2020年からのコロナ禍によって、都市部でも地方でも、鉄道の通勤・通学需要や観光需要が激減し、鉄道会社の経営は大打撃を受けた。
コロナ禍が終息しても、少子高齢化が続く限り、通勤・通学需要は減る一方だ。すでにローカル線の経営状況はかなり厳しく、バスへの転換も進んでいる。
しかし、バスへの転換は、交通弱者の外出の機会を減らしたり、自家用車の利用を増やして環境への負荷が増えたりするなど、デメリットも多い。
一方、成田・羽田・関空といった国際空港へのアクセス線の新設や西九州新幹線の開業、北海道新幹線や北陸新幹線の延伸、リニア中央新幹線の建設をはじめ、路線の新設・延伸の計画も数多くある。
ローカル線はどうすれば維持できるのか? あらたな路線は日本経済の起爆剤となるのか? また、鉄道を活用したあらたなビジネスに、各社はどのように取り組んでいるのか? さまざまな視点から考える。
医者も患者も「コスト意識」がまったくない、崩壊間近も「危機感ゼロ」の国民皆保険制……知られざる日本医療の「不都合な真実」とは?
孤独は、怖くない。君に親友はいらない。先人に学び、「単独者」として生きよ! 自分独りで成長する「孤独を活かす力」を徹底指南。
苦手なことを、努力によって克服していく姿を描いた「しゅくだい」シリーズ第8弾。
ひろきは、ドッジボールが苦手で、いつも最初に当てられていた。クラス対抗のドッジボール大会が迫っているので、何とかしたいと思ったひろきは、まずはお兄ちゃんと一緒にランニングを始めることにした。お兄ちゃんに悩んでいることを相談すると、ドッジボールがうまい同じクラスの池田くんに特訓をお願いしたらと言われた。
次の日、池田くんに教えてほしいとお願いすると引き受けてくれて、ボールをよける練習から始まった。その後、ひろきと同じようにドッジボールが苦手な栗田さんも練習に加わった。ボールの投げ方も教わり、少しずつコツがつかめてきたひろき。
練習試合でひろきのクラスは負けてしまったが、ひろきと栗田さんがうまくなっている様子を見て、クラスのみんながおどろいていた。そして、いよいよドッジボール大会の日がやってきた。
『レモンちゃん』『いちごちゃん』『ももちゃん』『りんごちゃん』『ぶどうくん』に続く、「おいしいもり」シリーズ第6弾! かわいいだけじゃない★やくみレンジャーが大活躍の男女ともに楽しめる絵本。
バナナくんは、虫が苦手でちょっと臆病な男の子。おいしいもりで、果物や野菜たちとかくれんぼをしていると、「いいにおいだな〜」とコバエが近づいてきました。驚いたバナナくんが悲鳴をあげると、果物や野菜たちが助けにやってきましたが、コバエはどんどん増えていきます。そこへ登場したのは、おいしいもりのピンチを救う、やくみレンジャー! ところが、しょうがキックやワサビーム、とうがらしファイヤーで攻撃しても、コバエたちはバラバラに逃げてしまい、攻撃をかわされて退治することができせん。すると、困ったやくみレンジャーの様子を見ていたバナナくんが……⁉
学校から、あさがおの鉢植えを持ち帰る日。なぎちゃんは、帰り道を一生懸命歩いていましたが、暑くて重くて、掲示板の横で休憩することにしました。座り込んだなぎちゃんは思わず、「あさがおさん、およいでいえにかえりたい……」とつぶやきました。すると、なんということでしょう! あさがおが、ひゅーっと上に伸びて、きらきらと光る水のシャワーを出し、掲示板の中は水でいっぱいになりました。泳ぎが得意ななぎちゃんは、嬉しくなって、掲示板水槽の中に飛び込んでみることにしました。ばっしゃーん。ぶくぶくぶく。水の中はなんて気持ちがいいのでしょう。なぎちゃんは、しばらく泳いで進んでみることにしました。そして、水の中から顔を出すと、いつもの高速道路が、流れるプールとすべりだいになっていて……。
暑くて辛い帰り道が、こんなに楽しい帰り道に⁉ 清涼感溢れる描写と、生き生きとした少女が眩しい暑い夏に読みたい一冊。
名探偵は……コテコテの関西弁を喋る馬!?
