2巻は陸の生態系に目を向けて、水田・熱帯雨林・高山・地中など、それぞれの生態系を解説。生物たちのおもしろい生態や生態系にかかわる重要な役割などについても紹介する。また、動物による食害、感染症の媒介などの問題点についても取り上げる。
本書は、経営学の基本エッセンスを理解するための入門書である。初学者向けに各理論をその原理から丁寧に説明することを心掛けた。また、今日的課題である多様性および持続可能性と企業活動との対立点から克服方法まで論じた。
経営学の歴史は大量生産による大量消費社会の形成の歴史でもある。その歴史に沿って生産の仕組みを解説していく。それに伴って大量生産方式が人間的労働を失わせていく側面も考察していく。
一方、生産性を追求する中で人間労働が機械に置き換わっていくのをみながら、生産活動が人間による創造的労働と、機械による生産へと分化していくのを考察する。その歴史からこの先、労働が人間にとって魅力的で幸福をもたらすものになるには、どのようなあり方が可能なのか推論していく。人間は自然の一部であるので、ハーマンの定常経済論を応用しながら労働の質の多様性と物質循環型経済で持続可能な「経済発展」を実現する可能性を示す。
はじめに
第1章 科学としての経営学
第2章 富の生産力と分業
第3章 生産活動の本質
第4章 利益と費用、収穫逓減の法則
第5章 比較優位論と生産性
第6章 生産性と作業の合理化、集団の管理
第7章 標準化
第8章 人間の発見(ホーソン実験と統合理論)
第9章 トヨタ生産方式
第10章 トヨタ生産方式の発展型
第11章 モチベーション理論
第12章 経営戦略論
第13章 イノベーションによる企業成長と経営理論
第14章 人的資源管理論
第15章 組織に関する諸理論
第16章 多様性と持続可能性の視点で経営学を考える
資料編
参考文献
あとがき
TNFD v1.0完全対応
自然と共生し、成長する企業の在り方を紐解く
世界の市場や企業経営において、カーボンニュートラルの次の課題として「ネイチャーポジティブ」の実現に焦点が当たっています。企業の経済活動は森林や土壌、水、大気、動物といった自然資本によって支えられている一方で、それらを搾取し、負の影響を与える行為がともないます。ネイチャーポジティブとは、経済活動の影響で喪失した自然を回復軌道に乗せるために、生物多様性の損失を止め、反転させる緊急行動を起こす考え方のことで、2021年のG7サミットや2022年のCOP15などで議論が進み、産業界の共通課題として世界中で取り組みが始まっています。
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は2023年9月に、ネイチャーポジティブの指針となるフレームワークの最終版(v1.0)を公開しました。今後、多くの企業がこのTNFDフレームワークをグローバルスタンダードとして、自然への依存度や影響といったリスクと新しいビジネス機会を開示し、実行に移すことになると考えられています。
本書では、取り組みが加速するネイチャーポジティブの全体像を俯瞰するとともに、TNFD v1.0やその他の国際的なイニシアティブを用いて、企業がネイチャーポジティブを実現するための具体的なアプローチを解説します。さらに、自然リスクが高い8つの業界を取り上げ、業界ごとの課題や先進事例を詳述します。
今、世界は、気候変動、生物多様性の損失、汚染という三つの危機に直面するとともに、国際的にはロシアのウクライナ侵略、イスラエルの軍事行動など、地政学等に大きな転機を迎えています。さらに、我が国は、世界に先駆けて人口が減少し、高齢化が進んでいることに加え、社会生活の維持に必要なエネルギー・資源・食料等を海外に依存しています。その依存度を下げ、環境の危機に対応することは、我が国の安全保障を考える上でも重要な課題です。本年5月に閣議決定した第六次環境基本計画では、地上資源基調の、無形の価値、心の豊かさをも重視した「循環・高付加価値型の経済社会システム」への転換を求めています。2030年頃までの10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持つ可能性が高く、今がその「勝負の10年」の真っ只中にあります。それらに対応するには、十分なスピードとスケールをもって、政府一体となって、本計画に基づく重点戦略等の施策を進めていく必要があります。個人、地域、企業、国、地球はいわば「同心円」の関係にあるのであり、国民一人ひとりがどのように意識し、行動するかが極めて重要となります。
第1部 いじめへの認識とその実態
第1章 いじめを認識するために 小倉正義
第2章 発達障がいといじめの関連
ー発見・対応のポイントとその影響 小倉正義・山西健斗
第2部 いじめの予防の実際
第3章 統合保育といじめ予防 原口英之
