バリトン・サックスだけのアルバムとは珍しい。ソプラノやアルトによる耳慣れた演奏とは違い、重厚で落ち着きがある。その特性を活かしてか、やや遅めのテンポ。バッハやクライスラーの名品も燻し銀のような風情が漂う。高橋悠治の委嘱作は対話的で面白い。
スピリチュアルな精神療法を知るための14章。
セカンド・アルバム。例によってよくできているが、20年以上続く甲本ヒロトと真島昌利の双頭バンドとして、こぢんまりとまとまりすぎかも。ベーシストとドラマーがもっと自己主張したらベター。ラモーンズと軍歌をミックスしたような曲調の「むしむし軍歌」は面白い。
トータルで50名にものぼるというゲスト・アーティストとコラボしまくるデビュー20周年記念アルバム。先輩後輩仲間たち……誰とやっても食うでも食われるでもなく気持ちよい空気をかもし出すのは、人柄のみならず、その音楽的な懐の深さあってこそ。いい曲多いなあ〜。★
1973年発表のソロ5作目。クルセイダーズをバックに、当時のアメリカの社会問題に正面から向き合ったコンセプト・アルバム。ラテン・タッチの「コラソン」など、新境地を開拓した意欲作だ。
大型ソプラノとして期待されていたころの、2枚目のソロ・アルバム。「チェネレントラ」のコロラトゥーラのアリアから「フィガロの結婚」のケルビーノのアリアまで、カサロヴァの懐の深さをみせつけている。
西郷隆盛に愛されたが故に、彼の人生に翻弄され、波乱の道程を歩んだ四人の女とその子供たちの生涯を描いた歴史物語。
野沢尚原作の韓国ドラマ『恋愛時代』のサントラ盤。音楽監督ノ・ヨンシムによる抑えの効いたピアノ曲「伝えられなかった気持ち」やSweet Sorrowの歌う主題歌「どんなに考えても僕は君を」などが楽しめる。
荒川の河川敷で女性のものとみられる焼け焦げた人骨が発見された。同じ日に新宿で見つかった変死体は、その着衣や所持品に不審な点が多く、身元の割り出しが難航。だが、二つの事件は意外な一点で結びつき、岩海警部補ら警視庁捜査一課は所轄各署との共同捜査に乗り出した。やがて捜査線上に、地下社会に蠢く男たちの悪に運命を翻弄された女の姿が浮かび上がる。直木賞作家が放つ、愛と哀しみのミステリ。
ヨーロピアン・ジャズ・トリオのクラシック音楽集。このトリオはクラシック曲を何度も取りあげており、今回も実に自然体の演奏を聴かせている。ラヴェルのタイトル曲のほか3曲でタイス・ヴァン・レア(fl)がゲスト参加。優雅なクラシカルな響きを奏でる。
10周年を迎えたハロー!プロジェクトの好例のベスト・アルバム第8弾。モーニング娘。安倍なつみ、後藤真希、美勇伝、メロン記念日、Berryz工房といったアーティストによるアップ・テンポの曲からバラードまで、バラエティに富んだ曲が楽しめる。
初めてのカヴァー・アルバムは、男性アーティストのヒット曲を歌った。安全地帯やオリジナル・ラブなどをポップにカヴァー。「キャンディ」のジャズ、「月の裏で会いましょう」のゴスペル風など元曲とイメージが異なるアレンジにも挑戦。表現力の豊かさを感じる。「亜麻色〜」男歌ヴァージョンも収録。