殺人、窃盗、金銭トラブルーー
小さな田舎町で起こる不可解な事件に、元競走馬と牧場の娘のコンビが挑む!
『謎解きはディナーのあとで』の著者が仕掛ける、大本命ユーモアミステリ!
●「馬の耳に殺人」
田舎の乗馬クラブで起こった殺人事件。容疑者とされたのは、なんと馬のロック。本当にロックの犯行なのか腑に落ちない牧場の娘・陽子(マキバ子)に、元競走馬のルイスが話しかけてきて……。
●「馬も歩けば馬券に当たる」
マキバ子の実家である「牧牧場(まきぼくじょう)」の求人に応募してきた藤川という青年。彼がお金に困っているのには、ある理由があって……?
●「タテガミはおウマの命」
行方不明だった女子高生の死体を発見したマキバ子とルイス。唯一の手掛かりは、現場付近に残された馬のタテガミがべったりとついたガムテープだった……。
ーーなど、全5編を収録した連作短篇集!
京都、祇園の片隅にひっそりと佇む「一見さんお断り」の甘味処「もも吉庵」。店を営むのは、元芸妓のもも吉。メニューは「麩もちぜんざい」のみ。この一風変わったお店に、今日もお客が訪ねてくるーー。
もも吉庵の女将の娘で、タクシー運転手をしている美都子は、乗客のある高齢の女性とその介護 士の嚙み合わない会話を聞いて、二人の真の関係に気づき……。
亡き息子の復讐を誓う男の哀しき慟哭。
料理の才能に恵まれた青年が陥った心の落とし穴。
声を失い、筆談でお座敷を務める舞妓の勇気がもたらした奇跡。
ーー甘味処「もも吉庵」に集う人々の悲喜こもごもに、女将のもも吉が寄り添い、ぬくもりを与える京情緒溢れる連作短編集。
文庫オリジナル。好評第5巻。
博多の唐坊で、胡人の父から医術を学んだ娘・瑞蓮が京の都へ来て一ヶ月。
女医(薬師)として、後宮の姫たちから信頼を得た瑞蓮は、難病や女性ならではの病、悩みに応えるべく奔走していた。しかし姫や女房たちは祟りや呪詛を恐れることが多く、その一方で、最大の関心事は、誰が次期東宮の子を産むのかということ。
そんななか、帥の宮の妃・大姫から不妊の相談を受けた瑞蓮、そして共に働く若き医官・和気樹雨は……。
治療法について悩む瑞蓮に対し、道を示してくれたのは、博識な施薬院の医官・丹波康頼、そして意外にも、陰陽寮の学生で瑞蓮を慕う安倍晴明だった。最初は御所に馴染めなかった瑞蓮だが、しだいにそこで自分の居場所を見つけていく。
若き女医が医学の知識を駆使して後宮で起きる様々な事件に立ち向かっていく、平安ミステリー。
「平安あや解き草紙」シリーズが人気の著者による「お仕事小説」第二弾! 文庫書き下ろし。
律令体制の限界、財政破綻の危機……。
この国を救うーー。たとえ我が名が残らなくとも。
“学問の神様”ではなく“政治家”としての菅原道真に光を当てた、第12回日経小説大賞受賞作家による感動の歴史長編。
文人として名を成し、順調に出世していた菅原道真は、讃岐守という意に反した除目を受け、仁和2年(886)、自暴自棄となりながら海を渡って任国へ向かう。しかし、都にいては見えてこなかった律令体制の崩壊を悟った道真は、この地を“浄土”にしようと治水を行なった空海の想いを知ると共に、郡司の家の出でありながらその立場を捨てた男と出会うことで、真の政治家への道を歩み出す。
「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな」に込められた道真の熱き想いとは。菅原道真の知られざる姿を描いた傑作歴史小説。
直近までウクライナ大使(〜2021年)を務め、ロシアとウクライナを熟知した元外交官が、両国の情勢と展望について解説する。
人と出会い、言葉をもらって、人生が変わっていくことがある。この本は、そうした出会い、言葉を紹介して、読む人の心が少しでも軽くなることを願って、作家で日本語教師でもある著者がこれまで知り合った人たちから聞いた話、読んできた本、そして自身の体験などを踏まえて、たくさんの「いい話」を紹介している。
全体は、「やさしさにウルッとなる話」「だから人生はおもしろい、の話」「へええ〜とうなってしまう話」「情熱的な人生に胸アツの話」の4章構成。登場する人物は、小山薫堂さん、岩崎宏美さん、綾小路きみまろさんら現代の著名人から、葛飾北斎、中江藤樹、リンカーンなどといった歴史人物まで幅広く、興味深いエピソードを掲載。
それぞれ2〜4ページの短い話なので、寝る前、電車に乗っているとき、病院の待ち時間など、ちょっとした時間に、どこからでもパラパラと読める。
幸せ気分が舞い降りる、61編のとっておき実話ショート!
