2022年4月、惜しまれつつこの世を去った、俳優・柳生博。1970年代に八ヶ岳に移住し、東京との二拠点生活をスタート。「日本野鳥の会」の会長を長年にわたり務めるなど、その人生はまさに「森に暮らし、鳥になった人。」そのもの。本書では、そんな柳生博の生きざまを、過去の著作「森と暮らす、森に学ぶ」「それからの森」「鳥と語る」の3作を再録することで振り返る。未完に終わった「八ヶ岳デイズ」の好評連載も全話掲載。
異能のために虐げられてきた少女かぐやは、愛を求めながらも全てを諦めて生きてきた。だが黒鳶隊の強く気高き大将、隆勝に婚姻の形で救い出され、妖影という妖から人々を救う姫巫女として、力を使うことを望まれる。海祢や凛といった黒鳶の仲間にも助けられ、かぐやは次第に居場所を見出していく。そして安らぎや幸せを教えてくれた隆勝に惹かれ始めていた。そんな中、妖影を操る存在が現われ、かぐやを付け狙ってきて…?
家政夫のバイトを始めた男子大学生・泉竹志は妻を亡くしたばかりの初老の男性・野保の家で働き始める。大きな喪失感に覆われた野保の家で竹志はとあるノートを発見する。それは、亡くなった野保の妻が残したレシピノートだった。夫と娘の好物ばかりが書かれてあるそのノートだが、肝心のレシピはどれも一部が欠けている。竹志は彼らの思い出の味を再現しようと試みるが…。「さあ、最後の『美味しい』の秘密は、何でしょう?」一風変わった、癒しのレシピに隠された優しい秘密とは。
「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。陶工である丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮していた。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうかー表題作ほか、己の役割を全うすべく煩悶し、一途に走る名も無き男たちの清廉なる生き様を描く全4編収録。
わがままな主人に呼びつけられ、家政婦のカーリーは、屋敷内にあるジムへと急いだ。事故で怪我をして以来、在宅療養している富豪ルイスは不機嫌で、今日も案の定、美人の理学療法士にくびを言い渡した。そして驚いたことに、今後はカーリーが代わりをするよう命じたのだー莫大な報酬と引き換えに。実は彼女は医大に進み、医師になるのが夢だった。だが当時は極貧のうえ父の介護もあり、泣く泣く諦めたのだ。引き受ければ、また夢に挑戦できる。ただ、ひとつだけ、気がかりなのは…ルイスがあまりにもセクシーすぎること。指先が彼に触れただけで、なぜこんなに胸が苦しくなるの?
わたし、鈴原天音。夏の終わりの最高にうれしいできごとを胸に、2学期をむかえたの!でもある日、“大事件”が起こって、女王さまの杏奈がぼっちに転落…。「天敵」だった杏奈だけど、伊吹くんに“過去”をきいてから、なんだかほっておけなくて。それでね、わたし“あること”を決意したんだ!そして、合唱コンクールの日、伊吹くんから「話があるんだ。」って…いったい何!?小学中級から。
科学記者の「タマキ」は、ゲノム研究者になった幼馴染「ケイナ」と二十年ぶりに再会した。ステラーカイギュウ、リョコウバト、オオウミガラス、ドードー鳥と孤独鳥…自然豊かな房総半島で過ごした小学生以来、絶滅動物を偏愛するふたり。カリフォルニアで最先端研究「脱絶滅」に取り組むケイナに触発されたタマキは、江戸時代に日本に来た「ドードー鳥」の謎と行方を追う旅へ出た。日本、アメリカ、欧州、そしてドードーの故郷モーリシャスへ。やがてふたりの前に、生命科学と進化の歴史を塗り替える、驚愕の事件が待ち受けていたー
もうすぐこの世界はたいへんなことになっちゃう。はやくにげたほうがいいよ。1つの絵と2つのストーリー。「中居正広の土曜日な会」から生まれた絵本シリーズ、最後の日!?生命をめぐる物語。
鳥類が現在の地球上で大成功をおさめているのはなぜか?近年の科学研究は、彼らの高度な心的能力とそれを生む脳構造をつぎつぎに明らかにしてきた。鳥は道具を操り、他者の心を読み、確率を理解し、数百の歌を学び、数千キロを地図なしで旅する。世界中にいる翼の生えた天才たちの能力を紹介し、「知能とはなにか」に迫る!