・社会的背景
2 高等教育機関での新しい動き
解題 「もう一つの可能性」としてのジェンダー・スタディーズ 矢内琴江
コラム フランスでのジェンダー概念をめぐる論争 クリスティーヌ・レヴィ
第3章 グループを育て、社会とつなげるーー大学でのジェンダー教育を活性化する新しい試み 柯倩★女偏に亭★[熱田敬子訳]
1 若者の悩みに答え、注目の社会問題に介入するーー授業の主題設定
2 グループを育成し、学生の主体性を育てるーー教育方法の探究
3 社会とつながり、ボランティアから学ぶーー知識と行動の転化
4 ボランティア学習の事例ーー『とことんヴァギナ・モノローグス』の上演と社会への貢献
解題 『まんこ語り』が育むフェミニズム・アクション 熱田敬子
コラム 中国における行動派フェミニストの成長とジェンダー・バックラッシュ 熱田敬子
第4章 男性学・男性性研究とジェンダー教育の重要性 伊藤公雄
1 男性学・男性性研究の誕生と発展
2 男子・男性を対象にしたジェンダー教育の重要性
コラム 学生と性暴力 弓削尚子
第5章 日本の大学におけるジェンダー教育の課題ーー社会を変革する希望の糧に 村田晶子
1 ジェンダー教育をめぐる日本国内の状況
2 高等教育におけるジェンダー教育の取り組み
3 日本の高等教育におけるジェンダー教育/研究の課題
コラム 学生が作る「ダイバーシティ・マップ」 安野 直
終 章 高等教育とジェンダーをめぐる今後の課題ーー国際シンポジウムでの議論を踏まえて 森脇健介
1 ジェンダー教育の歴史と現在の課題
2 フランスにおけるジェンダー・マスターコースの設置と専門職教育
3 『ヴァギナ・モノローグス』の実践と授業の方法論
むすびにかえて 村田晶子
権力はいかに言説のかたちをとって
身体・精神・欲望を形成するのか。
女と男の弁別が身体の自然に根ざすとする本質論的前提をくつがえし、
セクシュアリティ研究の方向を決定づけたフェミニズム/クィア理論の最重要書。
哲学、人類学、文学理論、精神分析の
テクストに折り重なる言説を縦横に扱いつつ、
ジュディス・バトラーは、ジェンダー化と本質論/ジェンダー化における
本質論の問題を鋭く見すえる。
ーーガヤトリ・C・スピヴァク
バトラーの才気喚発な議論は、
まさに可能性に満ちたトラブルを巻き起こし、
それによって、ジェンダーの階層秩序や強制的異性愛をささえる規範的虚構が、
文字通り信用するに値しないものであることをあばいていく。
ーーダナ・ハラウェイ
いまだに「普通ではない」という目を向けられがちな同性愛だが、実は、地球上の生物の間では、同性愛はまったく珍しくない。
実に1,500種を超える動物で、同性間の性行動が観察されているからだ。
しかし、なぜ、子どもを残さないはずの同性間性行動がこれほど盛んなのだろうか?
どうして、ヒトの社会では同性愛が抑圧されてきたのだろうか?
