・診断と治療を融合した画期的コンセプト「セラノスティクス」が、がん医療に革命をもたらしている。前立腺がん診療を一変させたPSMA治療をはじめ、核医学分野は過去10年で劇的な進化を遂げた。
・さらには、がん関連線維芽細胞を標的とするFAPI-PETなど、次世代技術の登場でセラノスティクスの可能性は無限に広がっており、さらなる発展が見込まれる。
・本特集では、セラノスティクスの基礎から最新動向まで、第一線の専門家がわかりやすく解説する。セラノスティクスに馴染みのない読者の皆様にその魅力が伝わり、理解を深めていただけることを期待したい。
■セラノスティクスーーPET画像診断から核医学治療へ
・はじめに
・具体例からみるセラノスティクスの原理と課題
〔key word〕セラノスティクス、原理、課題、前立腺癌、PSMA
・PET診断薬の院内製造の現状
〔key word〕PET診断薬、院内製造、サイクロトロン、合成装置
・神経内分泌腫瘍に対するルタテラ治療
〔key word〕ルテチウムオキソドトレオチド(ルタテラ静注®)、神経内分泌腫瘍(NEN)、ペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)
・褐色細胞腫・パラガングリオーマに対するライアット治療
〔key word〕褐色細胞腫(PCC)、パラガングリオーマ(PGL)、131I-MIBG、核医学治療
・前立腺癌に対するPSMA標的治療
〔key word〕前立腺特異膜抗原(PSMA)、PET、核医学治療、セラノスティクス
・FAP(線維芽細胞活性化タンパク質)標的PETからセラノスティクスへの挑戦
〔key word〕線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)、線維芽細胞活性化タンパク質阻害薬(FAPI)
・核医学セラノスティクスにおけるdosimetry
〔key word〕セラノスティクス、MIRD法、モンテカルロ(MC)シミュレーション
・お わ り に
●TOPICS 細胞生物学
・下垂体バソプレシンが生み出す頑強な概日時計ーー時差ボケ改善を目指して
●TOPICS 産科学・婦人科学
・フソバクテリウム細菌感染は子宮内膜症の発症を誘導する
●連載 臨床医のための微生物学講座(25)
・ヒトプリオン
〔key word〕プリオン、異常型プリオンタンパク(PrPSc)、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)
●連載 緩和医療のアップデート(20)
・アドバンス・ケア・プランニングーーわが国における望ましいACPとは?
〔key word〕アドバンス・ケア・プランニング(ACP)、エビデンス、論点、課題、地域連携
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(12)
・細胞内核酸センサー経路の異常活性化を起因とする自己炎症性疾患
〔key word〕自己炎症性疾患、COPA症候群、cGAS-STING経路
●FORUM 戦争と医学・医療
・はじめに
●FORUM 戦争と医学・医療 (1)
・イスラエルによるパレレスチナ・ガザへの軍事侵攻と健康破壊の実態
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・腸内細菌(腸内フローラ)は、免疫によって認識・排除されることなく、むしろ健康維持に極めて重要な役割があり、腸管上皮細胞や腸管粘膜固有層に存在する免疫細胞、さらには遠隔組織の機能を制御する細菌も存在する。長年不明だった実態が、次世代シークエンサーの開発や培養技術の革新により明らかになってきた。
・共生する腸内細菌(腸内フローラ)のバランスが異常になると、さまざまな疾患の発症につながり、また、その病態と深く関わっていることも明らかになってきている。
・本特集では、基礎研究分野の最先端、臨床医学分野における治療応用の最前線を紹介する。
■腸内フローラの研究進展と臨床応用
・はじめに
●基礎研究の進展
・口腸臓器連関から紐解く炎症性腸疾患ーー口腔細菌の腸管定着戦略
〔key word〕臓器連関、炎症性腸疾患(IBD)、歯周炎、口腔細菌、異所粘膜定着戦略
・腸脳相関における腸内細菌の役割
〔key word〕腸脳相関、迷走神経、腸内細菌
・腸肝軸を介した腸内細菌関連因子が関わる肝臓のホメオスタシスと病態
〔key word〕腸肝軸、腸内細菌代謝物、組織微小環境
・短鎖脂肪酸と腸内細菌叢
〔key word〕酢酸、プロピオン酸、酪酸、メタボローム解析
・上皮バリアと腸内細菌
〔key word〕腸内細菌、上皮バリア、腸管免疫システム
・バクテリオファージと腸内細菌
〔key word〕バクテリオファージ、腸内共生病原菌、ファージ療法、エンドライシン
・マイクロバイオームによる消化管感染の制御
〔key word〕腸内細菌、病原細菌、消化管感染、定着抵抗性(CR)、マイクロバイオーム
・代謝性疾患と腸内細菌
〔key word〕腸内細菌代謝産物、肥満、糖尿病、腸内細菌叢
・プロバイオティクス研究の最新動向
〔key word〕プロバイオティクス、プレバイオティクス、次世代プロバイオティクス、生菌製剤(LBPs)
・IgA抗体と腸内フローラーー有用菌/病因菌識別と臨床応用
〔key word〕分泌型IgA抗体、有用菌、病因菌、poly-reactivity、経口抗体医薬
・腸内細菌由来代謝物の機能
〔key word〕腸内細菌、短鎖脂肪酸(SCFA)、トリプトファン代謝物(Trp)、ポリアミン、胆汁酸
●治療への応用
・循環器疾患と腸内細菌叢ならびに腸内細菌関連代謝物
〔key word〕動脈硬化、エンテロタイプ、バクテロイデス門菌、心不全、トリメチルアミンーN-オキシド(TMAO)、フェニルアセチルグルタミン(PAGln)
・新しいステージに入った多発性硬化症の細菌叢研究
〔key word〕多発性硬化症(MS)、腸内細菌叢、メタゲノム解析、ロングリード解析、二次進行型MS(SPMS)
・過敏性腸症候群と腸内細菌
〔key word〕過敏性腸症候群(IBS)、脳腸相関、腸内細菌、介入研究
・生活習慣病と腸内細菌ーー予防と治療の展望
〔key word〕生活習慣病、腸内細菌叢、フレイル、胆汁酸(BA)
・炎症性腸疾患に関係する腸内細菌についての知見
〔key word〕炎症性腸疾患(IBD)、腸内細菌、糞便移植、プレバイオティクス、プロバイオティクス
・実装化に向けた腸内細菌叢移植療法の現状と展開
〔key word〕腸内細菌叢移植療法(FMT)、抗菌薬併用FMT(A-FMT)、潰瘍性大腸炎(UC)、Clostridioides difficile感染症(CDI)、マイクロバイオーム創薬
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・遺伝性疾患治療の革新的な進歩に伴い、新生児スクリーニングによる早期診断の重要性が高まっている。
・国内では20疾患のスクリーニングが公費化されているが、さらに疾患を追加した“拡大新生児スクリーニング”も各地で実施されており、出生後まもなく診断されることで高い治療効果を得た症例も報告されている。
・本特集では、“拡大新生児スクリーニング”の公費化など、社会実装に向けた社会的・倫理的・技術的な問題を解説し、原発性免疫不全症、脊髄性筋萎縮症、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィーの4疾患について、スクリーニングの実際と陽性例への対応を紹介する。
■TOPICS 救急・集中治療医学
・院外心停止患者の救命処置における性別および年齢の違いによる影響
●TOPICS 神経精神医学
・矯正精神医療の現状と課題
●連載 臨床医のための微生物学講座(22)
・サイトメガロウイルス
〔key word〕先天性CMV感染症、日和見CMV感染症
●連載 緩和医療のアップデート(17)
・小児緩和ケアのあゆみ
〔key word〕小児緩和ケア、発達段階、家族、ホスピス
