特集 児童思春期の衝動的行動ー生育歴・特性・家族のなかにヒントあり!
今回の特集は児童思春期精神看護における“衝動性”に焦点をあてました。本特集では“衝動性”,あるいは人や物に対する衝動行為への介入だけではなく,その背景要因への理解やアプローチの仕方,普段の生活のなかでのかかわりからめざすもの,衝動行為を引き起こす環境とその整備についても検討しました。
特集冒頭では傷つきを抱えた子どもたちへの看護について事例を交えて考察しております。肝はかかわりを通じていかに「自分は守られている」感覚をもってもらうかですが,本稿で語られる,それが果されるための看護の基本はシンプルかつ根本的なものです。続く記事では児童思春期精神看護において欠かせない「アタッチメント」について,その形成がいかに子どものこころの安定に寄与するか,『子どものこころを育むケア』の編著者にご紹介いただきました。座談会では,先進的に取り組んでいるゲーム障害への治療・看護を通じて,衝動的な欲求に対して本人が対処できるようになる支援について語っていただきました。特集最後は感覚過敏。感覚過敏研究所を立ち上げみずから所長を務める執筆者は自身が感覚過敏当事者。感覚過敏を生きるということ,またそれらをやわらげる工夫などを紹介しています。“感覚は多様なもの”そのシンプルな事実は対象の背景要因への理解の重要な前提です。
子どもが思春期に入ると、親子関係は大きく変化し、わが子との接し方に親の戸惑いは膨らむばかり。本書では思春期の心理から、発達障害、精神疾患、自殺関連行動、ゲーム依存、不登校に至るまで幅広くカバーし分かりやすく解説。思春期の子を持つ親御さん、教師の皆さんに向けての至高の一冊。
入学式から、合唱コンクール、卒業式、修了式まで。重要行事を全て網羅した式辞21選。名言やエピソードをちりばめたイメージしやすい講話40選。多感な時期、生徒の心にもすっと入る。
4/1発売の3〜9才向け性教育本に続き、今回は思春期の子どもがいる親向けの性教育本。著者も同じアクロストンさん。4月発売の本は「子どもと性のはなしをしよう」がメインテーマでしたが、思春期の子どもの場合はコミュニケーションをとるのさえひと苦労。性の話をオープンにできる家庭は多くありません。一方で、性の悩みは本格化、具体的になっていく年齢でもあります。そこで、「思春期の子どもの頭の中をのぞいてみたら、こんな性の疑問やもやもやがある」という実際の子どもたちの声を集め、それに対してアクロストンさんが回答&解説をしていくことで、思春期の子どもの親として知っておくべき性の知識を学べる本に。
10代の性について相談ができる「思春期外来」。
同外来を8年間行っている婦人科の担当女医さんが、
性の悩みにすべて答えます!
本書は、上野皮フ科・婦人科クリニックの婦人科の女医さんにQ&A形式で、さまざまな性の悩みに答えてもらっているものです。女医さんたちは、10代のみなさんの不安の解消に少しでも役に立てればと丁寧に答えてくれました。
また思春期のお子さまを持つ保護者みなさんにとっても、なかなか自分の子どもに性の相談、教育を行うのは難しいもの。そういう方々にも読んだもらいたい一冊です。
婦人科の先生もみんな通ってきた「思春期」。きっと10代のみなさんの力になってくれると確信しています。
【主な内容】
第1章 女性の性の悩み
Q 生理痛がつらいのですが、どうしたらいいですか?
Q 月経量が多すぎる気がするのですが病気の可能性はありますか? 逆に少なすぎる場合は心配ありませんか?
Q 生理前に胸が張って痛いのですが、病気ですか?
第2章 男性の性の悩み
Q 10代の男子は性欲が強いのが普通ですか? 女子も強いの?
Q 急に性欲が強くなることがあるのですが、何が理由なのですか?
Q 自分が早漏なんじゃないかと心配です。
第3章 性行為についての悩み
Q 経験がない女性とセックスをする場合、男性はどんなことに気をつけたらいいの?
Q 初めてセックスをしたのですが、まったく気持ちよくありませんでした。不感症なのでしょうか?
Q 妊娠したかもしれません。どうしたらいいですか?
Q 「人工妊娠中絶」は、身体にどのような影響を及ぼしますか? もう妊娠できなくなることもあるのでしょうか……。
Q 生理中は妊娠しないって本当ですか?
第4章 性感染症についての悩み
Q 自慰でも性感染症になることはありますか? そもそも性感染症って、どうやったらう
Q 最近、デリケートゾーンがかゆいんです。もしかして性感染症にかかってしまったのでしょうか……?
第5章 10代の子どもを持つ親の悩み
Q 自分の子どもが初めて婦人科に行く場合、親はどのようにすればいいですか?
