それは、シュトラーレンの「翻訳者の家」
「あなたがどの国から来ても、どんな言語の翻訳者でも、ここはあなたを受け入れます。じっくりと翻訳に専念していってください。」
ドイツの果ての町で、翻訳者のためのユニークな場所と出会った著者による、トランスレーター・イン・レジデンスのすすめ。
人生を一緒に歩く外国語は
多ければ多いほどいい!
鹿児島の大学で日本人の学生を相手に韓国語を教え
ソウル大学国語教育科で初の外国人教授となったロバート・ファウザーが語る、
目標も学び方も自分で決めて
楽しさと達成感と実力を手に入れる外国語学習法
"成功体験こそ自信の源"
"目標は低いほどいい"
"いくら強調してもしすぎることのない多読の長所"
"楽しさを維持する方法を見つけよう"
"日常生活のなかに外国語を"
自分にベストな方法を探し
目標に合わせて地道に勉強を続ければ
知らず知らずのうちに実力はついてくる
日本の読者の皆さんへ
01 物語の始まりはアメリカ・アナーバーに住む16歳の青年、
ロバート・ファウザーが外国語を学んだ最初の記憶から
02 人類の外国語学習はどこから始まり、どこへ向かうのか、
外国語学習はどのように進化したか
03 初めて外国語を学んだその瞬間を覚えているか、それは自ら望んだ選択だったか
04 AI 時代到来による外国語学習のジレンマ、
そして今僕らの目の前にある外国語学習の新たな目標
05 また外国語を学ぶんですか? みんな自分の外国語学習歴を振り返ってみよう!
06 「昨日の自分」が現れて「今日の自分」を助けてくれる
07 新しい外国語学習をめぐる限りなき激論
08 最良の学習法と学習者、個人差との関係は?
09 ロバート・ファウザー流「外国語が上手くなる方法」
10 誰もが一度は考えたこと。外国語を学ぶには年を取りすぎたのでは?
11 成人学習者には成人学習者のための外国語学習目的が必要だ
12 外国語学習の道、立ち止まるな、ひたすら前進、前進、前進あるのみ!
13 外国語と一生付き合う方法、毎日コツコツ読んで、書いて、聞いて、使って
14 英語に非ずんば外国語に非ず? 世界は広く、学ぶべき外国語は多い!
15 言語の巡礼者ロバート・ファウザーの新たな挑戦、次はイタリア語だ!
訳者あとがき
参考文献
認知言語学が用法基盤アプローチとして不十分であることを指摘する声は少なからずあるが、その原因は、英語や日本語、あるいは標準変種や書き言葉などの高度に理想化されたレベルでの研究が多く見られたことにある。本論文集では、社会・相互行為の文脈から言語使用を考察し、極度の理想化から脱却した新しい認知言語学の在り方を探求する。
執筆者:遠藤智子、大谷直輝、木本幸憲、木山直毅、渋谷良方、土屋智行、中村文紀、中山俊秀、名塩征史、堀内ふみ野、横森大輔、吉川正人、李嘉、李イク琨、Ash L. Spreadbury
はしがき
序 認知言語学と言語の理想化
渋谷良方・吉川正人・横森大輔
Part 1 コーパス分析からのアプローチ
WANT交替
確率文法によるアプローチ
渋谷良方
Have to be or hafta be or gotta be, that is the question.
