ウイルスという言葉を知らない人はいないだろう。ただ、実はその定義は曖昧である。目に見えない極小の存在で、生物の細胞内でしか増殖できないため、通常は生命体とはみなされない。それでも、独自のゲノムを有し、突然変異を繰り返す中で、より環境に適した複製子を生成するメカニズムは、生物の進化と瓜二つだ。本書では、最先端の進化生物学を応用し、その謎の正体に迫る。「恐ろしい病原体」というイメージを刷新し、生命観が一変する好著。
北日本を中心に、豊かな生態系と美しい景観を保ってきたブナの森。このブナの森は、かつて広く伐採され、質的にも大きく変わってしまった。しかし近年、その豊かさの再評価が進み、生物多様性保全の重要性が社会的に認知されるようになり、ブナの森の伐採に歯止めがかかったばかりでなく、再生への取り組みが各地で始まっている。こうした取り組みでは、その土地独自の生物多様性への配慮が不可欠になる。科学に裏打ちされた、健全で効率的なブナ林復元に必要な技術、考え方を紹介。
「日本の復興は、鉄道が中心となってやらなければならない」(1945年8月15日、堀木鉄道総局長官)。進駐軍専用列車の運行、続発する事故などの混乱のなか、独立採算制の企業体・日本国有鉄道は誕生した。ビジネス特急「こだま」、東海道新幹線、通勤5方面作戦など近代化に努めるが、過大な投資等により赤字が膨らみ、分割民営化により40年の歴史を閉じた。その後のJR30年も含め、鉄道から見た日本現代史を描く。
やっぱりわれわれは
世界中でこんなにイジられている!
不思議な国、日本
面白き人々、日本人……
◆
シリーズ累計100万部!あの『世界の日本人ジョーク集』が帰ってきた!
AI、観光立国、安倍マリオ……。日本をめぐる話題は事欠かない。やっぱりマジメ、やっぱり英語が下手で、曖昧で。それでもこんなに魅力的な「個性派」は他にいない!不思議な国、日本。面白き人々、日本人。異質だけれどスゴい国。世界の人々の目を通して見れば、この国の底力を再発見できるはず。
正しさとは何かを探究してきた政治哲学。向き合う現実の世界は進むも退くも地獄、「よりマシな悪」を選んでなんぼ0 0 0 の側面をもつ。命の重さに違いはあるのか。汚い手段は許されるか。大義のために家族や友情を犠牲にできるか。本書はサンデルの正義論やトロッコ問題のような思考実験に加え、小説や戯曲の名場面を道しるべに、「正しさ」ではなく「悪さ」というネガから政治哲学へいざなう。混迷の時代に灯火をともす一書。
者の就業率、私教育費、男女の賃金格差など先進国の中で、”最悪”の数値を示す韓国。「圧縮した近代」の結果、特に1を切った出生率、60%が無年金者という高齢者の貧困率・自殺率は世界で最も深刻である。他方で問題解決のため大胆な政策が即座に行われ、デジタル化などは最先端を行く。本書は、少子高齢化、貧困・孤立化、デジタル化、教育、ジェンダーをテーマに、深刻化した現状と打開への試行錯誤を描く。韓国の苦悩は日本の近未来でもある。
一九世紀末のドイツとフランスに端を発する自動車開発。一九〇八年にアメリカでT型フォードが登場したのち、爆発的に普及した。その後、欧州、アメリカ、日本、中国が入り混じり、激しいシェア争いを繰り広げていく。その歴史には、現代における国際関係の栄枯盛衰が色濃く反映されている。本書は、自動車産業の黎明期から冷戦下における日本車の躍進、低燃費・EV・自動運転の時代における中国の台頭まで、その百年史を余すところなく描き切る。
コルシカ島出身の一軍人から皇帝にのぼりつめた英雄ナポレオン。ヨーロッパ各地に侵攻し、フランス革命がうみだした近代的価値を広めた。一八四八年の二月革命から大統領に当選、クーデターによって皇帝になったその甥、三世。ともに戦争に敗れて歴史の表舞台から退く。革命と激変の時代に、「ナポレオン」は議会や民衆にどう利用され、また求められたのか。誰もが知る二人の皇帝とその息子に光を当て、ナポレオンの一族からフランス近代史を読み解く。
「学習指導案」を立案する10ステップの解説。学習指導案づくりと授業づくりのポイント&実例。教材開発と授業づくりのポイント&実例。国語、算数・数学の学習評価のポイント&実例。
鎌倉時代は幕府の終焉で幕を閉じる。しかし「鎌倉」はその後も日本の歴史を規定した。本書では、その鎌倉を2つの視点で考える。第1部では、中世後期東国史の大局を語る。第2部では、鎌倉の史跡に宿された記憶を掘り起こす。
新しい知識やスキル(技能)を学ぶ意欲を高めるにはどうすればよいのか。本書では、赤ちゃんから高齢者まで、誰もが持っている「学びの原動力」を最新の認知科学から解明。人口減少、デジタル化、中国の台頭、自然災害など、日本社会が直面するさまざまな課題を克服し、未来を拓くにはーー。教育改革を牽引する認知科学の第一人者が、英語力、情報活用能力から社会的関係を築く力の育み方まで、教育のあり方を提言する。
(主な目次)
第1章 「学びの原動力」と「教育と社会」
第2章 「学びの原動力」とは何か
第3章 判断と社会性の基盤
第4章 教育と社会ーー日本の未来に立ち塞がる四つの圧力
第5章 「教育の未来」を築く
第6章 近代教育の時代からデジタル革命の時代へ
第7章 「教育の未来」へのイノベーション
第8章 何を学び、何を教えるかーー一二の「学びの基本項目」
エピローグーー「教育の未来」と平和の維持
大正時代を生きた人々に抉るような傷を与えた大逆事件。時代が再びきな臭さを増す今日、福島泰樹の眼の前に、死者がよみがえり、踊りながら歩き出した。ひらめくナイフの光のように危険な第三十一歌集。
年相応の問題ができない。教科書を見ても意味が分からない。説明を聞いても分からないまま。そうして周りから冷ややかに見られ、ときには怒られ…。こんなつらい思いを、もししたとしたら。学校へ行く気も失せてしまいますよね。しかし、一定数いるのです。努力しても、がんばろうとしても、できないつらさを抱えた子どもたちが。
学習でつまずく子どもの気もちを理解し、察して対応策を考えて実行していくことがもっともっと浸透するといいな。本書は、そのような願いから「興味をそそる・短めの課題」を意識した手作りの教材です。一人でも多くの子の自己肯定感・自己有能感の向上に繋げられれば幸いです。(後書きより)
まえがき
さんすう
こくご 漢字の巻/読み取りの巻/音読の巻
あとがき