第4章 ポジティブ行動支援(PBS)の推進から
期待されるいじめ防止効果 大久保賢一
第5章 発達障がいのある児童生徒の
いじめ被害を予防する学級経営 久保順也
第6章 発達障がいのある子どものいじめ予防の援助要請の促進 本田真大
第7章 女の子のグループ活動からみるいじめ予防 川上ちひろ
第8章 障がい理解教育といじめ予防 山根隆宏
第3部 いじめへの介入の実際
第9章 いじめ被害者への心理支援 飯田愛・小倉正義
第10章 いじめ加害者への心理教育 小倉正義・飯田愛
第11章 トラウマへのアプローチ 小倉正義・内海千種
第12章 学校における組織としてのいじめへの介入 池田誠喜
第13章 チームとしての対応 小倉正義
日中の書道史の碩学が、近年の新たな研究成果に基づき、古代から近代まで、自由で伸びやかな日本独自の文字文化の歩みとしての書道史を新視点から描きなおす。
「他者」との協同的な学習が推奨される教育現場で、いかに効果的な学習を促し、学習者の自律と社会的な共生を促すことができるのか。アクティブラーニングなどの実践から「多様性」が拓く学修の可能性を検討し、大学での教養教育デザインを再考する。
第1章 「他者」と学ぶ教育原理とアクティブラーニングの授業デザイン[佐藤智子]
1 大学教育におけるアクティブラーニング
2 大学生の学修の実態
3 アクティブラーニングの定義と課題
4 デューイの教育論からみるアクティブラーニングのあり方
5 授業の実践例:「学習理論入門」
6 アクティブラーニングの限界を超えた授業デザインへ
第2章 社会的マイノリティとの「対話」に向けたボランティア学習[江口怜]
1 ボランティア学習は世界を開くか
2 授業の実践例:「共生社会に向けたボランティア活動」
3 学生Aさんの学びの軌跡─野宿者支援の現場と向き合って
4 他者との出会いから学びを生み出すために
第3章 言語と文化の違いを超えて学生が学び合う国際共修授業[高橋美能]
1 国際共修授業発展の背景
2 東北大学の現状
3 国際共修授業における教育実践上の工夫
4 学習テーマとしての「人権」
5 別のテーマで実践した事例
6 学習テーマの選定と多様性を生かす教育実践
第4章 「言語の壁」を超えるトランス・ランゲージングの学び合い[島崎薫/プレフューメ裕子]
1 国際共修におけることばや言語の問題
2 「言語の壁」とは何か
3 トランス・ランゲージング
4 実践例:「Humans of Minamisanriku」
5 トランス・ランゲージングにおける学び
6 国際共修におけるトランス・ランゲージングの意義と今後の展望
第5章 コミュニティとの協働から学ぶサービス・ラーニング[菊池遼/藤室玲治]
1 サービス・ラーニングがコミュニティで果たすべき役割とは
2 被災地域のコミュニティとのサービス・ラーニング授業の成立経緯
3 授業の実践例:「被災者の生活再建・コミュニティ形成の課題とボランティア活動」
4 サービス・ラーニングはコミュニティにとって有効か
第6章 アートプロジェクトから学ぶ教養としての創造的思考[縣拓充]
1 アートプロジェクトと学び
2 教養としての創造的思考
3 千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN)
4 ワークショップ体験授業
5 アーティストとの協働によるプロジェクト
6 アーティストからの学びの機会をより有意義なものにするために
障害者雇用・就労にかかわる基本2法を軸に、関連諸法まで幅広く解説
平成25年の大改正以降、〈障害者差別禁止〉と〈合理的配慮提供義務〉を軸として事業者に対して実効的な対応を義務づけ、障害者雇用の一層の前進を図っている障害者雇用促進法。そして、障害のある人が基本的人権のある個人としての尊厳にふさわしい日常生活や社会生活を営むことができるよう、必要となる福祉サービスにかかわる給付・地域生活支援事業などの支援を定める障害者総合支援法ーー。障害のある人の社会参画にとって「はたらく」ということは大きな位置を占めるものです。そこで本書は、まさに多様性社会の基本法をなすと言っても過言ではないこの2法の条文に則した解説を両輪としつつ、障害者権利条約、障害者基本法、障害者差別解消法といった関連諸法をも含めて体系的に整理・解説。当分野第一線の研究者らによる決定版です。
第1部 障害者に関する法制度のあゆみ
第2部 障害者雇用促進法
第3部 障害者総合支援法
第4部 障害者関連諸法
第5部 その他の関連諸法
【事項索引/判例索引】
【詳細目次】
第1部 障害者に関する法制度のあゆみ
第1章 第2次世界大戦〜1950年代:傷痍軍人から身体障害者へ
第2章 1960年代:身体障害者雇用促進法と精神薄弱者福祉法の制定
第3章 1970年代:雇用義務制度の確立と福祉工場の設立