認知的・社会的要因から変異形の選択問題に迫る
吉川正人
多義性研究におけるテキストジャンル
RUN構文を例に
木山直毅
better off notかnot better off か
否定辞notを含むbetter off構文に関する認知社会言語学的研究
大谷直輝
Part 2 新規表現・逸脱表現からのアプローチ
補文標識like とthat の競合における多層的動機付け
言語変化における革新と伝播の観点から
中村文紀
認知と社会の両面から見るインターネット表現の機能と変化
Ash L. Spreadbury
「打ちことば」の連体修飾構造に見るモード依存の構文化
堀内ふみ野・土屋智行・中山俊秀
Part 3 談話・相互行為からのアプローチ
補文節を好む言語・避ける言語
言語類型論から話し言葉を見てわかること
木本幸憲
会話における思考の引用
中国語会話を例に 遠藤智子・李イク琨・李嘉
「超かわいいんだけど!」
「けど」中断節構文による肯定的評価と言語内バリエーションへの相互行為的アプローチ
横森大輔
活動の中の相互行為と主体の認識
三味線の稽古における「教える」話しぶり/「学ぶ」話しぶり
名塩征史
索引
編者・執筆者紹介
日本語の動詞「ナル」は、主に事物の「出来(例:実がナル)・変化(例:氷が水にナル)」を専用に表すが、ユーラシアの諸言語にもこうした「ナル相当動詞」があり、「主格/ゼロ格」を伴って「出来」を表し(例:実(が)ナル・氷が水(が)ナル)、派生的に「変化」の意味を表す。本書はこうした「ナル・ナル相当動詞」を伴う「ナル的表現」をめぐる28言語の調査結果と、記述言語学・認知言語学、および哲学の観点に基づく論考47本を収める。
主体性のありかとしての自分を出発点とし、日英語を比較対照しながら、ことばによる自己表現の本質に迫る。話し手を、思考主体としての私的自己と伝達主体としての公的自己に解体し、言語の自己中心性のありかを突きとめる話し手解体論と、言語使用は状況把握、状況報告、対人関係の三層に分かれ、言語によって三層関係が異なるとする三層モデル論からなる。著者の長年にわたる主体性研究の全体像をわかりやすくまとめた渾身の一冊である。
定評あるオックスフォード辞典シリーズの一冊。P.H.Matthews編“Oxford Concise Dictionary of Linguistics”の翻訳。項目は読者の便宜をはかり五十音順配列とし,約3000項目を収録してある。本辞典は,近年言語研究が急速に発展する中で,言語学の中核部分はもとより,医学・生物学・情報科学・心理学・認知科学・脳科学などの周辺領域も幅広くカバーしている。重要な語句については分量も多く解説され,最新の情報は訳注で補った。言語学に関心のある学生,研究者の必掲書。
言語聴覚士を目指す学生のための新しいテキスト
●標準的言語発達、言語発達障害の必要知識を図表を多用し、わかりやすくまとめた。
●言語聴覚士という専門職に必要な視点や心構え、多職種連携・地域連携のなかでのあり方を育むテキスト。
●章ごとに「学習のねらい」「章の概要」「確認Check!」を収載し、学習ポイントを意識づけできる、全体像を整理できる、学習の定着を確認できる1冊。
●言語聴覚士国家試験出題基準に準拠。
【目次】
第1章 標準的言語発達
第2章 言語発達障害とは
第3章 発達の生理学と病理学
第4章 評価
第5章 障害各論
第6章 指導・支援
音韻論と他の部門とのインターフェイスは、句や文の広範な音韻現象と統語論、意味論、語用論との関わりを解明することを目的として言語理論ともに発展してきたダイナミックな研究分野である。本書では、対象を音韻論と統語論のインターフェイス(第I部)と英語の抑揚をめぐる諸問題(第II部)に絞り、現在までの研究の流れを整理し、それぞれのテーマについての2人の著者の研究成果も提示しながら今後の研究の展望を示す。
第I 部 音韻論と統語論のインターフェイス
第1章 音韻論と統語論のインターフェイス:概観
第2章 統語構造と音韻構造
第3章 強勢
第4章 音韻論と統語論の相互作用
第5章 音韻と統語の相関と類型論
第II部 英語の抑揚をめぐる諸問題
第6章 序
第7章 伝統的研究と記述研究
第8章 基本抑揚型の設定と抑揚の「意味」
第9章 英語の下降・上昇調と上昇調をめぐる諸問題
第10章 英語の音調句をめぐる問題
学習心理学と言語心理学を1冊で学べる概説書。「学習・言語心理学」のテキストとしても最適。基本的に見開き2頁完結の形で構成しており、見やすく、読みやすくなっている。
序
第1章 学習と言語の心理学
第2章 生得的行動・初期学習・馴化
第3章 古典的条件づけ1
第4章 古典的条件づけ2
第5章 オペラント条件づけ1
第6章 オペラント条件づけ2
第7章 さまざまな学習
第8章 言語の諸相
第9章 言語の獲得
参考図書ーより深く学びたい人のために
引用文献
Ronald W. Langackerが提唱する認知文法理論の文法観を「豊かな文法」と名づけ、その立場から英語の場所格交替を分析。関連する文法現象を含め多様な実例を観察し、英語話者による構文選択の実態に迫る。
■まえがきより
日本語の「ジョンが干し草をトラックに積んだ」に当たる内容を英語で表現する場合、以下のような2通りの言い方が可能である。
John loaded hay onto the truck.