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(9)
・脳組織Treg分化における抗原提示細胞
〔key word〕脳梗塞、脳Treg、TCR、抗原提示細胞
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(23)
・死因究明の実践6
●FORUM 病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ーー病院建築におけるコンサルティング
●拡大新生児スクリーニング検査の成果と展望
・はじめに
・拡大マススクリーニング公費化に向けた社会的課題
〔key word〕ガスリー法、タンデムマス法、RUSP、階層分析法、一対比較
・拡大新生児スクリーニングにおける倫理的・法的・社会的課題
〔key word〕新生児スクリーニング(NBS)、生命倫理、ELSI(倫理的・法的・社会的課題)、差別、アクセスの公平性
・新生児スクリーニングの技術的な課題
〔key word〕新生児スクリーニング、ターゲット計測、ノンターゲット計測、ゲノム、プロテオーム
・先天性免疫異常症に対する新生児マススクリーニング検査
〔key word〕TREC、KREC、新生児マススクリーニング検査、重症複合免疫不全症(SCID)、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)
・脊髄性筋萎縮症スクリーニングの実際
〔key word〕脊髄性筋萎縮症(SMA)、SMN1遺伝子、SMN2遺伝子、SMNタンパク質、MLPA法
・ライソゾーム病の新生児スクリーニングの実際
〔key word〕推奨統一スクリーニング・パネル(RUSP)、酵素補充療法(ERT)、造血幹細胞移植、中枢神経障害、精度管理
・副腎白質ジストロフィーの現状と課題
〔key word〕副腎白質ジストロフィー(ALD)、新生児スクリーニング、極長鎖脂肪酸
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・近年、2型糖尿病の治療法はめざましい進化を遂げており、個人の病状や併発症、生活習慣や好みに応じた治療薬の選択が可能になりつつある。
・特に、インクレチンの作用に基づく治療薬は、血糖値の改善や体重減少だけでなく、心血管疾患、糖尿病関連腎臓病、代謝性機能障害に伴う脂肪肝疾患などへの追加的な利益が期待されている。
・本特集では、インクレチン研究をリードする研究グループに加え、心血管疾患、DKD、MASLD、フレイル・サルコペニア、肥満などの併発症・合併症の専門家に執筆いただく。
■GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬ーー非臨床・臨床のエビデンスと実臨床における注意点
・はじめに
・インクレチン研究のあゆみと新たな展開
〔key word〕糖尿病、腸管ホルモン、インクレチン、インスリン
・受容体作動薬の分類と血糖改善・体重減少効果のメカニズム
〔key word〕インスリン、グルカゴン、2型糖尿病、肥満症、摂食中枢
・心血管疾患に対するGLP-1受容体作動薬の効果
〔key word〕2型糖尿病、GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬、主要心血管イベント(MACE)、心不全
・糖尿病関連腎臓病におけるGLP-1受容体作動薬とGIP/GLP-1受容体作動薬の腎保護作用に関する非臨床・臨床からのエビデンス
〔key word〕GLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬、2型糖尿病、糖尿病関連腎臓病、腎保護作用
・NAFLD/NASH合併糖尿病に対する非臨床・臨床のエビデンス
〔key word〕非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、糖尿病治療薬、肝線維化
・高齢者糖尿病におけるGLP-1受容体作動薬の使用の意義と注意点
〔key word〕高齢者糖尿病、GLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬、心血管疾患、認知症、サルコペニア
・糖尿病治療におけるリアルワールドエビデンスーーJ-DREAMSからの知見を含め
〔key word〕リアルワールドエビデンス(RWE)、診療録直結型全国糖尿病データベース事業(J-DREAMS)、DEFINE-G(DatabasE study For patIeNts trEated with GLP-1RA in Japan)
・肥満症に対するエビデンスと注意点
〔key word〕肥満症、体重減少効果、適正使用
●TOPICS 血液内科学
・抗凝固療法とその中和のポイントを知る
●TOPICS 細菌学・ウイルス学
・麻疹ウイルスによる中枢神経感染メカニズム
●連載 臨床医のための微生物学講座(7)
・黄色ブドウ球菌
〔key word〕メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、Panton-Valentine leukocidin(PVL)、Toxic shock syndrome toxin-1(TSST-1)
●連載 緩和医療のアップデート(2)
・わが国の緩和ケアがユニバーサル・ヘルス・カバレッジに組み込まれるための今後の課題
〔key word〕ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、持続可能な開発目標(SDGs)、緩和ケア・アプローチ
●FORUM 世界の食生活(16)
・極北の実りーー西シベリアの先住民族・ハンティの野生ベリー採集
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(8)
・脳死3
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・冬眠する動物は多岐にわたることから、特定の動物種が獲得した特殊な能力ではなく哺乳類に広く存在する機能であり、また通常の体温調節機能の可逆的な変容によってもたらされるものである可能性が高い。
・実際に近年、冬眠しないマウスなどの哺乳類においても、神経系の操作により冬眠に似た低体温状態を誘導できることが明らかになり、中枢制御による人工冬眠の実現にも光明がさしはじめた。
・将来の人工冬眠の実現を視野に入れたさらなる研究展開が期待されるところであるが、中枢性の制御機構にくわえ、末梢臓器の低温耐性機構の理解も含めた、体温調節機構とその拡張モードとしての冬眠の理解が求められる。
■ 冬眠研究の最前線 -人工冬眠への挑戦
・はじめに
・人工冬眠技術の未来と臨床応用
〔key word〕休眠、臨床応用、低体温療法
・哺乳類冬眠の現象論
〔key word〕冬眠動物、異温動物、深冬眠、中途覚醒、概年リズム
・哺乳類屈指の低酸素・高二酸化炭素耐性動物ーーハダカデバネズミ
〔key word〕ハダカデバネズミ、低酸素耐性、高二酸化炭素耐性
・匂い物質による恐怖反応に伴う体温低下の神経メカニズム
〔key word〕恐怖、2-methyl-2-thiazoline(2MT)、体温低下、Fos遺伝子、Trpa1、外側傍小脳脚核(PBel)、視床下核(PSTh)、孤束核(NTS)
・冬眠様の低体温・低代謝状態QIH
〔key word〕Qrfp、Qニューロン、視索前野、背内側核、QIH
・トーパーの神経メカニズム
〔key word〕体温、代謝、冬眠、トーパー、視床下部
●TOPICS
循環器内科学
・虚血性心疾患におけるマイオネクチンの役割
社会医学
・順天堂大学オープンイノベーションプログラム“GAUDI”--医療・ヘルスケア領域における社会実装追求型オープンイノベーション
医療行政
・EU離脱と英国医療ーー「合意」成立を受けて
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・4.トキソプラズマ症(悪性リンパ腫? トキソプラズマ症?)
