世紀を超えて私たちを魅了しつづける思想家、ヴァルター・ベンヤミン。たんなる言語論にとどまらない、認識論、芸術論などが複雑に織り込まれ、彼の世界像が集約的に表現されている最初期の論考「言語一般および人間の言語について」を詳細に読み解き、その思想的基盤に迫る。著者自身による全訳を併せて収録。
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「言語とは何か」という究極の問いに挑む、気鋭の研究書が登場。
人間にとって言葉はあたりまえだが、では動物は言語を話せるのだろうか……。興味ぶかくユニークなこの問題を手掛かりに、言語学や認知生物学などの最新の成果を駆使し、言語とは何かについて考察。また、言語の構造に関する形式的アプローチの教科書でもあり、とくに統辞論のテキストとしても使用できる。言語/言葉について考えるための画期的な本。
言語学の分野では、これまで学際的な視野での研究者の数は、意外に少なかった。しかし言語学以外を専門とする研究者には、「言語とは何か」「言語学の成果で応用できるものは何か」を知りたいという人が、かなり多いと思われる。そんな異なった分野の研究者たちにも届く形で、本書は構想されている。
言語はヒトという種に固有の能力。それゆえ、仮説演繹法を基礎とする「経験科学」の手法が適用できると考えたのは、生成文法をはじめとする理論言語学だった。その基礎を概説しながら、以下の二つの視点を導入した。
◎言語学の研究者に……動物との比較という学際的視点を持てば、どのように言語が「見える」のか。
◎言語学以外の研究者に……言語学がどのような興味・関心にもとづいて研究されてきたのか。
前半は、言語の学際的アプローチについて、現時点で筆者が知る最新の研究成果を紹介する。後半は、言語の構造に関する形式的アプローチの教科書という形をとる。この分野での研究の道具になじんでもらうこと、とくに統辞論のテキストとしても使用できることを目ざした。
野生児の言葉
音楽は原型言語か
動物のコミュニケーション
言語の進化
言語記号の象徴性と原型レキシコン
言語の構造(語彙・糸につないだ玉etc)
統辞構造
句構造の一般化
Logical Formとパラメーター
これはどうやって解く〈なぞなぞ〉なのか。
文字遊戯に心酔し、作品を創り、知的コミュニティを結成し、燈謎というものの価値を世間に大いに喧伝しようとした人々の思いとは。
漢字語彙の多義性を利用し、違う意味に読み替えていく、または、本来の語彙・文字を分解・変形させるなど、多様な技巧が含まれる、燈謎(とうめい)。長い間、性質と輪郭が曖昧な、文学と民俗のはざまにさまようコウモリのようなものになってしまっている、燈謎。本書は、透明にされがちな燈謎の作り手に光をあて、中国の燈謎文化史の欠けたピースを補うものである。
燈謎という漢字文化圏文字遊戯の七世紀にわたる変遷から、漢字文化の根底に潜んでいるエネルギーをダイナミックに描き出した書。附章「平城宮跡出土組み合わせ文字の水脈をたどる」では、遊戯的表現が誕生するきっかけになりうる様態を確認、検討することにより、民間信仰の深層に潜り込んだ文字遊戯からその背後に広がる豊かな文化世界への糸口として捉えようとする野心的な研究。中国文化文学のみならず、漢字文化圏の研究者必携の書です。
【本書は燈謎についてはっきりとした定義を提供することを目的としているわけではない。やや弁解じみた言い方をすると、本書は、研究対象の定義のしにくさを出発点としている。明白な定義を下しにくい現状を作り出したのは何なのか、それをめぐって先人たちはどのような葛藤を抱えてきたのかを考察したものである。ゆえに、本書は燈謎そのものに対する研究というより、そのような文字遊戯に心酔し、作品を創り、燈謎で知的コミュニティを結成し、燈謎というものの価値を世間に大いに喧伝しようとする人々の思いを描こうとするものである。】……序章より。
コミュニケーションにおける聞き手行動に着目し、
異文化やジェンダーといった社会的なフィルターが内在した談話における「リスナーシップ」