John loaded the truck with hay.
どちらの表現でもloadという動詞が使われているが、一方ではhayが目的語になっているのに対して、もう一方ではthe truckが目的語になっている。このように動詞が2通りの構文に現れる現象は構文交替と呼ばれており、上記のような例は特に「場所格交替」として知られている。本書は英語の場所格交替を取り上げ、なぜこのように複数の構文が成立するのか、それらはどのように使い分けられているのかという問いを、認知言語学の観点から考察する。
(中略)
本書が扱う主な現象は英語の場所格交替であるが、場所格交替は英語のほかの文法現象とも関わり合っている。場所格交替と同じような発想に基づく現象を見出せることもあれば、場所格交替の構文が別の構文(受身文など)と組み合わさっていることもある。また、日本語との比較・対照をすることで見えてくる特徴もあるだろう。したがって、関連する文法現象を扱った文献も幅広く参照し、場所格交替の分析に生かすよう努めた。
認知言語学の体系は少しずつ形をとり始め、その過程は現在もまだ進行中と言ってよい。そこには、その若さの故の不確定さも多く内蔵されているが、新しいことの起こりうる可能性も豊かに内包している。「百花繚乱」とも言える認知言語学研究の各テーマを、第一線で活躍する研究者が解説する。
執筆者:池上嘉彦、早瀬尚子、野村益寛、進藤三佳、黒田一平、大堀壽夫・秋田喜美、深田智、菅井三実、鍋島弘治朗、木原恵美子、碓井智子、大月実、大谷直輝、高橋英光、坪井栄治郎、友澤宏隆、有光奈美
第1章 事態把握 池上嘉彦
第2章 視点と事態解釈 早瀬尚子
第3章 参照点 野村益寛
第4章 主観化 進藤三佳
第5章 文法化 黒田一平
第6章 類像性 大堀壽夫・秋田喜美
第7章 イメージ・スキーマ 深田 智
第8章 格の意味関係 菅井三実
第9章 メタファー 鍋島弘治朗
第10章 メトニミーとシネクドキ 木原恵美子
第11章 空間と時間のメタファー 碓井智子
第12章 色彩語とカテゴリー化 大月 実
第13章 語彙の意味ネットワーク 大谷直輝
第14章 日本語の命令文と依頼文 高橋英光
第15章 ヴォイス 坪井栄治郎
第16章 反意語 友澤宏隆
第17章 否定 有光奈美
アメリカ合衆国を発祥の地とし、発展してきた言語人類学を、学部生、大学院生、また言語人類学に馴染みのない研究者に紹介する概説書。言語と文化の密接かつ不可分な関係性を代表的エスノグラフィ研究の紹介を通して紐解きつつ、ことばの使用実践からうかびあがる多様な言語観・世界観を明らかにする。その上で、言語人類学が問い続けてきた解放的ことば観を論じ、変わりゆく文化社会を捉えるための視座を提供する。
はじめに
第1部 言語人類学の出発点
第1章 言語人類学とはどのような学問か
第2章 言語相対論とその後の潮流
第3章 言語人類学の調査方法
第2部 「ことば」を問い直す
第4章 文化としてのことばーコミュニケーションの民族誌
第5章 言語人類学からみる発話ー日英語比較の視点から
第6章 ことばを身につけるー言語社会化
第3部 拡大するフィールド
第7章 変容する社会を捉える
第8章 指標性から読み解く対立・差別・不調和
第9章 メディアとコミュニケーション
参考文献
索引
執筆者紹介
「言語学とは何か」。日本語をはじめとする豊富な例で学べる入門書。基礎を学び、整理できる11のチャプター。学習効果を高め、楽しめる20の「コラム」。
これまで埋もれていた半世紀にわたる執筆作品を自身でセレクトし、整理・編集した著作集の2冊目であるセレクシヨン2には、1963年〜1998年の言語学に関する小篇、論文、講演録など32篇を収めた。
ここに収めた田中克彦の論考を通して、戦後日本の言語学の変遷を読み取ることができる。
特に日本語ではなく、国語と称されるに至った経緯やピジン・クレオール語、民族語についての論考は、現代の終わりの見えない民族対立について考えるきっかけになるだろう。
セレクシヨン2へのまえがき
第一部 一九六〇年代〜一九七〇年代
日本語を考える
戦後日本における言語学の状況
言語観の再検討を
論理学に対する現代言語学の立場 -山田広行『論理学』をめぐってー
言語学と言語学的現実
恥の日本語
「読む」ことと「見る」こと 現代詩への一考察
地域と言語
「エッタ」を私はこう読んだ
第二部 一九八〇年代
言語批判の視点 『国語の将来』『国語史』『標準語と方言』その他
国語愛と教育のことば
支配の装置としての学術語 社会科学用語のジャルゴン性を撃つ
エスペラントを包囲する 言語学イデオロギー
《本から本へ》クレオール くずれたフランス語の学び方
ヨーロッパと言語イデオロギー
《講演録》社会言語学的にみた日本文化の気質
《百科問答》外国語における「差別語」は?