〔key word〕トキソプラズマ脳炎、HIV感染症、悪性リンパ腫
いま知っておきたい最新の臨床検査ーー身近な疾患を先端技術で診断
・3.Nematode-NOSE:線虫の嗅覚によるがんの一次スクリーニング検査
〔key word〕がん、線虫、スクリーニング
●速報
・大阪市内の熱中症死亡に対する気象・居住環境の影響
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・めまいはさまざまな疾患により発症する。最近、メニエール病や遅発性内リンパ水腫の難治例に対する中耳加圧治療が保険収載された。また、良性発作性頭位めまいに対する耳石置換法のエビデンスも確立されてきた。
・内耳造影MRIを用いた内リンパ水腫画像検査が広く行われるようになり、メニエール病の病態である内リンパ水腫が画像診断できるようになった。本特集では、これらの新しい検査法についても解説する。
・また最近、デバイスを用いた前庭リハビリテーションが開発され、有効性が報告されている。これまで両側前庭機能障害によるめまいは治療が困難であったが、ノイズ前庭電気刺激治療が開発され、有効性が報告されている。
■ めまい -治療と研究の最前線
・はじめに
・メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン2020年版
〔key word〕メニエール病、遅発性内リンパ水腫、メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン2020年版、クリニカルクエスチョン(CQ)
・良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン2022年版
〔key word〕半規管結石症、クプラ結石症、耳石置換法、半規管遮断術
・前庭神経炎診療ガイドライン2021年版
〔key word〕前庭神経炎、診断基準、診療ガイドライン、クリニカルクエスチョン(CQ)
・新しいめまい疾患ーーPPPDと前庭性片頭痛
〔key word〕持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)、前庭性片頭痛(VM)、Niigata PPPD Questionnaire(NPQ)
・新しい平衡機能検査ーーvHITとVEMP
〔key word〕半規管、耳石器、前庭ー(動)眼反射(VOR)、前庭ー頸反射
・内耳造影MRIによるメニエール病周辺疾患の内リンパ水腫陽性率
〔key word〕内耳造影MRI(ieMRI)、内リンパ水腫(EH)、メニエール病非定型例前庭型(vMD)、メニエール病非定型例蝸牛型(cMD)、低音障害型感音難聴
・平衡訓練/前庭リハビリテーションの基準ー2021年改訂ー
〔key word〕前庭障害、前庭代償、めまい、ふらつき
・ウェアラブルデバイスを用いた平衡訓練の開発
〔key word〕感覚代行(sensory substitution)、感覚再重み付け(sensory reweighting)、ウェアラブルデバイス
・両側前庭障害に対するノイズ前庭電気刺激治療の開発
〔key word〕両側前庭障害、前庭電気刺激、体平衡、確率共振、前庭リハビリテーション
●TOPICS
アレルギー学
・FADSマウス:アトピー性皮膚炎およびアトピー性角結膜炎の新たなマウスモデル
神経内科学
・脳卒中後てんかん患者の機能予後と生命予後:PROPOSE研究の結果から
消化器外科学
・ロタウイルス感染症と胆道閉鎖症
●連載
バイオインフォマティクスの世界
・14.やってみようバイオインフォマティクスーーRNAseq解析編
〔key word〕RNA-Seq、発現量、マッピング、Wald検定
人工臓器の最前線
・2.人工関節の最近の動向とそれについて思うこと
〔key word〕人工股関節、人工膝関節、最近の動向
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・18.ドクガ、チャドクガ、イラガの仲間ーー誤って幼虫に刺されたら
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
こんな症例に出会ったら、あなたは対応できますか?
現場で苦戦するかもしれない、少し変わった症例を紹介!
●本書は、救急医学の主要な疾患・病態を体系的にまとめたものではなく、執筆陣の実際の経験を中心に症例を紹介している。
●異物除去、骨折、動物咬傷からヘビの鑑別まで、外来診療で遭遇したら戸惑うかもしれない、少し珍しい症例への対応方法を解説した1冊。
【目次】
節足動物による刺咬傷─虫に刺された! ムカデに刺された! 節足動物の刺咬傷の対処法
動物に咬まれた! 犬、猫、ヒト、ハムスター─よくある咬傷からまれな合併症まで
トゲが刺さった!─対応と合併症
海でのトラブル─毒と棘
指輪が抜けない!─軽いトラブルから重症絞扼例まで
耳に虫、鼻にビー玉─取り出し方のいろいろ
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは?─新型コロナウイルス感染症や熱中症に紛れている危険な感染症を見逃すな!
お腹が痛い!─それって前皮神経絞扼症候群(ACNES)!?……だけじゃない腹壁痛の鑑別
ギンナン中毒:身近な食べ物で中毒を起こすことがあるってご存じですか?─ギンナン、フキノトウ、タケノコ、ワラビ、ナツメグ
ヘビ咬傷のあれこれ:鑑別編1─マムシとアオダイショウ
ヘビ咬傷のあれこれ:鑑別編2─ヤマカガシ、シマヘビ、ジムグリ
ヘビ咬傷のあれこれ:治療編─マムシ咬傷を中心に
手指切創や裂創に神経損傷・腱損傷が隠れていませんか?─神経損傷・腱損傷を見逃すな
その発赤、壊死性筋膜炎では?─軽微な皮膚の発赤が生死を分ける!?
皮下異物、筋肉内異物診療の実際─異物迷入をどうするか?
切迫骨折という言葉を知っていますか?─見落とせない四肢転移性骨腫瘍による切迫骨折
胸骨骨折:保存治療後偽関節
見逃してはいけない腰背部痛─転移性脊椎腫瘍の診断から治療
肋骨骨折とこわーい気胸と血胸
・感覚器は受容器として、その構造をつかさどる高度に分化した感覚細胞群、その情報を伝達する神経系細胞群、そしてその構造を支持する組織細胞群などから構成されている。
・高度に分化した細胞群ではミトコンドリア機能などに支えられた活発な代謝系が動いているが、これらの細胞の可塑性については不明なところが多い。
・本特集では、ヒトが健康に生活するうえで大切とされている感覚器に関する基礎科学的な最新知見から未来の治療につながることを予見させる内容のエッセンスを網羅する。
■ 五感を科学する ─感覚器研究の最前線 8月第1土曜特集
・はじめに
●総論
・脳機能局在論から神経ネットワーク論へのパラダイムシフト
〔key word〕脳機能、機能局在論、神経ネットワーク論、覚醒下手術
・感覚器とフレイル
〔key word〕感覚器、五感、フレイル、アイフレイル、認知症
・COVID-19と五感の障害
〔key word〕新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、五感、聴覚、嗅覚、味覚
●視覚
・網膜発生の分子メカニズムとヒト網膜疾患
〔key word〕網膜、細胞運命決定、マスター転写因子、シングルセルRNA-seq解析、エピジェネティックス
・糖尿病網膜症研究の新展開
〔key word〕糖尿病網膜症、黄斑浮腫、血管新生、ペリサイト、VEGF
・眼科におけるビッグデータ・AIを活用した先制医療
〔key word〕先制医療、眼科、ビッグデータ、人工知能(AI)
・体細胞を用いた角膜再生
〔key word〕角膜、培養粘膜上皮シート移植、培養角膜内皮細胞注入
・難治性眼疾患に対するin vivo遺伝子治療の最前線
〔key word〕遺伝子治療、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ゲノム編集、視覚再建
・iPS細胞を用いた角膜上皮の再生医療
〔key word〕iPS細胞(人工多能性幹細胞)、角膜上皮幹細胞疲弊症、培養上皮細胞シート、再生医療
●聴覚
・難聴の遺伝的要因と発症メカニズム
〔key word〕難聴、遺伝的要因、コルチ器、不動毛、モデル動物
・ヒト内耳オルガノイド研究の開発過程と今後の展望
〔key word〕内耳オルガノイド、ヒトES細胞(胚性幹細胞)、前庭、蝸牛、オルガノイドスクリーニング
・加齢性難聴とその予防
〔key word〕騒音下聴取、認知、酸化ストレス、補聴器、人工内耳
・人工内耳の進歩
〔key word〕遺伝子検査、両耳装用、残存聴力活用型人工内耳、IGF1、完全埋め込み型人工内耳
・難聴の遺伝子治療
〔key word〕難聴、遺伝子治療、アデノ随伴ウイルス(AAV)、内耳
●触覚
・Piezoチャネル、TRPチャネルと触覚
〔key word〕Piezoチャネル、TRPチャネル、感覚受容器
・触覚と中枢神経の関わり
〔key word〕体性感覚、受動的触覚(passive touch)、能動的触覚(active touch)、情動的触覚(affective touch)
・痒みの一次感覚神経サブセット
〔key word〕痒み、一次感覚神経、一細胞トランスクリプトーム、サイトカイン
・痒みの治療と創薬
〔key word〕痒み、アトピー性皮膚炎(AD)、痒みメディエーター、感覚神経、創薬
●嗅覚
・嗅覚の分子メカニズム
〔key word〕嗅上皮、嗅神経細胞、嗅覚受容体、嗅球、嗅皮質
・嗅覚の加齢変化と生命へ及ぼす影響
〔key word〕嗅覚低下、加齢、認知症、フレイル、生存率
●味覚
・味覚受容をつかさどる細胞分子機構
〔key word〕味覚、基本味、トランスダクション、受容体、シナプス
・味蕾オルガノイド研究の最前線
〔key word〕味細胞、幹細胞、オルガノイド、味覚受容体、センサー
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
「知らなかった」では済まされない!