ジェンダーかセックスかという既存の枠組みを超え、性の多様性の本当の意味を明らかにする。
目次
はじめにーー「ジェンダー」を生物学に取り込む
Part1 同性愛でいっぱいの地球
自然界の同性愛者たち/鳥の同性カップルは子育てもする/揺らぐダーウィニズム?/同性間性行動と「性的指向」としての同性愛/ボノボはけっこうアマゾネス/イルカ─若衆宿と、義兄弟の契り/ゾウ─念者と若衆/一夫一妻の進化史/ペア・ボンドは雌雄の間で進化したのか/コウモリの豊かな性生活/稚児を持つテンジクネズミ/ローレンツのガンの同性カップル/繁殖に結びつかない性行動は珍しくない/シカと交尾するニホンザル/ほか
Part2 ヒトの同性愛を生物学から探る
「同性愛者」の誕生/生物やヒトの両性性を示す/性を決めるのは染色体か、ホルモンか/進化理論による宗教的自然観の破壊/ゴールトンと優生学/優生学の惨禍と没落/ゲイやトランスジェンダーになるのは親の育て方のせい?/生得的な方向付けの追及へ/利己的な遺伝子/ほか
Part3 生物学的説明の限界
同性愛の進化的な説明/遺伝子による行動の説明は難しい/ゲイ遺伝子を追え!/行動遺伝学いまむかし/ホルモンによる性の両義性説と行き詰まり/ジェンダー=社会的な性、という定義は妥当か?/雌雄二元論ではない生物学への試み/性的指向と性自認それぞれに対応する神経核/ほか
Part4 ジェンダーの生物学
一つの性に複数の性役割が存在する/一生の間で性役割が変わる/脊椎動物も性転換する/性役割の揺らぎ/性決定の方式も進化の途上/オスの精子で遺伝子組み換えをするサラマンダー/両性具有的なブチハイエナ/性の曖昧さと神聖さ/ほか
Part5 ヒューマン・ユニバーサルな同性愛
男女間の恋愛は、文化現象か生物学的な普遍性があるのか/異性愛の恋愛歌よりも古い、性別越境文化の遺物/男性同性愛が当たり前の古代ギリシアとローマ/キリスト教に攻撃されたキュベレー/キリスト教と同性愛の共存/同性愛の冬の時代/不寛容はイスラム社会への対抗?/日本の古層より/ほか
Part6 宗教戦争としてのホモフォビア・トランスフォビア
生物学的なベースは、セックスではなくジェンダー/性淘汰ではなく社会淘汰/なぜヒトの社会で同性愛が忌避されるようになったのか/ほか
Part7 多様性は繁栄への途
シリコン・ヴァレーは多様性でいっぱい?/日本の歴史的ギフテッド─三島由紀夫と南方熊楠/天才はいいことばかりじゃない/ほか
まとめーー「おわりに」にかえて
引用文献
ジェンダー・ギャップ指数で世界1位を続ける小国・アイスランドに移住して大統領夫人を経験した著者が、自らの体験も交え、40人以上の“スプラッカル”(並外れた女性たち)の生きざまを綴る。同指数で下位に低迷する日本のジェンダー政策への示唆に富む好著。
グローバル時代の今日、社会運動はますます様々な境界を越え、時に世界をも変革する大きな力を持つようになっている。ジェンダーの問題には保守的とされるイスラーム世界ではどのような広がりを見せるのか、各国の具体的な事例から多様な社会の現在を報告する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたってーー2『越境する社会運動』
はじめに
ジェンダー開発指数と自由度の評価数値
第1部 近代化とイスラーム諸国におけるフェミニズム運動
第1章 イスラームの興りと女性をめぐるイスラーム法の展開[小野仁美]
第2章 エジプト女性運動の「長い20世紀」--連帯までの道のり[後藤絵美]
第3章 チュニジアの女性運動ーー国家フェミニズムから市民フェミニズムへ[鷹木恵子]
コラム1 ジーン・シャープが指南する非暴力行動という戦略[谷口真紀]
第4章 トルコにおける女性運動とイスラーム[若松大樹]
第5章 革命後イランの女性運動ーー女性活動家の言説[中西久枝]
第6章 湾岸諸国の女性運動ーー社会運動の不在あるいは団結できない事情[大川真由子]
コラム2 サウジアラビア女性の権利と政府のイニシアティブ[ドアー・ザーヘル]
コラム3 萌芽期のインドネシア女性運動ーー近代への試練[小林寧子]
第2部 越境する社会運動とジェンダー
第7章 女性をめぐる問題へのトルコの市民社会における取り組み[幸加木文]
コラム4 アメリカでヒズメット運動を実践するトルコ人移民の女性たちーー断食明けのニューヨーク[志賀恭子]