エスペラント百年に思う
言語・エトノス・国家
「影響」の影響力
《講演録》「国際」の政治意味論
第三部 クレオールと多言語主義
ピジン、クレオールが語る言語の本質
書くことは自由か
《講演録》ことばとエコロジー
《講演録》明治日本における「国語」の発見
《講演録》一言語主義から多言語主義へーーフランス語の未来
国語の形成
《講演録》二一世紀の世界における日本語
世界・日本・ローマ字
人間にとってことばとは何か
国語と国家語
《講演録》ことばの環境と経済
音韻単位の小さなものから大きなものへと音韻現象や諸課題を紹介し,その底流にある抽象的な原理や制約を考察。〔内容〕音の体系と分類/音節とモーラ/日本語のアクセントと英語の強勢/形態構造と音韻論/句レベルの音韻論/最適性理論
1.音の体系と分類(新谷敬人)
2.音節とモーラ(川越いつえ)
3.日本語のアクセントと英語の強勢(吉田優子・三間英樹)
4.形態構造と音韻論(西原哲雄・菅原真理子)
5.句レベルの音韻論(菅原真理子)
6.最適性理論(菅原真理子)
《関係》の言語学へ
ソシュールが切り開いた一般言語学の可能性を極限まで押し進め、バルトやドゥルーズをはじめとする批評家・哲学者に大きな影響を与えた言語学者ルイ・イェルムスレウ。《言語素論》(glossematique)のエッセンスを柔らかい語り口で提示する「言語理論についての講話」、強靭な抽象的思考の結晶である「言語理論のレジュメ」をはじめ、構造言語学の極北へと誘う最重要論考を収録。
序文(フランソワ・ラスティエ)
1 言語理論の原理
言語相関の一般構造
言語形式と言語実質
言語理論についての講話
言語理論のレジュメーー言語素論、序説と普遍部門
2 表現の研究
音素論の原理について
印欧語の音声体系についての見解
音声学と言語学の関係について
構造的単位としての音節
3 附録
ルイ・イェルムスレウの『言語理論の基礎づけ』について(アンドレ・マルティネ)
イェルムスレウを読むマルティネを読むイェルムスレウ(ミシェル・アリヴェ)
注
言語学の知識を既に身に付けている読者を対象として、「目で見る生活様式(文化)を持つろう・難聴コミュニティで自然に発生した言語」の研究の基本的な知識と近年の動向について日本語で情報を得ることを目的として作られた一冊。
■「まえがき」より
各章は 【基礎編】 と 【最前線編】 の二部構成となっている。【基礎編】でトピックに関する基本的な概念を導入したうえで,【最前線編】 でより専門性の高い内容が提示される。「第1章 イントロダクション」では,手話言語学という分野を概観する 【基礎編】 に続いて,近年の研究の展開の一例として手話音韻論を取り上げた。音韻のトピックは「第3章 プロソディ」にも含まれている。「第4章 複合語」では形態論のトピック,「第5章 文末指さし」「第6章 削除」では統語現象,「第7章 焦点」「第8章 メタファー」では意味に関わる現象がテーマとなっている。「第2章 類型論」と「第9章 手話の発生」では手話の多様性を扱う研究成果が提示されており「第10章 マウス・アクション」は複数の分野にまたがる事例研究である。
■執筆者一覧
浅田裕子(昭和女子大学 グローバルビジネス学部 准教授)
今西祐介(関西学院大学 総合政策学部 教授)
上田由紀子(山口大学 人文学部・人文科学研究科 教授)
内堀朝子(東京大学大学院 工学系研究科 准教授)
岡田智裕(総合研究大学院大学 複合科学研究科 情報学専攻 博士課程在学)
坂本祐太(明治大学 情報コミュニケーション学部 専任准教授)