寄生虫感染症への対応を専門家が解説!
●寄生虫症は、診療にあたった医師にその知識があるか否かで、感染者の運命が左右される。
●マラリアをはじめとして、診療経験者が少ない寄生虫感染症が国内に流入するリスクは依然として存在する。
●寄生虫症への臨床対応について、経験豊富な専門家が実際の症例を交えて解説!
原虫症
1.マラリア(熱帯熱マラリアを見逃さない)
2.ジアルジア症(本当にジアルジア症?)
3.赤痢アメーバ症(海外には行っていないのにどうして?)
4.トキソプラズマ症(悪性リンパ腫? トキソプラズマ症?)
5.シャーガス病─国内の現状と課題
6.皮膚リーシュマニア症(ただの虫刺され?)
蠕虫症
7.救急医療現場における胃アニサキス症(食歴を尋ねよう)
8.腸アニサキス症(腸閉塞を診たら食歴も尋ねよう)
9.蟯虫症(コンバントリンを投与しても陰性化しません.どうすればよいでしょうか?)
10.広東住血線虫症(髄液検査で好酸球増多が?)
11.旋毛虫症(食歴を尋ねよう)
12.糞線虫症(渡航歴や居住歴,いつ・誰に・どのように聞きますか?)
13.肺犬糸状虫症(肺癌の鑑別疾患)
14.旋尾線虫幼虫症
15.皮膚をうごめく寄生虫の数々(顎口虫その他いろいろ)
16.肺吸虫症(食歴を尋ねよう)
17.肝蛭症(肝占拠性病変の鑑別診断のひとつに考えよう)
18.“古くて新しい”住血吸虫症
19.“古くて新しい”トキソカラ症─温故知新
20.有鉤嚢虫(皮下のしこりが増えて,便に虫がでてきました)
21.日本海裂頭条虫症(コンバントリンが効きません.どうすればよいでしょうか?)
22.単包虫症(診断は肝嚢胞と思いますが,何となく違うような気もします)
23.多包虫(北海道のキツネとエキノコックス)
外部寄生虫症
24.疥癬─その治療と対策(病型が違えば感染力も大違い)
25.トコジラミ症(シラミではない,カメムシだ!)
26.シラミ症(この白くうごめくモノは?)
・1型自然リンパ球(ILC1)、2型自然リンパ球(ILC2)、3型自然リンパ球(ILC3)の3つのサブセットがそれぞれ独自に同定・研究され、最終的に自然リンパ球(ILC)という分野が創出されてから10余年が経過した。
・ILCの組織常在性は広く認識されるようになり、着目するILCが存在する組織、微小環境ごとの解析が行われることで、ユニークな表現型や反応性を持つILCが次々と報告されている。
・欧米に比較すると日本はILC研究者が少ないといわれてきたが、ILC研究に携わるオールジャパンの研究者が本特集に集い、ILCの基礎とユニークさを伝えるきっかけになれば幸いである。
■第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
・はじめに
・ILCの分化ーーその起源と運命決定制御
〔key word〕自然リンパ球(ILCs)前駆細胞、運命決定、転写因子、IL-7、Notchシグナル、ILC-poiesis
・組織特異的なILCの多様性
〔key word〕組織特異性、自然リンパ球(ILC)、多様性、ILC局在
・1型自然リンパ球の多様性と生体内微小環境
〔key word〕ナチュラルキラー(NK)細胞、1型自然リンパ球(ILC1)、分化、多様性、微小環境
・ILC2と循環器疾患
〔key word〕インターロイキンー33(IL-33)、好酸球、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、肺動脈性肺高血圧症(PAH)
・微小環境変化を敏感に感知するILC2--脂質メディエーター、ホルモン、神経伝達物質によるILC2の機能制御
〔key word〕2型自然リンパ球(ILC2)、脂質メディエーター、ホルモン、神経伝達物質
・ILC2の抑制機構
〔key word〕2型自然リンパ球(ILC2)、可塑性、抑制機構
・ILC2と疲弊
〔key word〕疲弊様ILC2、活性化による細胞死、慢性アレルギー炎症
・ILC2によるアレルギー性疾患の発症機構
〔key word〕2型自然リンパ球(ILC2)、上皮バリア、インターロイキンー33(IL-33)
・ILC2と寄生虫感染
〔key word〕2型自然リンパ球(ILC2)、寄生虫、原虫、蠕虫、免疫、サイトカイン、2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)
・ILC2と肥満
〔key word〕自然リンパ球(ILC)、2型自然リンパ球(ILC2)、肥満、脂肪組織、腸管
・気管支喘息におけるILC2の役割
〔key word〕気管支喘息、2型炎症、フェノタイプ、エンドタイプ、ステロイド抵抗性
・治療標的としてのILC2の可能性
〔key word〕2型自然リンパ球(ILC2)、ILC2標的治療、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー
・感染防御に働き恒常性維持に重要な自然リンパ球
〔key word〕3型自然リンパ球(ILC3)、粘膜バリア、細菌叢、自然リンパ球(ILC)、感染防御
・ILC3による腸管上皮細胞のフコシル化誘導
〔key word〕3型自然リンパ球(ILC3)、フコシル化、腸管神経系(ENS)
・ILC3と代謝性疾患
〔key word〕腸管免疫、慢性炎症、インスリン抵抗性
・消化管ILCと消化器疾患
〔key word〕炎症性腸疾患(IBD)、自然リンパ球(ILC)、寄生虫、IL-22、神経免疫連関
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・概日リズム(体内時計)は神経、内分泌、消化、代謝、循環など、さまざまな生命活動をコントロールしている。近年、これらの生体機能に加え、概日リズムによる免疫系の制御機構が明らかにされている。
・概日リズムが、リンパ球自身の生物時計や交換神経の活動、糖質コルチコイドなどを介してリンパ球のリンパ器官への集積を促し、免疫応答能を高めるというものである。
・今回の特集は概日リズムと免疫系の関係のみならず、概日リズムと免疫が関係する病態や疾患との関係性にも焦点を当てたものである。
■ 免疫系の概日リズム
・はじめに
・グルココルチコイドによる免疫応答能の概日制御
〔key word〕グルココルチコイド、IL-7R、Th2細胞
・交感神経を介する免疫細胞動態の日内変動
〔key word〕交感神経、免疫細胞動態、免疫応答、日内変動
・体内時計による免疫機能と癌の制御
〔key word〕生体リズム、時計遺伝子、癌、免疫
・アレルギー疾患と概日リズム
〔key word〕概日時計、アレルギー、IgE、マスト細胞
・体内時計による関節リウマチの制御
〔key word〕関節リウマチ(RA)、関節炎、炎症性サイトカイン、時計遺伝子
・関節リウマチの特徴を考慮した時間薬物療法
〔key word〕関節リウマチ(RA)、時間薬物療法、生体リズム、メトトレキサート(MTX)
●TOPICS
輸血学
・「血液製剤等に係る遡及調査ガイドライン」の一部改正について
脳神経外科学
・がん遺伝子パネル検査による脳腫瘍治療
再生医学
・日本の再生医療等安全性確保法に遵守した臨床用ヒトES細胞株の樹立とその現状
●連載
オンラインによる医療者教育
・23.コロナ有事における教員と学生のコミュニケーションーー名古屋大学の事例
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、医学部教育、カリキュラム、コミュニケーション
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・15.呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論
バイオインフォマティクスの世界
・4.マイクロバイオームと臨床メタプロテオミクス:共棲細菌がチームで働く仕組みの解明
〔key word〕メタプロテオミクス、腸内細菌、質量分析、バイオインフォマティクス、タンパク質アミノ酸配列データベース
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・8.キョウチクトウーーアレクサンダー大王は遠征中に多くの兵を失ったと伝えられているが……
オンライン診療の二元論
・3.新規と既存ーーオンライン診療参入企業は何思う
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・HIV発見から40年が経過し、急速な発展を遂げた多剤併用療法はHIV/AIDSの臨床病態を大きく正の方向に変え、HIV/AIDSに対する人類の戦いは少なくとも初期的な勝利を収めたといってよい。
・予防内服による新規感染者の減少もみられるが、薬剤耐性HIVの出現、“薬害AIDS”患者の高齢化、 COVID-19による経済の混乱と停滞からHIV/AIDS対策資金は世界中で縮小するなどの新たな課題も出現している。