第4章 1980年代:対象となる障害者の拡大
第5章 1990年代:障害者基本法の制定
第6章 2000年代:多様な働き方への対応・障害者自立支援法の制定
第7章 2010年代:障害者差別禁止・合理的配慮規定の導入
第8章 2020年代:雇用と福祉のさらなる連携強化
第2部 障害者雇用促進法
第1章 総則
第2章 職業リハビリテーション
第3章 差別禁止と合理的配慮
第4章 雇用義務制度
第3部 障害者総合支援法
第1章 総則
第2章 支給決定の仕組み
第3章 給付内容:訓練等給付を中心に
第4章 障害福祉サービスの適切な提供
第4部 その他の関連諸法
第1章 障害者権利条約
第2章 障害者基本法
第3章 障害者差別解消法
第4章 障害者虐待防止法
第5章 障害者優先調達推進法
第5部 その他の関連諸法
第1章 就労支援法制
第2章 労働関係法制
第3章 所得保障法制
【事項索引/判例索引】
海で誕生した生命が陸に広がる足がかりにした海辺には、今でも多様な生きものがくらしています。しかし一方では、砂浜や干潟の消滅、打ち寄せられたごみなどによって汚染が進んでいます。海辺の生きものの多様性をさぐるとともに、海の環境の大切さについて考えます。
[第1章]海辺の地形と環境……岩でできた磯海岸/干潟や砂浜/激しい変化をくりかえす海岸 [第2章]磯にくらす生きもの……岩にくっついて生活/磯にくらす貝の仲間/貝殻をすてた貝の仲間/潮だまりの小さな世界/磯に咲いた花/迷いこんだ浮遊体/海に落ちた星?/ヨロイを着たエビやカニの仲間/いつも家探しのヤドカリ/磯にくらす魚、やってくる魚 [第3章]砂浜や干潟の生きもの……潮干狩りと干潟の貝/砂浜や干潟の貝のくらし/干潟でダンスをするカニ/そのほかの干潟のカニと砂浜のカニ/森にくらすアカテガニ/陸上生活をめざす海の生きもの/干潟は海のたいせつな浄化装置
人権は、アプリオリのルールや決まりではなく、また優しさや思いやりでもない。時に、人権を保障すべき国家に対峙し、ボーダーを超えて人と連帯するための規範・規準である。本書では、人権について学び、人権の目的や趣旨のために学び、人権が守られた環境の中で学ぶという人権教育のトータルな学びを理解するための概念と女性、子ども、貧困、多文化共生など個別テーマを詳解する。
日本語版への序文
謝辞
序文
略語一覧
第1部 人権:行動のためのアジェンダ
第1章 三人の語り
議論
本書の構成
第2章 人権の文脈化
本書の目的
私たちの取り組みはどこから始まったのか
第3章 人権についての枠組み
人権:歴史的視点
法的視点
社会学的視点
第4章 人権、正義、平和
コスモポリタンな世界観としての世界人権宣言
ユートピア世界観としての世界人権宣言
人権の概念
四つの自由
世界人権宣言と国家の抑圧
結論
第2部 政治、文化、不平等
第5章 女性の人権
女性による行動と人権の発展
女性の人権のための諸原則
オルタナティブな構想の開発
政治的な権力
公私の分離
グローバルな連帯
教育と女性の人権
第6章 人権とグローバルな変化
世界の不平等
グローバルな挑戦:開発
国民国家のグローバルな責任
教育と開発
グローバルな挑戦:環境
グローバルな市民社会
第7章 価値、文化、人権
冷戦:政治的レトリックとしての人権
ナショナリズム・コスモポリタニズム(世界市民主義)・多文化国家
宗教・人権・文化相対主義
関係主義(relationalism)
普遍的な人権を文脈化する
人権とアジア的価値
グローバルな人権の言説が包含する意味
第3部 学校における人権と民主主義
第8章 子どもの人権
子ども期の概念の変容
第12条と子どもの参画
多文化主義と学校教育
子どもの権利、発達と学校教育
第9章 シティズンシップ教育と人権
シティズンシップ教育と国民国家
民主的シティズンシップ教育と国家への帰属
民主主義、多様性、隠された歴史
民主主義と多様性
コスモポリタン・シティズンシップのための教育と人権
市民による行動、市民権、人権
人権教育に対する国際的・国家的な取り組み
人権教育の実施における挑戦と進展
民主的シティズンシップ教育と共有の価値、マイノリティのニーズ
人権教育の実践者が直面する課題
第10章 人権、政治、学校
学校とテスト
変革的教育(Transformative education)
人権教育のための教育原理
人権と歴史教育
人権教育:政策と原則を展開する
エピローグ
参照文献
索引
監訳者による解説
あとがきにかえて
著者・訳者紹介
「多様性」をテーマに、あらゆる視点から描くアンソロジー。「多様性」とは何だろうと考えさせられます。主人公は小学校高学年から中学生。巻分けは主人公と登場人物との関係性で。1冊に4作品収録されているから、きっとお気に入りの作品が見つかります。周りの人、そして自分自身を見つめ直すきっかけに!
