紀州一の大富豪柳川家。その門前を今、鋭く見つめる三対の眼があった。健次、正義、平太。後に「虹の童子」の名で世界中を騒がせる誘拐団の若者達である。標的は女当主とし子刀自。慈愛溢れる人柄で、地元では生き神様と慕われる82歳のおばあちゃんだ。風雨にもめげず監視に励んだ3人は、持ち山の見回りに出た刀自の拉致に遂に成功。が、このおばあちゃん、タダ者じゃなかった。自分で身代金を決めた上に、その受渡し方法まで滔々と語り始めたのだ。かくして要求総額百億円、授受は全てテレビ中継という史上空前の誘拐劇が始まった。
この本を執筆した当時、コクトーはすでに五十七歳だった。第二次大戦が終結して間もない、占領下の陰惨な記憶も鮮やかな時点で、その多くは世を去った親しい友人たち-ラディゲ、サティ、プルースト、ディアギレフらを回想する的確かつ魅力的な人物論がちりばめられ、エスプリにみちたコクトーの姿と透徹した芸術観が浮かびあがってくる。
本書は、目前に迫った「東京大地震」の真実の姿を、豊富な取材データを駆使して、具体的に描いている衝撃の書である。
越前一乗谷の3千体の石塔や石仏、備後太田荘の数千体の石塔などを踏査した著者が世に送る、中世の葬送・墓制研究の決定版。公家・武家・庶民、さらに男と女の場合など豊富な事例を紹介し、葬送や造墓の実態を解明する。死体遺棄や両墓制など未解決の問題にも解答を与える。考古学・民俗学・宗教学研究者必読の、文献史学の側からの意欲作。
本書は、ブルデューが行なった、フランスの研究者やとりわけ外国の研究者との非常に長い会談、また民族学者・経済学者・社会学者(芸術・宗教・文学等々についての)などの専門家グループとの学問的対決を集めて一書となしたものである。これらを通してブルデューは、自身を語る。自身の業績の誤解されている側面を、自身の研究の哲学的前提を、自身の探究の具体的ロジックを明らかにする。と同時に、自身に対する反論の中で代表的な反論に論駁を加える。
ヒマラヤはいつ、どのように形づくられたか?アルプスとの違いは?中国に地震が多いのはなぜか?地球科学者の目で巨視的に見たユーラシア変動帯の全容とナゾ。大興安嶺探検から発し、カラコラム・パミール・コンロン・天山・雲南・アルプスへと連なる、著者のフィールドワークの集大成。
紀元前6世紀ピュタゴラスの数秘術。数字に秘められた宇宙からのメッセージ。誕生数で運命がわかる。
本書は、壮大な地球のドラマである地震を、最前線の研究者により、一般向きにまとめたものです。地震災害のさまざまなケーススタディから、地震の正体、地震予知の現状まで、コンピューターグラフィックスや鮮烈な現場写真によって構成されています。
本書の主題である超高層プラズマ波動は地球周辺や惑星で発生する電磁波動であり、それらの波動の特性やその発生や伝搬のメカニズムを紹介し、地球周辺、すなわち地球電離圏・磁気圏プラズマ環境を紹介します。
プレートテクトニクス、ダイラタンシーモデルなど、近年の地球科学の進歩は著しく、地震・津波発生のしくみ、火山噴火のしくみを画期的に明らかにしてきた。本書は最新の研究成果をもとに地震・津波・火山の姿をわかりやすく解説。付録に最新資料を収録。
「破壊即建設」を信条に日本の繁栄を裏から支えて来た一人の男。「壊す側」の足跡から“戦後”に迫る、力作ノンフィクション。
家族や家庭をどう守るか…悲しまないための準備。奥尻島、ロサンゼルス、サンフランシスコをはじめ各地の災害状況をつぶさに見てきた著者の智恵、満載。付録防災用品購入一覧表、必携チェックシート。