・2021年の新規HIV感染者はWHOの目標より100万以上多い150万人に上る。本特集では、これからの医療者のHIV/AIDSに対する戦いにかならずや資すると希って、新進気鋭の先生方にご執筆いただく。
■ HIVの発見から40年 ─医学はどう戦ったか,これからどう戦うのか 3月第1土曜特集
●巻頭カラー
・座談会『HIV/AIDS診療の過去・現在・未来ーー医学はどう戦ったか、教訓と残された課題』
・データで見るHIV感染症とAIDS
・はじめに
●HIV/AIDSとその治療の新展開
・HIV感染症の治療の原則とその進展
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症、後天性免疫不全症候群(AIDS)、抗HIV療法、多剤併用療法、長時間作用型注射剤、カプシド阻害薬
・薬剤耐性HIVの現状と課題
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、薬剤耐性、遺伝子検査、
・HIV/AIDSの日和見感染症・AIDS非指標悪性腫瘍
〔key word〕免疫再構築症候群(IRIS)、ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)関連疾患、禁煙指導、医療連携
・HIV/AIDSと性感染症ーー代表的な性感染症に対する治療を中心に
〔key word〕男性間性交渉者(MSM)、淋菌感染症、クラミジア感染症、梅毒感染症、マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症
・HIVとウイルス性肝炎ーーA型肝炎・B型肝炎
〔key word〕A型肝炎ウイルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、性感染症、ワクチン
・HIV/HCV重複感染と肝移植
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、肝移植、血友病、適応
・HIV母子感染対策
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)母子感染、抗HIV療法(ART)
・女性・妊婦・小児・高齢者のHIV/AIDS診療
〔key word〕女性、妊娠、小児、高齢者
・HIV感染者におけるCOVID-19--予後と診断・治療時の注意点
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、重症化、後遺症、予防接種
・2剤レジメンと長時間作用型治療薬
〔key word〕1型ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)感染症、多剤併用療法(cART)、2剤レジメン、長時間作用型治療薬
・HIV感染症とsexual health--細菌性性感染症からヒトパピローマウイルスワクチンまで
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、曝露前予防(PrEP)、性感染症(STI)、男性間性交渉者(MSM)
・臨床開発のパイプラインにある新規化合物
〔key word〕抗ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)薬、抗レトロウイルス療法(ART)、長時間作用型薬剤、曝露前予防投与(PrEP)
・HIV/AIDS の“治癒”を求めて
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、HIV潜伏感染、リザーバー細胞、治療戦略
●HIV感染予防の新展開
・HIV曝露前予防内服 (PrEP) の新たな展開
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、予防、曝露前予防内服(PrEP)
・HIV/AIDSに対する中和抗体とワクチン開発の今
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)ワクチン、HIV中和抗体、HIV寛解、広域中和抗体(bNAb)
・HIV検査システムの構築と拡充・郵送検査
〔key word〕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)検査、郵送検査、self-test、性感染症検査
●HIV/AIDSと市民社会
・HIV/AIDSへの対応ーー世界の現況
〔key word〕開発途上国、抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)療法、90-90-90ターゲット、95-95-95ターゲット、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック、ウクライナ侵攻
・エイズと報道ーー危機の時代の伴走者として
〔key word〕国連合同エイズ計画(UNAIDS)、グローバルファンド、キーポピュレーション、社会
・HIV/AIDSの予防とケアに係るNGOのあり方
〔key word〕バディ派遣、ネスト・プログラム、予防啓発、曝露前予防内服(PrEP)
●特別寄稿
・Cold Spring Harbor Laboratory Symposium Fifty Years of Reverse Transcriptase: 逆転写酵素50年の歴史
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・女性の社会進出や環境変化に伴い、検診先進国の英国においてさえ国民検診を実施しないかぎり子宮頸がん死亡率は増加することが示されている。
・性交経験のある女性の8割以上にHPVが感染し、その9割は自然消退するものの、一部は持続感染化してがんとなる。多くは無症状であるため、検診を受けないかぎり子宮頸がんや前がん病変の発見は困難であろう。
・本特集では、このような状況に危機感を共有する専門家に集合していただいた。子宮頸がんに関する日本の現状、このままHPVワクチン接種が滞るとどのような不利益が発生するかについて報告する。
■ HPVワクチンと子宮頸がんHPV1次検診
・はじめに
・日本と世界の子宮頸がんの現状
〔key word〕ヒトパピローマウイルス(HPV)、子宮頸がん予防ワクチン、組織型がん検診、周産期医療、リプロダクティブ・ヘルス
・HPVワクチンの有効性と8年にわたる接種率の低迷がもたらす負の影響
〔key word〕子宮頸がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)、HPVワクチン、ワクチン勧奨
・HPVワクチンの副反応問題
〔key word〕ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン、副反応、有害事象、紛れ込み
・思春期の子どもの機能性身体症状とその対応
〔key word〕機能性身体症状、心身症、変換症、起立性調節障害、接種ストレス関連反応(ISRR)
・子宮頸がん検診におけるHPV検査ーー細胞診・HPV検査併用法とHPV検査単独法
〔key word〕子宮頸がん検診、ハイリスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)検査、細胞診・HPV検査併用検診、HPV検査単独検診
・子宮頸がんのない未来へーーWHOの世界的戦略
〔key word〕子宮頸がん、ヒトパピローマウイルス(HPV)、予防接種、根絶
・子宮頸がん検診におけるHPV検査導入の意義と年齢別解析による効率化
〔key word〕ヒトパピローマウイルス(HPV)検査併用、子宮頸がん検診、年齢別解析
●TOPICS
腎臓内科学
・慢性腎臓病患者への生活食事指導は費用対効果に優れるーー腎臓病戦略研究(FROM-J)の結果から
社会医学
・海藻摂取と循環器疾患
脳神経外科学
・頭部外傷に対する神経集中治療
●連載
オンラインによる医療者教育
・17.Withコロナ時代のオンライン多職種連携教育ーー課題と展望
〔key word〕多職種連携教育、オンライン教育、COVID-19
ユニークな実験動物を用いた医学研究
・15.クマムシ:極限ストレス耐性のメカニズムーーヒトへの応用を展望して
〔key word〕クマムシ、極限環境、ストレス耐性、乾眠、DNA防護
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・9.専門家会議ーーこれまでの背景と役割
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・2.スズランーー若芽をギョウジャニンニクやアマドコロなどの山菜と誤食すると