君色パレット 多様性をみつめるショートストーリー(全3)
ちょっと気になるあの人
戸森しるこ・作/ひこ・田中・作/吉田桃子・作/魚住直子・作/佳奈・絵
いつも側にいるあの人
高田由紀子・作/光用千春・作/小手鞠るい・作/いとうみく・作/佳奈・絵
SNSで繋がるあの人
如月かずさ・作/おおぎやなぎちか・作/朝比奈あすか・作/佐藤まどか・作/佳奈・絵
近年、急速に注目度を増してきているeスポーツ。巨大産業としてビジネス界で注目されているだけでなく、地方創生や多様性に配慮した社会福祉としての側面から、自治体や教育現場でも試行錯誤が始まっている。
しかし一方で「スポーツ」に対する従来のイメージから、日本においてはeスポーツに対する否定的な意見や不安の声も根強く残っている状況もある。
改めて今、スポーツとは何か?遊びとは何か?といった根本的な問いについて、向き合って考えていく意義は大きいと言える。
また、日本でeスポーツが隆盛していくためにはどのようなことが必要なのか、eスポーツの普及によって社会にはどのようなメリットがあるのかなど、
スポーツ人類学、スポーツ教育学、スポーツ政策学の大学教員がそれぞれの立場からスポーツおよびeスポーツの様々な側面に焦点を当てながら考える。
約38億年前、地球に生物が生まれてから、数えきれないほどの種類の生物が生まれ、ほろび、または命をつないできました。いま地球上に生きている菌類、藻類、木や草、小さな虫から大きな動物まで、すべての生き物は、たがいにかかわりあい、支えあってくらしています。
この生き物たちの豊かな個性と、生命のつながりのことを、生物多様性といいます。
この本では、生きものたちの豊かさな個性を学びながら、生物多様性を守るために私たちができることについて紹介しています。
目次
4 はじめに
6 地球はどこにある?
8 大気
10 水
12 自然のバランス
14 植物
16 草
18 藻類
20 コケ
22 菌類
24 土
26 受粉
28 種子を運ぶ
30 多様な動物
32 ライフサイクル
34 虫
36 自然をつくりかえる動物
38 都市の動物
40 リサイクルする生き物
42 移動・渡り
44 進化
46 絶滅
48 海の生き物たちのつながり
50 サンゴ礁
52 熱帯雨林
54 山
56 砂漠
58 湿地
60 土の下の世界
62 海氷
64 生活に自然を取りいれよう!
66 自然は奇跡にあふれている
68 用語解説
70 さくいん
「多様性=ダイバーシティ」という言葉は「SDGs」よりも古くからある言葉ですが、海外に比べ日本ではこの概念があまり浸透していません。ジェンダー、LGBT、人種差別、発達障がい等への差別や考え方の違いを越えて個性が共生する社会を目指すには、どのような取り組みが必要なのかを様々な事例から解説。「多様性」を理解することで差別や争いのない未来を目指すためのシリーズです。
「多様性」ってどんなこと?(全4)
ダイバーシティとSDGs
ちがうからたのしい・ちがうからできること
ジェンダーフリーってなんだろう?
ニューロダイバーシティってなんだろう?
遺伝学でわかったアユのすべてを、最新の研究データをもとに解説。アユの過去(遺伝子)を解明すると、アユの未来がみえてくる。全国のアユの類縁関係などから、意外な事実がわかってきた。天然アユを保全・保護するための、漁業、養殖、遊魚、自然保護に携わる人の必読書。研究者のために、これまでのアユ研究の論文リスト、研究・分析法を巻末に収載。