(聞き手の在り方や貢献)を多様なアプローチから実証的に映し出す。
コミュニケーションを「聞き手」の立場から捉えなおすことを提案する論文集。
執筆者:難波彩子、植野貴志子、山口征孝、岡本雅史、増田将伸、横森大輔、村田和代、森本郁代、片岡邦好、井出里咲子、ブッシュネル・ケード、釜田友里江、首藤佐智子
はしがき
序章 聞き手行動をめぐる研究の背景
難波彩子
第I部 理論の再考・新モデルの構築
聞き手行動の「場の理論」による解釈
ー二者会話における相互ひきこみの発話とうなずき
植野貴志子
聞き手の参与枠組み再考
ー聞き手役割のモデル化の有用性
山口征孝
聞き手行動が孕む二重の他者指向性
ー漫才のツッコミから見る聞き手行動研究の射程
岡本雅史
第2部 制度的役割からの考察
ずれた発話をどう「聞く」か
ー授業内グループワークの参与者による「受け流し」
増田将伸
グループの外の声を聞く
ー大学英語授業内グループワークの相互行為分析から
横森大輔
リスナーシップとラポール形成
ーまちづくりの話し合いのファシリテーターに着目して
村田和代
「聞き手」のふるまいから裁判員裁判の評議を考える
森本郁代
被疑者取調べにおいて「きく」(訊く/聞く)ということ
ー人称とモダリティに注目して
片岡邦好
第3部 社会・文化からの考察
男女の会話の共創
ーリスナーシップとアイデンティティ
難波彩子
Melting the ice
ー初対面会話における共鳴現象としての笑いの機能
井出里咲子、ケード・ブッシュネル
「愚痴」に対する共感表明
ー「愚痴」の語り方と聞き手の反応の観点から
釜田友里江
ポライトネス方略を伴う評価提示発話に対する
聞き手の「値踏み」行動を考える
ー「微妙」を中心に
首藤佐智子
終章 聞き手行動研究の可能性
植野貴志子
索引
執筆者紹介
数多の指導者、研究者、学習者が支持する名著であり、プロ教育の指針や、問題の理解と解決法を提供する優れた理論的解説書。通訳学・翻訳学の最新研究動向が盛り込まれた改訂版、待望の邦訳。
「文学的形式(フォルム)を“アンガジェさせる”こと」と「サルトル的アンガージュマンをマルクス主義化すること」という二重の企図のもとに書かれた『エクリチュールの零(ゼロ)度』は、サルトルの『文学とは何か』によるブルジョワ的“文学”神話の“脱神話化”の試みを引き継ぐとともに、その人間主義的限界の乗り超えを目指した。言語体(ラング)とも文体(ステイル)とも異なる文学の第三の形式的現実としての『エクリチュール』は、はたして“文学”を解明したのか。つねに現代思想の先頭を走り続けつつ、変貌を重ねたバルトのエクリチュールの冒険のすべては、ここから始まった。
1999年創刊の「日本語用論学会」の学会誌。語用論の研究は意味論、統語論、社会言語学、心理言語学、認知言語学、それに日本語学をはじめとするさまざまな語学教育などの活動が交差する領域を占める。これらの分野の論考等を掲載。年1回、3月刊行。
「グリコ・森永事件」で多数の挑戦状・脅迫状を書いた「かい人21面相」は一人ではなく、二人いた。かい人21面相の挑戦状・脅迫状の文章を統計分析すると、こんなことが明らかになってくる。このような「書き手を特定できるような、文章の特徴(クセ)」が“文章の指紋”である。
シェイクスピアの作品や『聖書』、『源氏物語』など、書き手が疑わしい文章や真贋が疑われている文献は、洋の東西を問わず数多く存在する。
本書はこのような疑惑の文章に対して、“文章の指紋”をみつけるために行われてきた様々な方法を紹介し、また著者が携わった日本語を対象とする事例を解説する。
はじめに
第1章 「かい人21面相」は二人いたー脅迫状を書いたのは誰か[犯罪事件篇]
第2章 ノーベル文学賞の盗作疑惑ー小説の作者は誰か[文学作品篇]
第3章 愛国者の名を騙る者ー国王を誹謗したのは誰か[政治・哲学篇]
第4章 神の言葉を伝えるー聖書を書いたのは誰か[宗教篇]
第5章 “文章の指紋”は作り直せるのか
おわりに
参考文献