オンライン診療の二元論
・1.医療とデジタルーー診療報酬差額がもたらすもの
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・がん領域でゲノム診療が導入されるようになって、血液腫瘍疾患でも導入されることになってきた。血液疾患におけるゲノム検査の指針やガイドラインも日本血液学会ウェブサイトにも掲載された。
・WHOによる疾患分類が、形態学や病理学から、免疫染色や遺伝子情報、さらには標的遺伝子の情報を基盤とする分類に移行してきて、治療法の選択にそのまま生かせるものになっているともいえる。
・リンパ腫の診断、病態研究、研究技術の進歩から得られる情報などを基に、検査法や治療法の選択における変化や、今後あるべき姿について、第一線の病理医やゲノム研究者、リンパ腫専門医が執筆する。
■第1土曜特集 リンパ腫ーー病態研究と診療の最新知見
・はじめに
●診断の進歩
・リンパ腫診療における診断と病理診断まで
〔key word〕リンパ節腫大、生検検体処理、画像診断
・大規模ゲノム解析を通じたリンパ腫の遺伝要因の評価
〔key word〕ゲノム解析、遺伝要因、生殖細胞系列バリアント、病的バリアント
・リンパ腫における病理診断の進歩
〔key word〕悪性リンパ腫、病理診断、肉眼診断、顕微鏡診断、科学的診断
・シングルセル解析からみえてくる悪性リンパ腫最新の知見
〔key word〕悪性リンパ腫、シングルセル解析、遺伝子発現解析、シングルセルマルチオミクス解析、空間オミクス解析
・リンパ腫におけるctDNAの有用性と限界
〔key word〕循環腫瘍DNA(ctDNA)、リキッドバイオプシー、無細胞遊離DNA(cfDNA)
・造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン
〔key word〕がんゲノム医療、がんゲノムプロファイリング(CGP)検査、がんゲノム医療中核拠点病院、がんゲノム情報管理センター(C-CAT)、Fast-track対象遺伝子異常、患者申出療養制度を活用した臨床試験(BELIEVE試験、PARTNER試験)
・リンパ腫エキスパートパネルのあり方とシミュレーション
〔key word〕エキスパートパネル、遺伝子パネル検査、個別化医療、悪性リンパ腫
●臨床の話題
・DLBCLに対する二重特異性抗体療法
〔key word〕二重特異性抗体(BsAb)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、免疫療法
・びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T細胞療法
〔key word〕キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、バイオマーカー
・濾胞性リンパ腫(FL)における新薬
〔key word〕濾胞性リンパ腫(FL)、二重特異性抗体、キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法
・マントル細胞リンパ腫(MCL)における新規治療
〔key word〕マントル細胞リンパ腫(MCL)、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬、イブルチニブ
・末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の新規治療とその展望
〔key word〕末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、ブレンツキシマブ ベドチン(BV)、CD30、CCR4、新薬
・サイトカイン放出症候群(CRS)と神経毒性(ICANS)のマネジメント
〔key word〕悪性リンパ腫、サイトカイン放出症候群(CRS)、神経毒性、キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞
・免疫不全および免疫調節異常関連リンパ増殖性疾患
〔key word〕免疫不全、免疫調節異常、リンパ増殖性疾患(LPDs)、エプスタイン・バールウイルス(EBV)、メトトレキサート関連LPDs(MTX-LPDs)
・リンパ腫領域における腫瘍循環器マネージメント
〔key word〕リンパ腫、腫瘍循環器学(Onco-Cardiology)、がん治療関連心機能障害(CTRCD)、アントラサイクリン系抗がん薬、
・高齢者DLBCLに対する治療戦略ーーGeriatric assessmentを用いたフレイル評価を中心に
〔key word〕びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、高齢者、フレイル、高齢者機能評価(GA)、Geriatric 8(G8)
・慢性GVHDにおける新薬
〔key word〕慢性移植片対宿主病(GVHD)、分子標的治療、NIHコンセンサス会議
・COVID-19下の悪性リンパ腫治療
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、悪性リンパ腫、造血器腫瘍、化学療法
・リンパ腫治療における医療技術評価(HTA)
〔key word〕費用対効果、医療技術評価(HTA)、増分費用効果比(ICER)、質調整生存年(QALY)
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・ヒト細胞を利用した生体模倣システム(MPS)の利用法は、主に薬剤の安全性評価、有効性評価、薬物動態評価がある。安全性評価では薬剤の安全性を評価するため、有害性の評価と標的組織の生理学的な応答を評価する。
・従来の動物実験に代わる創薬研究において代替手段として注目され、MPSがどのように創薬支援に貢献するのか、またどのような技術的な進展があるのか、さまざまな角度から取り上げる。
・本特集が、動物モデルの代わりに創薬開発や個別化医療のためのMPSの使用が実現に近づいていることより、MPSの実用化・社会実装を医学に携わる方々に広く知っていただくきっかけとなれば幸甚である。
■生体模倣システム(MPS)の発展と創薬応用
・はじめに
・動物実験代替法に関する国際機関の動向
〔key word〕動物実験代替法、NAM(new approach methods)、生体模倣システム(MPS)
・生体模倣システムの医薬品の研究開発への活用ーーその価値と可能性
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、創薬、beyond animal model movement
・小腸と肝臓の生体模倣システム
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、小腸、肝臓、ヒトiPS細胞
・生体模倣システムを利用した薬物動態学研究
〔key word〕薬物動態、細胞透過性、薬物代謝、吸収上皮細胞、in vitro-in vivo translation
・薬剤性肝障害回避に向けた肝臓生体模倣システムへの期待
〔key word〕薬剤性肝障害(DILI)、生体模倣システム(MPS)、医薬品研究開発、新規モダリティ
・薬物の肝胆系輸送を担うトランスポーターの重要性と機能予測の現状
〔key word〕トランスポーター、肝胆系輸送、OATPトランスポーター、拡張クリアランスコンセプト、サンドイッチ培養肝細胞
・小腸上皮細胞を用いた生体模倣システム
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、organ on a chip、body on a chip、腸管チップ(intestine on chip)、gut on a chip、オルガノイド、自己組織化
・AMED-MPS事業
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、薬物動態、安全性評価、動物実験代替、社会実装
●TOPICS 疫学
・食の炎症性ーー食事性炎症指数(DII)と高齢者の生活の自立度
●TOPICS 細菌学・ウイルス学
・腸管感染性ウイルスの無症候性感染
●連載 医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識(19)
・AIの目で心電図を読み直す
〔key word〕人工知能(AI)、心電図、ディープラーニング、心房細動、自動診断
●連載 救急で出会ったこんな症例ーーマイナーエマージェンシー対応のススメ(9)
・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは?--新型コロナウイルス感染症や熱中症に紛れている危険な感染症を見逃すな!