Q 高校生の娘を持つ母です。最近、娘の生理の様子がおかしい気がします。でも、本人は何も話してくれません。どうしたらよいでしょうか?
おわりに 性について悩んでいるすべての10代の人へ
Q 性について悩んだら、誰に相談すればいいですか?
著者自身が経験した思春期の苦しみの記録「思春期日記」とそれを克服するために様々な書物から得た珠玉の言葉たちを読者に紹介。苦しみの内容や程度は違っても、同じように悩める思春期・青年期を過ごしている若者たちに、少しでもそれを和らげ、自分自身の糧としていく方法を届ける。
第一章 思春期日記
一 心の闇への入り口
二 高校入学
三 制御不能な情緒不安定
四 人間形成のめざすもの
五 友人関係と人格形成
六 異性と人格形成
七 情緒不安定の原因と克服法
八 成長のきざし
第二章 悩みの特効薬
一 物事に動じない強い精神力を求めるあなたへ
二 うまくいかない人間関係に悩むあなたへ
三 周りの人の目が気になってしまうあなたへ
四 気分の浮き沈みによる情緒不安定に悩むあなたへ
五 人に好かれる会話術を身につけたいあなたへ
六 つらい現実から逃避したいと思うあなたへ
七 立派な人格を持ちたいと願うあなたへ
八 必ずやってくる死 〜永遠の暗闇の世界〜 を恐れるあなたへ
自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などソーシャルスキルに課題を抱えている子どもや、診断は受けていないけれど友だち関係に困っている子どもが、友だちと上手につきあっていくためのプログラム「PEERS(Program for the Education and Enrichment of Relational Skills)」。アメリカUCLAの研究機関で開発されたPEERSを使って、親子で協力しながら友だち作りを実践するためのセルフヘルプ・ガイド。
ボッキってなに?なぜ胸はふくらむの?マスターベーションってなに?40年間、世界中で読み継がれる性教育絵本。
日本糖尿病学会と日本小児内分泌学会による小児・思春期糖尿病に関するガイドラインの改訂版.今版では国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)のガイドラインや『糖尿病診療ガイドライン』との整合性を図りつつ,小児・思春期糖尿病の診断・治療,患児・家族支援や移植・再生医療,ケアについてCQ・Q形式で明確な指針をまとめた.小児科医,一般内科医および糖尿病に携わるメディカルスタッフに必携の一冊.
学者でも専門家でもない、どこにでもいるお母さんたち。一つだけ違うのは多言語習得の活動に参加しているということ。そんなママたちも、子育ての日常では、戸惑ったり、驚いたり、喜んだり、時には泣きたくなったり・・・。ドタバタな毎日の中、赤ちゃんや子どもたちがことばが話せるようになっていく姿を、みんなでおしゃべりしながら見てみると、いろいろなことが見えてきました。
当たり前だと思っていた日々の生活や成長の中から見えてきた、赤ちゃんからのメッセージは、「もっと驚き、感動してよ!」「人間っておもしろいよ!」ということ。
家族で多言語活動に参加しているママたちなので、こどもたちのことばの成長のことだけではなく、ママ自身が新しいことばと出会ったときの体験の中に、大人の中にもある、ことばの赤ちゃん体験を見つけることもできました。
子育てのあるあると愛がいっぱい詰まった話に共感できるところもいっぱい。
読んだみんなが「子育てが100倍楽しくなる!」そんなきっかけになれる本です。
【目次】
第1章 赤ちゃんは生まれた時から話してる
第2章 子育てはゆっくりと
第3章 赤ちゃんのプロセスに、“まちがい”はない
第4章 そのプロセスから見えること
第5章 人との関わりの中で生まれてくることば
第6章 お母さんの目
第7章 お絵描きはことばと一緒
第8章 文字も昔から
第9章 家族みんなでホームステイに挑戦
第10章 多言語で子育て
アドラー心理学は人生の岐路に立つ若者をどう支援することができるのか?アドラー心理学による「勇気づけ」により、思春期・青年期が抱える諸問題の解決策を提示する。
友だち、学校、家、自分自身……中高生の悩みは「思春期」だから? それとも自分のせい? スクールソーシャルワーカーの著者が中学生の素朴な疑問から考える。シリーズ第19弾。
【著者からのメッセージ】
思春期は難しい年頃だ
そう言われたり、言ったりしたことはないでしょうか。
