逍遙・四迷・おむろ・美妙・紅葉・忍月・柳浪・一葉ら、近代文学成立期の表現者たちが「小説」に求めたものを解き明かす。
透谷評価の一頂点を示した没後百年をひとつのメルクマールとして、さまざまな側面から編んだ。没後百年の透谷像(早大講演)・透谷とアメリカ革命(ハーヴァード大)・透谷とビュヒナー等を含む。
『鏡子の家』の父親はなぜ家から追いやられているのか?『春の雪』の冒頭はなぜ日露戦争の写真の話で始まっているのか?-など、これまで見過ごされてきた地点から作品世界を捉え、“魅せられる精神”の運動体として三島文学の全容を浮び上がらせる。“批評”と“研究”を融合させた本格的三島論。
蕪村発句をより深く理解するために、季題意識を重視し、なおかつ現行の歳事記的配列とは異なる、「古今集」以来の和歌、連歌、俳諧などの集のスタイルにならい配列。
大和三山の伝承と古代人の三山に寄せる熱き思いをつづる。
京ことばのすべてが今ここに!!「京ことば」およびその周辺の京都府全般にわたる約4800語を収録。
己の髪の毛をつかんで己を吊すがごときモノローグ的自閉世界から二つの認識の出会いによる対話的構造の世界へ。-漱石晩年の芸術的転回。新たな文学的地平を克明に照射する創意の論。