〔key word〕COVID-19、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、熱中症
●FORUM
・ものごとの見方、考え方ーーCritical Thinking、Critical Readingのすすめ
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・先進国では、大気汚染や水質汚濁、典型的な産業中毒症例は減り、低濃度の環境化学物質などによる環境ストレスの長期曝露による影響が深刻化しているが、発展途上国では、環境汚染は喫緊の課題となっている。
・人体に影響を及ぼす環境要因は、われわれの健康を脅かすのみならず、次世代への影響も危惧される。社会の持続的な発展を目指すためにも、環境の健康への影響を科学的に明らかにすることが重要である。
・本特集では、現時点で問題となっている環境化学物質を中心に、そのヒトへの影響に関する話題や職業がんについて専門家に解説いただくほか、近年、立て続けに発生し問題となっている職業がんについても紹介する。
■ 環境化学物質が人体へ与える影響
・はじめに
・PM2.5・超微小粒子の健康影響
〔key word〕大気汚染、疫学、酸化ストレス、炎症、PM2.5(微小粒子状物質)、超微小粒子(UFP)
・環境中のカドミウムと人への健康影響
〔key word〕カドミウム(Cd)、イタイイタイ病、腎尿細管障害、骨軟化症、腎性貧血
・ヒ素による健康影響ーー高血圧、動脈硬化、糖尿病との関連
〔key word〕ヒ素、高血圧、動脈硬化、糖尿病、血管内皮細胞、筋肉
・農薬類の健康影響リスク評価とリスク管理
〔key word〕農薬取締法、食品衛生法、残留農薬基準、不確実係数(安全係数)、1日許容摂取量(ADI)
・アスベストの人体への影響
〔key word〕アスベスト(石綿)、中皮腫、肺がん、近隣曝露、疫学
・ダイオキシンによる健康影響と日本の規制の現状
〔key word〕ダイオキシン、環境汚染、健康リスク
・有機フッ素化合物(PFAS)への曝露とヒト健康リスク
〔key word〕有機フッ素化合物(PFAS)、フッ素化アルキル化合物、曝露、健康リスク
・職業性胆管がんの発見
〔key word〕胆管がん、職業がん、1,2-ジクロロプロパン(1,2-DCP)、ジクロロメタン(DCM)
●TOPICS
生化学・分子生物学
・ヒト胎児卵母細胞発生過程の体外再構成
細菌学・ウイルス学
・SARS-CoV-2オミクロンBA.2株のウイルス学的性状の解明
●連載
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・14.診療情報の利活用と個人情報保護法
〔key word〕診療情報、個人情報保護法制、次世代医療基盤法、匿名加工情報、仮名加工情報
救急で出会ったこんな症例ーーマイナーエマージェンシー対応のススメ
・4.その発赤、壊死性筋膜炎では?--軽微な皮膚の発赤が生死を分ける!?
〔key word〕壊死性筋膜炎、壊死性軟部組織感染症、LRINECスコア
●フォーラム
・「第14次労働災害防止計画」のねらい
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
《緊急寄稿 歯科医院における新型コロナウイルス感染症対策》を収載!!”
【内容紹介】
歯科補綴治療を中心に,国内外を問わず第一線で活躍する 臨床家の先生方による論文,ケースプレゼンテーションな どをお届けする補綴専門誌,インプラント,審美修復など の治療に加え,ジルコニア,CAD/CAMなどの新材料,新器 材に関する情報をビジュアルにお伝えします.
新型コロナウイルスの世界的な流行をWHOが「パンデミック」と表現し,4月7日には政府より「緊急事態宣言」がなされ ました.こうした状況下で歯科医師の新型コロナウイルス 被ばくのリスクは全ての業種で最も深刻であり,この感染 症に対して歯科医院はどうすればよいのでしょうか?本号 では好評連載の特別編「緊急寄稿 歯科医院における新型 コロナウイルス感染症対策」をお届けします.患者,スタ ッフ,そして自院を守るために知っておくべきこと・取り 組むべきことをまとめて解説しています.
【目次】
座談会 いま,歯科教育と臨床の問題を語ろう
緊急寄稿 歯科医院における新型コロナウイルス感染症対策
特別企画 次世代プレスセラミックスシステムによる審美修復の可能性
ジルコニア修復 あなたの“常識”大丈夫?(9)
シリーズ企画 臨床におけるCAD/CAM ジルコニアセラミックスレストレーションの強度と精度を考察する(2)
歯科医院のための内科学講座(32)
Case presentation
Report
・プログラム細胞死であるフェロトーシスは、がん、神経変性疾患、虚血再灌流障害などとの関連が報告されていることもあり、近年、急激な勢いで研究が進捗している。
・分子メカニズムが解明され、フェロトーシスは、鉄によって生じる膜の多価不飽和脂肪酸の過酸化が惹起する脂質ラジカルがトリガーとなる細胞死であることが明確となった。
・しかし、フェロトーシスは生理的機能を含めて未解明な問題が多く、膜脂質の過酸化から細胞死に至る経路も未解明である。本特集の読者がフェロトーシスに興味を持ち、研究に参画されることを期待したい。
■フェロトーシス(鉄依存性細胞死)--そのメカニズムの解明と、治療への応用
・はじめに
・酸化脂質とフェロトーシス惹起
〔key word〕脂質過酸化反応、酸化脂質、分子イメージング、構造解析
・フェロトーシスとセレン代謝
〔key word〕セレン、セレノシステイン、セレンタンパク質、GPX4(glutathione peroxidase 4)
・二価鉄検出プローブを使ったフェロトーシス研究
〔key word〕蛍光プローブ、イメージング、二価鉄、フェントン反応
・GPx4研究からみた脂質酸化を介する細胞死ーーフェロトーシスとリポキシトーシス
〔key word〕グルタチオンペルオキシダーゼ4(GPx4)、フェロトーシス、リポキシトーシス、シャペロン介在性オートファジー(CMA)、ユビキチン化
・フェロトーシスの細胞間拡散とフェロトーシス細胞由来抗老化シグナルモデルーーフェロトーシス細胞からの分泌シグナルの多様な機能
〔key word〕フェロトーシス、細胞死拡散、BACH1、FGF21、抗老化シグナル
・フェロトーシスの制御によるがん治療への応用
〔key word〕細胞死、グルタチオンペルオキシダーゼ4(GPX4)、フェロトーシスサプレッサータンパク1(FSP1)、過酸化脂質
・虚血再灌流障害とフェロトーシス
〔key word〕水素、グルタチオン(GSH)、MRP1(multidrug resistance-associated protein 1)、脂質過酸化連鎖反応
・フェロトーシス抵抗性と発がん
〔key word〕フェロトーシス抵抗性、発がん、鉄ニトリロ三酢酸
・アントラサイクリン心毒性におけるフェロトーシス
〔key word〕フェロトーシス、アントラサイクリン、心毒性、ミトコンドリアDNA(mtDNA)、アミノレブリン酸
●TOPICS 泌尿器科学
・前立腺癌の新規体外診断薬S2,3PSA%
●TOPICS 環境衛生
・下水情報活用ーー下水調査結果に基づく感染陽性者数予測
●連載 臨床医のための微生物学講座(17)
・EBウイルス
〔key word〕伝染性単核症(IM)、EBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症(EBV-HLH)、慢性活動性EBウイルス病(CAEBV)、移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、EBウイルス関連悪性腫瘍
●連載 緩和医療のアップデート(12)
・緩和ケア研究アップデートーー同領域の研究手法の工夫と今後の課題
〔key word〕緩和ケア、臨床研究、研究デザイン
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(4)
・薬物により自己への認識様態を変化するHLAとそれが持つ特徴的な細胞内挙動