思春期に子どもたちが抱くもやもや、しんどさ、イライラ。その難しさは「思春期」のせいでしょうか。ルッキズムや性差による役割の押し付け、理不尽な校則や指導、いじめ、環境による機会の格差……子どもたちをしんどくさせる要因は、実は世の中の側にあります。思春期の中にある子どもたちには「そのしんどさはあなたのせいじゃない」と、そして子どもと関わる大人たちには思春期のせいにせず子どもたちが見ているものを一緒に見てほしいと、そう伝えたくて書きました。
【著者プロフィール】
鴻巣麻里香
KAKECOMI代表。精神保健福祉士、スクールソーシャルワーカー。1979年生。外国にルーツがあることを理由に差別やいじめを経験する。ソーシャルワーカーとして精神科医療機関勤務、東日本大震災の被災者・避難者支援を経て、2015年非営利団体KAKECOMIを立ち上げ、こども食堂とシェアハウスを運営している。共編著に『ソーシャルアクション! あなたが社会を変えよう』(2019年、ミネルヴァ書房)。
●ワークショップ「さまざまな自立のかたち」では,多岐にわたる自立のあり方を,「自立とは何か」「自立の始まりと目標は何か」「依存と自立は対立するものではなく共存関係にあるのかどうか」について考えるなかで,「治療者としての自立とはどういうことなのであろうか」を考える。
●目次
第27回大会 ワークショップ「さまざまな自立のかたち」
若者たちの「働く」と「自立」に寄り添う(松田 考)
薬物依存症の回復支援施設から見た自立(森 亨)
自立の形よりも自立までの道のり(大嶋正浩)
討論記録(白波瀬丈一郎・平野直己・松田文雄)
●第27回大会教育講演
思春期青年期の母娘関係ー年齢による変遷を通して(馬場禮子)
●原著
グループの視点でとらえた思春期デイケアにおけるSSTの特徴と役割(奥山玲子・木下弘基・河合健彦)
●総説
ルーマニア孤児の追跡研究の展望(佐藤篤司)
●国内事情
兵庫県立光風病院・児童思春期精神科の現状ー兵庫・神戸の児童精神科の歴史を踏まえて(補永栄子・田中 究)
●国際事情
「新しい」アダルト・アタッチメント・インタビュー研修会に参加してー「アタッチメントと適応の力動ー成熟モデル(DMM)」とは何か(三上謙一)
●第27回日本思春期青年期精神医学会大会記録
一般演題
内的なひきこもりをめぐる治療状況がターニングポイントとなった思春期女子の一例(渡辺由香・他)
思春期統合失調症例に対する精神療法的関与に関する考察(宮崎健祐・他)
児童思春期デイケアにおけるスタッフの役割について(木下弘基)
森1 メソッドの試み(遠藤季哉・他)
青年期女性の女性性の発達と被養育経験との関連(脇坂陽子・他)
発達障害傾向のある女性との心理療法過程(住 貴浩)
自己愛の病理と自閉症スペクトラム障害の関連について(松岡恵里佳・他)
思春期における自己愛の病理と発達特性について(補永栄子・他)
就労困難に直面する若者について(岡アユ美・他)
学生相談における性別違和を持つ学生への支援(斉藤美香)
措置入院を経験した事で変化したと思われる思春期ケース(横田周三・他)
心理的虐待を受けた女児の治療経験(伊藤一之)
「根本的なところは寂しい」と訴える高校生男子の事例(後藤龍太)
前思春期の小学生女児との面接過程(奥山玲子・他)
思春期の男子とその母親を抱えること(堀江桂吾)
繋がることへの希求と破壊(松浦秀太)
思春期外来を訪れる母親たち。家族や周囲に振り回され、子育てに傷ついた彼女たちの苦しみにベテラン精神科医が優しく寄り添う。
1 干渉しがちな母と無関心な父
2 期待と不安は紙一重
3 子育ての理想と現実
4 子どもが愛せない!
5 夫婦の確執が影を落とす
6 姑の視線に縛られる
7 親の言葉が子育てを支配する
発達障害のある子どもが成長し、自分の障害のことや友人関係のこと、また将来のことに悩み、不安を感じる中で、専門家や支援者、そして周囲の大人たちは、彼らにどんな支援ができるのでしょうか。自己理解、診断告知、SST、就労支援などに焦点を当て、わかりやすく解説します。
第1部 研究者からのメッセージ
序 章 発達障害と思春期・青年期 (小島道生)
第1章 思春期・青年期の発達支援ーー「時間軸」をいだき、「自己成長」を支える (小島道生)
第2章 自己理解を深める心理的支援 (滝吉美知香・田中真理)
第3章 本人への診断告知と支援 (小谷裕実)
第4章 自分らしく生きるためのソーシャルスキル・トレーニング (山本真也・井澤信三)
第5章 自分らしさを生かす就労支援 (田中敦士)
第6章 海外の思春期発達障害者支援の先進的な取り組みーーセルフ・アドボカシー・スキルを中心に (片岡美華)
第2部 現場のプロからのメッセージ
第7章 教育センターでの高等学校への支援 (堀部淑恵)
第8章 発達障害者支援センターでの大学生支援 (和田康宏)