相良啓子(人間文化研究機構 人間文化研究創発センター 特任助教)
下谷奈津子(関西学院大学 手話言語研究センター 研究特別任期制助教)
高嶋由布子(国立障害者リハビリテーションセンター研究所
脳機能系障害研究部 高次脳機能障害研究室 流動研究員)
富田 望(フレーミングハム州立大学 外国語学部 助教)
平山仁美(慶應義塾大学 商学部 専任講師)
前川和美(関西学院大学 手話言語研究センター 研究特別任期制助教)
松岡和美(慶應義塾大学 経済学部 教授)
矢野羽衣子(関西学院大学 手話言語研究センター 客員研究員)
*各章は、基礎編と最前線編の2部立て。
基礎編には見出しタイトルがありません。
各章の2行目は最前線編のタイトルです。
第1章 イントロダクション(松岡和美)
手話言語学の発展:音韻研究を例として
第2章 類型論(相良啓子)
数詞の類型論
第3章 プロソディ(下谷奈津子・前川和美)
日本手話のうなずきとその習得ー母語話者と学習者の比較
第4章 複合語(浅田裕子)
動詞由来複合語の統辞分析ー日本語と日本手話の観察から
第5章 文末指さし(内堀朝子・今西祐介・上田由紀子)
文法的一致を示すものとしての文末指さし
第6章 省略(坂本祐太)
空項の理論的分析:動詞残余型動詞句省略か、項省略か、空代名詞か?
第7章 焦点(平山仁美)
手話言語の焦点の意味論・語用論的分析
第8章 メタファー(高嶋由布子・富田望)
手話のメタファー分析の試み
第9章 手話の発生(矢野羽衣子)
宮窪手話の言語学的特徴
第10章 マウス・アクション(岡田智裕)
マウス・アクションの使用実態の分析
本書は人間のことばの習得と脳などとの関わりについて取り扱う「言語心理学」という研究分野について、コンパクトに概説したものである。全6章から構成されており、前半の3章では、主に母語習得について概観し、後半の3章では主に第二言語習得について概観をしている。様々な言語学の分野の観点や視点から、言語習得という人間の基本的本能と言われる内容に関して解説を簡潔に行っており、よりダイナミックな内容となっている。
目次
第1章 音声・音韻の獲得と喪失
1.1. 音声学・音韻論とは何か
1.2. 音声・音素の獲得とは
1.3. 臨界期仮説(Critical Period Hypothesis)について
1.4. 言語の音節構造
1.5. 言語のリズムの構造
1.6. 失語症患者の音喪失
1.7. 言語音声の知覚とマガーク効果
1.8. 休止の役割
1.9. まとめ
第2章 語彙の獲得・喪失と生物言語学
2.1. 語彙習得とは何か
2.2. 語彙習得に関する基本概念
2.3. 心的辞書の役割について
2.4. 弁別素性と語彙の喪失について
2.5. 生物言語学
2.6. まとめ
第3章 統語・意味の獲得
3.1. 統語論の情報処理について
3.2. 文理解の意味と認知
3.3. まとめ
第4章 第二言語習得のプロセス
4.1. 用語の整理
4.2. 臨界期仮説
4.3. 音声の習得
4.4. 語彙の習得
4.5. 文法形態素の習得順序
4.6. 統語の習得順序
4.7. まとめ
第5章 第二言語習得理論
5.1. 習慣形成
5.2. インプット、インタラクション、アウトプット
5.3. 自動化
5.4. 社会文化理論
5.5. 用法基盤理論
5.6. まとめ
第6章 第二言語習得の個人差
6.1. 動機づけ
6.2. Willingness to Communicate(WTC)
6.3. 言語不安
6.4. まとめ