客観的に正しい歴史など存在しない。日本人が信じる「世界史」を疑え!
ギリシャもローマも、常にオリエントの世界に屈服し続けた。アレキサンダー大王や五賢帝は、例外にすぎない。その例外を特筆大書し、さも「常に西洋は人類の中心だった」と描いているのが、日本人が信じる「世界史」だ。別に西洋人を噓つきと糾弾する必要はない。どこの国でも、歴史の記述とはそういうものだ。
人によって「世界史」とは何なのかの定義は違って良い。むしろ歴史家が千人いれば千の「世界史」の定義がなければおかしい。本書をおのおのが「世界史」とは何なのかを考える材料としてほしい。 (「文庫版 はじめに」より抜粋)
(目次)
●第一章 世界史の正体と日本
●第二章 十字軍の爪痕
●第三章 世界史を語る視点としての鎌倉幕府
●第四章 暗黒の中世の終焉と室町幕府
●第五章 中世と近代のはざまで
『真実の世界史講義 中世編』を改題の上、文庫化。
2千年の叡智が詰まった大アルカナ22枚の意味と運の使い方を、初心者にも分かりやすく解説。人生、恋愛から:競馬まで的中。
2023年の大河ドラマの主人公となった徳川家康。
大坂の陣で豊臣家を滅ぼして天下統一を成し遂げたため腹黒く老獪なイメージが強いが、もともと天下を目指せるような境遇では全くなかった。
破竹の勢いだった祖父、清康は25歳で刺殺され、跡を継いだ父、広忠も24歳で暗殺されてしまう。今川の人質となっていた竹千代(家康)には、どうすることもできなかった。城も領地もなく譜代家臣たちは今川に虐げられる日々。しかし、今川義元が敗れた桶狭間の戦いを契機に図らずも念願の岡崎城に帰還することができ、そして、そのきっかけをつくった織田信長との出会いが家康の人生を大きく変えていく……。
親も城も金もなく、あるのは譜代家臣のみという若年当主が、危機と幸運に翻弄されながら国持ちとなり、ついに天下を目指す成長物語。
苦労とピンチの連続だった若い家康の実像に迫る!
文庫書き下ろし。
論語はすなわち儒教のことであるーーこのことは、日本人の多くにとっての「常識」であろう。
ところが、実はそうではない。子供のころ、祖父の摩訶不思議な「教え」から『論語』に接した著者は、学生時代に儒教の持つ残酷な側面を知り、強い葛藤を抱く。のちに中国思想史の分析を重ねた果てに著者がたどり着いた答えは、なんと「論語は儒教ではない」というものだった。
すなわち、『論語』がわれわれの人生にとって有意義な「善」の書であるのに対し、朱子学と礼教を含めた「儒教」は結局、政治権力の正当化と人間性の抑圧を本領とする「悪の教学」であり、両者はまったく別物であるというのである。
この論語と儒教イデオロギーとの差が、日本人と、中国人・韓国人の道徳格差にもつながっていると著者は見る。
最終章では、孔子の言葉を紹介し、『論語』の活かし方にも触れる。
『なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか』を改題。