〔key word〕ヒト白血球抗原(HLA)、薬物過敏症、β2ミクログロブリン、副作用、小胞体
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(18)
・死因究明の実践1
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・ゲノム解析によって、急性白血病や骨髄異形成症候群(MDS)の病態が急速に解明され、新規の治療標的の発見も期待される。また分子標的治療の歴史を知ることは、さらに治療法を発展させていくために必要である。
・最近、キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法も若年者のALLで利用できるようになった。MDSでは脱メチル化阻害薬や免疫調整薬が導入され、一定の効果が得られるようになった。
・白血病幹細胞は、従来の治療法では殲滅が困難で、白血病再発の原因となる。白血病幹細胞に真に有効な薬剤が開発されれば、白血病治療は劇的な変化を遂げるに違いない。
■ 急性白血病と骨髄異形成症候群に対する分子標的治療
・はじめに
【総論】
・急性白血病と骨髄異形成症候群の分子病態概説
〔key word〕遺伝子変異、染色体異常、クローン性造血、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)
・分子標的薬開発の歴史と将来展望
〔key word〕分子標的治療薬、ヘッジホッグ阻害薬、イソクエン酸脱水素酵素(IDH)阻害薬、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬、二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体
【各論】
・急性骨髄性白血病に対する分子標的治療
〔key word〕急性骨髄性白血病(AML)、分子標的薬、化学療法
・APLに対する分子標的治療
〔key word〕レチノイド(ATRA)、亜ヒ酸(ATO)、タミバロテン、ゲムツズマブ オゾガマイシン(GO)
・急性リンパ性白血病に対する分子標的治療
〔key word〕急性リンパ性白血病(ALL)、分子標的治療、inotuzumab ozogamicin、blinatumomab、キメラ受容体T細胞(CAR-T)
・フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の分子標的治療
〔key word〕フィラデルフィア染色体(Ph)、急性リンパ性白血病(ALL)、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)、抗体医薬品、二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体
・骨髄異形成症候群に対する分子標的治療
〔key word〕骨髄異形成症候群(MDS)、遺伝子変異、低リスクMDS、高リスクMDS
【特論】
・白血病幹細胞に対する分子標的治療
〔key word〕急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ球性白血病(ALL)、白血病幹細胞(LSC)
●TOPICS
遺伝・ゲノム学
・性決定遺伝子の全貌ーーマウスSryにおける”隠れエクソン”の発見
生化学・分子生物学
・新型コロナウイルス複製機能阻害を目指したファーマコフォアのモデル化
癌・腫瘍学
・大腸がん診療における遺伝子関連検査
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・19.“古くて新しい病気”トキソカラ症ーー温故知新ーー
〔key word〕幼虫移行症、イヌ回虫、ネコ回虫、食物媒介性寄生虫症
オンラインによる医療者教育
・5.コロナ禍で実践するオンライン外科系臨床実習ーーとくにオンライン手技実習を中心に
〔key word〕オンライン手技、SNS、YouTube
ユニークな実験動物を用いた医学研究
・3.ハムスター:マウス/ラットの未踏の地へ
〔key word〕ゴールデンハムスター、ノックアウト、GONAD法
●フォーラム
日本型セルフケアへのあゆみ
・13.自宅療養者が急増する今、自宅と病院の間のサポート役が鍵となる
子育て中の学会参加
・11.ある麻酔科医の場合
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・量子生命科学は、量子科学技術と生命科学を融合して創成された。生体ナノ量子センサや超高感度MRI/NMRの研究開発、量子論的生命現象の解明・模倣など、医学分野への応用が政府により推進されている。
・がん研究10か年戦略(第5次)にも「量子センサ等の量子技術を活用した新規診断技術の開発に資する研究」の推進が明記されるなど、医学分野における量子科学技術への期待は高い。
・本特集は、量子生命科学の医学領域への展開を最先端で進めている研究者が、各分野における最新の研究成果について執筆した。本特集を契機に、量子生命科学が医学領域にますます拡大・発展することを期待したい。
■量子生命科学の医学領域への展開
・はじめに
・量子計測技術としての超偏極MRI/MRSの開発と脳エネルギー代謝評価による精神神経疾患の病態研究への応用
〔key word〕超偏極、核磁気共鳴画像法(MRI/MRS)、エネルギー代謝、精神神経疾患、アルツハイマー病(AD)
・量子コンピューティング技術の医学応用の可能性
〔key word〕量子コンピューティング技術、量子ゲート、量子アニーリングマシン、量子インスパイアドアルゴリズム、量子機械学習
・脳内炎症に対する量子診断プラットフォームの構築
〔key word〕サイトカイン、炎症、ストレス、全身性エリテマトーデス(SLE)、精神神経疾患、ナノダイヤモンド、AIナノポア
・ナノ量子センサーイメージング計測技術の再生医療応用
〔key word〕ナノ量子センサー、量子ドット(QDs)、蛍光ナノダイヤモンド(FNDs)、幹細胞、物理化学的パラメータ、再生医療
・分子動力学シミュレーションによるメチル化酵素の機能異常メカニズム解析
〔key word〕メチル化酵素、分子動力学(MD)シミュレーション、がん化、アミノ酸変異
・量子センサーと分光学を用いた相分離液滴の構造ダイナミクス研究
〔key word〕Low-complexity domain(LCD)、細胞内相分離、神経変性疾患、クロスβ線維、中性子散乱、円二色性(CD)、ラマンスペクトル顕微鏡、量子センサー、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)
・量子構造生物学の医学応用への期待
〔key word〕中性子結晶構造解析、水素原子、銅亜硝酸還元酵素(CuNIR)、高電位鉄硫黄タンパク質(HiPIP)
●TOPICS 医療行政
・世界最大の保健医療制度・政策の国際会議 2024年11月18〜22日に長崎で開催 第8回 Global Symposium on Health Systems Research
●TOPICS 麻酔科学
・麻酔薬は小児の脳に影響を与えるか
●連載 臨床医のための微生物学講座(19)
・緑膿菌
〔key word〕コロニー形態、人工呼吸器関連肺炎(VAP)、尿路感染症、多剤耐性緑膿菌(MDRP)
●連載 緩和医療のアップデート(14)
・AYA世代がん患者の療養支援の課題
〔key word〕AYA世代、支持療法、がん、QOL
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(6)
・MAIT細胞による共生細菌由来代謝産物の認識とその生理的意義
〔key word〕細菌由来代謝産物、T細胞、免疫制御
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(20)
・死因究明の実践3
●FORUM 日本型セルフケアへのあゆみ(24)
・進行がんのセカンドオピニオン
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。