【コラム】これは何語?/中世の架空の詩人トマス・ロウリーの捏造/本居宣長にも筆の誤りー『源氏物語』「手枕」の巻/古文書に出現した後世の言葉/贋作収集が趣味(?)の著名な数学者/『源氏物語』の写本における表記の揺れ/文章分析の豊満な土壌:電子図書館「青空文庫」
初対面の人、異性、目上の人…商談、会合、パーティー…相手も、場所も選ばない、使える会話術が満載!相手が話したくなる、質問の技術、話がとまらなくなる、ほめる技術、一気にうちとける、笑いの技術、会話に深みが出る、「間」の技術など。
キリン「午後の紅茶」、資生堂「アネッサ」で大人気。マリ子の赤ん坊時代から都立高校生のいままで、心とカラダ、そして言葉のプロセスを80枚のプライベート写真と共にたどる。
「聞き返されるようになった」
「口がうまく回らない」
「カラオケでうまく歌えなくなった」
「同級生を見て、ふと自分のことも気になった」
「まだ若いのに、声が低くなった気がする」
はっきりした自覚がなくても、これは「声の老化」のサインかもしれません。
「歳」だから仕方がない……とあきらめる前に、ちょっとしたコツと練習法で、明るく生き生きとした声に生まれ変わりましょう。
この本は、高い声を出したり声を遠くに響かせたり、ハリのある声を保ちたいという方に向けた発声法を紹介しています。
割りばしやペットボトルなど、身の回りの道具を使い、楽に声が変わるのを実感してください。
トレーニング時間は2分ほどと、すぐに効果が実感できるものばかり。
もちろん毎日続けることで、さらに効果が高まっていきます。
■本書の特徴
・大きな文字で読みやすい!
〜本のサイズと文字が大きいので、読みやすく実践しやすい仕様になっています。
・動画対応でわかりやすい!
〜PCやスマートフォンから著者によるトレーニング動画を視聴することができます。
【体験すると凄さがわかる! 上野式トレーニングとは?】
上野ヴォーカルアカデミーが長年蓄積した経験と独自の発想によって、従来のボイストレーニングとは異なる視点から、効率的に声を変えていくメソッドです。
「発声はスポーツ」という理念のもと、目的に合わせて身の周りにある道具を使いながら、「声帯」「口輪筋」「腹筋」「舌」などの筋肉を効率良く鍛え、強さと柔軟性をつけていきます。
[目次]
■第1章 声が年をとるということ
■第2章 よく響く声を出す
■第3章 スラスラとしゃべれるようになる
■第4章 滑舌に抜群の効果!「らたなかさ体操」
■第5章 声に力を出すための喉を作る
■第6章 安定した声を出す
■著者について
上野 実咲(うえの・みさき)
上野ヴォーカルアカデミー代表。1989年レコードデビュー、上野たけし、上野直樹親子に師事。上野親子の楽曲でコロムビアレコードより再デビューして以降、テレビ/ラジオ/俳優/講演活動などボイストレーナーとして幅広く活躍中。出演番組は『とくダネ!』(フジテレビ)、『カンブリア宮殿』(テレビ東京)、『Rの法則』(NHK)、『チャート博覧会』(テレビ朝日)など多数。著書に『まずはこれだけ! まねるだけボイストレーニング』(学研プラス)がある。
※本書は2017年11月発刊の『声が20歳若返るトレーニング』(GTB01093583)に加筆・再編集を行い、動画対応としたものです。
『銀河鉄道の夜』『キッチン』ほか幅広いジャンルの文芸作品の原作と、翻訳テクストとの比較対照分析から日本語表現の本質に迫る。
本書は、ベテラン通訳者で、ソルボンヌ大学の通訳翻訳高等学院(ESIT)の学長も務めた著者が1968年に発表したもので、通訳関係の本の中でも古典として広く知られている。それまで、とかく通訳は言葉を訳すものと考えられていたのに対して、本書は「通訳は言葉ではなく話し手の伝えようとする意味を捉え、それを通訳者自身の言葉で表現するもの」という基本的理念を提示し、通訳研究の中で「意味の理論」として知られる大きな流れを打ち立てた。欧米では会議通訳を志す人の必読書となっており、日本でも英訳版が通訳教育の教材として使用されてきた。本書はそのフランス語原典からの翻訳である。