ことばの知のなかで、“言語態”の知を認識論的に位置づけ、新しい“ことばの研究”の在り方としての“言語態の研究”の可能性を問い、その方法と展望を開く。
DNA連鎖が、コンピュータを通して、真理を語り始めるであろう。脳死と臓器摘出の倫理・道徳問題、環境・教育問題、政治・経済システムの問題、人間の生と死や、善悪の問題など、細分化科学の結論からは、誰も言及できず、かくして、将来展望も示せなかった、本質的重要問題について。
もうひとつの書物の文化史へ。「声」から「文字」への転換、「作者」「読者」の誕生、電子テクストの出現-東西テクストのパフォーマティヴな機能を分析する。
子供はどうやって言語を獲得するのだろう?大人のことばを真似して覚えるのだろうか?それとも、視覚器官や聴覚器官を生まれながらに持っているのと同じように、「言語器官」とも呼ぶべきものを生得的に持っているため「何の努力もせず、いつしか言語を発達させて」しまうのだろうか?本書は「模倣・記憶説」対「言語器官説」という、基本的に異なるかに見える立場の融合に果敢にいどむ、他に類を見ない書である。豊富な、そして多くの場合ほほえましい幼児言語のデータと、「言語器官説」の理論との接点を求めるこの試みが、読者の好奇心を刺激するだけでなく、その心を楽しませてくれることは疑いない。言語学の基礎知識を必要としない言語学・言語獲得研究の入門書である。
言語個性の動態にまで踏み込んで言語活動の発生源を前ジャンルからの視野にとらえ、声と音との響きあう関係下での意味領域の創発と、語りの生をかたどる“態(わざ)”の諸相を問う。
言葉は記憶をいかに編成するのか。蝦夷と沖縄、中国の革命歌、『資本論』-過去の忘却と想起をめぐる言語行為を明らかにする。
本書は、1995年(平成7年)9月に行ったテンス・アスペクト研究会『完了をめぐって』における口頭発表と議論をベースにし、その後の研究成果を加味してまとめられた論集である。
人間の言語活動が相互の翻訳、干渉、衝突によって変容し、複合や世界化をとおして、文化と文化のはざまで、どのように新しい実践の様態を組み立てていくのか、言語実践の間文化的な力動を問う。
本書は高次神経機能障害に関して、現場で活躍する第一線の研究者が、現時点での最先端の考え方やリハビリテーションの手法をコンパクトにまとめたものである。
言語からみた社会の批判理論。新聞、テレビ、広告、コーラン、法律ー。社会を構成するさまざまな言語の実践形態を分析する。
本書はこれからのグローバル社会に適応できる人材の育成の一端を担う学校教育における「言語教育」とりわけ「外国語教育」を多角的な面から再考し、日本における今後の「外国語教育の在り方」について主に「グローバル」と「ローカル」すなわち「グローカル」な視点から考察した上で、その具体案を提示するものである。
現在研究分野としてその重要性が唱えられている第二言語習得研究に注目し、日本語での研究を中心に過去の研究と現状、今後の研究方向について英語と日本語でまとめた。
英語学習の盲点から翻訳の奥義まで、著者の半世紀にわたる経験から得られた翻訳理論・実践技法を伝授。豊富な文例・訳例により、「勘」と「こつ」を詳細に解説する。