第8章 戦略としてのトランスナショナリズムとジェンダーーーヨーロッパとトルコにおけるアレヴィーの事例から[石川真作]
コラム5 アラーウィー教団のエキュメニカル運動とSDGs[鷹木恵子]
第9章 アメリカにおける若者世代のコミュニティ形成と社会運動[高橋圭]
コラム6 行動するトルコの女性たちーー女性の命は女性が守る[新井春美]
コラム7 「ひとりの女性も欠けさせない」--ラテンアメリカ発、“女性殺し”への抗議[伊香祝子]
第10章 国際移動を生きる女性たちーー越境するアフマディーヤの宗教運動[嶺崎寛子]
第11章 インドネシアのムスリマ活動家たちの結集ーー世界的に稀な女性ウラマー会議開催[野中葉]
コラム8 ヒジャブの陰でーータイ南部パタニ女性たちの挑戦[西直美]
コラム9 「ムサワ」の活動とムスリム・フェミニズム[小野仁美]
コラム10 男女の区別は存在しないーーセネガルのニャセンにおける女性指導者たち[盛恵子]
第12章 イスラエル人女性による平和運動「Women Wage Peace」--パレスチナと世界との連携を求めて[小林和香子]
コラム11 「水+塩=尊厳」--パレスチナの囚人をめぐる運動[南部真喜子]
コラム12 中東におけるラップとジェンダー[山本薫]
第13章 ゲイ・フレンドリーなイスラエルーートランスナショナルな運動と政治[保井啓志]
参考文献
女性・ジェンダー関連の団体組織と研究所のリスト
2015年に国連加盟国が合意して決めたSDGs。その意味は「持続可能な開発目標」ですが、
ゴール(目標)が17個、さらにターゲット(具体的な目標)が169個と、その範囲は多岐にわたり、すべてを理解するのは簡単なことではありません。
シリーズ「SDGsのきほん」では、1巻につき1目標ずつ丁寧に解説していきます。本書では、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の内容や、世界における女性差別・男女格差の現状と背景について必要な基礎知識を得ることができます。
ページ数は32ページとコンパクトながら、巻頭に絵本がついていたり、さまざまなデータ資料がついていたりなど、子どもにもわかりやすく、なおかつ詳細な情報ものっているので、中身の濃い一冊です。
<もくじ>
絵本で考えよう!SDGs ステレオタイプって、何?/世界地図で見る「男女格差」/1.「ジェンダー平等を実現しよう」とは?/2.世界の女性差別の実態/3.女性差別が起こる背景/4.世界の主な国の女性差別/5.日本の男女格差/6.女性差別をなくすために/7.わたしたちにできること/8.だからSDGs目標5/くもの巣チャートで考えよう!/目標5のターゲットの子ども訳/SDGs関連資料1/SDGs関連資料2/SDGs関連用語解説/さくいん
ジェンダー問題解決に向けて世界の取組みを追った!あなたは身近なジェンダー格差に気づいていますか?
「ジュニアそれいゆ」と「子供の科学」という2つの雑誌を読み込み、手芸・人形・インテリアなどの女性と結び付けられる〈手づくり〉と、工作・模型・ミリタリーなどの男性に割り当てられる〈自作〉をキーワードに、手づくり趣味の近・現代史を描き出す。
大衆の価値観が激動した1970年代。誰もが歌えた「あの曲」が描く「女」と「男」の世界の揺らぎーー衝撃の名著、待望の文庫化! 解説 斎藤美奈子激動の1970年代、男らしさ・女らしさの在り方は大きく変わり始めていた。阿久悠、山本リンダ、ピンク・レディー、西城秀樹、松本隆、太田裕美、桑田佳祐……メディアの発信力が加速度的に巨大化するなか、老若男女が自然と口ずさむことのできた歌謡曲の数々。その時代の「思想」というべき楽曲たちが日本社会に映したものとは? 衝撃の音楽&ジェンダー論。解説 斎藤美奈子
フェミニズムと開発政策は女性たちを支援してきたのか? 国際開発政策は、女性が自分で稼ぐ能力と機会を拡大させて「ジェンダー不平等」を軽減してきた。しかし、それは政策が想定していたような女性の福利の向上につながるわけではなかった。現地で収集した膨大なデータをもとに、男性と女性の不可分な生計関係と女性の労働の強化を明らかにした労作。農業の低迷と人口増加が続くアフリカ農村部での女性支援の政策に一石を投じる。第23回大来賞受賞作品。